side ライナ
俺たちは夜まで街の修復を手伝っていをしていた。
「もう無理、帰ったら寝る。もう寝る。今寝る」
神威の使いすぎと疲労で、限界だった。
「という訳でおやすみ」
ゆっくりとまぶたを閉じる。
「おいーーーーー」
これが最後に聞こえた言葉だった・・・・・
「待て」
のにな。
エリスに肩を揺らされる。
「んだよ、限界だって、剣突きつけられても避ける気力すらないくらい眠気が半端ない・・・・・?」
俺の予想とは違い小包が渡された。
「なんだ?」
「今日の礼だ。ありがたく受けとれ」
「まあ、受け取っておくわ」
「じゃあ俺も」
俺とカミトは小包を受け取り、そのままポケットにつっこむ。
「んじゃ、おやすみ」
「伝えておくことがあった。リンスレットがお前を呼んでたぞ」
「あの件か・・・・・」
リンスレットに約束したことを思い出す。
あれから結構たってるもんな。
「あー、わかった」
「伝えたぞ」
エリスは自分の寮に入った。
俺たちはレイヴン教室の寮へ向かうのだった。
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行きなれた場所ではないので眠れなかった。
「じゃ、俺はこっちだから」
カミトはとある一室に入っていった。
「えーと、ここだっけ?」
前に来た部屋の扉をノックする。
「はい」
「リンスレットか?ライナだ」
ガチャリと、鍵を開ける音がした。
「どうぞ、入ってください」
扉を開け、部屋に入る。
「しつれいします」
俺は部屋の中心に近い位置にあった椅子に座る。
「待っていてください、今、紅茶でも・・・・・」
「いや、別にいいよ。呼び出したのは、妹の件だろ?」
リンスレットが振り向く。
そういえばパジャマ姿は初めて見るな。
「えーと、今日は別件というか、なんというか」
あれ?違うのか?
俺は首を捻る。
「その、これを受け取ってほしくて」
「あ、おう」
エリスから受け取った小包と同じくらいの小包を貰った。
「エリスも同じようなの渡してきたな」
「へぇ、そうなんですか」
なぜか急に肌寒くなったような気がする。
「なんか寒くなってきたしそろそろ帰るわ。風邪引かないようにしろよ」
俺は逃げるように素早い動きで、ドアノブに手をかける瞬間。
「リンスレット、今日はここに・・・・・?」
エリスが部屋に入ってきた。
「どうしてお前がいる?」
「いや、お前が言ってたんじゃねーか」
エリスは少し考える素振りをみせ、
「ああ、そうか」
手をポンっと叩く。
「わかった?んじゃ、俺は帰るから」
俺はさっさと自分の宿舎に帰ることにした。
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「あら、本当によく合うわね」
帰り道にヴィヴィアンに出くわした。
「ごめん、疲労とかいろいろ限界で、とてつもなく眠いからまた今度にしてくれないか?」
本当にやばい。
「ごめんなさい。そうよね。こんな時間だもの、送っていくわ」
「じゃ、ここを抜けてすぐだから、よろしく」
俺は意識を落とした。
side ヴィヴィアン
「どういうこ・・・・・って、寝てる」
相変わらずのようだ。
「貴方は忘れているようだけど、感謝しているのよ」
彼の小さい頃、私は彼を呪装刻印の実験体にしようとした。
あの黄昏の魔女の義理とはいえ息子だから面白いことになると思って・・・・・
でも彼はあっさりと呪装刻印のダメだしをした。
彼の意見は正しいものばかりで、私のプライドは砕け散った。
「あのとき、ああしてくれたから私は救われたのよ」
でなきゃ、呪装刻印の販売をまだ続けていただろう。
「ありがとう」
私は眠っている彼にお礼を言う。
side end
あれ?ヴィヴィアンがヒロインしてる?
初めて会ったときにプライドを粉々の木っ端微塵に砕かれて改心した設定にしてます。
そして黒幕はオリキャラになると思います。
あと、ライナがヴィヴィアンに教えたのは呪詛義手と呪装刻印を融合したものです。
性能は呪詛義手には劣るが、呪装刻印の特性も兼ね備えているために、現時点の呪装刻印の中でも最高の性能になっています。
まあ、使えるやつがいないのでね。