魔術師が最弱って言った奴ちょっと来い   作:ユウタロス

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第2話

 やっほー。皆の転生オリ主、四鈴仁郎(しれい ひろ)ダヨー。ジロウじゃ無くってヒロダヨー。

 

 さっきまで九重とデートしてたのに、急にパズーもビックリな速度で落ちてきたパツキン少女のせいで強制終了喰らったから現在激おこぷんぷん丸デース! 本来だったらそんな不届き者はキュッと締めてデート続行するんだけど、今回はそういう訳にはいかないのだ。

 

 何故かと言うと、件のパツキン少女にメガッサ見覚えがあるから。長いストレートの金髪で中学生位の身長、黒い髪留め、胸元に黄色い十字星の付いた黒い服、ふともものベルト。即ち。

 

 もしかして:金色の闇

 

 ハイ、どう見ても転生者です、本当にありがとうございました。

 

「ん、んぅ……」

 

 おや、宇宙一の殺し屋様(笑)がお目覚めのようだ。

 

「あ、あれ……知らない天jy「言わせねーよッ!!」ぴぃっ!?」

 

 開口一番でネタをぶっ込もうとするとは、随分余裕だな殺し屋様(笑)? お前のせいで九重とのデートがオジャンになったというのに。子供じゃなかったら生き地獄に放り込んでやってたところだ。無論、R−18的な生き地獄に。

 

「あ、あの、私は「君、転生者でしょ?」へぇ!? な、何で……ッ!?」

 

 いや、『ハイスクールD×D』の世界に金色の闇が居る訳がないだろうが。せっかく『変身能力』なんて便利な能力持ってるのに、何故に態々ご本人(・・・)の姿をしているのか。『わたし、転生者ですっ!』と言ってるようなモノ……あ、気絶したから変身解けたのか。まあ、それは置いておいて。金色の闇なら、クラスは多分『暗殺者(アサシン)』か『狂戦士(バーサーカー)』。普通に考えればアサシンの方だろう。

 

「俺も転生者だからね。君、クラスは? まあ、アサシンかバーサーカーだろうけど」

「あ、え、えっと、はい、アサシンとバーサーカーです…」

 

 あれ? 今この娘『アサシン“と”バーサーカー』って言ったぞ。どういう事……まさか『二重召喚』か? ……やばい、油断してたわ。転生する時に『クラスに合ったキャラ1人と特典1つ』って言われたから、まさかそんな裏道があるとは思わなかった。これは下手すると他にも2クラス持ちが居るかもしれない。まあ、取り敢えずその可能性があるって事に気付けただけでも良しとしよう。まずはこの子の素性を聞き出さないと。

 

「俺は四鈴仁郎、転生者だ。君は?」

「ヴィオ・ダークネスです」

「うわぁ…あふれ出る厨二臭が半端無い」

「ほ、放っといて下さい! ……あの、四鈴さんのクラス「教えないよ?」ふぇ!? お、教えてくれないんですか!?」

 

 むしろなぜ教えてもらえると思ったのか小一時間ほど問い詰めたいけど、今一番に聞き出さないといけないのはそれじゃない。クラスの中身についてと、何故ボロボロの状態で落ちてきたのかだ。時間がもったいないからストレートに聞こう。

 

「ねぇ、何で急に落ちて来たの? あと、クラスの中は誰?」

「…し、四鈴さんのクラスと中身を教えてくれたら「ふーん、墜落してボロボロだった君を助けたの俺なんだけどな~」う、うぅ…分かりました…」

 

 助けてあげた事を出しにしたら簡単にゲロり始めたのだが、この子は大丈夫なんだろうか? いくらなんでもチョロ無垢過ぎる。真面目に心配になって来た。九重一筋の俺にここまで心配させるとか、社会で自立できないのではなかろうか? 簡単にキャッチセールスとかAV女優のスカウトとかに引っかかりそうな気がする。

 

「私は、5日前にこの世界に転生してきたんですけど…無一文でいきなり何処かの山奥に放り出されたんです…」

 

 5日前か、新人(ニュービー)も良いところだな。ちなみに、俺がこの世界に来たのは6年前。いつ頃に送られるかの基準は知らない。

 

「能力はもらったばかりで全然使えなくって…寒くて、ひもじくって…川のお水を加熱殺菌して何とか飢えを凌いでたんです。それで、昨日の夜に四鈴さんを見つけて…声をかけようと思ったら飛んで行っちゃって…頑張ってトランスで翼を作って追いかけたんですけど、金閣寺の辺りで見失っちゃったんです。その時にはもう頭がボーっとしてて、『何とかしてあの人を見つけなくちゃ』って思ったんです…」

 

 やべぇ、涙出てきた。何なんだこの娘、薄幸過ぎるだろ。真冬に川の水で飢え凌ぐとか10代の少女のする事じゃねえよ。

 

「それで、ずっと京都の空を飛び回っていたんですけど……別の転生者に襲われて、逃げてる最中に気を失ってしまったんです。多分、相手はセイバーかライダーだと思います」

「それで落ちてきたのか……どうしてその2つだと?」

「えっと…2本の刀を持った、紅いロボットスーツみたいなのを着てる女の人で、その刀からビームを撃ってきたんです。凄く速かったです。後、バリアみたいな物も使ってきました」

 

 紅色で二刀流のビーム付きバリア付パワードスーツの女……紅椿か、ISとは中々面倒な物を持ってきてくれる。クラスは多分、ライダーだろう。ライダーの紅椿なんて、普通は対処出来ずに一方的に駆逐されるだろうに……能力が使いこなせていない衰弱した奴なら尚更だ。よく生き残れたなこの娘。

 

「とっさにヤミちゃんの能力でワームホールを作って逃げたんです。上手くいくか賭けだったんですけど、助かりました」

 

 なるほど、それなら逃げられるか。とっさに転移能力成功させる辺り、かなりの幸運持ち。いや、実力か? 少なくとも、自分がそんな状況でランダム転移成功出来るかと言われても、恐らく無理だろう。

 

 さて、この娘はどうしたものか。転生者はみんな(多分)無一文で放り出されてる訳だし、俺みたいに上手い具合にどっかの組織の庇護下に入れないとマトモに生活出来ないだろう。なにせ、住所不定・無職・戸籍無しの三種の神器持ちだ、特にヴィオなんてどう見ても外国人。最悪の場合、不法入国者だと判断した入国管理局にとっ捕まって国外退去されかねない。

 

 ……まあ、ヴィオの言葉が全部本当だったらの話だけどね。

 

「まあ、転生者の事は一旦置いておいて。君これからどうすんの? 分かってると思うけど、君今不法入国者となんら変わりないよ? と言うか、もっと酷いよ?」

「……どうしましょう……?」

「俺に聞きなさんな。言っとくけど、体力戻るまでは置いてやるけど、全快したら出てってもらうからな」

「ふえぇ!?」

 

 なんだその声は。まさか、俺に助けてもらおうなんて考えてるんじゃないだろうな? 助ける訳無いだろうが、俺にはそんな義理も義務も無い。もう既にボロボロだったのを助けてるんだ、それで十分破格の待遇だ。

 

「そ、そこをなんとか……私、もう行く宛がないんですぅ…」

「いや、知らんがな……あ、アレだ。リアス・グレモリーの眷属にでもなれよ」

「あんな口だけの高慢キャラじゃあ、私を眷属になんて出来ませんよぉ……お願いしますからここに置いてください〜何でもしますから〜!」

 

 そう言って俺の脚にしがみつくヴィオ。ん? 今なんでもするって(ry

 

 しっかし、口だけの高慢キャラって……分からなくもないけど、口悪いなコイツ。コイツがただの一般人だったら家政婦代わりにいくらでも置いといてやるんだが、転生者なら話は別だ。アサシンでバーサーカーな奴と同居なんて冗談じゃない。いつ寝首をかかれるか分からない生活はお断りだ。

 

「うぅぅぅ……あ! じゃあ『死痛の隷属』かけてください! それなら「お前ソレ術式知ってんの?」……知らないです……」

 

 おい、この娘とうとう涙目になってきたんですけど。何、俺が悪いってのか? 安全性を求めるのは常識だろうが、寝言は寝て言え。

 

「ヒロ〜、おるか〜?」

 

 そんな事を考えていると、八坂さんとマイスウィートハニー九重がやって来た。八坂さんは食材の入った袋と衣類の入った袋を手に提げている。

 

「おお、居ったかヒロ! 実は母上が急な用事のせいで出掛けてしまってのう、今日はヒロの家にお泊りさせて欲しいのじゃ」

「―――と言う訳でのう。ヒロよ、すまんが2日程九重の面倒を見てくれぬか?」

「了解です。安心して下さい、例え魔王が攻めて来ようとも九重には傷1つ付けさせません…って言うか、護衛は良いんですか?」

「華に依頼しておいたからのう。心配せんでも大丈夫じゃ」

 

 ああ、それなら安心だ。これで気兼ね無く九重を泊まらせられるな。

 

「さぁ入って入って」

「うむ! では母上、行ってらっしゃいませ!」

「ああ、行ってくる。九重、ヒロに迷惑をかけるでは無いぞ? ヒロ、色々自重するんじゃぞ?」

「「は〜い」」

 

 そうして八坂さんは出かけて行った。さて、九重に夕飯何食べたいか聞いて……あ、そうだ。九重にヴィオが起きた事教えないと。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「おお、お主目が覚めたのか」

「えっと…どちらさまでしょうか?」

「む、そう言えば自己紹介はまだじゃったな。私はお主が落ちてきた時にヒロと共にいた者でな、九重じゃ。お主の名は?」

「ヴィオ・ダークネスです」

「おおぅ……中々の厨二っぷりじゃな。普通はダークネスは名乗れんぞ?」

「す、好きで付けた訳じゃ無いのにぃ……!」

 

 九重とヴィオを会わせてみたのだが、ヴィオが早速名前でイジられている。やっぱりダークネスはインパクト大きい様だ。かく言うヴィオの方は、ポロポロと泣き出した。メンタルが柔らか過ぎるだろう、本当に大丈夫なのだろうか? 泣き出したヴィオに焦ったのか、九重がオロオロしながら慰めている。笑顔の九重は至高だが、困り顔の九重もまた良きモノなり。

 

「ぬぅぅ……ヒロ! ニヤニヤしてないでお主も慰めるのじゃ!」

「ひっく…えっぐ…うえぇぇん…」

「あああ、ほれ泣くでない、私が言い過ぎた! 大変良き名じゃ、よく似合っておるぞ!」

 

 ………ふう、堪能した堪能した。いい加減九重も半泣き気味だし、助けてあげるとしよう。多少のリスクはあるが……まあ、大丈夫だろう。今までのやりとりで多少はヴィオの人と成は分かったし、いざという時は自分でケリをつければいい。

 

「ほれ、泣くなヴィオ。家に置いてやるからさ」

「ふぇ…? いいんですか…?」

「良いよ良いよ。その代わり家事とかやってもらうからな?」

「…あ、ありがどうございます〜!! 精一杯ガンバリます〜!!」

「お、おう? どういう事じゃ?」

 

 しがみついてワンワン泣いているヴィオを引っペがし、事態を把握出来ていない九重に、ヴィオの身の上話を3行で説明する。

 

 両親と死に別れ。

 自身の異能故に頼る宛も無く世界を放浪し。

 悪漢に襲われ力尽き、墜ちた所を俺に拾われた。

 

 以上、説明終わり。まあ、多少は有耶無耶にしたけど大体合ってるから良いとしよう。

 

「…お主、苦労したんじゃのう…」

「そんな訳で家政婦代わりに置く事にしたんだよ」

「なるほどのぅ…」

「今は弱ってるから寝かせてるけど、全快したら馬車馬の如く働かせるから。九重も遠慮なく扱き使ってね」

「うむ、分かったのじゃ!」

「あ、アハハ…お手柔らかに、お願いします…」

 

 そんな心配しなくても良いんだけど。家の掃除と野良妖怪の討伐と九重の護衛をするだけだし。あ、九重に傷1つでも負わせたら精神崩壊させるから、そのつもりでよろしく。

 

「ちっとも簡単じゃ無いんですけど!?」

「ぬ? 偶にはぐれの呪術師や陰陽師の集団に襲われるが、ヒロは私に傷1つ付けずに護ってくれるぞ?」

「それは四鈴さんが強いからでしょう!?」

「いやいや、それはあるけど、その能力で護衛出来ないとか冗談キツイぞ? ぶっちゃけ、俺の100倍は便利だからな?」

 

 自分で選んでおいて文句言うのはどうかと思うけど、俺の能力は凄まじく戦闘特化型なのだ。掃討戦や殲滅戦、奇襲や強襲など、攻め込むのは得意だが護衛にはとことん不向きなのだ。下手に本気を出すと、九重まで巻き込みかねない。

 

「頼んだぞ。護るのには自信あるんだろ?」

「りょ、了解です! 九重ちゃんもよろしくお願いします!」

「うむ、よろしく頼むぞヴィオ!」

 

 その後、談笑を始めた九重とヴィオを放置して、九重リクエストのハンバーグの準備を始めた俺だった。ちなみに、ヴィオの夕飯はお粥にした。めっちゃ羨ましそうにハンバーグ見てたけど、流石に怪我人が食べる様な物じゃないから止めておいた。

 

 

 




転生者NO.1:四鈴 仁郎
クラス:???
真名:???
特典:???

転生者NO.2:ヴィオ・ダークネス
クラス:アサシン/バーサーカー
真名:金色の闇/???
特典:スキル『二重召喚』
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