週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:マッシュパンチャーキノガッサ

「私がレビ達の相手を、ですか?」

『はい、是非お願いしたいのです』

 

仕事をしている時に連絡を貰ったので出てみるとそれはオモダカからの電話だった。何事かと思いきやそれは妹達のバトルの相手をしてはくれないか?といった趣旨の連絡だった。

 

『四天王の皆で生徒達を相手取るにはある程度のローテーションによる休息も必要となりますので優秀なトレーナーにご協力を仰ぎたいのです。勿論、報酬も準備させて頂きます』

「……いいでしょう、チリさんにはお世話にもなっていますし私としてもそちらには迷惑を掛けている、それでチャラにするというのであればお引き受けしましょう」

『交渉成立、ですね。詳しくは契約書を此方で作成しますのでその際に』

「分かりました」

 

通話を切って筆をおく事にする、メープルにも休みを入れるように言っておく。

 

「まあ、いいかこの位は」

 

実際自分はパルデアリーグに色んな意味で迷惑を掛けているのだからこの位はサービスしてあげても良いだろう、別に教員になれと言われている訳でもないし……まあ何方かといったら妹達の何れかを相手にする事が一番面倒な訳なのだが……。

 

「レビが相手なら氷対策、ロルが相手ならエスパー対策、レベは……まあいいか、あいつは正面から捻じ伏せればいいだけだし。そう思うとマジで氷とエスパーって面倒臭いな……」

 

この二大巨頭は現在においても対策必須とされる程度には攻略が高難易度とされるタイプ、ラビの個人的な統計でもポケモンリーグで好成績を収めているトレーナーは氷とエスパータイプをパーティに加えている事が多い。その分対策の研究も盛んではあるのだが。

 

「まあ、何とかするか……」

 

そう思うと再び筆を取る、メープルも休憩が終わった事を察したのか再び絵の具に尻尾を突っ込む。休んでてもいいのにと思っていると相棒だけを働かせておくなんて言語道断と言いたげに指を振られた。

 

「やめろ咄嗟に何の技が出るかと構えちまったよ」

「ブ~ルルルル」

「こんにゃろワザとやりやがったな……?」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回ご紹介するのは此方」

「ガッサァッ!!!」

「キノガッサです」

 

・うわぁガッサ!!?

・うわわあああ!!?

・ナンジャモ:阿鼻叫喚で笑う。まあだろうなぁとは思う。

・キバナ:まあそりゃな。

・アイリス:だろうね。

・ナモ公が余裕そうです!!

 

「キノガッサは草と格闘の複合タイプ、進化前のキノココさんが進化してこんな成長を遂げて吃驚した方も多いと聞きます。それは研究者もそうなんでしょうね、だって図鑑にも茸云々よりも手に入れた格闘タイプ方面、ボクサー関連の事ばっか書いてますから。きっと研究者もショックだったんでしょうね」

「ガ、ガサッ……」

「大丈夫大丈夫、私は大好きですから」

「ガサ~……」

「よしよし」

 

・あ~あ泣いちゃったよ。

・まあこの変貌にはビックリしたなぁ……恐竜っぽくなったし。

・凄い変化だよな。

・研究者にもキノココ過激派が居たのかな。

・いないとも言えないのがポケモンの恐ろしい所

 

「二足歩行になり、手はこの小さい手と侮る事なかれ。試しに……ハイッワンツー!!」

「ガッ!!サァッ!!!」

「このようにパンチの際はどえらく伸びますので相手の距離感を狂わせるのにも一役買っています」

 

・まじですげぇ伸びるんだよな。

・だから初見の時は騙されてボコボコにされるまでがデフォ

・すげぇパンチのキレ!!というかヌシもそのグローブどっから出した!!?

・うわ、すげぇそのままパンチ受けてる。

・キバナ:いい動きしてやがんな。

・シジマ:これは良いフットワーク、そしてパンチのキレも良いな!!

・マキシ:これは次のP-1に推薦でもするかな?わっはははは!!

・なんかすげぇ事になったぞ

・ナンジャモ:何時もの事定期。

・ナ、ナモ公に言われた、だと……!?

 

「はいお疲れ、このように軽いフットワークでありながらも森のハードパンチャーとしても名を馳せるのがキノガッサです。因みに茸としての特性もバッチリで頭からは状態異常を引き起こす胞子を撒いたり、尻尾の先には毒の胞子の種があります」

 

・草タイプといえばの物があるな……

・茸ポケモンといえばの物がある……

・いやそれだけじゃない。

・ガッサはなぁ……

・恐ろしいのがある

 

「さてキノガッサの特性は胞子、ポイズンヒール、夢特性がテクニシャンです。胞子は直接攻撃を受けた際に一定確率で相手を状態異常にします。毒、麻痺、眠りのいずれかにします。そんなキノガッサですが皆さんも苦い経験があるのではないでしょうか?」

 

・状態異常付与、毒で回復、攻撃アップ。

・どれも中々に厄介だな。ポイヒはグライオンで散々味わったわ。

・テクニシャンも辛い。

・うん味わった。

・それな。

・ナンジャモ:あれあれ、なんか皆苦労してる?

・喧しい!!弄って楽しいか!?

・悪魔鬼人でなしナンジャモサディストォ!!

・ナンジャモ:うおおいそれに混ぜられるかボクぅ!?

 

「キノガッサの攻撃能力はカイリキーと同等とされています、耐久面は低く弱点も多めですがその分、草タイプの厄介さを兼ね備える老獪さがあります。皆さんが苦戦するのは矢張り茸の胞子、ではないでしょうか?」

 

・グあああああ!!?

・相棒起きてくれぇええ!!!

・あああっ蛸殴りにしないでぇぇぇ!!?

・ナンジャモ:阿鼻叫喚過ぎて笑う。

・アイリス:ナンジャモちゃんはそこまででもない?

・ナンジャモ:ボクはほら、基本電気だから麻痺にはならないし胞子はエレフィあるし。

・何ぃ!?

・エレフィ……?

・エーフィの亜種かなんか?

・ナンジャモ:エレキフィールドの略。

・ああ成程。

 

「状態異常を齎す各種の粉に回復の宿木の種、そして茸の胞子は命中率が極めて高く、繰り出されると技で無効化するかなどしないと眠りに落ちてしまうという厄介な技です。これ故にキノガッサより遅いポケモンが茸の胞子の餌食になってしまうという事になりかねないので、キノガッサの対策は常に頭に置いておく必要がある程です」

 

・草タイプが手放せねぇ……

・こいつに負けてからのパーティ構築が一変したからな……

・マジで色んな人のトラウマになってるよ、間違いなく。

・スゲェ衝撃だったわ。

・この為だけにヤルキモノ採用してたこともあったなぁ……

 

「そんなキノガッサは格闘タイプ故かかなり豊富な攻撃技を覚えます。種マシンガン、種爆弾、マッハパンチ、気合パンチ、ドレインパンチ、インファイト、はっけい、けたぐり、ローキック、地均し、岩石封じ、ストーンエッジ、毒突き、空元気、燕返し、飛び付く、ダストシュート……こう見るとかなり相手のスピードを落とす技を多数覚えますね」

 

・やっぱり格闘技のレパートリーすげぇ

・お前本当に茸か?

・もうボクサーだろこいつ。

・4タイプ別の素早さ操作の技あるぞ。

・器用だなぁ……

 

「剣の舞、ビルドアップ、茸の胞子、身代わり、守る、宿木の種、各種粉と唯攻撃するだけではないのがキノガッサの強みです。特に得意技であるマッハパンチは自身の素早さを補えますし、その威力だってテクニシャンで強める事も出来ますし剣の舞やビルドアップで増強するという事も可能です」

 

・胞子で動き封じて能力アップして蛸殴り……!?

・なにそれ怖い。

・ビルドアップで耐久補強してくるのも怖いな……。

・飛行が弱点ではあるけど……

・あてに行ってツッコんだら胞子まかれて寝た事あるぞ俺

 

「といっても昨今ではマジックミラーや挑発などで胞子を封じられる事も多いのでそれ頼りにするのも厳しいです。かと言って無対策でいると一気に突き破られるのも事実、そんな森のハードパンチャーキノガッサ、いかがでしょう」

 

・やっぱり飛行が安牌?

・キバナ:だな、それが一番楽だ。

・アイリス:ミストフィールドでも行けるよね、エレキフィールドで思ったけど。

・ナンジャモ:行けるんじゃないかな?

・やっぱりキノガッサは許せん!!

 

配信を終了するとキノガッサはどこか寂し気な顔をしてるので撫でてやる。何方かといえば嫌われている事を自覚していて凹んでいるのだろうが、自分は大好きだから気にするなと言っているのだが……こればっかりは性格的な物もあるだろうから致し方ないだろう。

 

 

「ガッサァッ!!」

「ジャラァァ……ジャンラ」

「キノ……」

 

修練の手伝いをしてくれているジャラランガから余計な事を考えるな、だから動きが悪いと言われ、少し休憩に入るキノガッサ。キノココ時代、自分たちの群れを守ってくれていたキノガッサに憧れていたが、同時に偶に見るトレーナーから酷く警戒されていたのはよく覚えている。それは強さからだと思ってた、ある意味正解ではあるが厄介さだと分かった時はショックを覚えたし、キノココの方が可愛がられるという話も聞いた。

 

「キノォ……」

 

故か、ラビにゲットされてからも進化するのを必死に我慢したりもした。キノココのままならば、ラビにも嫌われたりしないと思ったのだが……遂に進化の光を抑えきれずに進化した時は怖かった。捨てられるのでは、と思ったがラビはそんな事せずに自分を可愛がってくれた時は安堵した。それでも周囲から嫌な顔をされるとショックだが、バトルでは別だ。その表情は自分への評価だと受け取って前に進むようになった。

 

「キノッ!!」

 

そうだ、何時までも負けちゃだめだとジャラランガに再度修練をお願いする。ジャラランガのスカイアッパーを必ずマスターしなければ!!

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