週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:エレクトロンブリジュラス

特別講師として何をするべきかと悩んでいたラビだったが、リーグ部の面々の前でのバトルだけでも価値があると言われてバトルをする事になった。最初は誰を相手にするべきかと思った時に真っ先に名乗りを上げたのがカキツバタだった。

 

『四天王の一番槍のオイラが適任だと思わないかい?ラバイ先生よ』

『何が一番槍よ、四天王最弱なだけじゃない』

『まあそう言うなよレビ、兄さんいいかそれで』

『誰でもいいぜ、ポケモンの準備も既に終わってるしな』

『んじゃ……行かせて貰うぜ!!』

 

そうして始まったバトル、形式はダブルバトル。これにカキツバタは何処か笑いながらシングルじゃなくていいのかと尋ねた。ブルーベリー学園ではダブルバトルが主流、それは意図的に思考を増やし、トレーナーとしての判断力や思考力を養う為にそうされている。ラビは基本的にシングルバトルを前提にした紹介しかしない、故に此方が有利だと踏んでいた。だが―――

 

「リュッリュゥゥゥ……」

「カイリュー戦闘不能!!」

「(分かっちゃいたさ、分かっちゃいたけど……此処まで遠いとか、洒落にならねぇじゃん)」

 

侮っていた。この男、ダブルバトルでも十分すぎる程に強いのだから。

 

「レィィィイッブゥゥゥゥ……!!」

「ルルルマァァ……!!」

 

ラビの手持ちは紹介をしたポケモン達に新たに一体を家から転送して貰った編成、つまり6体中5体のポケモンは割れている。情報戦という観点ではカキツバタが圧倒的に有利、それでも全く押し切れないどころか的確に此方を潰しに来る。

 

「わ、わやじゃぁ……ラビさんつ、強かぁ……」

 

カキツバタだって決して弱くはない、寧ろこのブルベリ学園においては圧倒的な強者の一角である事は間違いない筈なのに……一体も倒す事も出来ずにパーティが半壊している。ジュカインを出してキングドラと共に必死に戦うが……

 

「当然よ、元々この学校のOBよ。ダブルバトルだってこなせて当然の事よ」

「あっそうじゃんラビさん卒業生だからダブルバトルが苦手なんて事はないんだ……」

 

シングルバトルについてが多いのでつい忘れそうになるが、別にダブルが苦手なんて事はない。単純に考える事が少なくて済むしシングルが主流だからそっちをメインにしているだけに過ぎない。

 

「ワイドフォース!!巨剣突撃!!」

「ルルルルラァ!!!」「レェェエェエイブァ!!」

 

サイコフィールドを張られた状態でのワイドフォースと巨剣突撃が炸裂する、ジュカインとキングドラも遂に倒れてカキツバタには最後の一匹が残されるのみとなってしまった。と言っても最後のポケモンの能力をまだ完全に把握しきれている訳でもない、それで勝てるのか……と思っているとラビがセグレイブとグレンアルマを戻した。

 

「何のつもりだよ」

「これでも講師として呼ばれてるんでね、お前にこいつの戦い方を見せてやろうと思ってな。別にブリジュラスはお前が最初に見つけたポケモンって訳じゃない」

「まさか……!!」

「ブリジュラス、ペリッパー!!」

「ジュラァァアアスッ!!」「リッパー!!」

 

繰り出されたブリジュラスとペリッパー、その出現と同時にバトルフィールドの上空には雨雲が発生して雨が降り始めた。カキツバタはすいすい持ちのキングドラを仕留めた後でこれを展開するのかと思ったが、これが何が関係あるのかと思いながらも最後のボールに手を伸ばす。

 

「滾れ竜の血、全てを……支配してみせろぃブリジュラス!!」

「ジュラス!!」

 

繰り出されたブリジュラス、カキツバタのブリジュラスはラビのブリジュラスを見て何処か驚いた顔をした。まさか自分と同じポケモンがまたいるとは思わなかった故だろうか、それとも……。

 

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。引き続きブルーベリー学園から特別講師としてお送り致します。今回紹介するポケモンは皆さんも気になっているであろう此方です」

「ジュラァァァスッ……!!」

「ブリジュラスです」

 

・キバナ:来たなオレ様の相棒の進化形!!

・コメントはやっ!!?

・いやマジで早!?

・ブリジュラス出た瞬間にコメントしたろ!?

・ナンジャモ:いやまあ相棒の進化形だから分からなくはないかなぁ……?

・ハッサク:うむ、小生もきっとこの位に興奮すると思いますな

・ワタル:全くだ。新しいドラゴンタイプの進化、実に興味深いな。

・アイリス:全くよね。あ~私も近くで見たいなぁ~……サトシにお願いしたら行けるかしら?

・……なんかすっげぇ事になったぁ!!?

・おい、おいコメント欄!!?

 

「ブリジュラスのタイプは鋼とドラゴンの複合タイプです。世間的には分からない事も多いでしょうね、この学園所属の此方のカキツバタ君が偶然進化させて現在も様々な事を研究との事です」

「あ~……ど、どうも。カキツバタ、です?一応ブルベリーグ四天王の一番手やってます」

 

・おおっ彼が進化させたのか!!

・偶然とはいえすげぇ事になっちまったねぇ

・なんか凄い困惑してる?

・アイリス:あっやっぱり……お爺ちゃんが会いたがってたよ~?

・ハッサク:そちらに通ってたんですね、元気そうで何よりです。

・ワタル:おおっカキツバタくんじゃないか

・あれ、なんかドラゴン関係の皆さまご存じ?

・つうか知り合い?

 

「私のブリジュラスを観察する限り洞窟などの暗い場所にいる事を好んでいるようです、ピンチになると普段反っている状態を伸ばしながら四つん這いになって安定性を確保しつつ、周囲の静電気を集めてエネルギーに変換して強力な技を繰り出すようです」

 

・あ~ジュラルドンがそんな感じだもんな。

・野生でいると仮定したら山の洞窟とかかな。

・にしても電気を利用するのか、まあしようと思ったらしやすいエネルギーか

・冬場とかは凄そうだな。

・言えてる。

 

「嵐などの悪天候下では集めやすいのか、エネルギーチャージの時間が格段に短く済む上にそれらをビームとして発射可能です」

「あっそれでペリッパーと一緒に出してたのかい」

「そう言う事です」

 

・という事は、電気タイプのビームを撃つ!?

・チャージビームかな?

・いやまあ字面だけで考えたら確かにそうだけどさ。

・ソーラービームの電気で雨版みたいな?

・あ~それが近いかも。

 

「カキツバタ君のブリジュラスからも情報を得て、特性も把握出来ました。夢特性は分かりませんが筋金入りだと仮定しておきます。が、通常特性は大きく変わっていました。持久力と頑丈です」

 

・えっつよ

・おい体重関係何処行ったよ!?

・キバナ:―――こりゃ一気に戦略面がひっくり返るぞ

・ハッサク:全く、ジュラルドンの特性は体重面でしたのにこれは……。

・アイリス:うっわぁこりゃ凄い受け性能が高くなった

 

「私のブリジュラスは頑丈なんですが、メタルバーストやミラーコートを習得していますのでいざという時に強力な反射を活かす事が出来るようになりました。ジュラルドンから引き継いだ技でサポートを固めつつ、強力な電気技、私はエレクトロビームと呼んでいますが、それは使用時に如何やら特攻を上げるメテオビームと同じ性質があるようですのでそれらを利用して特殊メインで戦わせています」

 

・キバナ:オレ様の相棒はどっちになるんだ。いやどっちも良い!!

・キバナ氏がワクワクしておられる……!!

・いやするだろそりゃ、相棒の進化で特性もガラッと変わるんだから。

・ワタル:物理耐久と絶対的な耐久、何方も素晴らしい……

・アイリス:しかもこれ、もしかしてエレクトロビームだっけ?天候でチャージ時間上がる?

・ハッサク:悪天候では静電気のチャージが早まる、とすれば恐らく……

・ナンジャモ:もしかして雨だと即座に撃てるのかも、だからペリッパーとのコンビなんだ。

・雨下でのソーラーメテオビームか。

 

「仮にどちらの特性だったとしても活かしようが色々とあります、対物理面では相当に頼りになりますね。と言ってもまだまだ研究も浅いポケモンさんですので私はこれからもいろいろと調べていきますので分かったら逐次配信中で明らかにしていきます、今の所だと特防面がジュラルドンさん時代と同じくキツめな事ですかね?」

 

・オーキド:おおっこれは興味深いのぉ!!

・ナンジャモ:うわぁオーキド博士!!?

・コメ欄がやべぇ事になってない?

・シロナ:なってないなってない

・余計にやばくしてないでくださいよ!?

 

「まあどうやれば進化するのかもまだまだなので難しい点もありますけど、その辺りはカキツバタ君も頑張ってくれる事でしょうからご期待しましょう」

「―――えっオイラ!?」

「はい、頑張ってください」

「いやオイラもオイラで把握するのに必死なんだけど……」

 

・頑張れ青少年!!

・ナンジャモ:でもこうなると特殊で落としたいなぁ……いやミラーコートあるから難しい?

・ワタル:いや下手に物理で落とそうとするより現実的だ。メタルバーストはどっちもいける。

・アイリス:アタシなら……地面とか格闘で攻めるかな、鋼の弱点を上手く突く。

・ハッサク:確かに、フライゴンならばエレクトロビームも効きませんし有効的かも。

・シロナ:ウルガモスは強いんじゃないかしら?岩技怖いけど炎の舞を押していけるわ。

・キバナ:……ギャラドスやファイアローともいいな、エルフーンなんかいい相方じゃねえか?

・ガチ考察してる……!!?

・あれ、キバナ氏すげぇ進化に意欲的?

 

 

そんな所で配信を切った、するとカキツバタは大きな溜息を吐き出した。

 

「ったく……幾らオイラが負けたからってちょっと強引じゃねぇかい?」

「シャガさんに活を入れてくれ、と頼まれてね」

「ゲッ……」

 

祖父の名前が出てきて思わずカキツバタの顔が歪んだ。ラビはイッシュ地方の出身、オノノクスの事で相談をした事もあるので彼の祖父であるシャガとも交流はある。今回ブルベリ学園に出向くに当たってシャガから連絡があって、孫の様子を見て欲しいと頼まれている。

 

「ブリジュラスの事を調べてるんだろ、ある程度は分かっただろう。少しはやる気出さんと……下手したらあの人が直接来るぞ、アイリス連れて」

「そ、それだけはやだなぁ……」

 

 

 

そろそろ少しは真面目にやった方がいいかな……?とカキツバタが思っている最中、カキツバタのブリジュラスはラビのブリジュラスに興味を惹かれていた。

 

「ジュ、ジュラァ……?」

「……ジュッ」

「ラジュラァ!?」

 

何とか接点を作ろうとしているのだろうが、如何でも良いと一蹴されてしまった。ラビのブリジュラスは良くも悪くも姉御気質でまだ変化した自分を受け入れきれずに困惑し、上手く機嫌を取って助けて貰えないだろうかという態度が気に入らないのだろう。

 

「ジュラァァ、ジュラジュジュラララジュス」

「ジュ、ジュゥゥゥ……」

 

これなら態々来なくても良かったな、とそっぽを向く姿にガックリと肩を落とす。ラビはそんな姿を見てキッツい奴だなぁ……と苦笑する。

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