週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:アートフェスタ

「星々の煌の中を掻き分けるかの如く突き進み、無秩序な軌道で描く軌跡。その果てに齎すは膨大な破壊という名の創造」

「その創造を破壊を以て凌駕する、しかしその内部からは主たるものが現れ破壊という創造の権化と対峙する破壊」

「「実にアヴァンギャルドぉ!!!」」

 

その日、ボウルタウンでは芸術祭への準備が行われていた。その中央にて巨大な合作が展示されている、師コルサと弟子ラビの合作―――黒いレックウザをモチーフにした大合作、宇宙を描いた背景とその星の海を往くレックウザ……その存在感にボウルタウンの人々は驚嘆しつつもその芸術の生み出す世界の虜になっていた。

 

「貴様のお陰でこれほどまでの物を完成させられた……実にアヴァンギャルドだ、このようなポケモンがいるとは思いもしなかった」

「世界は広いですからね、これで合作は何とかなりました」

 

胸を躍らせているコルサの様子に弟子として嬉しさを滲ませていると……これまたシンプルにまたか、と言いたくなるような事になった。芸術祭のお手伝いをしてくれているハッサクがリコや弟妹を連れて此方へとやってきた、如何やらテラスタル研修らしい。

 

「コルさん、おやラビさんも御一緒でしたか」

「ハッさんではないか。どうだこれを見てくれ!!ワタシとラビの大合作!!!大宇宙の神秘だ!!」

「な、なにこれっ!!?すっげぇぇぇ!!!」

 

それを見て真っ先に声を上げたのは黒いレックウザに強い思いを抱いているロイだった、その声に導かれるように全員の視線が注がれていく。そこには黒くありながらも翠色の光を纏いながら星空の海を突き進む黒いレックウザとそれに対して果敢に戦い挑むポケモンの姿があった。

 

「これって……凄い、本当に生きてるみたい」

「画竜点睛、ラビさんのカイリューを一撃で倒した技だよね……」

「カッコいい!!これ、ラビさんとコルサさんが作ったんですよね!!?」

「ウム、ワタシとラビの合作である」

「でもこれって、ポケモン……?」

 

思わずリコはロトムを向けてしまった、それが彫刻である事は何となくわかっていた筈なのだが、シンプルにどんなポケモンなのかを知りたくてついやってしまった。それを見てラビがデータを転送してあげた。

 

『デオキシス DNAポケモン。エスパータイプ。レーザーを浴びた宇宙ウイルスが突然変異を起こしポケモンとなったと言われているが詳細な事は不明。姿を見せるとオーロラが出現すると言われている』

 

「デオキシス……名前ぐらいなら聞いた事があるわ、確かレックウザと戦った記録があった筈だわ。え~っとなんて街だったかしら……?」

「ラクーンシティじゃね?」

「何そのゾンビに汚染されてそうな名前……ラルースだよラルースシティ、ガチのレックウザが大暴れしたっていう記録が残ってるあれ」

「そんな記録あったんだ……」

 

ラビからその話を聞いたコルサから是非ともそのデオキシスを見てみたい!!と言われたのでラビが昔の伝手を使って当時のラルースシティを捉えている映像を入手、それをコルサへと見せた結果……芸術祭の目玉はこれだ!!と決まってしまったのである。

 

「でもなんかラビさんから貰ったデータとこのデオキシス、でしたっけ?なんか姿が違うような……?」

「ホントだ、両腕が無いし代わりに触手が2本ずつ生えてる」

「それについては何れ確りとお話ししましょう、コルさん皆さんはテラスタル研修をお願いしたいみたいですよ」

「成程そうであったか……しかし今はダメだ、ワタシもこの芸術祭の為に動かねばならぬ。という訳でラビよ」

「はい?」

「後は任せた」

 

肩を叩いてそのまま去っていくコルサ、ああそう言う事かと直ぐに理解する。

 

「悪いな皆、コルさんも街を纏めるジムリーダーとしての役割があって忙しいんだ。そこだけは理解してほしい」

「それは、何となくわかるんですけど……早くバトルしたかったなぁ……」

 

分かりやすく落胆するロイにラビは少しだけ笑いながら問う。

 

「ここでの研修は誰と誰かな?」

「ロイ君とレベ君との事ですよ」

「成程、コルさんもロイとのバトルは楽しみにしてるだろうから―――レベの相手はこの俺、コルサの弟子たるラビが務めよう、まああの人もその気だろうしな」

『えっ!!?』

 

自分も芸術祭には参加はするが、作品は既に展示済みで後はコルサの手伝いをする予定だったのだが……そのコルサから少年少女の相手をしろと言われたのだからそれに徹するほかない。そんな少年少女は自分が相手だという事に驚いているが、弟妹達は興奮している。

 

「いよっしゃぁお兄ちゃんが相手なら負ける訳にはいかないよな!!学園でのリベンジだぁ!!」

「ちょっとレベズルいし!!ウチだってお兄ちゃんとが良いし!!」

「それを言うのなら私だってそうよ……ぐぬぬ……」

「愛されてますなぁラビさん」

「やめてくださいハッさん……」

 

そんな事もありながらも一先ずボウルタウンのバトルフィールドへと移動する。流石にコルサのように風車から飛び降りたりはしない、というか出来る訳がない。平然とやってのけるコルサが可笑しい……まあサトシとレッドが来た時は色々と意気投合して最終的に一緒に飛び降りて写真撮影をしたとか言っていたが……流石スーパーマサラ人。

 

「行くぞお兄ちゃん!!ボクはこいつで合格してみせる、ラムパルドぉ!!」

「パァアアアアルド!!!」

 

レベが繰り出したのはラムパルド、しかもただのラムパルドではない。自分と一緒に化石を採掘、そこから再生したラムパルドである。故かラムパルドは自分の姿を見ると笑いながら挨拶をしてきた。そんな様子を見つつもドットは図鑑を開く。

 

『ラムパルド 頭突きポケモン。岩タイプ。強烈な頭突きはどんなに頑丈な物でも一撃で粉砕する威力を持つ、化石から再生したラムパルドが頭突きで高層ビルを破壊した記録が残っている』

 

「化石ポケモン……すっごい迫力だ」

「どんなバトルをするんだろう……」

「うん、ドキドキする」

 

リコ達はネモとバトルする彼らの戦いを見ている、自分達よりもずっと高みにいるトレーナー……それが一体どんなバトルを繰り広げるのか楽しみでしょうがない。

 

「ホント楽しみだね!!欲を言えば私がバトルしたかった!!」

「うわっネモさん!!?」

「どっから来たの!?」

「えっ風車から?」

「コルサさんみたいに!!?」

 

賑やかになってきたなぁ……と思いながらもラビはボールを手に取ってレベへと問いかける。

 

「配信しながらやるがレベ、今回のテラスタル研修での課題はタイプ相性をテラスタルで変えていくかだ。唯テラスタルを使えばいいんじゃない、上手く運用してみせろ」

「分かった!!」

「というか配信するんだ……」

 

ぐるみんであるドットがそういうが、これはこれでラビの優しさでもある。これなら配信という形で映像が残るので見直せるようにする為でもある。そして―――ラビはレベを倒す気満々で挑むという意思表明でもあるのだが、レベはそれを確りと理解してラムパルドと共に構えている。

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日のゲストは此方」

「どうも~ブルーベリー学園のレベで今はパルデアに留学中で~す、今回はお兄ちゃんとバトルしながら配信しますね~」

「はいどうも、そして今回私が使うのは此方……!!」

「ジャロァァァ!!!!」

「ジャローダです」

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