そろそろ先生とお呼びしても良いはず。
日常回その1です。何も考えずにどうぞ。
時系列はパヴァーヌ後のどこかの日です。
短いですのが少しでも日常を表現できたら良いなと思います。
「たのもー」
クラシカルなメイド服にモモフレンズのワッペンがついたエプロンドレスを着た少女がシャーレの扉を叩いた。
ユウカから聞いていた通り、先生が在室時は施錠されていない。
ワークデスクにワークチェア。ミレニアム製のものにこっそり変えようかな。
『銃はガンラックへ』が鉄則のシャーレの部室。"ターゲッティング"はガンラックへ置こうとしても、イシュの身長ではギリギリ届かない。
立てかけられていた折りたたみの踏み台を広げて、ガンラックに"ターゲッティング"を置いた。
それから先生を探せば、書類の山に囲まれ寝落ちしている様子。
これもユウカから聞いていた通りで山積みの書類でタワーが出来上がっていた。
先生の寝落ちは想像していなかったけど。
「はえー、書類のタワーって実在したんだ。先生、起きて」
"イシュ?"
「うん。音無イシュ、来たよ」
"イシュと話したいことがあるんだ"
「そうなの?内容によるけれど」
"私はもっと君のことが知りたいんだ"
「あれ、終わってからにしない?」
"うっ"
「それに盗聴器もあるよね。盗聴器がある場所でプライベートな話はしたくないかな。ねっコタマ」
"そ、そうだね"
「んじゃ、夜にってことで良い?」
"そうしようか"
「コーヒー淹れてくるね」
イシュはコーヒーを淹れ、先生に運ぼうとする。
お盆はカタカタと震え、イシュの目線はコーヒーカップへと固定されていた。
"イ、イシュ、大丈夫かな"
「う、うん、ゆっくり運ぶね」
コーヒーカップの中のコーヒーが零れそうで零れないギリギリをグルグルと回る。
すり足で進んでゆっくりと。先生が息を飲み、イシュの呼吸は思わず止まる。
アカネに見られていたら再教育待ったなしのエレガントさを欠いた動き。何故か緊張しているイシュ。
慣れ親しんだミレニアムではこんなことはないのに、シャーレで先生と二人っきりだからだろうか。
先生には悪い印象はない。SNSでの評判も良いのに。
「よ、よし……なんとかうまくいったね」
"そうだね、さっそく仕事を始めようか"
「いや、先生は先にシャワー浴びてきて。その間に朝ご飯作っておくからさ。冷蔵庫見てもいい?」
"申し訳ないよ"
「だーめ。シャワーにいってきて。行かないなら連れてくよ」
"わかったよ。冷蔵庫もスカスカだけど、好きに使って"
本当は立ち上がった先生の後ろに回り込み、シャワー室まで押していくだけなのだけど。
着替えを抱えて渋々シャワー室に向かった先生を見送ると、イシュは併設されているキッチンに向かい、冷蔵庫を漁る。
あとはメイドのお仕事なのだ。他のメイドより下手だけれど、食べられるものは作れるんだぞ。
食パン、卵、レタス。サンドイッチにしようか。おやつはパンの耳で作るラスク。
…………
………
……
…
ユウカの激甘判定以上に甘い先生の判定で、美味しいと言ってもらえたイシュはゴキゲンだった。
ゴキゲンだったのだが、イシュの身長ではシャーレのワークチェアとワークデスクは高過ぎた。
「せんせぇ……クッション……」
"ふふっイシュには少し高かったかな"
「笑わないでぇー」
そもそもワークデスクとチェアのサイズが合わなかった以外は一応イシュもミレニアム生。
キーボードでカタカタするのはまあまあ速い。ミレニアム生基準であるなら遅い。
単純な入力業務から始まり、生徒が触ってもいいレベルの仕事を進めていく。瞬きをしないまま、無表情でテンキーを叩き入力していくさまに
先生は軽く引いていた。
時折休憩を挟みながらも仕事を進めていくイシュ。
背が低いながらも仕分けた書類をあっちに置いたりこっちに移したり。生徒に見られたらマズイものは初めから先生の手元にある。
それでもイシュだけでは1割も片付けられないけれど、
☆
屋上。
「あの量を一人じゃ無理でしょ。純粋にマンパワーで片付けられる仕事内容でもないし。先生過労死しちゃうよ」
"そうかもしれないね。それでも、生徒のためだからね"
「今は良いけど、そのうち倒れちゃうよ。連邦生徒会に相談して事務員を増やしてもらうか、救護騎士団か救急医学部の生徒に常駐してもらお?」
"ダメだよ。生徒たちの青春は今しか無いんだから"
「だったらもっと多く当番生徒を増やして対応する。……先生?どうして私がこんなにも言っているのか理由がわかってないみたい」
「端的に言うね。先生が死んだらキヴォトス終了のお知らせなんだよ。だから、もっと生徒に頼って」
"考えておくね。イシュの話をしようよ"
「私の話?話すことってないと思うけれど」
"じゃあ、どうしてシッテムの箱の画面が見えるのかな?他の生徒はシッテムの箱は電源が入っていないように見えているみたいなんだ"
「私自身、私の正体が分からないけど。正体だなんていう大層なものなんてないかも。ミレニアム生として言ってはいけないんだけど、前世で先生してたのかもしれない」
"先生だったから、シッテムの箱が見えるっていうこと?"
「そう。先生の資格、って言ったら良いかもしれない。先生の資格はあっても、キヴォトス生まれで子供だから連邦生徒会長から選ばれなかった」
「でも先生はキヴォトス外で生まれ育って、大人。もしかすると、キヴォトス外の大人は皆気付いていないだけで先生の資格があるのかも」
"つまり、イシュは先生だった可能性と、先生の資格があるかもしれない。そういうことかな"
「うん。バカバカしいけどね。正解が分からない。そもそも正解があるのか分からないし。興味もないなぁ。そういうのは連邦生徒会長に聞いて」
"そっか。イシュは前世の記憶があるかもしれない系の生徒なんだね"
「そういうキャラで他校に売り込むのもありかもしれない」
クスクスと笑う先生。
先生とイシュは屋上の落下防止の柵に凭れ、僅かな緊張感がある会話。
落ち着いた成人男性に、手足をバタつかせて落ち着きのない幼気な子供との他愛のない会話。
「ん~もう質問は終わり?じゃあ休憩終わったら入部届書いてから帰るね。他の学校の強い生徒紹介してね」
"お仕事をいっぱい頑張ってくれたら考えてみるね"
「ダメー。なるべく早く紹介して。お菓子あげないよー?」
"エンジェル24で買えるから大丈夫だよ"
「ぶー先生のイジワル。ユウカなんて手作り作って持っていったら目に見えて喜ぶのに」
"可愛い生徒たちが手作りで作ってくれるお菓子ほど美味しいものはないよ"
「えー、ほんとー?」
"他の学校の生徒からの評判がとってもいいんだ"
「ほー、へー、えへへ」
"小さくって可愛らしい子が作って持ってきてくれるんだって伝えるとびっくりしてたよ"
「仕方ないなぁ、次はもっと美味しいお菓子作ってくるね」
"ありがとう。期待しているね"
「戦えばまあまあ強いから、"預言者"と戦う時とか、とにかく戦いになりそうな時は絶対に呼んでね。結構役に立つと思うから」
"知ってるよ。頼りにさせてもらうからね"
その後、イシュはシャーレの入部申請用紙を記入した。
| 名前 | イシュ |
| フルネーム | 音無 イシュ |
| 役割 | STRIKER |
| ポジション | FRONT |
| クラス | タンク |
| 武器種 | SG |
| 遮蔽物 | - |
| 攻撃タイプ | 爆発 |
| 防御タイプ | 弾力装甲 |
| 学園 | ミレニアムサイエンススクール1年 |
| 部活 | Cleaning&Clearing |
| 年齢 | 15歳 |
| 誕生日 | 12月6日 |
| 身長 | 140cm |
| 趣味 | 廃墟探検・洞窟探検 |
敢えて攻略wiki風にしています。
絵心がないのでイシュの姿は皆さんのご想像にお任せします。
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