今日は久しぶりにコルサから直々の仕事を貰った。自分流に一面のキマワリ畑を描いてほしいと言われたのでそれに取り組んでいる。尚、シロナはアトリエで資料と睨めっこをし続けている。と言っても流石に資料の持ち出しを許可する訳にも行かないので致し方ない。無断で持ち出しがされた最悪の場合はポリ2とロトムには資料を焼却するように言ってある、それ程にやばい物もある。
「う~ん……バサギリ、この進化の為には……」
様々な側面からアプローチを掛けているシロナ、そんな声を背後で聞きながらも実はバサギリも持ってるんだよなぁ……と内心で思ったりするが、肝心のバサギリは此処にはいない。というかヒスイ勢は此処にいる訳ではない、そんな事を思っているスマホロトムが鳴り響いた。
『電話ロト!!』
「あら、それじゃあ私は一旦出るわね?」
気を遣ってくれたのかシロナはアトリエから出て行った、小休止も兼ねてアイスを食べに行くらしい。どうせじっくり冷蔵庫の前で悩むんだろうなぁ……とラビは思いながらもスマホロトムに向き直る。
「誰だ?」
『レビロト』
「繋いでくれ」
通話を繋げる、すると少しだけ嬉しさが乗った声が返ってきた。
『兄さん?私よ、今大丈夫かしら』
「ああ、大丈夫だ。それでなんだ、俺になんか用か?」
『あらっ用が無ければ兄さんに電話を掛けちゃいけないのかしら?私は別にラビ兄さんの事を嫌いになったなんて言った事はないわよ』
「そう言うなよ、電話してくれるって事は何かしら用件があったと思っただけだよ。可愛い妹からの連絡だ、意味がなくても嬉しいさ」
『素直にそう言えばいいのよ』
少々ツンケンしているが、今会話しているのは長女で妹のレビ。ラビの実の妹でブルーベリー学園に通っており、氷タイプの使い手。それが性格に表れているのかツンデレ気質な所がある。
『最近ゼイユさんとスグリ君という子と仲良くなったんだけど兄さんの差し金だって聞いたのよ、どういう意図があるのかと思って』
「随分な言い草だな、弟妹がそこに通ってるから仲良くしてくれ以上の事はいってねぇぞ」
『そう、そういう事にしておきましょう』
「何だよ……ンでそっちは如何なんだ?リーグ部だとレベが負けたり勝ったりで四天王に就任したり落ちたりってラバイの奴が言ってたぞ」
『ラバイ兄さんったら……物事は正確にいう物よ。確かにレベは四天王になったりを繰り返してるわ、だけどそれはリーグ部のチャンピオンになったり、負けて2位に落ちて四天王になったりって意味よ』
「何だそういう事かよ」
ブルーベリー学園では部活動も活発でリーグ部もその一つ。学園には生徒のポケモンバトルの強さを計るブルベリーグランキングがあり、リーグ部は部員同士で切磋琢磨する事でランキング上位を目指すという物……が、実質的にこのリーグ部がチャンピオンと四天王の集まりと言っても過言ではない。そんな部活にレベは参加しているらしく、ランキング1位になったと思ったら2位に落ちる事を頻繁に繰り返しているらしい。
「ンで今のチャンピオンは」
『私よ、レベが2位で3位にロルよ、4位はスグリ君よ』
「いやお前かよ、というかスグリが4位?四天王の一角じゃないか」
『ええ、彼中々見所があるわよ。何よりポケモンの事をよく見てるし信頼も深いのよ。あのグライオンも兄さんが贈ったんでしょ?毎日楽しそうよ』
「おおっ進化したのか、そりゃよかった」
まさかの四天王にスグリがいるという現状に思わず驚いてしまう。闇落ちなんてしなくても強いという事か……あれ、そうなるとラスト一人は一体誰なんだろうか?
「んじゃ5位は?四天王なら後一人いるだろ」
『どうでもいい男よ、私達に一度も勝てない男に興味は無いわ。ねぇ兄さんそっちのアカデミーって楽しい?スグリ君とゼイユさんから話を聞いて益々そっちに転校したくなってるのよ』
「親父とお袋はなんて言ってるんだ?」
『私達に任せる、だって。相変わらずの素敵なお父様とお母様です事』
思わず自分も肩を竦めてしまう、砂のレベ、氷のレビ、そしてロルはエスパータイプの使い手。こうして見るとなんか四天王としては申し分ないテーマトレーナーだな……と思うのであった。しかし5位は一体誰なんだろうか……
「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日ご紹介するポケモンさんは此方」
「キュウン!!」
「アローラキュウコンさんです、だから尻尾を下げてください。貴方もですか」
| ・おおっ遂に来た! ・前の日照りキュウコンの時に出てきたもう一匹!! ・いやぁうつくしい!! ・此方も此方で神秘的な魅力が…… ・結婚したい ・節操ねぇな |
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「アローラキュウコンさんは氷とフェアリーの複合タイプです。体表から氷の粒を作り出して自在に操る事の出来る能力を持ち、アローラ地方のラナキラマウンテンに生息しており、地元の方々には神の使いだと崇められております」
| ・まあこれだけ美しかったら使いとして崇めるわ。 ・雪山からこんなの来たらそりゃ神の使いだと思うわな。 ・にしても綺麗だ…… ・仕えたい ・結婚したい ・さっきからやべぇのがいるんですけど。 |
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「原種キュウコンさんと比べると幾分か穏やかな気性をしていますが、縄張りを荒らす者には一切の容赦はせずに一瞬で氷漬けにします。しかし外敵か単純に迷い込んだ者かを見極める冷静さもあるので、後者の場合には穏便に追い返すにとどめますし麓まで送ってくれたりもします。
| ・まあ基本縄張りに荒らす相手に容赦はいらんわな。 ・俺達だって家を荒らされたら怒るしな。 ・考えてみりゃ当たり前の行為か。 ・送って欲しい…… ・多分お前は氷漬けだろ。 |
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「そんなアローラキュウコンさんの特性は雪隠れ、夢特性は雪降らしです。何方も砂隠れ、砂起こしの雪版と思って頂いて結構です」
| ・氷タイプらしい特性だな。 ・まあ残党な感じ。 ・残当な。 ・雪降らしって結構珍しくないか? ・あ~言われてみたら砂起こしよりかは少ない印象あるわ。 |
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「原種キュウコンさんよりも素早いのが特徴ですね。そんなアローラキュウコンさんですが雪降らしという夢特性、いや雪隠れの場合でも天候を雪にして立ち回るパーティでは中核的な役割を担えます。私のキュウコンさんは雪降らしですが、出したら速攻でオーロラベールを展開するのがお約束の流れになってますね」
| ・ゲェッ!? ・出たよ最強壁技 ・雪じゃないと使えないけど雪降らしなら関係ねぇよなぁ……。 ・??? ・なに、オーロラベールって |
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「オーロラベールは天候が雪の時にしか使えませんが、リフレクターと光の壁を同時に展開するという技です。一瞬で同時に壁を張れるのが最大の利点ですが雪でないと使えないという欠点がありますが、雪降らしならばその心配がないという事です」
| ・あ~……つよ。 ・いやクソつよ。 ・雪じゃないと使えないけど強すぎて笑う。 ・知ってるかエル、ガラルだとキョダイマックスしながらこれをする化物がいる。 ・なにそれ怖い。 |
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「それでいながらも吹雪が必中になったりもしますが、変化技も充実してますので壁に合わせてサポーターとして場を整える役目を負ってもいいでしょう。瞑想や悪巧みをしつつもバトンタッチ、金縛りやアンコールで行動制限、吠えるで強制交代などなど出来る事がテンコ盛りです」
| ・うええええ…… ・マジっすか…… ・いや強くないですか、原種キュウコンの時も思ったけど。 ・あっちはアタッカーだったけどこっちはがちがちのサポーターだな……。 |
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「アシストパワーも覚えますから積んでからエースとして暴れる事も出来ますよ?ドレインキッスで回復も出来ますから中々に侮れません。そして天候が雪の時には氷タイプの防御が上がるので純粋に硬くなります。但し原種キュウコンさんと比べるとやや技範囲が狭くなった印象ですね。そこを上手く補強してあげるのもトレーナー次第……キュウコンさん、尻尾下げてください」
「キュゥゥウン♪」
| ・アシパも使える、いやキッスで回復もか…… ・氷の礫で先制もあるぞ!! ・あれ、相当にやばい? ・やばいよ? ・シンプルに壁展開役じゃない位にはやばい。 |
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「美しい姿と光には御用心、それに当てられて身も心も凍えさせるアローラキュウコンさんでした。はいはい分かりましたブラッシングですね?」
「キュン♪」
配信を切ってキュウコンの尻尾をブラッシングしてやる、アローラ地方で出会った時からこうされるのが大好きな甘えん坊だ。が、その一方で丁寧にブラッシングしたというのに指で梳かないと怒るのだ。これではブラッシングした意味がないようにも思えるが……
「~♪」
当人が満足気ならいいかと、自分を納得させるのであった。
これだこれ……丁寧にブラッシングされた後にラビの体温が自分の尻尾を掻き分けて梳かしていく……この時が全身がゾクゾクして快感が走る……この時だけは自分と彼の世界だ……だけど自分にはアブソルやドラピオンのような積極性はない……仲良しの
「如何だ気持ちいいか?」
「キュゥゥゥウン♪」
だから、私にはこれぐらいが一番なのだ。細やかな幸せを甘受しながらもこの人の傍に居られる事が、何よりの幸せ……。そう言えば私の娘は元気だろうか、この人の妹さんのパートナーになって随分と経つが、偶には顔を見たい物だ。