週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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バトルエンド:ユウリVSラビ

「グオオオオオンンッヌ!!!」

「ウルォォオオオオオオオドッ……!!」

 

激しいバトルが続けられる逆鱗の湖の畔、ガラルチャンピオンユウリと配信者ラビのバトルは最後の一匹にまで縺れ込んでいた。

 

「ルカリオ、まだいけるな」

「クオンヌゥ!!!」

 

たりめぇだ!!と返すルカリオに笑いで返す、アーマーガアに笑われないようなバトルをしなければならない。寧ろ自分が笑ってやると意気込んでいるルカリオ、しかし本当にあのポケモンを持っているならばもう少し編成を真面目に考えたのだが……カイリューじゃなくてヌオーかウルガモス辺りを連れて来ていたと思う。

 

「ザシアン、まだいけるよね!!」

「ウォォルド!!!」

「そう来なくっちゃ!!」

 

剣の王、剣の勇者、妖精王の剣などと呼ばれる伝説のポケモン、ザシアン。鋼とフェアリーという恵まれたタイプと他の追随を許さない圧倒的な種族値を誇りゲームでもその圧倒的な強さから対策は必須とされた伝説のポケモン。専用アイテムである朽ちた剣を持たせる事で更に能力値は上昇、此処に特性による攻撃一段階上昇が加わって更に強さはブーストされる。

 

「(これで火傷してるとかマジで嘘だろ……全く本当に種族値なんて唯の目安だよ)」

 

ザシアンはカイリューの奮戦もあって火傷状態になっていて本領を発揮出来ないようにしている。それでも攻撃力は尋常ではなく、ルカリオも波動を全開にして如何にか対応出来ている状態。

 

「ルカリオどうだ、伝説との対戦は」

「ッ~……!!!」

 

完全に瞳が狂った輝きを宿している、戦闘狂なのは知ってたけど此処までの輝きは見た事が無い。ディアルガとパルキアの時もちゃんと戦い続けられていたらこんな感じになっていたのだろうか……しっかしさっきからアーマーガアのボールが震えて凄い煩い、あの野郎本当に瀕死になってたんだよな、と疑問に思うレベルには元気になっている。

 

「―――ユウリ」

「ッ!!」

 

名前を呼ばれた、そんな当たり前の行為なのに身体が飛び上がりそうになった。

 

「悪いが最後の一撃だ、これ以上長引かせると互いに持たないからな」

 

そんな事言わないで、もっとやろうよと思ったが即座にそんな考えを否定する。ザシアンも火傷の継続ダメージを受け続けているしルカリオの技によるダメージも深い、次の攻撃に全てを注ぎ込むのは自分も同意見。ザシアンを見ると、静かに頷いた。

 

「ラビさん、これからザシアンは最強の技を出します。そちらも最強の技をお願いします!」

 

その言葉にラビは笑って応えた、凄い笑えるんだと素直にユウリは尊敬した。伝説のポケモンの最強の技を宣言しているにも関わらず。ザシアンも笑った、この男、本当に面白いと思いながらも口にしている剣へと力を注ぎこむ。伝説に謳われる存在として振るう最強の一撃を今、此処にっ……

 

「ルカリオ、波動最大だ。波動の力を、見せてやれ!!」

「グオオオオウンッ!!!」

 

その言葉を待っていた、そう言わんばかりに全身から波動を溢れさせる。溢れ出した波動は周囲の草木を揺らし、水面を荒げさせ、ポケモン達の視線を独占する。それらの波動を全て両手へと集める、最早メガシンカしているのと変わらない状態にまで高まった波動、それを今―――かの剣の王へと向けて放出する。

 

「巨獣斬!!」

波動の……嵐!!

 

青白い光を放つ巨大な剣を携えながら疾駆し渾身の力で振り抜く究極の一閃。全ての波動を収束させ、一気に解き放つ究極の波動弾。それらが激突して―――ワイルドエリアからガラル地方全体から観測出来るほどの閃光が放たれた。

 

 

 

「本当に強かったですよラビさん!!まさかザシアンまで出す事になるなんて思いませんでしたもん」

「私から言わせてもらうと貴方の方が凄いですよ、それでまだトレーナー歴が数年なんて信じられませんよ」

 

二人は一緒にキャンプでカレーを頬張っていた。ラビのポケモンも、ユウリのポケモンもバトルが終われば仲良しな友達だと言わんばかりに和やかな雰囲気が―――

 

「ガアアアアアアアッガアアアアアアアアア!!!!!」

「クオオオオオオンヌッガルルルルルルルル!!!!」

「ウォォルド!!ォオオオンルド……」

「ごめんなさいザシアンさん、うちの馬鹿どもが迷惑を……」

 

と言いたい所なのだが……アーマーガアはザシアンと戦ったことを自慢するルカリオに対して俺も戦いたい!!と叫びながら喧嘩をし、それをザシアンが諫めている。本当に申し訳ない……しかし、ザシアンは気にしなくていいのよそれだけ求められてるって事だから、これはこれで名誉な事よと余裕の対応を見せてくれている。本当にザシアンを見習えと言いたい。

 

「それにしても、あ~悔しいな~ザシアンが負けるなんて考えた事なかったのに」

「勝てるように頭捻りましたから」

 

結論から言うと、ラビは勝った。最後の打ち合いにもギリギリの所で相打ちに持ち込み、最後は火傷のダメージで粘り勝ちという結末だった。

 

「カイリューで火傷入れる所が賭けでしたからね……炎の渦とか炎のパンチとかぶつけまくってたでしょ?あれも火傷狙い且つ動きを封じる為でしたから」

「あっそうなんだ……あれでも電磁波じゃ駄目だったんですか?」

「確かに素早さも落ちますし痺れによる行動阻害も期待出来ますけど、ザシアンさん相手に麻痺の行動阻害を期待するのはちょっと怖かったんですよね。麻痺前提だと痺れなかった場合が怖かったですし、それなら確実に攻撃が落ちる火傷を狙ったんです。まあ火傷が全然入らなかったら開き直って麻痺入れてましたよ」

 

カイリューには本当に感謝しかない。相手がフェアリータイプなのに本当に頑張ってくれた、今度大好物のフルコースを作ってあげる事を誓う。

 

「加えて最後の一撃、巨獣斬は鋼タイプの技、ですよね」

「はい。そうですよ」

「だから勝てたんですよ」

 

こちら側が切った波動の嵐、あれは重撃を組み込んだ波動弾。本来であればメガルカリオの時にしか使えないものを無理矢理使ったもの。相性有利且つ威力も増強したそれで漸く相打ちにまで持ち込めた、加えるならば重撃の後は反動で動きが酷く鈍るのでザシアンが電光石火を使っていたら此方が負けていた。そしてメタ知識として巨獣斬がザシアンの切り札という情報を得ていたのでフェアリー技を繰り出さないように巨獣斬へ誘導もした、これだけやって掴んだ紙一重の勝利だった。

 

「それでユウリさん」

「ふぁい?」

「飲み込んでからでいいですから……今、辛いですか?」

「……ぶっちゃけちゃうと、なんていうか私なんでチャンピオンになったんだっけ……って思うレベルにはあれでした」

 

カレーを口に運びながらもユウリは暗い瞳を作った。幼い少女にこんな瞳をさせるとは……ガラル地方も罪深い事をする。ガラル地方に来るまでネットのあれこれもキバナに見せられたが、これが一人の少女に対する事かと素直に思った。

 

「ユウリさん、配信、出ます?」

「出ます」

 

自分にできるのは、彼女のケア位だろう。キバナに任せられたそれをやるだけだ。取り敢えず、家に連絡してポケモンを交換するとしよう。

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲスト付きです」

「どうも皆さん!!勝負いつでも全力でユウリに決めちゃおう!!ユウリです!!」

「今回は此方をゲストにお迎えしてお送りします、そして今回ご紹介するのはこちら」

「ゴォォォンダァァ!!」

「ゴリランダーです」

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