精霊使いの伝説   作:テルメン(白)

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昼食と剣と弓

side ライナ

 

午前の授業が終わったので結界を張る許可を貰いにグレイワースの執務室へ向かう。

 

「グレイワース、いるか?」

「ライナか、入れ」

「失礼します」

 

継ぎ当てドアはそのままのようだ。

 

「それで、結界はどうなる?」

「外部からの侵入を拒むとなると、こちらから出られないような結界になるから、侵入者を感知するタイプの結界にするぞ」

「ああ、わかった」

「んで、結界の基点に・・・・・っと、これを見てくれ」

 

俺はグレイワースから貰った校舎の地図を広げる。

 

「ここと、ここ、あと、ここに結界の基点を置くんだが、いいか?」

「許可する。私の権限でな」

「んじゃ、方法は二つ。ひとつは魔方陣を直接刻みこむだな。まあ、時間はかかるわ、傷ついたら結界の能力が無くなるのが弱点だな。もうひとつは紙などに書いて、それを設置する。これは紙を変えるだけで何らかの支障があっても予備の魔方陣が書いてある紙があればすぐに対応できるけどな・・・・・消耗が激しいんだよな」

「なるほど、魔法で刻み込むというのは?」

「無理無理、特に此処みたいな所じゃな」

 

精霊とかがイタズラして文字を変えるので魔法で刻むのは無理だ。

グレイワースは悩んだ顔をする。

 

「設置型だ。資金はこちらで出すし、報酬も払う」

「んじゃ、報酬は高級羽毛布団で」

「ああ、最高級の物を用意しよう。頑張れよ」

 

材料費を貰い、カードを買う。

なぜカードかというと、普通の紙より丈夫だからだ。

 

「書くのめんどくせぇ!!」

 

書くのはめんどくさいが。

 

「って、百枚以上を一人で書くのか・・・・・」

 

あの小屋じゃ、仕事は続かないだろうので、グレイワースに執務室を貸してもらっている。

 

「頑張れ、ライナ」

 

グレイワースが横から声をかけてくる。

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

「って、そういや昼飯食ってなかったな」

 

三十枚書き終わったところで腹が鳴り、思い出す。

 

「食べてないのか!?あれほど三食きちんと食べろと言っているだろ!今すぐ食べに行け!!」

 

過保護すぎるのも考えものである。

おかげで食費を貰えたが。

 

「さ、仕事は中断していいから」

「ありがとな、義母さん」

 

手を振って執務室から出る。

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

グレイワースに見送られた。

 

ーーーーー◇ーーーーー◇ーーーーー

 

「さて、どこで食おう?」

「ライナか、どうした?なにか困っているようだな」

 

声をかけられたので、後ろを向くと、そこにはエリスがいた。

 

「エリスか。いや、食事する店を探してたんだ」

「ふむ、そうか、ならば私が案内してやらんこともない」

「あー、じゃあ頼むわ」

 

エリスが剣を抜き振り上げる。

 

「おわっ!?いきなりなにするんだ!?」

 

俺は振り下ろされた剣を右に避ける。

 

「それが人にモノを頼む態度かぁぁ!!」

「こいつめんどくせぇぇぇ!!」

 

剣を避けまくりまくる。

 

「見切った!!」

 

俺は真剣白刃取りで剣を止める。

 

「なに!?」

「ルシルに比べれば大したことない!」

 

ルシル・エリスなんか、超高速移動やら訳のわからないことするんだぜ。

罠張ってなかったら死んでたな。

 

「求めるは雷鳴>>>・」

 

両手が塞がっているので胸の辺りに魔方陣を描く。

時間は一、二秒遅れるが、仕方ないだろう。

 

「それは・・・・・」

「あー、そういやそうか・・・・・」

 

レン・アッシュベルがこの魔法を使っていたことを思い出す。

 

「お前、レン・アッシュベルの師匠か?」

 

こいつなかなか鋭いな。

ここは「弟子か?」と聞くのが普通だ。

 

「なんでそう思う?」

「答えてほしいときはそれなりの・・・・・」

「あー、そういうのいいから」

「・・・・・仕方ない」

 

エリスは剣を鞘に収めた。

 

「頭の悪いライナに教えてやろう。第一に展開の速度だ。これはレン・アッシュベルと同等だった。だが貴様はそれをノーモーションで発動した。それが理由だ」

「なるほどな」

「そしてもう一つは私の剣をかわしたことだ」

 

エリスは無表情だが、少し悔しそうな顔に見えた。

 

「私の剣はレン・アッシュベル以上だ」

「すっげぇ自信・・・・・」

「事実だ」

 

いや、んー、まぁ、同じくらいだろ。

 

「その剣を避けるとなれば、貴様はレン・アッシュベル以上の実力を持っていることになる」

 

無表情でドヤ顔された。

 

「それで、貴様の師匠はルシルと言うのか?」

「違う違う。なんていうか・・・・・俺の命を狙ったやつ?」

「なるほど・・・・・」

「絶対わかってないだろ・・・・・」

 

まあ、こいつの扱い方がわかってきた。

 

「あら、ライナ、どうかしましたか?」

「リンスレットか、いや、食事をする店を探しててなんだかんだでエリスと口論(物理)になったんだ」

 

リンスレットはエリスを睨む。

 

「なんだ?」

「いえ、別に・・・・・」

 

エリスとリンスレットは睨み合っている。

リンスレットがくるりと俺の方を向き、鞄からなにかを取り出す。

 

「ライナ、お弁当を作りすぎたので食べてくれませんか?」

「え?いいのか?」

「はい、捨てるのも勿体ないですし」

「ありがとな」

 

お礼を言うと、リンスレットが顔を真っ赤にした。

 

「あの、ライナが望むなら夕飯も・・・・・」

「マジで?じゃあ頼むよ」

「私の前でイチャつくなぁー!!」

 

また剣を抜くエリス。

だが、今回はリンスレットが氷の弓を召喚した。

精霊魔装だ。

 

「正当防衛ですよ」

「ふん!」

 

エリスは構わず剣を振るう。

 

「ちょっ!!待てよ!私闘は禁止されてるだろ!」

 

俺は障壁を張りながら二人の間に入る。

 

「つまり決闘で決着をつけろと、そういいたいのだな。ふむ、いいだろう。私はお前に決闘を申し込む!」

 

と、俺を指差す。

 

「なんでだよ!?」

「はぁー、そんなこともわからないのか?」

「どういうことだよ?」

「お前が強いからだ」

「意味わかんねえぇーー!!」

 

理不尽だ。おまけにマジで意味がわからん!

 

「それで、受けるか、斬られるかさっさと選べ」

「って!受けるしかないだろ!?」

 

それを聞いたエリスは満足そうな顔をした。

 

「時刻は今日の深夜二時、<門>の前だ。いいな?」

「はいはい、それでいいよ」

 

エリスは頷くと剣を収め、踵を返して去っていく。

 

「すみません、私のせいで・・・・・」

「いいよ、別に」

「相手は学園最強の精霊使いですよ」

 

精霊を使ってなかったような?

 

「それに真っ向から立ち向かうお前はどうなんだ?」

「相性がいいだけです。とは言っても、どうにか引き分けに持ち込んでいるだけですけど」

 

リンスレットもそれなりの実力者だな。

 

「あー、食べてる間だけでいい、エリスの情報を貰えないか?」

「あ、はい」

 

リンスレットは少し嫌そうな顔をしたが、情報は大切だ。

戦いは騙し合いと、どれだけ相手の情報を手に入れて対処できるかだ。

 

「まずはーーーーー」

「それはーーーーー」

 

俺はこうしてエリスの情報を手に入れ、対策を練ることができた。




俺、ストブラが落ち着いてないのになんで精霊使いの剣舞を投稿してるんだろう?

エリスは剣技はフェリスよりは下だがレン・アッシュベルより上。
それを避けるハイスペックライナ。
そして相性がいいとはいえ引き分けに持ち込むリンスレット・・・・・

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