週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:ぬめぬめヌメルゴン

「「寒っ!!?」」

「そりゃそうですよ、そういうエリアですから」

 

現在いるのは氷山と氷河のある寒冷地帯であるポーラエリア、寒くて当然である。しかも一つ前がコーストエリアだったから余計に寒暖差はとんでもない事になっている。ラビは溜息を吐きながらもムーランドを出した。

 

「ムーランド、二人を温めてあげてください」

「ムゥン……?」

「私はほら」

「シャン」

「シャンデラがいるから」

「ランド」

 

納得したようにムーランドは自分の背中にアオイとハルトを投げるように乗せた、モフモフで暖かな毛に包まれて思わず二人はまるでおっさんのような声を出し始めた。気持ちは分からなくもないが……自分も何れあんな声を出すのかなぁ……と思うと少しだけ歳をとるのが複雑に思えてきた。

 

「応来たかってラビさん、そっちのお二人さんは大丈夫なのかよぃ?」

「大丈夫じゃないからムーランドの毛の中に埋もれているんですよ」

「あ~……確か防寒着の予備があった筈だからそれ貸してやるよぃ」

「「有難いです……でも此処から出たくもないのも事実……」」

「出てくださいムーランドに悪いですから」

 

余程ムーランドの毛の中が気に入ったのか、その心地よさに後ろ髪を引かれながらもポーラスクエアにストックされている防寒着を借りて二人は漸くこのエリアで普通に歩けるようになった。

 

「まあ兎に角、ポーラスクエアにようこそ。つっても他のエリアに比べたら見劣りはするとは思うけどゆっくりしていってくれよぃ」

「いやでも何か……」

「活気ありますよね?」

 

ポーラスクエアはコーストエリアのそれに比べると確かに静かだが確かな熱がそこにあった。そこにはエリアに生息しているポケモン達の写真を撮ったり、技を個体ごとに計測してみたりと様々な事を行っていた。

 

「なんつったらいいのかね、ウチはポケモンの個体差についてやってるんだよぃ。例えばあそこにアローラサンドがいるだろ?右の方は物理が得意なんだけど左の方は特殊技が得意なんだけどじゃあそれどうして起きるのかとか、同じく物理技が得意なのに防御が弱いのは何で?とか色々調べてるんだよぃ」

「いやそれ、研究所とかやる奴じゃないんですか?」

「そんな大層なもんじゃねぇって、検査機械なんてないから皆でスマホロトムで撮影したり、ノート取ったり頑張ってるだけでマジの研究者がやったら敵わないよぃ、此処の先生方は大いに利用してるらしいがねぇ」

 

カキツバタがその気になって乗り出したのはポケモンの捕獲、そして個体差の違いについて。それを調べてそのポケモンにあった育成法などを導き出そうとしているとの事。ラビからしたらそれは性格による補正だという事は分かるが、それを地道に割り出そうとしている姿には関心せざるを得ない。

 

「オイラのブリジュラスについても色々調べてる所でね、ラビさんにもその内意見を聞きに行くと思うからそん時はお手柔らかに頼むよ」

「何時でもどうぞ」

 

そう言いながらもカキツバタはブリジュラスを繰り出しながらも自分も調査を開始した。その姿に二人は一種のカッコよさとカリスマ的な何かを感じていた、が、以前の彼を知っている者からすると何があったんだと狼狽える程の変化が起きている。髪を下ろし、真面目に授業やリーグ部の活動にも取り組むようになったカキツバタ……近々レビに挑むという話もあり、リーグ部はざわついている。

 

「カキツバタさん、あんな人でもチャンピオンじゃないんだ……」

「レビさんってどんだけ凄いんだろう……」

「(まあつい最近その気になったという事は伏せておいてあげようかな……?)」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。引き続きブルーベリー学園から特別講師としてお送り致します。今回紹介するポケモンは此方です」

「メ~ゴ、メゴ?メゴ~♪」

「おっとっと、ヌメルゴンさんです」

 

・あっ可愛い。

・愛嬌ある顔してる。

・そして安定の懐きっぷり。

・まあヌメルゴンだしな。

・キバナ:ヌメルゴンだし当たり前だな。

・アイリス:ヌメルゴンだもんね。

・ハッサク:ヌメルゴンですもんね。

・えっそうなの?

 

「ヌメルゴンさんはドラゴン単タイプのポケモンさんです。粘液を纏っている故に雨を好み、雨が降る日の山ではよく見かける事が出来ます。とても人懐っこい性格でトレーナーにはよく抱き着いて身体の粘液でヌルヌルにしてしまう事が多々ありますが悪気はないので勘弁してあげてください。数あるドラゴンタイプの中でも最も大人しいともされていて、ドラゴンタイプの中でも人気は相当に高いですね」

「メ~ゴ」

 

・私も好き~♪

・ヌメラもヌメイルも好き~

・にしてもあの一番弱いドラゴンタイプがここまででっかくなるのか。

・感慨深いな。

・でも強いのか?

・キバナ:まあ言いたい気持ちは分かるが、舐めるなよ?

 

「こんな愛嬌がある顔ですが伸び縮みする角に太い尾、弾力に富んだ身体を使って相手を叩いたり殴ったりする戦いを得意とします。その威力はプロボクサー100人分に相当し、ダンプカーを弾き返す程。粘液に加えて脂肪の層という二重の防御を持っていて防御面が非常に優秀である事が特徴でもあるんです」

 

・えっそんなスゲェの?

・可愛いけどドラゴンタイプって事だぜ。

・キバナ:怒らせたら手が付けられねぇぐらいにはな

・アイリス:まあ怒る事はめったにないけどね、他のポケモンを守る位に穏やかでいい子だよ。

・ハッサク:因みに頭の小さい角は触らないように、嫌がりますので。

 

「そんなヌメルゴンさんの特性は草食に潤いボディ、夢特性がぬめぬめです。ぬめぬめは直接攻撃をしてきた相手の素早さを下げるという聞いただけで分かりそうな特性ですね」

 

・確かにこれ以上ない位に分かりやすい。

・草無効で攻撃アップ、雨で状態異常回復、直接攻撃で素早さダウンか。

・結構いい特性揃ってるな。

・プロボクサー100人分の攻撃がアップするんですか?

・150人分ぐらいにはなるのかな

・どっちにしろ恐ろしい。

 

「ヌメルゴンさん最大の特徴はその特防の高さです。大抵の技は余裕をもって受け切り、例え弱点技でも耐え切る事が出来ます。サザンドラの流星群だって耐える程です、反面物理防御は並程度なので注意がいりますが特殊アタッカーには滅法強いです」

 

・どんだけかてぇんだよwww

・サザンドラの流星群耐えるなよwwww

・その反面物理が脆いのか。

・そっちも硬かったら辛すぎるよ。

・ポリ2でいいよそれは。

・いやそれはそれで勘弁。

 

「更にヌメルゴンさんはサブウェポンも豊富です。火炎放射、大文字、ハイドロポンプ、熱湯、10万ボルト、雷、冷凍ビーム、吹雪、マッドショット、アシッドボム、ヘドロウェーブと特殊技だけでもこれですが物理では地震、パワーウィップ、炎のパンチ、アクアテール、叩き落とす、岩雪崩、フェイント、カウンターなどなどを覚えられます」

 

・範囲広っ!!?

・いや冗談抜きで広いなお前!?

・対処出来ないタイプねぇだろお前!!

・キバナ:改めて聞くとスゲェレパートリーだな……

・アイリス:これを言えるラビさんも凄いなぁ……

・ハッサク:いや全くです。

 

「変化技では毒々、溶ける、鈍い、雨乞い、眠る、守る、甘える、身代わり、影分身なども使えますので唯の特殊受けだけでは終わらないスペックを発揮出来ますので私は特殊受けと特殊流しを任せつつアタッカーを任せています、想像以上に頼りになりますよ」

 

・こんだけできればなぁ……。

・しかも物理弱いとか言いながら甘えるでケア出来てるし……

・キバナ:因みに溶けるはヌメイルの時にしか覚えられないから注意な。

・アイリス:あっそうだったね。

・あ~あるある、進化すると覚えないとか。

・キノココの胞子とか?

・それは覚えるな、いやマジで。

・キバナ:オレ様なら草食で使うな、怒りの粉効かないし。

・ハッサク:なるほど、それもありですな。天候パなら潤いボディも悪くないのでは?

・アイリス:でもキバナさんのはバレバレだからそれを利用するのを狩るのがいいんじゃない?

 

 

配信を切る、がずっと抱き着いてくるヌメルゴン。いい加減にしてくれないと粘液が凍り付いて大変な事に……なるかと思ったが意外と粘液は身体に付いていないしヌメルゴンも平気そうな顔をしている。

 

「意外に寒さに強いのかお前?」

「メンゴ?」

「脂肪関係かな……」

 

 

 

ラビも流石に此処でヌルヌルになるのは嫌かな、と思って粘液を抑えておいたけど正解だったみたい。それはそうと抱き着く、ヌメラの時は膝の上に置いてくれていたけど今は自分が抱きしめるのが一番好き。

 

「にしても本当に大好きなんだなラビさんの事」

「メゴ!!」

「当然ってかぃ?」

 

当たり前のことを言われても困る。ラビは大好きな友達、友達を大好きなのは当然だろう。だけど偶にこうして抱き着くとアブソル達が殺気立って怒ってくることだけが嫌だ。逆に彼女達にも抱き着いてみた方がいいんだろうか?いや怖いからやめておこう。

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