週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:鮫肌マッハ機ガブリアス

『ギャロップ、戦闘不能!!』

『ギャロップが墜ちたぁ!!!空をも掛ける灼熱の駿馬が屈したぁ!!これで3匹、行けるのか、行けてしまうのかチャレンジャーラビィィ!!』

 

懐かしい記録を見返す。シンオウ地方のチャンピオンズリーグ、虫使いのリョウ、地面使いのキクノ、そして炎タイプのオーバへと挑戦中の自分の姿がそこにある。

 

「懐かしいの見てるね」

「……まあね」

 

チャンピオンズリーグでの戦いは想像以上に厳しい物だった、ポケモンリーグその物を勝ち抜く事が大変だったのもあるが四天王というのは本当にレベルが高くて一戦一戦が全力で駆け抜けないといけないので自分もポケモン達も疲労がやばかった。

 

「結局、俺はこの人に負けちまったんだよな……シロナさんまで、今一歩だったのに……悔しいなぁ……本当に、悔しかった」

 

シンオウ地方での旅はサザレとの出会いという意味でも特別だったが、シロナというチャンピオンの中でも屈指の実力者と出会えた事が何よりも嬉しかった。そしてシロナは言ってくれた。

 

『待ってるわね、チャンピオンズリーグで』

 

その約束を果たしたかったが……

 

『ダイケンキ、ゴウカザル共に―――いえ、ダイケンキ戦闘不能!!ゴウカザルの勝ち!!よってこの試合、四天王オーバの勝利!!』

『決着ぅぅぅぅぅぅっ!!!チャレンジャーラビ、相棒のダイケンキの大健闘でオーバの切り札にして相棒のゴウカザルを引きずり出したが、後一歩及ばなかったぁぁぁぁぁぁ!!!ゴウカザルの執念!!自らにパンチを入れて活を入れて無理矢理膝を上げてファイティングポーズを取ったぁ!!このバトルは間違いなく、シンオウチャンピオンズリーグの歴史に刻まれる一戦となった事でしょう!!』

『フゥッ……炎ってのは消える一瞬により強く燃えるもんだぜ』

『……届かなかったか……あと一歩、高く、飛べなかった……』

 

 

「ね、今戦ったらラビは勝てる?」

「さあな……俺だけが強くなってる訳じゃねぇし……オーバさんだって強くなってるだろうからな……」

 

実際、今戦ったらどうなるのだろう。確かに強くなっているとは思うが……それだけで勝てるほど甘くないのも事実だ。だがしかし、もう一度戦ってみたいと思ってしまうのはトレーナーにとって本能のような物なのだろう。

 

「あの時はいっぱい泣いたよね、悔しいのにそれを押し殺して自分が悪いって」

「勘弁してくれ……あの時はマジで悔しかったんだから」

「フフフッ私が抱きしめたよね」

「だからやめろ、アブソルさんなんで叩くの、痛い痛い痛い痛い痛い」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「―――……ガブ」

「ガブリアスです」

 

・うおおおお!!?

・またすっげぇの来たぁ!!?

・いやまあカイリュー持ってんだからいるよなぁ……

・出たよ大正義ガブリアス

・シロナさんの相棒か。

 

「ガブリアスは地面とドラゴンの複合タイプです。一見すると空を飛ぶには適していなさそうなフォルムですが、身体を折り畳んだ上で腕や背中の鰭を伸ばせばジェット機のように飛行が可能です。その速度はマッハにすら到達しますが、走力も高いので陸上でも負けず劣らずのスピードを発揮する事が出来ます」

 

・そうだよこいつ飛べるんだよ……

・滑空とかじゃなくてマジで飛ぶからな

・天はこいつに幾つ才能を与えるんだよ

・まあその分育成難易度も高いから……

・強いんだよなぁ……

 

「身体の鱗は空気抵抗を弱める効力もあり、スピードの維持にも役立っています。この為か、ガブリアスの夢特性は鮫肌です。私のガブリアスも鮫肌です、通常は砂隠れです」

 

・うえぇえ……攻撃したらダメージまで?

・というか、砂隠れもやばいって

・よしバンギと組ませよう。

・やめろ、マジでやめろ。

・回避率上げられたら手が付けられねぇ!!

 

「因みに、タイプの都合上最大の弱点は氷タイプなんですが……ガチグマがいたヒスイの時代には寒冷地にガブリアスがいたという記録が残っています。お前氷に弱いの強いのどっちなん?」

「……ガブ」

「噛み付くな噛み付くな、何も見えないから噛み付くな」

 

・誤魔化す為に噛みついたぁ!!?

・頭丸ごとガブリッと!!?

・声が聞こえて来てるから甘噛み、なのか?

・あっ離した、甘噛みなんだな。

・なお、歯形はついている模様。

 

「さて、まず言っておきます。ガブリアスは能力が極めて美しいと言ってもいいでしょう、体力、攻撃、防御、特攻、特防、素早さ、それら全てが高水準で纏まっています。特攻は攻撃に比べると低くはありますが十分な程にあります。それでいて耐久も脆くはない、素早いポケモンさんは脆い傾向にある、という話を聞きますがガブリアスはそれを真っ向からぶち破ります」

 

・そうなんだよマジで強いんだよこいつ……。

・相手が出して来たら絶叫するレベル。

・普通に二刀流もありだからな。

・初っ端流星群撃ってその後はずっと物理で攻めるのも普通にありだからな……。

・そりゃシロナさんの相棒な訳だよ。

 

「これに剣舞も覚えますからね、素早さは攻撃しつつも上げられるスケイルショットでカバー、影分身で回避率も上げられますので益々盤石に出来ます。それでいながら、フェアリータイプにはアイアンヘッドや毒突き、氷には瓦割りやアイアンテールに炎の牙と自らの弱点への備えも万全ですので味方にすれば頼もしいことこの上なしです」

 

・う、うおおおおっ……

・く、崩すのキッツいなぁこれ……

・何とか氷技で逆転を―――

・よしテラスしよう

・うわあああああああああああああああああ!!!

・虐めてやんなwww

 

「私のガブリアスは何方かと言えば防御型で、ステルスロックとまきびしで環境を整えつつ、地均しとドラゴンテールで相手の動きを封じるのが得意ですね。いやぁ嫌がらせが上手で助かり―――謝りますから離して」

 

・また喰われたwwwww

・お前ら仲いいだろwww

・そりゃ此処の主だぞ、仲良しに決まってる

・納得。

・そう言えばヌシとガブリアスってどっかで見たような……

 

「まあなんだかんだと言いましたが、ガブリアスはかなり強いポケモンさんの一角です。味方にするにしろ相手にするにしろ知っておいて損な事は絶対にありませんと断言してもいいです。天空を舞い、大地を疾駆するガブリアス、貴方も如何でしょうか」

 

 

配信を切る、本音を言うとこのガブリアスでシロナのガブリアスと戦いたかった。あの力強さに、どこまで肉薄できるかを試したかった思いが強い……そんな事を考えていても無駄だなと思っているとサトシが帰ってきた、レッドを伴って。とんでもねぇ事なのに慣れている自分がいて怖い。

 

「あっラビさん、ちょっとお話が」

「おやなんですか?」

「実はシロナさんが是非ガチグマに会いたいそうなんですけど、どうします?」

「俺は戦いたいから受け入れる」

「えええええ~……今度はシロナさんなのぉ……」

 

 

シロナ、その名前を聞いて思わず口角が上がった。失ったと思っていた機会が来た、あの女と戦える……そう思うと身体が疼いてしまう。自分も戦いたいのだ、それを願うかのように頭を軽く噛んでやる、すると分かってるからという言葉が返って来る。ならばいい、そう思いながら踵を返すとそこには自分を激しく睨み付けるアブソルと同じく戦いたいというドラピオンがいる。

 

「ガァブ……?」

「シャアア!!!」

「ドラァ……!!」

 

自分の言葉に賛成が集う、一度はっきりさせておくべきだろう―――誰があの男の番になるかを。強いて言うなれば自分はドラピオン派、彼が誰を好こうと如何でもいいし強き男に女が群れるのは当然の事だ。だが―――……あの男への思いで負けるつもりは毛頭ない。だから毎度毎度……

 

「ラビさん、歯形凄い付いてますよ」

「甘噛みでこれなんだからマジだったら食いちぎられるんでしょうねぇ……」

 

ああやって、自分の歯形を付けているのだから……それが自分の求愛行動の一つなのだから……受け入れてくれて嬉しいと身震いすると向かってくるアブソルを迎え撃つ。さて、ダイケンキが来るまでどこまで戦えるか、試してみよう。

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