精霊使いの伝説   作:テルメン(白)

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魔法と学院と火猫少女
グレイワースと弟子との再会


side ライナ

 

俺、ライナ・リュートは二回目の転生をした。

まあ、過去のことは追々話すだろうから説明しない。

現在、俺は義理の親であるグレイワースに手紙で呼び出されたのでアレイシア精霊学院に来ていた。

 

「なんで男が・・・・・?」

「だらしない・・・・・」

 

思った通り注目された。

 

「あ、あの、アレイシア精霊学院になにか用で?」

 

プラチナブロンドの美少女が戸惑いながらも話しかけてきた。

 

「あー、と、これだ。か・・・・・グレイワースに呼ばれたんだ」

「帝国の第一級紋章印!?」

 

美少女が大声で驚くと、周りの話し声も多くなる。

 

「よ、よければ案内しますよ?」

「ありがとな。えーと・・・・・」

「リンスレット・ローレンフロストです」

「俺はライナ・リュート。よろしくな、リンスレット」

 

リンスレットは顔を真っ赤にする。

 

「は、はい!よろしくお願いします。ライナさん」

「ライナでいいぞ。んじゃ、案内頼むわ」

「では、着いてきてください」

 

俺はリンスレットに着いていく。

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

「こちらです」

「ありがとな、リンスレット」

「お礼を言われるほどではありません」

 

案内された場所は学園長の執務室だ。

 

「ふむ、なぜ男を迎えるのだ?ここは姫巫女の学園だろう?」

 

中では何やら揉めているらしいな。

 

「この私が必要だと言っているんだ。片方は私以上の使い手だ。居て困ることはない」

 

片方ってことは、カミトも呼んでるのか。

 

「む?誰だ!!」

 

突然執務室の扉が、崩れた。

理由は、剣を持ったポニーテールの無表情な美少女が扉を斬ったからだ。

 

「おわっ!?」

 

その少女に剣を突きつけられた。

 

「成敗!」

 

無表情な少女は剣を振り上げた。

 

「あーっと、とりあえず盾>>>・盾!!」

 

斬られそうになったので、即興の魔法で魔法障壁を張る。

 

「うっそーん」

 

だが、その魔法障壁はあっさりと斬られた。

魔法障壁のおかげで一秒だけだが、時間を稼げた。

俺はその隙に手を突きだし魔方陣を作る。

 

「む?貴様、男か?」

「今ごろかよ・・・・・」

 

魔方陣は完成し、後は一言発するだけで発動できる。

一方、俺は少しでも動けば心臓に剣が突き刺さるだろう。

まあ、普通ならだがな。

 

「めんどくさがりのお前が先に来るとはな。ライナ・リュート」

 

互いに動けない状況にグレイワースが割って入る。

 

「ーーーーー三年ぶりだな、ライナ。相変わらずで安心したよ」

「・・・・・グレイワースもな」

 

グレイワースが小刻みに震えている。

見られると厄介だな。

 

「こいつがライナ・リュートか・・・・・ふむ」

 

無表情な少女は俺の顔をじっと見る。

 

「下がれ、エリス。私はライナと二人で話がしたい」

 

エリスはさっさと下がった。

 

「そうそう、悪いが、扉を直してくれないか?」

 

いきなりめんどくさいことを言い出した。

 

「できるだろ?」

「あれは修復じゃなくて継ぎ当てだから、後で業者に頼めよ」

 

俺は鞄を開き、指を踊らせる。

鞄の中から、無数の紙が舞い、扉のあった場所に集まり、扉の形になる。

 

「いつみても見事だな」

「はいはい、それはいいよ。んで、なんで呼び出したんだ?」

 

誉め言葉を軽く流す。

 

「それはカミトが来てからだ」

「カミトも来んのか、大体予想できた」

「それは何よりだ。ライナ、防音魔法を頼む。もう無理だ」

 

グレイワースの震えが大きくなる。

 

「はぁー、求めるは静寂>>>・闇庭」

 

俺は言われた通り、空気の振動を止める魔法を使った。

 

「ライナ、おかえり!!」

「うおっ!?」

 

いきなり抱きつかれた。

 

「っ、ただいま、母さん」

 

グレイワースは満足したのか俺を離した。

 

「どこか怪我はしていないか?病気は?」

「大丈夫だよ」

「いじめられたりしてないか?騙されたり・・・・・」

「大丈夫だって!」

 

先程説明した通り、グレイワースは義理の母親なのだ。

俺は産まれてすぐ棄てられて、グレイワースに拾われたのだ。

 

「うんうん、ならいいんだ」

 

拾ってくれたことには感謝しているが、親バカなのは勘弁してほしい。

 

「そろそろ切れるぞ」

「なら、最後に」

 

ぎゅーっと抱き締められた。

 

闇庭が切れてすぐノックが聞こえた。

 

「グレイワース、入るぞ」

「ああ、入りたまえ」

 

継ぎ当てのドアが開く。

 

「よ、久しぶりだな、カミト」

「久しぶり、ライナ。それにグレイワース」

 

入って来たのはカゼハヤ・カミト。俺とグレイワースの弟子だ。

 

「ああ、そうだな」

 

グレイワースは軽く挨拶する。

 

「それで、俺たちを呼んだ理由はなんだよ?」

「そうだ、あんたのよこしたこれは、本当なんだろうな?」

 

俺が呼んだ理由を聞くとカミトも便乗するように便箋を執務机に叩きつける。

 

「お前たちを呼んだ理由はこれだ。カミト、本当だ」

 

グレイワースは質問に答える。

 

「なるほどな、つまり俺たちを<精霊剣舞祭>に出場させるために呼び出したと」

「ライナは理解が早いな。流石だ」

 

グレイワースは俺の頭を撫でる。

 

「優勝しろ、ライナ、カミト。もっとも、いまのカミトでは無理だろうがな」

「俺はーーーーー」

 

カミトは唇を噛んで、拳を強く握りしめた。

 

「俺は、二度と精霊剣舞祭には出ないと決めたんだ。それに、ライナだけで十分だろ」

「そうだな。だが、おまえは出場するさ」

 

グレイワースはニヤリと笑う。

 

「なにせ、あの最強の剣舞姫が出場するんだ」

「な・・・・・に・・・・・!?」

 

その名前を聞いたカミトは顔が凍りついた。

最強ーーーーーその称号で呼ばれる精霊使いは、現在、大陸に一人しかいない。

三年前、わずか十四歳にして精霊剣舞祭の個人戦を制覇した少女。

 

「ーーーーーそうだ。彼女が戻ってきたんだよ、最強の剣舞姫ーーーーーレン・アッシュベルが、な」

 

俺は名前を聞いた瞬間笑ってしまった。




本当に、なにやってんだろう、俺。
リンスレットとエリスの二人が今のところ、ライナのヒロイン候補です。
次回はあの少女が登場します。
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