週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:地球投げリザードン

「上手い物ね」

「これで飯を食ってますからね」

 

バルコニーに出ながら筆を取るラビ、配信者としての知名度と持っているポケモン、それらが合わせて絵にすると中々に高評価が貰えるので最近は自分の庭にいるポケモンを描く事の方が増えてきている。まあパラドックスポケモン達などは描かないようにしている。

 

「それにしても……此処に来てからは私にとっては宝の山な日々よ」

 

シロナはラビの家に泊めて貰いながらも様々な事を調べている。彼女は考古学者、このパルデア地方には王家を滅ぼした災いの伝承やそれに関するポケモンなどの事もあるのでそういう意味でも興味深く、その内来てみたかった地方だと語っている。そこにパルデア在住且つ自らがチャンピオンを務める地方の過去に関するポケモン、ガチグマを持っているラビの話があれば来るのも当然と言えるだろう。

 

「アカデミーには確か考古学を教えている先生がいる筈、生徒さんと知り合いですから仲介をお願いしましょうか?」

「あら、お願い出来るかしら。話があったら素敵だし」

「分かりました」

「それにしても……」

 

シロナがチラリと視線をやると菜園の守護者と化したチヲハウハネが今日も今日とて鳥ポケモンを警戒しつつも雨乞いと日本晴れを巧みに使い分けながら作物の面倒を見ている。時折ナッシーに協力して貰って空中へと飛び出して、ポケモンを撃退する姿も見られる。そんな姿を見て面白がっているのか、ハバタクカミはラビの頭の上に陣取りながらムウマージの帽子の真似をしている。

 

「本当に不思議ね。化石ポケモンとは違ってこの子達はこの時代に間違いなくやって来て生きている、私としても興味が尽きないわ。パルデアの大穴だったかしら、私もレッドさんと一緒に申請を出して調査してみようかしら?」

「その辺りはお好きにしてもいいですけど、結果の公表については慎重になってくださいね」

「分かってるわ、その辺りは弁えてるつもりよ」

 

パラドックスポケモンは世間的には全く公表されていない、配信する時にも彼らには遠くに行って貰うかボールに入るなどをして貰って対策はしている。下手をすれば彼らを晒しものにする行為になりかねない、それだけはしたくはない。

 

「貴方と同じよ、ポケモンを使って売名行為をしたくはないから」

「……何時かはバレるかもしれませんが、少なくとも今はその時じゃないですから」

 

オーキド博士やナナカマド博士に研究はお願いしている、此方から定期的にデータを送って解析をお願いしている。何れ何か進展があるかもしれないしするとしたらそれからだ。

 

「そうだ、シロナさんに見て欲しい絵があります」

「あら、私に?」

「貴方からのご意見を頂きたいので」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「グオオオオオオオオオオンッ!!!」

「リザードンです」

 

・うおっリザードン!?

・またスゲェのが来たな!?

・うおおおおおおおっリザードン!!

・ダンデの相棒!!

・レッドさんとの戦いはマジで燃えた!!

 

「リザードンは炎と飛行の複合タイプ。カントー地方ではオーキド博士が初心者用ポケモンとして渡すヒトカゲさんの最終進化形です。強い相手を求めて各地を飛び回る習性があり、そこで厳しく苦しい戦いを潜り抜けたリザードン程炎の温度が上がります、岩石を燃やし尽くし、10000トンの氷山をも見る見るうちに溶かしてしまう程です」

 

・サトシさんのリザードンが印象的かなぁ……

・ああカメックス戦!!

・俺もあれ大好き、いきなりフィールドを焼き尽くすんだ!!にはファ?ってなったけど

・思えば環境利用闘法ってサトシさんの十八番だよな

・マジでな。

・岩石封じを更に封じるとか何喰ってたら思いつくんだろうな。

 

「攻撃的な性格をしていますがかなり高潔な一面もあり自分よりも弱い相手には炎ではなく肉弾戦で戦います。私はカロス地方を旅している時にプラターヌ博士を訪問した際にヒトカゲ時代の彼と出会って、一緒に旅をする事になりました。カロスでは最初のゲットが彼でした」

 

・へ~炎使わないのか。

・荒々しいと思ったけど思った以上に気高いんだな。

・というか何でプラターヌ博士ヒトカゲ持ってたんだよ

・博士だしそこは可笑しく無くね?研究の為に送って貰ったとか

・あ~まあありそうか、メガシンカ持ちだしなリザードン。

・というかメガストーン持ちだな、お腹に付けてる。

 

「リザードンの特性は猛火、そして夢特性はサンパワーです。サンパワーは陽射しが強い状態だと特攻が約1.5倍になります。しかしその反面、自身に負担が掛かるのか徐々に体力が削られるというリスクも背負ってますのでその場合は短期決戦が望ましいですね」

 

・へ~サンパワーなのか。

・どっちも体力関係で火力アップだな。

・でもちょっと活躍は難しいかもな

・でもデメリット付きでパワーアップで燃えない?

・萌える。

・萌えるな萌えるなww萌えろ

・どっちやねんwww

・誤字ったwww燃えろだwww

 

「サンパワーの事を踏まえると特殊アタッカーな印象がありますが、リザードンは龍の舞や剣の舞といった攻撃を上げる技を習得可能です。加えて雷パンチという弱点を補う物理技も覚えますので物理アタッカーでも相当に強いです。というかそれについてはアランさんとレッドさんの戦いでも嫌という程に見ましたよね」

 

・見た見た見たwww

・というか、思えばレッドさん、リザードン使いと連戦してね?

・してるなwww

・でもやばかったよな。

・マジでな

 

「そんなリザードンは最強の物理強化技である腹太鼓も習得可能なのでその気になれば、腹太鼓からのニトロチャージで暴れまわる事も可能です」

 

・えっ腹太鼓行けるの!?

・うっわ……マジかよ

・という事は二刀流行けるのか……。

・腹太鼓サンパワーで二刀流?

・ロマンすぎぃ!!

 

「物理なら雷パンチ、特殊ならソーラービームで自らの弱さをカバー出来るのも強みですね。私のリザードンは回避行動しながら龍の舞をして能力を上げていく感じですね、地球投げが彼の大得意な技ですね。待てリザードン、誰かを投げようとするな、いやというかあれは投げるじゃないだろいやお前のそれは穴を掘るも併用してるから本気でやばいんだ、ああアーマーガアなら許す」

「グオオオオ!!」

 

・いや許すな許すな!!?

・やっぱりリザードンは地球投げだよなぁ

・なんか印象深いよな地球投げ。

・レッドさんとサトシさんのリザードンもつかってるしな。

・ダンデ戦は凄かったな、空中で地球投げの主導権の奪い合い。

・もうとんでもないドッグファイトだったもんな。

・最終的にレッドさんの方が、地面寸前で主導権奪って叩きつけてたな。

・まさかあのダンデのリザードンが……って皆驚いてたな。

・ああっアーマーガアが地面に埋まった!!

・まあ大丈夫だろ。

 

「グオオ」

「はいお疲れ様。相変わらずエゲツねぇ技……」

「ガ、ガアアアア……!」

 

・あっ這い上がってきた。

・なっ心配いらなかったろ

・あのアーマーガアに心配は不要だろ。

・冗談抜きでいらんよな。

・ほんそれ。

 

「私のリザードンは更にメガシンカします、私の場合はX、黒いメガシンカです。だから龍の舞などを積極的に使う事を心がけてます。あらゆるものを燃やし尽くす火焔龍リザードン。いかがでしょうか」

 

 

配信を切りつつも迫ってくるアーマーガアに対してブレイズキックを浴びせかけるリザードンを見る。自分のリザードンは炎技よりも肉弾戦を好む傾向にある、得意技もメガトンパンチキックに爆裂パンチ、そして地球投げである。特に地球投げはコルニのメガルカリオに敗北した際に切り札として会得した技だったからかリザードンも相当に愛着があるらしい。

 

「だからと言って穴を掘る要領で回転しながら地面に突撃はやり過ぎだと思うんだけどなぁ……」

 

 

ラビには感謝している、あの博士の下で最も臆病だった自分を連れ出して世界を見せてくれた事への感謝は尽きない。メガルカリオに負けた際には捨てられるのでは、という不安から飛び出してしまった自分を傷だらけになりながら探しに来てくれて、涙まで流してくれた。あの時のラビの涙に誓ったのだ、自分はもう怖がらないと。

 

「ガアアアアアアアアア!!!」

「グオオオオオオオオン!!!」

 

如何なる相手でも、この肉体と炎で打ち砕いてくれる。そうだ、この尻尾の青い焔に誓う、あの日見た空を切り裂くように飛んでいた白い流星が放っていた青い焔……あの美しい焔のようなポケモンに自分はなりたいと思っている。

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