週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:軽量金属怪獣ジュラルドン

「え~……」

『なんだよその嫌そうな声』

「だってヤダよ、アンタガチ勢多いから下手したら俺命狙われるし」

 

絵の具の調合をしながらもスマホロトムで通話するラビ。コラボの依頼はここ最近よく受けるようになっているが、基本的にイラストレーターだけで稼ぐ気しかないラビにとってはコラボはそこまで魅力的な事ではない。ナンジャモは先輩な上に自分のライチュウを譲っている相手という関係があるからこそ受け入れているだけに過ぎない。

 

『いいじゃねぇか、オレ様とコラボ。話題性抜群できっと面白現象起きるぜ?』

「アンタのガチ恋勢の殺意ダイマックスとか洒落にならねぇんすわ、チューバーの中にもアンタへのガチ勢って多いんだぞ自覚してるか」

『ったく分かったよ、んじゃ気が向いたら声掛けてくれ』

「多分ないから安心しろ」

 

そこで通話を切る。すると同じくアトリエにいたシロナが笑いながら此方を見ていた。

 

「相変わらず元気そうね、貴方目的でバズりでも狙う気かしら」

「まあ狙えると言えば狙えるでしょうからね……そっちは何処まで行きました?」

「今は……天冠の山麓の辺りね、この辺りも本当に興味深いわ……」

 

如何やらキングマルマイン辺りを読んでいるらしい。テンガン山も今とヒスイでは随分と環境が異なっている、今も調査をしてみたらヒスイマルマインがどこかに潜んでいるかもしれない。加えてシンオウ地方には大洞窟が存在する、そこに居を移しているのかもと思うと随分なロマンが潜んでいる事にもなる。

 

「改めてシンオウ地方を調査したらヒスイポケモンが出て来るんじゃないですか?」

「そうね……地図と照らし合わせてみて本格的に調査してみるのもありね……あら、かなり面白いんじゃないかしら。そしてヒスイと現代シンオウの観点を合わせてみて……」

 

と何やらスイッチが入ってしまったのか、言葉を連ね始めたシロナ。後日談になるが、シンオウへ戻ると知り合いの少年少女を連れてシンオウ各地を巡り始めたのであった。

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「ジュルァァァァァ!!!……!?……!!」

「ジュラルドンさんです……如何したの、何やってんの?」

「……っ~!!」

「大声出して顎外れてる!?えっなんでゴルーグさん、コジョンドさん手伝って!!」

 

・おおっキバナの相棒ぉぉお!!?

・顎、顎外れとる!?

・放送事故じゃねえか!!?

・シンプルに何やってんの!?

・ゴルーグさんとコジョンドさんが何とか戻そうとしてる……

 

「何でそうなるんだ……これは今回は配信停止してポケモンセンター行きかな……?」

「コジョ」

「えっ任せろ?一体何を……」

「コォォ……ジョットォォォ!!!」

「飛び膝蹴りぃぃ!!!?」

 

・下あごに飛び膝かましたぁぁぁ!!?

・ジュラルドン、ジュラルドンに効果抜群なんですけどぉ!!?

・ジュラルドン君吹っ飛んだぁぁぁ!!

・ナンジャモ:なんでぇえぇ!!?なんで蹴ったの!!?

・ま、まさか力技で顎をはめようとした!?

・い、いやそんな幾ら何でも……

・キバナ:うぉいオレ様の相棒と同じ奴に何やってんだ!?

・うわぁキバナぁ!?!

 

「ジュジュゥ……ジュラ?ジュラァァァ……ルドドンラァ!!」

「えっ~……嵌ったよ、マジで……?」

「コジョッ!!」「ルグ~」

「いやゴルーグさん、拍手じゃないよ。コジョンドさん力業過ぎる……ジュラルドンさんマジで大丈夫?」

「ジュラ!!」

「全く痛くないから大丈夫……取り合えず終わったらセンターに行って検査して貰いましょうか」

 

・うっそ~……

・確かに格闘家はその辺りの医療というか治療に詳しいってのは聞いた事あるけど……

・確かに外れた肩を嵌め直せるとかは聞いた事あるけどさ、顎はちげぇだろ……。

・しかも飛び膝蹴りで……

・ナンジャモ:ラビ氏のポケモンって本当に何なん……?

・キバナ:全くだぜ……

・というか何でキバナが平然と来てんだよ!!

・キバナ:んっ駄目か?

・全くダメじゃございません!!

 

「改めまして……ジュラルドンさんは鋼とドラゴンの複合タイプです。ジュラルドンさんはこの金属質な見た目なのでかなりの重量を思わせますが、その実態はかなり軽いです。傷が付けられない程に硬いのに反して極めて軽いんです。かなり機敏に動く事が可能になっています。同じ鋼タイプで骨が空洞化させる事で軽量化しているエアームドさんが1.7m/50.5kgとされていますね、これに対してジュラルドンさんは1.8m/40.0kgですから凄いですよね」

 

・えっマジで軽い。

・しかもジュラルドンはエアームドに比べて横も幅広いのにこれである。

・どんだけ軽いんだよ……。

・だからあんなに身軽なのか。

・軽いって武器だからなぁ……。

 

「その一方で身体は耐食性が低く錆び易いという悩みを持っています、加えて熱が溜まりやすいというのもありますね。ですので沿岸部に連れて行くとかは本当に気を付けてあげて下さい」

 

・あ~その辺りは鋼タイプって感じ。

・キバナ:オレ様はその辺りは気を付けてるね。相棒だからな。

・おっ~ご本人からのコメントだよ。

・というか遂にキバナまで湧いたか……この放送局大丈夫か?あの人のファン過激派多いぞ。

・キバナ:迷惑かけちまったら悪いか……んじゃ変なことするなよ、オレ様との約束だぜ

・承知しましたキバナさまぁ!!!×50

・うわぁキバナファン潜みすぎぃ!!?

 

「そんなジュラルドンさんの特性はライトメタルとヘビィメタル、夢特性が筋金入りですね。前者二つは体重を軽く、重くするという物ですが筋金入りは攻撃の対象を変更するのを無効化するという物ですね。これはダブルバトルで役立つもので、例えば電気タイプを自分に引き付ける避雷針を持つポケモンさんがいたとしても、それに引き付けられる事なく攻撃を当てられます」

 

・体重云々はどっちが良いんだ?

・う~ん……草結びとかけたぐりの事考えたらライトメタル?

・でもヘビーボンバーもあるからヘビィメタルも捨てがたいぞ。

・筋金入りはマジでダブル向きだな。

・シングルバトルだと実質特性なしか……。

 

「そんなジュラルドンさんですが、やれる事が極めて多いです。物理も特殊も高水準な物がありますのでアタッカーを任せるのもよしですしサポート役を担わせるのもいいでしょう。特防が低いのでその辺りを上手くフォローするのが好ましいですから壁張りもいいですね」

 

・なんだかんだで出来る事多いからなぁ

・強い相手にはとことん強いからなぁ……

・格闘も物理なら受け切る事も可能だからな

・だから特殊方面が苦手なのが突破口か……

・だな。

 

「両壁を展開しつつもステロと電磁波を撒いて後続のサポート、それらを活かしてミラーコートやメタルバーストで迎撃戦術をとるのも面白いです。ドラゴンテールで相手を強制的に交代させて、ステロで相手を追い詰めていくのもありですね。筋金入りの事をも考慮するとダブル向きなワイドブレイカー、なども良いですね」

 

・へ~色々あるんだな。

・純粋な鋼とドラゴンアタッカー運用もいいけど、壁張れる上に電磁波も使えるのか

・盤面整える役割もありだな。

・キバナ:オレ様みたいなエースもありだぜ!!キョダイマックスも良いぜ!!

・ナンジャモ:凄い推してる……まあ相棒だったら当然か

 

「私のジュラルドンさんは盤面を整えたり、自分が素直に危ないと感じたら即座に徹底光線を発射して自主退場を図りますね。壁の時間を踏まえてもありますが、相手が自信過剰などの特性だった場合、その養分にされる事を回避する為ですね」

「ジュララララァ」

 

・すっげぇ仕事人……

・というかなんで徹底光線で自主退場?

・キバナ:説明してやるぜ、徹底光線はその威力と引き換えに大きなダメージを受ける反動技だ

・あ~捨て身タックル系なのか。

・それで自主退場か、えっマジで仕事人じゃん。

 

「ジュラルドンさんには進化の輝石が適用されます、進化先がブリジュラスという近年ブルーベリー学園にて発見されたポケモンさんです」

 

・あ~あいつか!!

・ナンジャモ:ブルベリ学園って研究成果をPOKETUBEでも流すから僕もよく見るよ

・キバナ:まさか相棒が進化出来ると知った時は吃驚したぜ、相棒も興味津々だったぜ

・あいつかなり強いんだっけ?

・その筈。

・ンで、現在は進化条件の特定やら確実な方法を研究中って聞いた。

・因みに主は持ってるん?

・いや最近発見された奴だぞ、野暮だろ其れ

 

「いますよ、ブリジュラスこっち来て貰えます?」

「リジュ?ジュラァァス」

「此方がブリジュラスです」

 

・いんのかよ!!!?

・いやなんでいる!?まだ進化条件ハッキリしてなかった筈だけど!!?

・幾つかの金属が重要って話があったばっかりだよね!!?

・何当たり前のように持ってんだよ!!?

・キバナ:やっぱコラボしようぜラビ!!ンでオレ様の相棒とバトルだ!!

・ナンジャモ:えっキバナ氏パルデア来るの!?

・キバナ:応行ってやってもいいぜ!!いやぜってぇ行く!!ジムはそうだな、代理立てる!!

・サラッと爆弾発言しないで!?

 

 

配信が色んな意味で収拾がつかなくなってきたので閉じる。それを見るシロナは興味深そうに、サトシは目をキラキラさせ、レッドはうずうずしている様子だった。

 

「それがブリジュラス……!!凄いわね、近くで見ても?」

「すっげぇこれがジュラルドンの進化形なんだ!!」

「ラビ、バトル」

「あ~うん、一つずつにしてください」

 

 

「ジュラァァ?」

「ジュラス」

 

なんかすげぇ事になって来たぞ、という自分の視線を受け流すブリジュラスにジュラルドンは呆れたような、何処かまあそうだろうな息を吐いた。この姉貴にこんな事を言った所で意に介さないのは分かっている。自分もいずれこの姿になれるのだろうか……なりたいと思う一方でこの姿も捨て難いと思っている。

 

「ジュラララ……」

 

自分はライトメタルの関係で極めて身軽でスピード戦法を得意とする。高機動砲台戦法が得意なのだが……ブリジュラスに進化すると体重が一気に重くなるのでどうするべきかと悩んでいて、ラビにも進化を待って貰っている。

 

「ジュラァァ……」

 

ジュラルドンの悩みを他所に、ブリジュラスはレッドのリザードンとのバトルに挑んでいた。弟分には存分に悩んでもらおうと言いたげな様子だった。尚、この後ブリジュラスと一緒にセンターに連れて行かれて精密検査を受けたが、全く問題がなかった。

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