週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイカンムリ:レジェンドギガント、レジギガス

「こっちである」

 

バドレックスの案内の元、大地の巨人の元へと向かうラビとユウリ。カンムリ神殿からその巨人の所へと通じる道があるというのだが……一先ずはバドレックスを信じて進むしかない。

 

「それにしてもレジギガスかぁ……どんなポケモンなんですかね」

 

どんなポケモンなのか想像、想定、そして戦うとしたらどんな風に戦うのかを考えているユウリだがラビとしてはどう反応するべきか困ってしまっている。

 

「どんなポケモンか、ラビさんは知ってます!?」

「まあうん、知ってると言えば知ってる」

「え~教えてくださいよ!!ああでもこれから会いに行くんだし楽しみにしておいた方がいいかな~!?」

 

自分も出来れば彼女のように盛り上がりたい気持ちがあるのだが、生憎そういう気分にはなれないのである。レジギガス、シンオウ地方では大地を司るポケモンと言われ神格化されているポケモンで大陸を縄で縛って引っ張ったという伝説も残っている程の存在。一説には創造神たるアルセウスと戦ったともされる。そして特殊な氷山、岩石、マグマ、電気、結晶等から自分の姿に似せて幾つものポケモンを創ったとされ、それが所謂レジシリーズとも言われるポケモン達だ。

 

「おおっここであるぞ、ここがカンムリ神殿である!!とても懐かしいのである!!と懐かしむ気持ちを抑えて……確かあの辺りに……」

 

最早廃墟となってしまっているカンムリ神殿、そこに到達するとバドレックスが入口を探し始めた。ジガルデとのバトルになる事を想定するとレジギガスの力を借りられるのは非常に有り難い、のだが……

 

「しっかしレジロック達を連れてこないで起きてくれるものなのか……?」

 

此処まで来てしまっておいてこんな事を言うのもあれな気もするが、レジギガスの力を借りる為にレジシリーズを連れて来なくていいのだろうか……まあ王様が何とかしてくれるのかもしれないが……そんな事を思っているとバドレックスが大きな声を上げた。

 

「あった、あったであるぞ!!余の記憶も捨てたものでは、なかったであるなぁ!!」

 

そう言うと何かを殴りつけた、するとそれに反応して神殿にある巨大な木の近くの石畳が沈み始めていく。ユウリが覗き込んでみるとそこには地下へと続く階段があった。

 

「凄~い!!何これ凄い!!?」

「ふふん、如何だ吃驚したであろう?レジギガスが眠っているとされる神殿最奥に通ずる通路である!!さあ急ごうではないか!!」

 

自分達よりもずっと浮足立っているバドレックス、もしかして一番レジギガスに会いたいのは彼なのではないだろうか……まあ伝説の存在で守り神的な感じらしいので分からなくはないのだが……階段を下りていく、階段は少し急なのでゆっくりと降りていく。

 

「ねえ王様、なんでそんなにレジギガスに会いたいの?」

「余は以前の事も感謝しなければならぬのだ」

「山が崩れるのを防いだって奴か?」

「うむ」

 

下りながらバドレックスは過去にレジギガスの偉業を語り始めた。とんでもない大地震によって山が崩れたと思う程の大雪崩、バドレックスも愛馬と共にここで死ぬと覚悟をした、だがそこに配下の巨人と共に出現したレジギガスはその雪崩を受け止めた。そして再び起きた地震をレジギガスはその拳を地面へと突き刺すとそのまま大地に波動を送り込んで相殺してみせた。

 

「そんな凄いポケモンなんだ……戦ってみたいなぁ」

「ははっユウリは勇ましいであるな!!」

 

そこまで聞いてラビは少し安堵の表情を浮かべていた。何故ならばレジギガスという存在はその力がいまいち分かり難い存在だからである。ゲーム的に言えば特性のスロースタートの影響で調子が上がらずに本気が出せずにバトルが終わる事が多い、がその一方で漫画やアニメではその縛りから解き放たれて大暴れする事もあるのでどっちなんだろうかと疑問だった。

 

「しっかし王様、他のレジを連れて来なくてよかったのか?」

「むっ他のレジとは他の巨人の事であるか」

「ああ。他の地方にもレジギガスはいる、シンオウ地方の個体は目覚めさせるのにロック、アイス、スチルっていうレジギガスが生み出したとされる巨人がいなきゃいけない筈なんだ」

「へぇ~そんなにいるんだぁ!!」

 

このガラルにはこれにプラスしてもう2体いるのだが……と思うラビにバドレックスは答える。

 

「それでも取り敢えずは会いに行くのが良いと思ったのであるが……まずかったであるか?」

「いやまあ、取り敢えず行こうか」

「ウム!!」

 

この王様、唯のギガスファンだな……とラビは溜息を吐いた。まあ目の前でそんな大活躍をされたら脳が焼かれるのは分からなくもないのだが……そんな話をしていると階段が終わり、重厚な造りの扉が現れた。

 

「この扉は……?」

「開けるであるぞ」

 

扉へと触れながらもエスパータイプの波動を送り込んでいく、すると扉は輝きを纏っていく。そして無数の点が輝くと扉が開き始めた。重々しい音と共に開け放たれた先に待っていたのは……無数のポケモンの石像だった。

 

「せ、石像か……吃驚してボール構えちゃった」

「これらは余らが奉納した像であるぞ、レジギガスの僕として、守りとして奉納したのである」

「ふぅん……これは確かにクォリティが高いな」

「レジアイ」

「ほうほうレジアイ……」

 

唐突な言葉に思わず続けてしまったユウリ、ゆっくりと其方を見ると青い身体を持つポケモンが此方を見ていた。黄色い点字が十字に、顔のように連なっているポケモンが此方をじっと見ていた。

 

「きゃああっ!!?」

「ユウリ何事であるか!?」

「レ、レジアイス!?なんでこいつがここにっ―――いや、レジアイスだけじゃないのか!!?」

 

石造の群れの中から顔を覗かせ、天井からまるで蜘蛛の糸を垂らしたかのようにゆっくりと降りてくる、闇を払うように現れる、それらは姿を見せた。そして並び立って此方を見据えて来た。

 

「レレレジロック」

「レジアアアイ」

「ジスチジジジジ」

「ジジジジジレジジキ」

「レジジジザザザゴ」

 

「こ、これって!?」

「間違いないであるぞ、あの時雪崩を共に止めた巨人たちだ!!」

「レジロック、レジアイス、レジスチル、レジエレキにレジドラゴ……レジシリーズが勢揃い……って事はまさか……!!」

 

それと共にズシン、ズシンという重々しい足音が迫ってくる。同時にレジシリーズがまるで道を開けるように列を変えて膝をついた。暗闇の奥からそれはゆっくりと姿を見せた。その姿を見てバドレックスは感激の声を漏らし始めた。また会えたことへの喜びと感動が全身を突き抜けているのだろう……。

 

「おおっその姿、余は一度たりとも忘れた事がありませぬぞ……!!」

 

バドレックスの言葉、それに対して電子音のようなものが返される。それを聞いたバドレックスは愛馬と共に頭を下げた。ユウリは思わずラビの身体に隠れてしまった。

 

「ラ、ラビさんあれが……」

「ああ、レジギガス……だが、何で目覚めてるんだ……!?」

 

大地を司る伝説の巨人、レジギガス。それが己の配下ともいえるレジシリーズを全て伴っている姿はラビに異常を感じさせるに十分すぎた。

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