週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイカンムリ:ウルトラ&ダイマックス

「こ、これはっ……!?」

 

ダイマックス巣穴の入口へと戻っていくとその途中で研究員と遭遇し、彼女はビックリしたような声を上げそうになるのを必死に抑え込んだ。そして何度も深呼吸をして周囲を確認して手招きをする。それに従って応接室へと通されたのであった。

 

「え、ええっと取り敢えず合流は出来たんです、よね?」

「見ての通り。此方の方の娘さんも無事です、まあこちらは……軽く頭を打って失神中ですが」

「それじゃあ私が医務室へ!!」

「シブッ」

「え、えっとあっお願いします……」

 

女性研究員が運ぼうとするが、それを拒むようにマッシブーンがピオニーを肩へと担いでサムズアップをした。任せろと言いたげなそれに思わず任せてしまった、そして程なくしてマッシブーンを連れて彼女が戻ってきた。

 

「え、え~っと……」

「混乱するのは分かりますが」

「い、いえ知ってます大丈夫です……ウルトラビースト、マッシブーンですよね……?」

 

女性はおっかなびっくりながらもそう答えたが、逆にどうしてそれを知っているのかという疑問が湧き上がる。女性はお茶を準備しつつもマッシブーンには甘い蜜を入れたハーブティーを出してくれた、マッシブーンは何だろうと思いながらもそれを取って尖った口をコップへと入れて少しずつ飲み始めると、気に入ったのか上機嫌に飲み続けた。

 

「申し遅れました。私はこのダイマックス巣穴の研究をしているサリと申します、以前はエーテル財団に勤めておりました」

 

それを聞いて納得した、エーテル財団ならばウルトラビーストの事を知っていても可笑しくはない。と言っても本物を見た事はなく、資料と話でのみの知識しかないとの事。

 

「このダイマックス巣穴はダイマックスエネルギーが極めて集まりやすい場所なんです、ですので偶になんですけど珍しいポケモンの目撃例もあったりしたんですけど……まさかこれほどのポケモンが出てくるとは……」

「シブッバッァァクィブ」

 

飲み終わったのか、コップを置くマッシブーン。満足気な顔を―――恐らくしていると思われる。

 

「あ、あのうちのオヤジはどうなんです?」

「軽く診てみましたが、頭を打ったという割にその後も何ともなければ腫れてもいませんでした。凄い頑丈ですねお父様」

「まあそれが取り柄みたいなもんだし……」

 

恥ずかしがってしまったシャクヤは声を上げながら立ち上がった。

 

「それじゃあオヤジは平気そうだし、ウチはアドベンチャーし直すし!!大丈夫っしょ?」

「はい、ダイマックスエネルギーも平常時に戻りましたので大丈夫です」

「んじゃ行く!!あっラビさんにユウリ、会えてよかった!!」

 

そういって駆け出していくシャクヤを見送ったところで本題に入る事にした。

 

「サリさん、このダイマックス巣穴からポケモンが飛び出したみたいな話はありますか?」

「それはこの巣穴から外、詰まる所カンムリ雪原に出たかという事でしょうか。此処に居るポケモンは少なからずダイマックスエネルギーを纏っています、此処の機器はそれらを検知しますのでわかるかと思います……と言いたい所ですが、今回マッシブーンが出現してもそれに対する反応は皆無でしたので完全にないとは言い切れないですね……」

 

そう言われて思うのはファイヤーを追い詰めたポケモンは此処から出現した可能性が高いという一つの仮説、マッシブーンがそうであったようにダイマックスエネルギーが作用してウルトラホールを開けて別の世界の伝説やらが迷い込んだというのも否定できない。なんだったら別のウルトラビーストが出現してました、でも十二分に説明はつく。

 

「なんだか凄い事になってきましたね……もしかしたら幻とか伝説のポケモンに会えたりしちゃうんでしょうか」

「ないとも言い切れないのがなんともなぁ……」

 

一応自分の連絡を渡して何かあった時には連絡をしてくれるように依頼をしておいた。巣穴の管理兼研究をしている身としては有難いと頭を下げられてしまった。応接室でゆっくり休んでいってくださいとサリは頭を下げていくのを見送ると……いよいよマッシブーンへと向いた。

 

「改めてマッシブーン、俺と来るか?」

「シッブッ!!マッッシブバァァルクァ!!」

 

何を当然の事を言ってるんだ相棒、と言いたげにサイドチェストからダブルバイセップスへと繋げるマッシブーン。何時から俺はお前の相棒になったと言ってやりたいが、本当に大人しいウルトラビーストだ。

 

「虫と、格闘……かな?飛行タイプが大の苦手だしファイヤーを襲ったってのはないかな、襲ったとしても返り討ちになっちゃうだろうし」

「マッシブーンではないだろうな……だからと言って他に何のポケモンなんだと言われたら候補を上げられないんだけど……」

 

素直な事を言えばこのダイマックスアドベンチャーの事を踏まえると候補が多すぎて困る。そもそもマッシブーンが出てくるのも相当な大問題……最悪、自分は国際警察に目を付けられることになる。自分の庭、思った以上に厄ネタばかりではないのだろうか……?

 

「やれやれだぜ……兎も角、マッシブーン俺と来るならこのウルトラボールに入ってくれ」

 

確認してみるとテラパゴスに使った以外ではこれが最後の一つ、個人的に好きなボールなのだがウルトラビーストはこのボールに入れておいた方が良いのだから致し方ない。マッシブーンは拳をボールへとぶつけて中へと入っていった。

 

「マッシブーン、ゲットだ」

「凄いですね、この子どんなことできるんですか!?」

 

キラキラとした目で此方を見るユウリ、おそらく配信での紹介を期待しているのだろうが……生憎マッシブーンを配信に出す訳にはいかない。流石に国際警察にコネは……ない訳でもないが、あくまでそれに属している一人と交友があるだけなので無理は出来ない。

 

「その代わりに別のポケモンの紹介をしますよ」

「やったっ!!それじゃあまたゲストに……って一応チャンピオン休業中なのにそれはまずいか……」

 

と少しばかり肩を落とすユウリの頭を優しく撫でつつも、ウルトラホールの出現にラビは少しばかり不安を募らせる。

 

「(また空間のバランスが崩れてる、とかじゃないよな……?)」

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