週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:魔法っ子ムウマージ

「ラビ、それいつ使う」

「これですか?」

 

レッドはまだパルデアにいる、一応ジムを巡ってみる気はあるのかサトシに積極的に話を聞いている。一先ずナンジャモに挑みに行くかな程度の意欲はあるらしいが、それでもラビの家で世話になっている。そんな中でレッドはサトシが此処に来た理由について言及する、現代では失われているリングマの進化のピートブロック、それによるガチグマへの進化実験である。

 

「やってみたい気はあります、リングマの意志も確認済みで強くなりたいというのも明らかになっています―――が、それは今度の満月にします」

「態々夜にやる意味がある?」

「ええ、あります」

 

ガチグマの進化条件は、イーブイが代表を務めるような特定のアイテムさえ使えばいいという単純な物などではない。そこにまた条件が加わる、それが特定の時間と周期である。それは夜、そして満月が顔を覗かせている時にしなければならない。これもまたガチグマへの進化が廃れた要因の一つなのではないかと思っている。

 

「……それならいい、ガチグマとバトルさせてくれれば」

「赫月とはもうしてるじゃないですか」

「あれは、良かった……」

 

レッドは既にラビの牧場にいる殆どのポケモンとのバトルを済ませている、その中には当然オーガポンやガチグマも含まれている。特に赫月ガチグマとは相当に激しいバトルを繰り広げていた。

 

「あのタイプでの特殊、新鮮な体験だった」

「相変わらずバトルの事となると饒舌になる」

 

実際レッドの意見は正しい。地面タイプでの特殊アタッカーというのは極めて希少な個性と言えるだろう。大半が物理アタッカーであるからこそ光っている個性だ。その戦いでレッドが満足するのも中々に納得がいく話だ。

 

「満月なのはまあ……気分的なあれです」

「……まあ分かる気もする」

「そうだ折角ですからレッドさん、パラドックスポケモンとバトルします?あれの連中もある意味喜ぶと思いますよ」

「っ―――やっと!!」

 

一応パラドックスポケモンの概要は知らされているが、ラビから中々許可を貰えなかったレッドだが漸くその許可が貰えて喜び勇んで外へと出て行くと待機していたダイケンキとウネルミナモが案内役を買って出てパラドックスポケモンが良く居る一帯へと連れて行って貰うのであった。

 

「あいつらも少しはこれで満足すればいいけど」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「ムゥゥ~」

「ムウマージさんです」

 

・おっ可愛い!!

・魔女っ娘!!

・いや魔女じゃねぇか?

・どっちも似たようなもんだろ、年齢制限があるかないかの差だ

・なんだそりゃ

・ナンジャモも持ってる奴!!

 

「ムウマージさんはゴースト単タイプで確かにナンジャモさんの手持ちでも有名ですね。ジムを挑戦する人にとってはテラスタルの活用を教え込む役目も背負ってますね。そんなムウマージさんですが見た目が魔法使いですが、それにピッタリで呪文を操ります」

 

・不思議な呪文でも使うのかい?

・それ、ヤドキングじゃなかったっけ?

・あれは薬じゃなかったっけ?

・そもそもあれは不気味な呪文だろ

・間違ってはねぇだろ

・全然ちげぇよ!!

 

「その呪文を聞いた者は幻覚や頭痛に襲われる事もあり、それらによって揺れ動く感情をムウマージさんとその進化前であるムウマさんはエネルギーに変えるとも言われています。神出鬼没な事も相まって祟りだといって恐れられていますが、どうやら聞いた者を幸せにする呪文も心得ているようで気紛れにそちらを使う事もあるそうです」

 

・何ともゴーストタイプらしい

・ずっと幸せにさせてくれよ……

・こっちの都合ばっかり言った所で受け入れられたら苦労しねぇよ

・ゴーストタイプなんて特に悪戯好きが多いからなぁ

・そういうこった

 

「一部地域では凶事を遠ざける為に家に招くという風習も残っています、但しその時に機嫌を損ねないようにしないと大変な事になるという座敷童的な側面も持ち合わせています。呪文にも様々な種類があって、そういえば恋を成就させる呪文もあるという噂ですがそれは如何なんです?」

「ムゥゥ~♪ムッ♪」

「簡単には答えてくれませんか」

 

・相変わらずポケモンとの距離が近い事に嫉妬しそう。

・絶対これ重たい→向けられてるだろ

・まあこれまでアブソルさんっていう前例あるしな。

・はぁ……結婚したい。

・それは何、ムウマージと?それとも仲に当てられて?

・それは……後者、うん後者だな

・せめて即答はしてくれよ

 

「さて、特性はご周知のとおりの浮遊です。ですがゴースト単タイプというのもあって中々に耐性が良く地面を無効に出来る上に中々に器用ですので頼りになること間違いなしです。シンオウ地方ではメリッサさんと激しいゴースト合戦を繰り広げてくれました」

 

・電気テラスと浮遊でのコンボがなぁ……

・特性の事を軽視しがちなトレーナーにとっても壁だよなぁ

・特性の理解は強くなる事の一歩だからな

・そう思うと有難い存在なんだなナンジャモって

・壁としては色々と優秀よ。

・尚、直近でサトシさんに負けた模様。

・ガケガニとピカチュウだったな

・まさかガケガニをあそこまで上手く使うとは思わんかったわ……

 

「ムウマージさんは浮遊による独自の耐性を活かしながらも豊富な変化技などを活かしていくのがお勧めですね。甘える、嘘泣き、怖い顔で相手の能力を下げてそこを狙い撃ちするのもよしです」

「ムゥゥゥゥゥゥ♡マァァァァァァァ……ジィィィィィィッ!!!」

「実演お疲れ様です」

 

・ギャップが、ギャップがエグい……!!

・甘えるの威力が、威力が……

・心臓が……

・結婚しよう

・おいポケモナー

 

「これに加えて電磁波に鬼火も使えるので祟り目コンボもお勧めです。痛み分けに滅びの歌、黒い眼差しなども使えますので対面すると相当に厄介な相手です。ナンジャモさんもその気になればこういう運用も出来ますのでガチになったら相当にやばいのを最後に置いてるなぁという印象もありますね」

 

・へ~そんなにやべぇんだ……

・ざっと目を通すだけでもやべぇのばっかりだもんなぁ……

・痛み分けはマジでやばい、苦労して削ったのにってなる

・俺はなった、ヨノワールで

・絶対此処の影響だな。

 

「加えてエナジーボールやパワージェム、マジカルフレイムにマジカルシャイン、10万ボルトに凍える風と相当に技の範囲も広いのでパーティのサポート役という意味ではかなり優秀です」

 

・出来る女ムウマージさん

・眼鏡かけてるムウマージさん想像しちまったじゃねえかwww

・萌えるな。ありだな!!

・眼鏡を掛ける時のファースト、外す時のセカンド、普段かけない奴が掛けてそれを外す時の!!

・メガネスキーがいますね。

 

「数多の呪文と技を使いこなす魔女っ娘ムウマージさん、貴方も如何でしょうか?」

 

・これは採用候補

・まず見た目が良い

・というか今回はさん付けなんだな

・そう言えば、言われてみたらヌシってさん付けとしないポケモンいるよな?

・なんでだろ……?

・よし、これはこの後の週刊エンジョイポケモン放送局スレの議題にしよう

・異議なし×30

 

そんなこんなで配信を切る。終わるとムウマージが肩に止まって呪文を唱え始めた、これは身体の疲れをとる呪文だろうか、気遣って貰えて有難い限りだ。シンオウ地方では毎晩呪文を掛けて貰った物だ。凄く安眠できて助かっていた。今日も熟睡できるだろうか。

 

 

「ムゥゥゥゥ~……」

 

思わず頬を膨らませてしまう、あの人には私の呪文は効きが悪い。正確に言えば恋に落ちる呪文が全く効かない、他の呪文も効いたり効かなかったりだ。だから妥協案として安眠の呪文を掛けて、その懐で熟睡する事にしている。

 

「ムムムッ♪」

 

これは自分にとっては幸せの呪文だ。何故ならばそうすると決まって自分はあの人と番になっている夢を見れるのだから、あの化け蠍にもあの災いにも絶対に渡さない。これは自分だけの指定席なのだから。

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