週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:ワイドアーマーグレンアルマ

「飯出来たぞ~」

「「「「わ~い!!」」」」

 

リーグ部、本来そこは生徒達が日夜バトルの腕前を上げる為の場である筈なのだが……今は巨大な鍋が置かれそこからは食欲のスイッチを連打する程に暴力的な香りが溢れ返っていた。ラビも元はこの学校の生徒、故にこの学校の食堂が如何にアメリカ的なあれなのは重々承知しているので、自分が設置依頼をした食材調達システムを使って食材を調達、弟妹達の為に調理を行った。メニューはガラルで大人気のカレーライスである。

 

「やっばマジでおいしそうなんですけど!!これに比べたらもう学園の食堂なんて比べ物にならないっしょ~!!」

「スパイスやらもちゃんと持ってきたのは正解だったな、流石に此処で焙煎するには材料の限界があるからな。ほれっラビさん特製カレーだ」

「兄さんの料理……また、食べられる日が来るなんて……!!」

「大袈裟だなレビ」

 

と本気で泣き出しそうになるレビを慰めながらもカレーを振舞う、弟妹達が呼んだスグリとゼイユも厄介になっているが暴力的なまでに刺激的な香りに思わず喉を鳴らしてしまった。

 

「ウマッ!!?いやマジで美味しいんだけど!!?なにこれカレーってこんなに美味しいもんだっけ!?」

「お、美味しい……美味しすぎるべ……!!」

 

と二人からも大好評。ラビも口にするが、久しぶりのカレーだったが失敗しなくて本当に良かったと胸を撫でおろすのだが……何処か不満げな顔を作る。

 

「如何したのラビ、なんか不満なの?」

「ダイオウドウ級だなこれ、リザードン級を振舞ってあげたかったんだけど久しぶり過ぎて失敗したな……」

「いや十分過ぎる位に美味いぞ兄さんこれ!?何、カレーには上がまだあんの!?」

「ガラルだと一番美味しいのはリザードン級って言われるんだけど、このイモごろごろカレーは上から2番目だな……ごめんな皆、期待してくれたのに」

 

頭を下げるラビだが、皆からすれば十分すぎる位に美味しいので頭を上げて欲しい気分だった。特に自炊をしている身としてはこんな美味しいカレーを作ってくれるだけでも有難過ぎる気分になる。

 

「カレーか……授業で作るのもいいかもしれないな、それで班ごとにカレーを作って評論会みたいにしたら面白いかもな」

「あっそれマジ面白いんじゃね!?ウチ、ハンバーグカレー作りたい!!」

「俺はチーズ入りが良いなぁ……カツも乗せたい……」

「私なら野菜多めのカレーにするわ、野菜がトロトロになるまでじっくり煮込むわ」

「えっと……それなら俺、爺ちゃんの作った林檎入れたカレー作りたい……」

「あっそれいいかも、隠し味に林檎入れるのもありって聞いた事あるよスグ」

 

和気藹々と楽し気な雰囲気が漂った。矢張り食事というのはこうでなくては……食事は栄養を補給するだけではなく精神的な充足の時間でもあるのだから。

 

「あっラビお代わり要る?私やるけど」

「頼むわ、ほれほれ皆ももっと食べろ食べろ。イモがゴロゴロだけど他の野菜もたっぷり入れてあるから栄養も満点だぞ」

 

ラビがサザレと話す瞬間を弟妹達、主にレビとロルは見逃さなかった。兄が完全に気を許して笑っている、それはつまり……あの女性を見極める義務が自分達にはあるという事なのだ。

 

「……ラバイ兄ちゃん、なんかレビ姉ちゃんとロルが怖い」

「触らぬアルセウスに祟りなし、そう言う事だ」

「……お兄ちゃんも大変だぁ……」

 

 

「なぁラバイ、特別講師って何すればいいんだ?」

「普段通りに配信すればいいと思う、ンで偶にバトル」

「普段と変わらねぇぞ、絵を描いてねぇだけじゃねぇか」

「良いんじゃない楽で」

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。引き続きブルーベリー学園から特別講師としてお送り致します。何すればいいのか分からないって言ったら配信して偶にバトルしてくれですって、そんなんでいいんですかねぇ……?」

 

・それでいいのかブルベリ学園

・いやまあ、並の学校の内容よりいいからいいんじゃない?

・そうそう現役教師からお墨付き貰ってるんだし

・ハッサク:全くです、自信を持ってください。

・だからなんでいるんですかねぇ……

・キバナ:夢特性なんて普通学者でも知らねぇぞ。

・ナンジャモ:ジムリーダーだって知らないぞ~

・なんでこんなに豪華なんだよ此処。

・つうかハッサク先生、アンタ授業とかはいいのか。

 

「まあ学園側がそれでいいなら私はそれでいいんですけどね。という訳で今回ご紹介するポケモンさんは此方です」

「ルルルルマァ!!!」

「グレンアルマさんです」

 

・なんかカッコイイの来たぁ!!

・グレンでアルマ、カッコよくない訳がない。

・意味が解らない。

・アルマは魂、つまり―――紅蓮の魂。

・か っ こ い い

 

「グレンアルマさんは炎とエスパーの複合タイプ。身に着けている鎧は数々の戦いをくぐり抜けた戦士の証でありエスパーパワーの源でもあります。そのエスパーパワーを使い体内に燃える炎の力を自在に操り向上させています」

 

・へ~鎧がエスパーパワーの元なのか

・つまり、俺がその鎧を付ければ……!!

・エスパーパワーが全身を駆け巡って!!

・頭が可笑しくなって、アボン。

・なんでやぁ!!

 

「相手に真っ向から勝負を挑む正々堂々とした性格で、守りを固めながら高火力の技で仕留める戦法を得意としています。あのグレンアルマさん、私の後ろに隠れないでくれます?」

「ルママァァァ……」

 

・おいなんか違うぞ!?

・絶対この子臆病だって!!

・ナンジャモ:ま、まあ統計学的な話だろうし……。

・キバナ:ンな事言ったらよ、ガラルのアーマーガアだってラビみたいじゃねぇんだぞ。

・それ出すのは条約違反っすよね?

・それ言われたら何も言えなくなるんよ。

 

「特性は貰い火、夢特性が砕ける鎧です。砕ける鎧は物理技を受けると防御が下がる代わりに素早さがぐ~んと上がるという特性です。防御を捨ててスピードで勝負出来るという物です、但し連続技を得意とするポケモンさんは苦手ですね」

 

・あ~……パルシェンとかきついな。

・それこそ前回のセグレイブも苦手か

・でもスピード上がるのは良いな。

・結果的に高速移動できるって言うならメリットの方がデカいな

・これは面白い。

 

「グレンアルマさんは特攻が優秀ですが、素早さが少々物足りない印象がありますからこの特性を利用すると一気に全抜き性能を確保できます。技範囲も相当に広いので爆発力を上手く使えれば、相手を全て持って行く事も可能です」

 

・火力はあるからスピードを補強できるわけだもんな。

・しかも炎タイプだから技で相手を火傷にさせて物理技のダメージを抑える事も出来る訳だろ?

・それなら少しは安心できる、か?

・んじゃ特殊を受けたら?

・あ~……どうなんだろ?

 

「特防に関してはそれなりにありますし瞑想で高める事も可能です。加えて鉄壁も覚えるので下がった防御を自力で高める事も可能です。エスパータイプらしい搦め手も得意で挑発や金縛り、道連れに鬼火と言った技も使えます」

 

・うわ、その気になったら両受けできるやん。

・まあ防御は下がるけどな。

・だけど鉄壁で帳消しにできると思ったらでかくね?

・なんかダブル向きな印象あるな

・分かる。

 

「実際ダブルにも強めの適性を持ちます。サイコフィールド下で火力が上がるワイドフォースを覚えますし、サイコフィールドでは先制技が使えなくなるので弱点の不意打ちを気にする必要がありませんから強く出られます。相手全体を攻撃する炎タイプの熱風も習得出来ます、必殺技のアーマーキャノンは炎タイプ版のインファイトと言った感じで防御と特防が下がりますが、ダブルならフォローが利きやすいです」

 

・思った以上にダブル適性が高いわこいつ。

・キバナ:思ったんだがヘルガーが天敵かこいつ

・ナンジャモ:あっそうか、ヘルガーって貰い火もちで悪タイプだ。

・ハッサク:正しく天敵ですね。不意打ちが使えなくても悪の波動がありますし。

・キバナ:まあ特殊で攻めるのが一番じゃねぇかな、素早さ上げられる隙を作るのは愚だ。

・ナンジャモ:連続物理で攻めるのもありと言えば有りだけどね、必中の悪技とかで。

・ハッサク:単純な弱点持ち相手にも辛そうですね。

・俺ならキバナの案かな~

・俺はナンジャモ、防御下げるならそれを利用したい。

 

 

と言った所で配信を切る。するとロルが抱き着いてきた。

 

「お兄ちゃんこの子サイコ~!!マジウチの為にいるようなもんじゃん!!パルデアに居んだよね!?絶対に捕まえたいんですけど!!?」

「言うと思った。進化道具の鎧も予備があった筈だから捕まえたら譲ってやるよ」

「FUUUUUU!!マジ上げ見沢~!!!」

 

 

テンション爆上げなロルを見てグレンアルマは引き気味だった。正々堂々と戦うと言われても……と言いたげな顔。ラビのグレンアルマは極めて臆病な性格、特性も砕ける鎧ではあるが……そもそも攻撃に当たる事自体が大嫌いなので兎に角避ける事に徹する。なので砕ける鎧の発動回数も数えられる程度。

 

「ルゥゥ……」

 

バトルそのものは嫌いではないが……それでもバトルは苦手な部類だ。でも主は守りたいし……如何したら臆病な性格を変えられるかなぁ……とグレンアルマは溜息を吐くのであった。

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