精霊使いの伝説   作:テルメン(白)

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チーム・スカーレットvsジョーカー

side ライナ

 

俺たちは走っている。

 

「エリス!なんであんなギリギリの時間までって!?走りながら食うなよ!喉に串が刺さるぞ!!」

「団子で死ねるなら本望だ!!」

 

なぜかというと、団子を食べてるうちに、時間が進み、チーム対抗戦の時間の少し前に気づいたのだが、エリスが「団子を残すわけにはいかん!」と、無駄に時間を消費したからだ。

 

「今日の試合はカミトたちとだったよな」

「ええ、油断できませんね」

「作戦会議してる暇ねぇ・・・・・。というか、試合前に体力を消費するとか、バカだな」

 

試合前に全力で体力を消費している。

準備運動には激しすぎるだろう。

 

「お前がバカなのは前からだ」

「いや、最後の最後まで団子を食べていたお前に言われたく・・・・・はい、すみません!!俺がバカでした」

 

いいかけると剣を突きつけられたので途中で止めて謝罪する。

 

「そうだろう。わかればいいんだ」

 

エリスは腰に剣を戻す。

というか、走りながらなのに刺さるか刺さらないかの距離を調節するとか、無駄にすごいな。

 

「あ、見えてきましたよ!!」

「まだ大丈夫だな」

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

「セーフ!!」

 

俺たちは時間切れになる数十秒前に到着した。

当然、休憩時間もなく、すぐに試合が始まった。

今回は指揮官に選んだ一人を倒せばいいというルールだ。

俺たちは後衛のリンスレットを指揮官に選んだ。

 

「エリスはカミトの相手をしてくれ」

「ふむ、いいだろう」

「んで、俺がクレアとフィアナを押さえるから、リンスレットは援護射撃を頼むぞ」

 

カミトは中遠距離攻撃もできるため、エリスに押さえてもらい、俺が他の二人の動きを封じリンスレットに隙をつかせる。という、簡単な作戦だ。

 

「っ!」

 

俺は魔法が発動するのを感知して、反魔法で攻撃魔法を防ぐ。

 

「そこか!!」

「待て!!そっちじゃ・・・・!」

 

エリスが魔法が翔んできた方向へ駆けていく。

だが、そこには誰もいない。

なぜなら遅延型魔法で発動した本人はもう移動しているからだ。

 

「っく!?」

 

エリスはトラップにはまり、縛呪に手足を縛られている。

 

「求めるは雷鳴>>>・」

「<白雷の槍>!」

「稲光!!」

 

俺は精霊魔装で稲光を吸収する。

 

「はぁぁっ!!」

「甘いですわよ」

 

リンスレットはクレアの鞭を弓の弧についた刃で防いでいた。

あれ?普通の弓にあんなものついてたっけ?

 

「求めるは光を宿す剣>>>・光剣!!」

「うおっ!?」

 

カミトの振るう剣に前髪を切られた。

 

「はあっ!!」

 

カミトはそのまま二撃、三撃と連続で斬りかかってくる。

 

「こいつじゃ相性悪いなっ、んじゃ<業火の剣><暴風の矛>」

 

俺は不死鳥とグリフォンを精霊魔装にし、<白雷の槍>を戻す。

 

「はっ!」

 

カミトが振るう剣を<業火の剣>で防ぎ、<暴風の矛>で腹の辺りを思いっきり殴る。

 

「ぐっ!?」

 

カミトは吹き飛んだ。

 

「はぁぁっ!!」

 

俺は<暴風の矛>の両端についてある刃を伸ばし、振り回す。

自分を中心に竜巻が起こる。それをカミトへ飛ばす。

 

「燃えろ!」

 

<業火の剣>の能力で火炎を竜巻へ放つ。

すると竜巻は燃え上がる。

 

「っ、求めるは光陣>>>・縛呪!」

 

カミトは縛呪を木にくくりつけ、収縮させることで、炎の竜巻を避ける。

 

「求めるは雷鳴>>>・稲光!!」

「オラっ!!」

 

俺は<暴風の矛>を稲光へ投げつける。

矛は回転しながら稲光を吸収し、カミトへ迫る。

カミトはあっさりと避ける。

 

「しまっ!?」

 

矛の狙いはエリスを拘束していた縛呪だ。

矛が縛呪を切り裂く。

 

「さて、私を縛ったお礼をしないとな」

 

これで二対一だ。

あれ?二体一?

 

「エリス!リンスレットの援護を!!」

「させるか!!」

 

エリスがリンスレットの援護に行こうとした瞬間、カミトが割り込み、邪魔をする。

 

「お前を先に倒せってことかよ」

「そのようだな。一気に決めるぞ!」

 

俺とエリスはカミトへ攻撃する。

 

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

sideリンスレット

 

「ねぇ、毎回思うんだけど、弓って撃つ物よね?」

「ええ、そうですよ」

 

クレアがそんな当たり前なことを聞いてきた。

私はそれに答える。

 

「じゃあなんで、剣みたいに使っているの!?」

「近くにいるからです」

 

この戦い方はエリスと戦った時に思い付いたスタイルだ。

最近はこのスタイルで戦うことはなかったが、久々に使った。

 

「いや、リンスレットから近づいて来ているような気がするんだけど・・・・・」

「ええ、鞭は中距離武器ですので、間合いに入ってしまえば力を発揮できませんから」

 

私はクレアに切りかかるが、身軽な身のこなしで避けられてしまう。

 

「はっ!」

 

クレアが火の球を放つ。

私はステップで後方に避け、弦を引く。

 

「凍てつけ!」

「うわっ!?危なかっ!?ちょ!?」

 

私はクレアに容赦なく連続で弓矢を放つ。

エリスとは違い、剣圧で矢を落としながら接近するなんて無茶しないからいい。

 

「くっ!?焼き払え!!」

 

クレアは腕をつきだし、その手から炎の盾のように展開して、接近してくる。

 

「残念ながら、私の弓矢は直線に進むだけじゃありませんよっ!!」

 

私は弓矢にちょっとした仕掛けをする。

そこへちょうどいいタイミングでいい風が来た

エリスの時とは違い、やりやすい風だ。

 

「曲がれ」

 

私は数本の氷の矢をクレアの右に撃つ。

その矢はカーブを描き、右からクレアに迫る。

 

「っは!?やっ!!」

 

クレアは炎の鞭で氷の矢を解かした。

 

「やはり相性が悪い・・・・・」

 

私はそう思い、弓を大きくする。

 

「なら、解けても当たるようにすればいい」

 

弓に比例し、矢も大きくなる。

 

「撃ち抜け!!」

 

氷の矢は炎の盾を貫く。

 

「っきゃ!」

 

クレアが小さく悲鳴を上げた。

どうやら当たったみたいだ。

 

「私の勝ちですね」

「うん、そうみたいだけど、これはチーム戦よ」

 

私はなんのことかと首を傾げた瞬間、背後からなにかに掴まれた。

 

「きゃぁぁぁあ!!」

 

私は巨大な聖精霊に掴まれていた。

忘れていた。フィアナの存在を。

 

「これで私たちの勝ちです!」

 

聖精霊の拳がきつく締まり、私は気絶してしまった。

 

side end

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

 

「これで終わりだ!!」

「カハッ!!」

 

エリスがカミトに留目を刺した。

 

「俺たちの負けか」

 

リンスレットの方を見ると、聖精霊に掴まれながら気絶しているリンスレットが見えた。

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

試合が終わり、俺たちは学園の廊下を歩いていた。

 

「んじゃ、約束通り俺たちのチームに入ってくれよ」

「くっ、仕方ない。チーム・ザ・団子に入ろう!」

「いや、チーム・スカーレットよ!?」

「ふむ、ザは入らないのか」

「いや、そうじゃなくて・・・・・」

「チーム・団子、ふむ、やはりザを入れた方が語呂がいいな」

「だから・・・・・」

「チーム・ザ・団子に改名しよう!」

「カミトーー!!」

 

クレアがカミトに泣きついた。

 

「あー、勘弁してくれないか?」

「む?」

「そうですよ、あまりクレアをからかうのはよしてください」

「・・・・・わかった」

 

リンスレットに言われて黙るエリス。

 

「ありがとう、リンスレット」

「はいはい」

 

リンスレットはなれた手つきでクレアを撫でる。

 

「そうだ!みんなでチーム・スカーレットのメンバーが集まったお祝いをしましょ」

「いいですね。行きましょう」

 

フィアナの提案にみんな賛成している。

 

「それでライナは・・・・・って、寝てる」

 

カミトたちはどうりでしゃべらないわけだ。と納得していた。

 

「起きろ、ライナ」

「んあ?ふぁー、もう部屋?」

「いや、みんなで外に食べに行かないかって話してて、どうだ?」

「んー、いいんじゃね?」

「じゃ、決まりね。いまから学院に外出許可をもらってくるわ」

「待て」

 

歩き出したクレアをエリスは呼び止めた。

 

「これから私は基礎科目の補講だ」

「・・・・・実は俺もだ」

 

カミトも手を挙げてそう言う。

 

「ライナは大丈夫ですか?」

 

リンスレットが不安そうな顔で訊いてきた。

 

「あー、ライナは頭いいから、大丈夫だよ」

「ま、そういうことだな」

 

ここの講義は八歳になるころに本で読んだものばかりだ。

なので少し思い出せば点は取れる。

 

「ふむ、なら私の個人教師として連れていこう」

「は?いや、なんでだよ!?」

「頼むぜ、ライナ」

「カミト、お前まで!?」

 

俺は二人に教室まで引きずられて行った。




仮面ライダーネタの多い回でした。

まずライナ。
<業火の剣>と<暴風の矛>
お前はどこの超能力の到達点の三位一体形態だ!?
(ちなみに地属性の精霊もいますが、今回は使っていません)

次はリンスレット。
弓の弧に刃の付いた弓。
どこのハートのエースですか?
そしてその戦い方を編み出させたエリス・・・・・

クレアへ絡む上級生たちはクレア様を見守る会にボコボコにされて出番が消えました。

相変わらず理不尽なエリス。
便乗するカミト。
連れてかれるライナ。
次回、どうなるのだろう?

書き貯めがないので遅れるかもしれません。
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