週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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ホーム:バトル、ハル

「サザンドラ、悪の波動ォ!!」

「ドラァァァァァァ!!!」

「ペンドラー駆けろ!!そのまま剣の舞!!」

「ペド~!!」

「逃がすなっ!!火炎放射ぁ三連!!」

「ゲェッ三つの頭から火炎放射!!?ペンドラー振り切れ!!」

 

唐突に始まったラビとハルのバトル、竜の里の出身というだけあって繰り出したのはサザンドラ。それに対してラビはペンドラー、それをサザレは撮影しながらもリムの隣に座っていた。

 

「フフフッハルさんったらあんなにはしゃいじゃって……やっぱりハルさんも男の子ねぇ♪」

「ラビ、結構ガチってるなぁ……あっ早業使ったってえっあのサザンドラも早業!!?」

「ウフフフッ……」

 

平然と運用される早業と力業、ハルは早業悪巧みから力業悪の波動を放ってくる。ラビからは教えたなんて話は聞いていない、というかラビが自分から関わろうとする事自体が無い筈……という事は……

 

「あの、もしかして配信を見て覚えたって事ですか?」

「フフフッ私達、昔はこれでも腕に自信があるトレーナーだったもの。あれだけ丁寧にやり方を教えてくれていたのだから時間さえあれば習得は容易よ」

 

ワザとらしく、口元をフワフワのついた扇子で隠して笑うリムが何処か恐ろしく映った。実際リムという名前は聞く者が聞いたら震えが止まらない程に恐ろしいトレーナーだと言われている。それ程のトレーナー、バスタードラゴンスレイヤーというのもそれを如実に表したものだと言われる。

 

「私もラビと戦いたいなぁ~♪」

 

対ドラゴンポケモン戦術を極めているとさえ言われる彼女と相対する際は絶対にドラゴンタイプを繰り出してはいけない、ドラゴンは確実に狩られる、逃げる事も許されずに屠られる。ドラゴンを確実に包囲し倒す……それがバスタードラゴンスレイヤーの元だとも言われている。

 

極めて苛烈、あり得ない程暴虐、信じられない程に無慈悲。ドラゴンタイプに対して異常なまでの殺意を向ける女、それが龍狩りの女ことリムというポケモントレーナー。

 

力強く―――メガホーン!!!!

力強く―――龍の波動三連!!!!

 

極限にまでスピードと攻撃が高まったペンドラー、思いっきり助走を付ける。そして狙いを定める、一撃で決めてやるという決意が角にパワーを収束させる、そのままペンドラーは全速力で突撃していく。それを迎え撃つためにサザンドラは空へと吠えた、両腕の頭も鎌首を持ち上げながらもエネルギーを集めていく。両腕の頭に集められたドラゴンタイプエネルギーの円環の中心を撃ち抜くようにサザンドラは極太の龍の波動を放った。

 

『ドラァァァァァァァ!!!!』

「ペドオオオオオオオオ!!!」

 

龍の雄叫びが木霊する波動、それを全身で受けながらもペンドラーは尚も駆け抜け続ける。身体をドラゴンエネルギーが蝕んで来る、だがそれが如何したと言わんばかりに駆け抜けるペンドラーは跳躍した。此方を睨め付けるサザンドラの喉元へと全てのエネルギーを集めた角を叩き込む。

 

『ザ、ンドラァ……!!』

「ペェンドラァァァァ!!」

 

そのまま、喉を突き破んとする勢いで思いっきり身体ごと起こしてサザンドラを突き上げる。サザンドラは翼で宙を掻き分ける事も出来ずに脱力しきったまま大地へと墜ちた。その瞳は完全に力を失っていた、戦闘不能だ。

 

「戦闘不能ね、ペンドラーの勝ち」

「―――クククッハハハハハハハッ!!!参ったなぁラビ!!お父さんの偉大さを見せてやろうと思ったのに負けちゃったよ本気だったのに、いやぁ悔しい悔しいぞ!!サザンドラ、お前も本当によくやってくれたぞ!!ウムッ俺達のバトル史の中でも10指に入る勝負だったな!!」

「ドラァ……」

 

妻の声を聴き、自らの敗北を笑って認めながらサザンドラを労う。サザンドラもこの敗北は認めざるを得ないと言わんばかりの表情をしている、その最中、ペンドラーはゆっくりと身体を傾けていた。それをラビは必死に支えながらゆっくりと地面へと下ろした。

 

「よくやってくれた、本当によくやったぞペンドラー」

「ペェドォ……」

「あの位じゃないとサザンドラは突破出来ないと思ったからな……」

 

スピードと攻撃、それを全てメガホーンに集中させての正面突破。その気になったらメガホーンで龍の波動を切り裂いたりする事も出来なくはないのだが……それでは本命に叩き込むエネルギーが減るので敢えてそれをせずに龍の波動を受けつつも突き進み、サザンドラの喉元に全てを叩き込むという作戦を取った。

 

「お疲れ様だ、ゆっくり休んでくれ」

「ペド……」

 

ペンドラーは自分からボールへと戻っていった、有難くゆっくり寝かせて貰うという事だろう。そんな様子を見ながらハルは笑う。

 

「いやぁ参った参った、こんなに全力出して負けたのなんてリムさん以来だな」

「はいはい母さん上げは聞き飽きた」

「いいじゃないか夫婦円満の見本のような夫婦だぞ俺達は、竜の里に帰った時はお祝いの言葉が乱れ飛ぶ位には最高の夫婦で―――」

「サザンドラ、こんな親父だけど見捨てないでやってくれな」

「ドラララァ……ザンザ」

「お前も苦労してんなぁ……」

 

ラビが聞いていないにも関わらずに話を続けているハル、完全にスルーしてサザンドラに父の事を頼む。サザンドラもその事は分かっていると言いながらも溜息を吐く、サザンドラの好きな物でも作ってやるとしようかな……?

 

「ドラ、サザンドララ」

「ああ、あいつなら元気だぞ。何なら転送して貰うけど」

「ドラァァ」

 

我が子の顔を見たい気持ちはあるがそれは遠慮しておこう、あの子は既に巣立ったのだから……と言わんばかりの姿にトレーナーよりポケモンの方が余程良い親してるんじゃ……と思うラビであった。

 

「さてと―――ラビ、久しぶりに揉んであげましょうか?」

「どうせ今夜また親父に揉まれるんだからそっちに頼んでくれ」

「まぁっそれはいいわね♡」

「フフフッ期待に応えないとなぁ♡」

「はいはいキスしようとしてんじゃねぇよ」

 

サラッとオーラを展開してまたキスをしようとする両親の間に割って入る。いい加減にしろと言いたい、一応此処は家の敷地内ではあるがそれでも外である事に変わりはない……と言いたいが、この夫婦はショッピングモールでもキスをするのだから今更過ぎたかも……。

 

「な、仲いいね」

「それで済ませられるならどれだけ良かったか……お前に分かるか、毎日帰ってきたらほぼ確定で聞こえてくるキスの音と夜中に響いてくる喘ぎ声を聞く気持ちが」

「いやホントごめん」

「……俺達はこうならないように気を付けよう」

「だね……」

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