side カミト
逃げた・・・・・ライナたちより早く、見回りに行くことにした俺は騎士団の大変さを実感した。
「こんなことなら、二人の手伝いをするんだった・・・・・」
二人一組か三人一組の部隊を組むことになったのだが、男子の俺と部隊を組みたがる少女がいなかったため、こうして一人で仕事をしている。
「私がいます。カミト」
「そうだったな。悪い」
隣にいたエストをお詫びの代わりに撫でる。
「はぁー、そろそろ現実逃避は止めるか」
俺は周りを見渡す。
そこには魔獣や暴走した精霊がうようよいた。
「行くぞ、エスト!」
「はい、カミト」
エストは剣になる。
「はぁっ!!」
とりあえず、近くにいた魔獣を切り裂く。
すると、後ろから他の魔獣が襲いかかってき、それを再び剣で斬る。
次は横から暴走した精霊が突進してきたのでそれを避け、拳を叩き込み、その奥にいた魔獣にぶつかり、怯んだところを貫く。
こんなことをずっと繰り返す。
「多すぎんだろ!!」
倒した数は二十を越えた辺りから数えていない。
「しまっ!?」
剣を亀のような甲羅をもつ魔獣に弾かれ、決定的な隙ができた。
そこへ、サイのような頭の二足歩行の魔獣が突進してきた。
俺は思わず目を瞑る。
「ーーーーー稲光!!」
覚悟していた衝撃は来なかった。
なぜならサイの魔獣は感電していたからだ。
「ったく、バチが当たったんじゃないか?って、そんなこと言ってる場合じゃないな。来い、不死鳥、氷虎、グリフォン、麒麟」
ライナは四体の精霊を召喚し、精霊たちは次々と魔獣を葬っていく。
「おい、カミト、さっさと構えろ」
「ちょっとくらい休ませてくれ」
「なら私が休ませてやろう。永遠に・・・・・」
エリスが精霊魔装の剣を持って近づいてきた。
「おお!?なんか急にやる気が出てきた!!」
「よし、ならばやれ、ライナ、カミト」
「へいへい、誰も居ないみたいだし、求めるは殲虹の転真>>>・光狗燐っと」
ライナが光燐の改良版みたいな詠唱をすると、魔方陣から七つの光の球が出てくる。
その光の球に一つ一つ目のような物が付いている。
「やれ」
ライナが命令すると光の球はそれぞれ別の魔獣に向かってとんでいく。
しかも、ライナの契約精霊を避けている。
「さてと、だいぶ数は減ったな」
残りは数匹だ。
「おい、伏せろ!」
いきなりエリスがそんなことを言ってきた。
ライナが従ってるので俺も伏せる。
伏せたと同時に、ヒュン!という音と共に風が吹いた。
「ちっ、もう復活したか。すこし弱くしすぎたな」
そこには全身を鎧に包まれ、二振りの槍を持った騎士がいた。
「まさかと思うが、お前の姉ちゃんか?」
「ああ、そうだ」
俺はそこで疑問に思う。
昨日、追いかけ回された時は8メートルはあろうかというくらい大きかった精霊魔装だが、今は精々二メートルあるかないかくらいの大きさである。
「お前の実力はわかった。頭も冷えた。だからチーム対抗戦で決着をつけるぞ」
「え?俺?俺に言ってんの?」
ライナが自分を指差してこちらを見る。
「そうじゃないか?」
「マジかよ・・・・・めんどくせぇ」
ライナが落ち込んでいるので肩に手を置いて慰める。
「ふむ、いいだろう!」
「いや、なんでお前が・・・・・へいへい、わかりましたよ」
ライナがもう諦めたような顔をしている。
そうだよな。エリスには逆らえないよな。
「首を洗って待っていろ」
ヴェルサリアは去っていった。
「いったい何をしたかったんだ?」
「たぶん、エリスにいいとこを見せようとしたんだろ。あんな新しい形体まで作ったんだから」
俺の問いにライナが答える。
なるほど、シスコンだもんな。
「それで、ライナ、あれを攻略する方法はあるのか?」
「まぁ、一応幾つかは対策があるな」
「それなら、安心なのか?」
俺はあのエリスの姉であることを危惧する。
「きっと、たぶん、おそらく・・・・・」
「ライナ、わかっているな?」
俺の一言でライナが不安になったとこに、エリスが剣を突きつける。
「はい!!全力で勝ちます!!」
「それでいい」
ライナは両手を上げてやる気を出した。
「お前もだ」
「はい!!わかりました!!」
エリスに睨まれたので両手を上げて誠意をみせる。
こんな調子で大丈夫なのだろうか?
不安を抱えながら、ライナたちに着いていく。
はい、原作と違い、暴走した精霊と魔獣が大量に出ましたね。
こうでもしないと、カミト一人で倒せるからです。
あとヴェルサリアの活躍の場が欲しかったからです。
ついでにヴェルサリアの精霊魔装の新形体のイメージは某カブトムシライダーと銀色の戦車といいながら騎士な背後霊です。
まあ、最初の形体の重装甲は遠距離からの大量砲撃がメインです。
そこから装甲をパージして、新形体になります。