週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:プロフェッサー&チャンピオンズ

「ねぇっラビ、何時挨拶に行く?」

「行きたいのは山々なんだが……此処を誰に任せるかとか仕事の調整とか色々あるんだよなぁ……」

 

婚約したラビとサザレ、サザレは暇さえあれば指輪を眺めるようになっていた。それだけ嬉しく思ってくれるのであれば自分としても贈ってよかったと思える。しかし婚約したとなれば大切な事がある、両家への挨拶である。サザレの実家は既に顔を出しているので難易度は低い、まあ娘に相応しいかどうかやら資料を渡すに相応しいかどうかでバトルした事もあるからまたそれがあるだろう程度の問題しかない。一番なのは―――ラビの実家である。

 

「なぁっ俺の家、いかんとダメ?」

「いや行かなくて済むならそれでもいいけど、多分行かなきゃダメでしょ。だって結婚な訳だし」

「だよなぁ……はぁぁぁぁぁ……あの色ボケバカ夫婦に会いに行くのかぁ……」

「あの……仮にもご両親への挨拶なんですけど、しかも自分の親をボロクソになじってるけど大丈夫なのそれ」

「事実だからしょうがないじゃん」

 

両親は恐らく結婚には反対しない、そもそもが自分に見合い写真を送りつけてきて孫を見せろとせっついて来る程度には積極的な親だし旅をしていたサザレという女性については話している。だからか見合い写真は大人な女性が多かった……全てアブソルによって細切れにされているが。ラビが忌避しているのは……

 

「確実に俺達に絡んで来る色ボケの事だ……」

「……レビちゃんとかからも聞いたけどさ、そんなに凄いの?」

「二人揃うだけでハートが乱れ飛び何時までも若い時の気分が抜けずに街を歩いても平然とキスをするし家では家族そろっての食事なのに当たり前のようにはいあ~んとかをハート出しながらやって夜になれば喘ぎ声が聞こえてくる家だった」

「ごめん思い出させて」

 

一息に発せられた情報だけでラビがどれだけ実家が嫌だったのかが伺えた。そりゃ確かに逃げるように学園に行く訳だ、そして弟妹が長兄であるラビに懐くのも当然の成り行きだったのだろう。

 

「それでも行くの?なんかラビの言い方からすると最早トラウマすら抱えてない?自分の実家に」

「抱えてるよ……喘ぎ声で寝不足になったり頻繁に洗いに出るシーツやら布団とかで色々察して大変だったけどさ、新しく生まれた双子への挨拶やらしないといけないし……一応親な訳だし挨拶はしないといけない……したくないけど」

 

別に親を嫌悪してる訳ではない、単純に好い加減にしろと色ボケバカ夫婦と辟易してるだけだ。正直言って両親は元名トレーナーとして名を馳せていた、扱いが難しいとされるボーマンダやサザンドラを手持ちにする程の実力者、そう言った意味ではラビも確りと尊敬はしている。

 

「ホント落ち着きこそしてくれればって感じなんだね……」

「全く以てその通り、はぁっ参ったもんだよ」

 

だがラビにとっては父と母なのは変わりない、彼のトレーナーとしての基礎は二人から教わった物なのも事実、尊敬も信愛も愛情も確りとあるのは確か。

 

「それじゃあ何時頃行くの?」

「ここを任せられる人が見つかってからだな……でもいるかな」

「探せばいるんじゃない?ブルーベリー学園に行ってた位だし……あっ流石にまた三人に頼むのはNGだよ?」

「出来るかンな事」

 

そんなやり取りをしていると、またもはインターホンの音が響いてきた。本当に最近は来客が多い事だ、どうせまた業関連なんだろうなぁ……と思って扉を開けるのだが―――

 

「ラビ君、あの時に教えてくれても良かったんじゃないかしら?」

 

ほら見た事か、やっぱり来やがりましたよこの考古学者。と言いたくなるのをぐっと堪えながら笑顔で出迎えると後ろにも凄い人がいる事に気づいた。

 

「久しぶりだなラビ!!こうして君と会う日が来るとは驚きだよ!!アシマリいやアシレーヌは元気かい?」

「ククイ博士、本当にサトシさんの言う通りに来ましたね……元気も元気ですよ、今日も元気にラグラージを腕力で圧倒してぶん投げてますよ」

「ハハハハッ全然変わらないなあのお転婆!!」

 

快活で愉快そうに笑うのはアローラ地方のポケモン博士、研究テーマはポケモンの技。そんな彼がポケモンの技の威力や素早さなどを変動させる業に興味を示すのは当然の事、そして―――

 

「お久しぶりねラビ君、元気にしてたかしら」

「いやなんで貴方が来てんですか」

「来るために無理をしたのよ、但しチャンピオンとしてではなく一人のトレーナーとしてね」

 

もう感覚が麻痺してしまっているせいで驚けないが、チャンピオンはチャンピオンを専業にする訳ではない。考古学者をするシロナやオレンジアカデミーの理事長を兼任するオモダカなどもいる、だがこの人の場合はその職業によって極めて忙しい筈、スケジュールは分単位で刻まれていると聞くのだが……カロス地方のチャンピオンのカルネ。カロス地方が誇る大女優だ。

 

「いやぁさ、ラビの家で厄介になってもう結構経つけど本当に凄い人ばっかり来るね。カルネさんなんて大女優なのに私全然緊張せずこうしてお茶出し出来る位には慣れちゃったよ、あっそれはそうとサインください」

「ええ、勿論。此処まで冷静にサインを求められたのも久しぶりかもしれないわね」

「そりゃレジェンドチャンピオンとワールドチャンピオンが同時にくりゃ耐性も付きますよ」

「ハハハハッ確かにね!!」

 

一先ず中へと招きそこでもてなす、改めて我が家がカオスな状態になっている事を気にも留めなくなってきている自分がいて笑えて来る。

 

「本当に大丈夫なんですかスケジュール」

「ええ、今日丸一日空けてあるから大丈夫よ。明日からまた忙しくなるけど」

「それって一日で力業と早業を習得するって事ですか?」

「そのつもりで来たわ」

 

なんという思い切りの良さ……大女優ってこんな感じなのだろうか、いやこれはポケモントレーナーとしてのプライドと自信の表れ、確実に物にするという意思で此処に来ている。

 

「実際問題出来るのかしら」

「こればっかりは業との相性もあります。ポケモンによっては力業が得意ですが早業が合わない、早業に高い適性があっても力業はそこまででもないといった事もあります。私のジュカインさんはその典型例です、彼は早業が大得意ですがその一方で力業は全く出来ません」

「フム、その辺りは普通の技と一緒だな。同じ環境で育ったのに中々火炎放射が使えないブビィと使えるブビィもいる」

「まあ一番は―――当人のやる気と努力次第です」

「なら問題ないわね、努力とやる気なら負けるつもりはないもの」

 

チャンピオンであるにも拘らずなんとも素敵な台詞を吐く、煌びやかな世界で生きる大女優とは思えぬ程に確りと地に足が付いている発言だ。それに触発されたようにシロナも言い切ってみせる。

 

「それなら私もガブリアスと一日で習得するわ、サトシ君もガブリアスで覚えたって話だしね」

「そう言えばサトシは?会えると思ったんだけどな」

「ジム巡りでチャンプルタウンへ行ってますよ、多分二三日したら帰ってくると思います。私の家が拠点ですから」

「そうか!!いやぁ久しぶりに会いたくってな……あっ俺はゆっくりで頼むよ、色々調べたいし」

「分かりました、んじゃまずは―――」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲストをお迎えしたので、久しぶりに前回から早めに放送しております、本日のゲストは此方」

「どうも皆さんこんにちは、シンオウリーグチャンピオンのシロナです、今日は宜しくね」

「アローラ!!皆元気にしてるかな、俺はククイだ。今日はよろしく!!」

「皆さんどうもこんにちは、カロス地方でチャンピオンをしておりますカルネです。少しワクワクしてるんです、ちょっと楽しみです」

「本日はこのメンバーでいきます、そしてご紹介するポケモンさんは此方」

「ゴト?」

「ゴーゴートです」




という訳で大体の予想を裏切ってカルネさんご本人登場です。
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