週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:サイケデリックシンボラー

『ウエェ~イ!!お兄ちゃん今日も元気してるぅ~!?アタシは元気100倍、やる気は1000倍、漲る勝つ気は1万バ~い!!イエ~イ!!』

「相変わらず元気そうだなぁロル」

『アタシが元気じゃないなんて、それは異常で希少なお得なセット。オマケはお得なアタシの笑顔、お兄ちゃんにはプライスレ~ス!!イエ~イ!!』

 

レビ、レベに続いて電話を掛けて来たのは6兄弟元末っ子の次女であるロル。エスパータイプの使い手でブルベリーグランキングは堂々3位。いつも元気が天元突破な太陽ギャル。

 

「頑張ってるらしいな、レベもレビも褒めてたぞ」

『それマッ!?んもう~それなら面と褒めるのが最適最高なのに~……でもお兄ちゃんから褒めて貰えたからもうそんなのどうでもいい~!!』

 

このように基本的に笑顔を浮かべて元気を振りまくムードメーカーらしく、ロルがいるブルベリ学園の施設は常にお祭り騒ぎらしい。教師からは悩ましい生徒、などではなくバトルの相談やパーティの編成についての相談を最も受けているのがロル。

 

『てかさてかさ、ウチマジでキャパいんだけど!?1位になれたの2回しかないし、もうそれ以降全然駄目でサゲみ沢でヤバたにえん……なぁ~んてな!!ぶっちゃけそこまで気にしてないけどねあっはっはっはっは!!でももう一回ぐらいは1位に上がりたいのは本気なんだよね~!!』

「あっ1位になったこと、あるんだ」

『いやあるし!!?お兄ちゃんアタシの事なんだと思ってる!?』

「テンション爆上げの太陽神」

『それな!!分かってるぅ!!!』

 

ロルが使うのはエスパータイプ、そしてトリックルーム戦術を最も得意としている。エスパータイプは強力な反面、弱点も多くタイプ統一を組む中で一番の鬼門とも言われているのだが、それで1位を取った事があるのは流石と言わざるを得ない。

 

「トリックルームだっけか、対策されるときついからなぁ……嵌るとそれはそれで強いんだが」

『そ~なの~レビ姉もレベ兄ももうウチのヤリ口把握で掌握、完全対策。ど~するもんかね』

「……スイッチパを使ってみるか?」

『ホエ?スイッチツイッチノコッチ、ポチポチ押したら切り替わる、サイクルクルクルクルリンパって事でおk?』

「全然違うわ。俺の配信見てるか?」

『モチ!!ずっと見てるに決まってるしょ!!』

「んじゃ今回はこれだな」

『んっ?んんっ?』

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「ボラララン」

「シンボラーです」

 

・おおっ何だこいつ!?

・こりゃまた、異質な……

・いやなんか可笑しくね?

・確かにシンボラーは大分不思議なポケモンだけどこれは……

・上下逆さまですね

 

「シンボラーはエスパーと飛行の複合タイプのポケモンさんです。ってまた貴方は……このシンボラーは如何にもこうして逆さまになる事が大好きなんですよ、シンボラーは鳥ポケモンではなく鳥擬きポケモンという分類がされており、かなりミステリアスな存在とされています。翼こそありますが、実際はサイコパワーで飛行しています」

 

・鳥擬きって……まあ鳥に見えるようで見えんからなぁ……

・主に色な。

・なんてサイケデリック……

・まあエスパータイプだしサイケデリックでなんぼみたいなもんだろ。

・にしても癖が強いのばっかだな。

・今更過ぎる。

・アーマーガア見てみろ、アーマーガアという種族への風評被害だぞあいつ。

 

「古代都市の守り神、又はその眷属ともされており今も尚決まったルートを巡回して侵入者をサイコパワーで撃退します。この為、シンボラーが飛び回っている場所を掘り起こしてみると古代の遺跡が発見されたという報告が多くあります。なので考古学的には重要なポケモンとされています」

 

・へ~どっちなんだろ。

・どっちもありそうだな……。

・だけどそうなるとシンボラーがいる=そこに古代遺跡があるって事なのか。

・へ~ロマンの塊だなこいつ。

・面白い生態だな。

 

「私も彼と出会った時には本当に酷い目に……いや彼からすれば縄張りに侵入してきた不法者を攻撃しただけなんですけどね……フフフッ……あの時もあのバカのせいで私がどれだけ苦労した事か……フフフッフッフッフフフフフフフッ……」

 

・やべえなんか地雷ふんだっぽいぞ。

・な、何があったんだ……?

・この人がバカ呼びするって相当なんじゃ……。

・マジで何があった。

・ホントだよ何があった。

 

「―――それを語ってもいいですけど3時間は語れるので別の機会にしておきましょう」

 

・3時間!?3時間って言うた!?

・どんだけ溜ってんの!?

・しょうがないニャァ……

・違わい!!

・なんかシンボラーも翼でポンポンし始めた……

・マジで何があったんだ……。

 

「そんなシンボラーの特性はミラクルスキン、マジックガード。夢特性は色眼鏡です、色眼鏡はメガヤンマさんでも触れましたね」

 

・色眼鏡は分かるが、前者の通常特性が全く分からん。

・どっちも横文字で分からんのぉ……

・じゃあどうやって生きてるんだお爺ちゃん。

・さっさと帰ってどうぞ。

・今なんつったクソガキゴラァ!!

・うわぁキレた!?

 

「ミラクルスキンは変化技を躱しやすくなる特性です、流石に必中の物は躱せませんが……それでも変化技を大幅に躱し易くなります。そしてマジックガード、これは技による直接ダメージ以外のダメージを受けないという物です。状態異常、天候、反動ダメージ、拘束技の継続ダメージ、罠系のダメージ、鮫肌や誘爆による特性ダメージ、宿木の種や悪夢などのダメージを無効化します」

 

・えっと、つまり―――

・ミラクルスキンは変化技への常時影分身でマジックガードは技で殴る以外のダメージ無効化。

・えっ強くね?

・俺どっちも好きだぞ。ミラクルスキンはマジックミラーという上位互換あるけど。

・マジックガードは不確定要素を排除できると思うとスゲェな……。

 

「マジックガードは敢えて自分を状態異常にする事で他の状態異常にならないという点を利用するという戦法もありますね。道具の火炎玉を持たせて火傷で麻痺などにならないようにしつつも、火傷で攻撃が下がるので混乱による自傷ダメージを抑えるというコンボもあります。その後はトリックで相手に押し付けるのもありですね」

 

・あっ成程!!

・うわめっちゃいいコンボやん⁉

・混乱のケアまで出来るとか最高かよ。

・それで相手の物理アタッカーの攻撃奪うとかも出来るのか……。

・シンボラーシンプルに強くね?

 

「シンボラーの魅力はサイコキネシスにアシストパワーやエアスラッシュというタイプ一致技にも恵まれているだけではなく、サブウェポンの範囲も広い事です。冷凍ビーム、シャドーボール、エナジーボール、ラスターカノン、熱風、凍える風に悪の波動、マジカルシャイン、原始の力となんでも御座れです」

 

・いや多っ!?マジで多っ!?

・なんだこの数!!?スゲェ範囲じゃん!?

・こいつ一匹でほぼパーティの弱点カバーできるんじゃね!?

・なにこれ怖い。

・サイケデリックなだけにサイコってか……?

 

「変化技も充実しています。両壁は当然のことながら羽休め、瞑想にコスモパワー、追い風に重力、電磁波と催眠術。トリックで持ち物が入れ替わるのが嫌なら相手に自分の状態異常を移す技のサイコシフトもお勧めです」

 

・うわぁ……トリックの弱点指摘しようと思ったら無意味だった。

・しかも移してもまだ火傷になるんだろ?うわキッツ

・でもそれならトリックじゃなくても良くね?

・いや相手のオボンの実とか没収出来るからトリックも悪くない。

・あっ成程。

 

「カラフルな彩りと共に様々な技の彩を駆使するテクニシャン、それがシンボラーです。考古学に興味がある方にもおすすめです」

 

そこで配信を切ると速攻でロルからの通話が掛かってきた、ちゃんと配信が切れている事を確認してから自分から掛けなおした。

 

「さて、ロル俺が言いたいこと分かったか?」

『モチモチモチモチモチタンタン!!スイッチトリパ、って事じゃね!?』

 

 

―――謌代′荳サ縺ッ螯ケ蜷帙→縺ョ莨夊ゥア繧呈・ス縺励∪繧後※縺翫i繧後k縲√え繝?繝?ョカ譌上→縺ッ莉イ縺瑚憶縺?コ九↓雜翫@縺溘%縺ィ縺ッ縺ェ縺??らエ?譎エ繧峨@縺?コ九□縲

 

『アハハハッ!!お兄ちゃんのシンボラー何言ってんのか全然わかんね~!!!』

「偶にこうなるんだよな、昔の言語なのかもしれんな」

 

その言葉にハッとしたのか、シンボラーはまるで咳払いをするかのようにその場で回転する。如何やら古代の言語で喋っていたらしいが、ラビとロルには全く分からないので意味不明な音の羅列にしか聞こえない。偶にやってしまうのだが、やはり自分とは生きていた時間が違うのだなと納得させられる。

 

「ボラララララ~ン」

 

しかし、今は満足だ。主を失った悲しみを嘗ての栄華を護る事で慰めていた自分に新たな目標をくれたラビには心から感謝している。あの遺跡も信頼出来る学者たちが保護してくれている。現在のシンボラーの使命は―――ラビの警護なのだ。今日も夜の巡回をしてゲッコウガの手伝いをするとしよう。ダークライと一緒に頑張るとしよう。

 

 

そして、夜には再びゲッコウガが不届き者を水手裏剣で成敗してジュンサーさんに引き渡している所を見つつ、ポストを確認したラビはそれを見る事になった。綺麗な便箋に女性の柔らかな文字でラビの名前が書かれていた。

 

「……」

 

差出人の名前には嘗て共に旅をした者の名前―――イクハの名前があった。

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