週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:スタートダッシュムーランド

『ラビ君』

「あ~はいはい分かってますよ今すぐブルーベリー学園に来てもいいかって事ですよね?駄目です」

 

矢張り来るかと思っていたが予想のど真ん中を通ってきて思わず笑いそうになるのを必死に堪えながらもシロナからの連絡を受けていたのであった。ヒスイの史料を読んでいる彼女からすれば森キングと記されているバサギリの存在は如何しても調べたくなる物なのだろう。

 

『お願いよぉっ……現代では何故いなくなってしまったのかとか色々調べたいのよぉ……』

「情けない声出さないでくださいよチャンピオンが……全くしょうがないなぁ……私もバサギリは持ってますよ」

『えっマジ?』

「マジです、普段から牧場近くの森に潜んで姿を見せないのですけど私が行けば顔を見せてくれますから戻ってきたら会わせてあげますから」

『それならゆっくり資料を整理しながらお留守番してるわね』

「……本当に整理できてます?」

『……レ、レッドさんにOKを貰えるぐらいには』

「う~ん……まあいいか」

 

そんなこんなで通話を切る。引き続きアオイとハルトについているラビ、レベに四天王の挑戦を挑むか悩んでいた二人だったがレベから

 

「あ~悪いけど少し待って貰える?ちょっとバサギリの事で色々調べたいから」

 

とお願いされた。ハルトはそれを素直に受け入れた、何故ならば初めて扱う筈のポケモンでハルトに勝利してみせたからである。と言ってもレベは現在ランキング2位で四天王で言えば大トリを務める身、その強さを身を持って体験してハルトは益々闘志を燃やしている。矢張り順々にランキングを上げていくべきだろうと先々でポケモンをゲットしつつも、ダブルでの運用を考えているのであった。

 

「あっラビさん!!それにアオイにハルトも、来てくれたんだ」

 

サバンナエリア、そのスクエアで多くの部員に囲まれながらも指示を飛ばしていたスグリは此方に気づくと嬉しそうな声を上げた。

 

「今日はリーグ部の新規入部希望者向けのゲット体験をやってたんだべ、此処にいる皆は新入生でまだ部活に入ってない人達で今もグライオンとお手本を見せてたところなんだ」

「因みに何ゲットしたの?」

「ケンタロスとブーバー」

 

「スグリさんって四天王の中だと親しみ易くていいよなぁ」

「うんうん、こっちに合わせてくれるし分からない事があっても怒らないし」

「グライオンもカッコいいよな」

「でも愛嬌あるのよね~」

「「「「分かる分かる!!!」」」」

 

「おおっモテモテだねスグリ」

「は、恥ずかしいからやめて欲しいべ」

 

如何やらスグリはリーグ部の重鎮の中でもかなり人気が高いらしい。高圧的でもなければ此方に親身になってくれる故だろう、そして隣にいるグライオンは強面な部類だが良く舌を出して笑うので愛嬌があって近づきやすくスグリによく抱き着いている事も相まっている。

 

「四天王として色々頑張っているんですね」

「四天王なんて俺はそうだと思ってないよ、唯ラビさんみたいにポケモンと仲良くしようと思っていろいろしてたらなんか、バトルでもポケモンが俺に応えてくれてだけで……」

「それこそが良いトレーナーの証拠、良いトレーナーはポケモンからも信頼されるしその信頼に応えようと懸命になって急所に当てたり攻撃を耐えたりもする。立派なトレーナーさ」

「そ、そうかな、そうだと、いいなぁ」

「イオン!!」

 

グライオンが後ろから抱き着いて尻尾でジャンプ、そのままスグリを抱いたままで空を飛び始めた。がスグリは全く動じていない所を見るによくやる事らしい。

 

「そうだ、スグリ君今回は私の方でも新人トレーナーにお勧めなポケモンを紹介しましょうか」

「あっそれ助かるべ、出来ればイッシュ地方にもいるポケモンだと助かるんだけど……」

「分かってますよ、野外実習ではイッシュ地方に行きますもんね」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。引き続きブルーベリー学園から特別講師としてお送り致します。今回紹介するポケモンは此方です」

「ム~ラァン」

「ムーランドですっとと、よしよし」

 

・おっムーランド

・アローラ在住の俺としては馴染み深いな

・ああ、そっちだとライドポケモン何だっけ?

・そうそう、ケンタロス並みに身近

・ケンタロスが身近……凄いような恐ろしいような

 

「ムーランドはノーマル単タイプのポケモンさんです。イッシュ地方ではお馴染みな存在でもあり、初心者が最初に捕まえるのはムーランドの進化前のヨーテリーさんかマメパトさんかの二択な程にポピュラーな存在です。人間との付き合いはガーディさんよりも古い時代から存在しており、トレーナーではなくても家族にムーランドやハーデリアさんがいるという家庭も多いんです」

 

・家もいるぞ、俺のパートナーで子供の頃から一緒

・家もいる、よく遊んで貰ったなぁ

・俺も!!

・おおっお世話になってる人多いな。

・それだけ親しみがあるんだろうなぁ

・アイリス:アローラかイッシュなら尚更かな。

・しかし貫禄あるなぁ……。

 

「特に寒い地域ではこの体毛のお陰の為か重宝されており、山小屋を運営する方も多くパートナーにしています。これに加えて賢くて勇敢な性格でもある事がレスキュー隊員のお供に任命されてますね、これはガーディさんとも似てますね。そして直ぐに人に懐いてくれる事から人気も高く、子供のお守を任せられる程の信頼を寄せられています、それと暑いのは苦手なそうですのでアローラ地方のムーランドは水浴びが大好きなそうです」

 

・なんだかほっこりするエピソード多いな。

・確かに雪山の雪小屋にこいついたら温まるだろうなぁ……

・子供のお守も頼めるって凄いな。

・凄い頭いいんだな、う~ん旅のお供にも良いかも。

・寧ろ推奨されるべきでは?

 

「そんなムーランドの特性は威嚇と砂掻き、夢特性が肝っ玉です。旅のお供にするうえでどれも役に立ちますし本格的にバトルに脚を踏み入れる人にも好まれる特性ですね」

 

・あっ威嚇なんだ、ちょっち意外。

・肝っ玉はノーマルには有難いな、ゴーストにも通る。

・砂掻きも砂嵐は鬼門になりがちだから助かるな。

・寧ろスピード上がるしな。

・あ~こう見るとマジで初心者が中級者になるのに最適やん。

 

「そして技も豊富で三色牙を覚えられる上に突進、ワイルドボルト、噛み砕く、岩石封じ、波乗り、じゃれつく、アイアンヘッド、サイコファングなどの強力な技を習得可能です」

 

・うわ範囲広。

・こりゃ頼りになるわ。ジム巡りする子にも有難いな。

・ノーマルだから格闘が苦手なだけだからマメパト確保してれば楽になるしな。

・そう思うとマジで色々出来るな。

・う~ん育てたい。

 

「これらに加えて10万ボルトやシャドーボール、ハイパーボイスと言った特殊も習得可能です。距離を選ばずに戦えるのがムーランドの扱いやすさを象徴していますね。」

 

・う~む侮れんな。

・初心者向けと言いつつガチでやる人にもお勧めだぞこいつ。

・キバナ:実際、オレ様に向けてムーランド出してくる奴いるからなぁ

・アイリス:それで勝ったの?

・キバナ:ダイアースで急所で危なかったが勝ったぜ

・流石。

 

「このほかにも吠えるや甘える、守る、電磁波、お先にどうぞ、つぶらな瞳、サポート役を行える技も覚えられますのでお勧めですよ」

 

そんな所で配信を切ると周囲からは拍手が聞こえてきた。どうやらそれなりに興味を持ってくれたらしい。すると入学したばかりの子達は揃ってヨーテリーを出してきた、如何やら学園に来る前に捕まえていたらしい。

 

「それじゃあヨーテリーでのバトルの練習、するべ?」

『します!!』

「うんしよう!!アオイにハルト、悪いけど手伝って貰える?」

「うんいいよ!!」「ああ、そんな事でいいなら手伝うよ」

 

と友達の手伝いを喜んでする二人を見ながらもムーランドを思わず撫でてしまった。そんな自分の手を嫌がる事なく受け入れるムーランドの毛並はふわふわで艶々で気持ちいい。

 

 

 

「……バウッフ」

 

ラビの嬉しそうな姿を見てムーランドは満足げに鳴く。彼にとっての幸せはラビの幸せ、彼にゲットされて10年以上、ダイケンキには負けるがこれでも最古参の自覚はある。と同時に他の1軍に比べて実力が不足な事も自覚しており、ラビには自分よりも優れたポケモンを使って欲しいと思わなくもないが……

 

「ラビさん、ムーランドのバトルの見本を見せて貰える~?」

「勿論、行こうムーランド」

「ムンド……!!」

 

彼が望むのであれば自分は戦おう、彼とならば遠くまで行ける。行ける限り彼の下で戦おう、願わくば……ずっとこのまま一緒に居たいと思う。

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