週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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明けましておめでとうございます!!今年もよろしくお願いします!!


エンジョイ:ヒスイタクティクス&ジムリーダー&チャンピオン

「ラビ~なんか凄い連絡来てるけど大丈夫!?」

「だいじょばないけど大丈夫、どうせこうなるって分かってたから」

「全くだぜ、まあオレ様は絶好のタイミングだったけどな」

「ごめんねラビ、突然押し掛けちゃって」

 

ケラケラと笑いながらもラビをからかう男と申し訳なさそうにしつつも手土産をサザレへと手渡すスーツを纏った男、サザレはそれを受け取るのだがそれを見て硬直する。何故ならばそれは自分も大御所への手土産にするか検討するだけした事がある超高級品、値段も目が飛び出る程に高い。それの特上をサラッと手渡してくるのが本当に恐ろしく感じられてしまった。

 

「本当に突然来ますね……なんか私に怨みでもあるんですか?」

「オレ様をゲストに呼ばねぇ」

「アンタ呼んだらアンタの厄介ファンが面倒くさいから呼びたくないって何度言わせるんですか」

 

ガラル地方のトップジムリーダー、ドラゴンストームの異名を取るドラゴンタイプの使い手にしてトップインフルエンサーのキバナがそこにいる。

 

「だけどこうしてまた会えることが嬉しいよ僕は、またバトルしたいな」

「勘弁してくださいよ、貴方のメタグロスに滅茶苦茶に負けたんですから」

「普段なら絶対出さないメガシンカまで引き出しておいてよく言うよね本当に」

 

ホウエン地方のチャンピオン、デボンコーポレーションの御曹司でもあり珍しい石を採掘する為ならば平気で他地方にも出張するストーンコレクターのツワブキ・ダイゴ。この二人が客としてやってきてラビは若干呆れていた。

 

「目的はやっぱり力業早業の伝授ですか?」

「勿論それしかないに決まってるだろ」

「配信で出して貰えるのを待とうとも思ったんだけど、ごめんねうずうずしてジッとしてられなかったんだよ」

 

矢張りというべきか、二人の目的は力業と早業だった。まあそれは当然だろう、今自分には各地方のお偉いさんから力業と早業の伝授依頼やらコラボ依頼が殺到してどえらい事になっているのだから。たった3日でメールがパンクしそうになっている。

 

「なぁラビ、今ダイケンキがやってるのもそうなのか?」

 

椅子に座ったまま庭を指さすキバナ、その先にあったのはダイケンキが巨大な岩の前に立っている姿だった。あの岩もストーンエッジによるものだろう、一体何をするのだろうかとキバナはロトムに録画を頼みダイゴも興味深そうに見つめている。説明をしようかと思っている時に玄関のベルがなった。

 

「すいませんちょっと行ってきます」

「おう、オレ様達は此処で大人しくしてるからよ」

「サザレちょっと頼む」

「な、なるべく早くね?」

 

リビングの顔面偏差値の高さにサザレも戦々恐々としているが、サザレも十分すぎる位の美人。寧ろ上げている側だなと思いながらも玄関へと向かって行く、一応ハンコを持って行って扉を開けるとそこには―――

 

「毎度、チリちゃんやで」

「意外と遅かったですね」

「なんや、分かっとったんか」

 

毎度お馴染みの四天王のチリちゃんがそこにいた。これ連れて行って大丈夫かなぁ……というか我が家の顔面偏差値がどえらい事に……。

 

「その様子だとウチが此処に来る事は知ってたって事やろ、ほなまあチリちゃんが言いたい事は分かっとんな?」

「力業と早業、それをパルデアリーグへと還元せよ、ですね?」

 

頷いて返答するチリ。まあ当然の答えだなと一先ずチリを中へと案内する。

 

「ウチもあの配信は見てて吃驚したで、まさかあないな事が出来るなんてな……ハッキリ言うてあれはポケモンバトルに革命を起こす技術や、せやさかいにトップはそれをパルデアに還元してほしいと思とる。可能ならパルデアで独占したいとかも考えたらしいけどすぐに諦めとったで」

「そりゃそうでしょ、あれは元々ヒスイ、現在のシンオウ地方の物ですよ。それをパルデアに住んでいる私が復活させたからパルデアの技術と言い張るのは無理があるし道理が通りませんよ」

「せやろ?チリちゃんもそう言うてやったわ、まあトップも分かってて言うた感じやったけどな」

 

まあオモダカの思惑は分からなくもない、彼女だって無理だという事は分かっていて冗談のつもりで言っただけなのだろう。そんな中でリビングへと到達すると―――

 

「おおっ!!すげぇな今の技!!?あの岩山をぶった切ったぜ!」

「だけど今のは……水タイプの技とは思えないな、一体―――ダイケンキ、ボクのメタグロスが特訓に付き合おう。メタグロス手伝ってあげてくれ!!」

「メェタ!!」

「ケンッ……ッ―――!!!」

「ッ!?メタグロスリフレクター!!」

「メタァァァ……!!メッタァァァァッ!!?」

「うおおおおっすげぇな本当に!!相棒、オレ様達も手伝うぞ!!」

「ジュラァ!!」

 

「何やあれ、何が起こっとる?」

「色々あったとしか」

 

リビングから見える庭の光景、そこには何時の間にかダイケンキが普段から行っている鍛錬に参加しているダイゴとキバナの姿があった。ダイゴはメタグロス、キバナはジュラルドンを出してバトルさながらの緊張感の中でそれが行われていた。

 

「ジュゥゥゥウウウラァッ!!!」

「こりゃシェルブレードじゃねえな……効果いまひとつのダメージじゃねえ」

「対してメタグロスにはダメージが余りにも大きい、これは悪タイプの技……なのか?」

「聞いた事ねぇけど、面白れぇ!!ジュラルドン、オレ様達の本気みせてやるかぁ!!」

「ジュララララララアアアア!!!」

「メタグロス、彼の力に敬意を表し此方も全力で迎えよう!!」

「メッタァァァァアア!!!」

 

なんというか、色んな意味でヒートアップしそうになってきている。なので近くで木の実の世話をしていたオーガポンを呼ぶ。

 

「ぽに?」

「あの人達を止める為に、間に蔦棍棒お願い」

「ぽにっ!!ぽにおおおおおん!!!」

 

今にもガチのぶつかり合いが発生しそうだったのでオーガポンに割って入って貰う事にした。オーガポンも毎日アーマーガアの相手をしているうちに此処に適応してくれて、毎日笑顔が絶えない。加えて風格や貫禄も出てきた、そんなオーガポンが繰り出す蔦棍棒はクレーターを地面に生み出しながらも三者の間に割って入った。

 

「うお!?なんだこいつすげぇな!!」「ジュラァ!?」

「し、しまった。つい熱くなっちゃったかな」

「なり過ぎですよダイゴさん、キバナさんなら兎も角貴方までそれでどうするんですか?」

「おいおいおいオレ様は如何でもいいってのか?」

 

抗議の声を出すキバナと反省するダイゴ。そんな二人に平然と割って入る指示を出すラビにチリは吃驚していた。チリの中では大胆不敵で怖いもの知らずだが、常に敬語を絶やさずに丁寧な男という印象が強かったのだろう。

 

「ダイケンキ、貴方も強い二人に相手をして貰って嬉しくて技の成功率も上がったのは分かりますけどもう少し冷静でいてください」

「ケ、ケン……」

「いやでもラビ、今の技なんだったんだ?見た事ねぇぞ、辻斬りっぽかったけど」

「メタグロスへのダメージからして悪タイプの技なのは確かだけど、僕も見た事が無いよ」

「それを含めて話をしましょう、ほらパルデアの四天王様もお待ちです」

 

 

「にしてもパルデアリーグも大変だな、ラビに結構振り回されてるんじゃねえか?」

「ええ、良くも悪くもといった所ですね。ですがそのお陰かパルデアを訪れる方の数は右肩上がり、いやシビルドン登りなので助かっている部分もありまして」

「成程、確かに名物としては十分かもね」

 

楽しげに会話する三人だが、チリの顔には僅かに汗がにじんでいる事が分かる。流石にガラルのトップジムリーダーとホウエンのチャンピオン相手はきついのだろう。

 

「それでまあ力業と早業伝授の件ですが……ぶっちゃけ断りたいです」

「ああっ!?なんでだよ」

「いやだってお二人に教えたら確実に後から来る人達に教えなきゃいけなくなるじゃないですか」

「それはそうだけど、あんな凄い事を大々的に公開してしまっているんだ、遅かれ早かれだと思うよ?それなら各地方に技術を分散伝授しておけば楽になると思わないかい?」

「ムウッ…さすが御曹司、口が上手いですね」

「伊達にデボンの御曹司じゃないさ」

 

お茶を口へと運ぶ仕草も優雅だ、金持ちでイケメンでチャンピオン、ケチのつけようがないじゃないか。強いて言えば石マニアな所だけ。

 

「分かりましたよ、教えればいいんでしょう?」

「よっしゃぁ!!ダイゴナイス!!」

「この位なんでもないさ、それでラビさっきのダイケンキの使ってた技だけど」

「ああ、あれですか。あれもヒスイの時代の物ですよ」

 

ダイケンキが行っていたのは太古の技術の復活、ヒスイの時代に存在していたとされるダイケンキのリージョンフォーム、ヒスイダイケンキの必殺技ともされる技。ラビ的にはヒスイダイケンキが欲しいと思った事は一度もないのだが、ダイケンキは相棒が自分を最強だと思ってくれている期待に応えるために常に上を目指しているのか、ヒスイの奥義習得を目指している。

 

「ヒスイの時代にはダイケンキにもヒスイの姿があったとされています」

「んじゃさっきのはそれの姿の専用技って事か」

「ええ、力業と早業も此方のサザレの実家がヒスイから続く古い家柄でその資料から見つけ出したんです」

「ど、どうも」

「へぇなんだ彼女か?」

 

ニヤニヤしたキバナの言葉にサザレは顔を赤くするがラビは平然としている。

 

「そんな所ですよ、同棲してますし」

「ンだよ其処はもう少し恥ずかしがれよ」

「からかいたいってのが顔に出てますよ、むざむざ乗りはしませんよ」

「つれねぇな~」

「キバナ、その位に」

「うぃ~す」

 

そうやって受け流すが実はラビも内心では心臓バクバクでサザレをこう言ってしまった事への羞恥もあるがそれらを必死に抑え込みながら、その資料にあったヒスイの時代のポケモン図鑑の説明文を口にする。

 

非情なる気質と太刀筋を有す。怒涛の連撃は千重波の如し。ヒスイにて進化せし稀有なる姿。怒涛の連撃は千重波の如しを解釈すれば、これはダイケンキが得意とするアシガタナを用いた技、言うなれば秘剣・千重波」

「カッコいい響きだなおい!!ンでどんな技なんだ!?」

「まだダイケンキも特訓してる最中ですが、周辺に無数の破片が散らばっています。もしかしたらステルスロックやまきびしを内包しているのではと思っています」

「それはまた、強力な技だね。協力できることがあれば何でも言ってよ」

「それじゃ―――」

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲストをお迎えしたので、久しぶりに前回から早めに放送しております、本日のゲストは此方」

「よおっ元気か皆、ガラルからオレ様キバナが初出演だぜ!!」

「やぁっ皆こんにちは、ホウエン地方でチャンピオンをしてるダイゴだよ」

「毎度、パルデア地方で四天王をしとるチリちゃんやで。美人さんやけど怖がらんとってな」

「本日はこのメンバーでいきます、そしてご紹介するポケモンさんは此方」

「ジュリィィッ……ジュリィィィ……」

「ジュカインさんです」

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