週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイカンムリ:レジェンド&???

「お、追いついたのである……」

 

レイスポスによって背中に乗せられて駆け出す事数十秒、漸く追いついたバドレックスは一先ず胸を撫で下ろした。そこまで素早くはないと思っていたのだが、身体そのものが巨大であるレジギガスの一歩は思った以上に大きく、それに合わせて進行するレジ達のスピードも中々の物。レイスポスで追いかけて数十秒かかるというのが良い証拠だ。

 

「あっ王様、なんか遅れてたけどどうしたの?」

「い、いや何でもないのである、ないのであるが……」

 

レジアイスはその名の通り、氷山から作り出されたポケモン。冷たい氷で出来た身体の温度はマイナス200℃という超低温に保たれており、本来ならば近づくだけで凍結し、マグマであってもその身体を溶かす事が出来ないという不変の氷山。

 

「ユウリ、楽しそうであるな」

「うん、楽しいよ?」

「レジアイ~」

 

レジアイスがかなり愉快な性格をしているのもあるだろうが、ユウリとの相性がいい為か楽しそうに運ばれている。ユウリの身体を持ってワザとらしく回転してみせたり、フィギュアスケートのように滑ってみせたりとユウリを楽しませている。

 

「……なんで大丈夫なんだ?防寒着だからって直接触れてる訳だし唯じゃすまないだろうに」

「ザザアレジ」

「あ~……成程、ギガス様の力って事か?」

「ザグッレ」

 

自分を運んでいるレジドラゴがレジギガスを示したような気がした、恐らくレジギガスが何等かの事をしてくれているおかげでユウリは何ともないのだろう。改めてレジギガスには何が出来るのだろうかという疑問がわいてきた。

 

「雪崩どころか地震を止めたか……マジなのかな」

「マジであるぞ、というか余の話を信用していなかったであるか!!?」

 

とバドレックスから怒りの抗議が飛んでくるわけだが……信じていない訳ではない、だが地震大国である日本に住んでいた者としてはそれほどの大地震を止めてしまうなんてことが出来る、そんな途轍もない力の持ち主が目の前にいるというのは様々な意味で複雑な思いがあるのだ。仮に日本に居たらとんでもなく信仰されていたのだろう……ワロス様とか言う人はいなかっただろう。

 

「ズッ……」

 

ある程度まで歩くとレジギガスが歩みを止めた、そして地面へと手を掛けた。そこにあったのは巨大な岩盤、見るからに分厚く硬そうなそれへと指を差し込むと、屋台の暖簾を潜るかのような身軽さでその岩盤を持ち上げてみせた。

 

「ズッ」

「レレレジロック」

 

次々とその岩盤の中へと入っていくレジシリーズ、勿論ラビやユウリ達もその中へと入っていく。最後にバドレックスが入ったのを確認するとレジギガスは中に入りつつも岩盤を戻して蓋をする。

 

「―――こりゃ……!!」

 

岩盤の奥に隠された光景を見てラビは表現のしようがなかった。そこには無数のウルトラホールにも似たダイマックスエネルギーの渦があった、その中心部に鎮座しながら時折、その渦に干渉して閉ざすなどの作業をしている影があった。

 

「凄い……こんなにダイマックスエネルギーが集まってる所なんて見た事が無い……」

 

巨大なエネルギーの中心に座するのはレジギガスを超える巨体の巨龍。背中から目の付いた襟巻のような器官が生え、そこから渦へと向けてエネルギーを放射している、あれこそ紛れもなく伝説のポケモン、秩序を司るジガルデ。莫大なエネルギーの中に居ながらも決して破綻せず制御し続けているそれにユウリは感嘆の言葉しか過らなかった。そんな言葉が耳に届いたのか、ジガルデは此方へと視線を向けて来た。それに気圧されそうになるがレジギガスが前に出る。

 

「ズッ……レ、ジ、ス」

「ゼ、ジ……ゼザ」

 

語り始めるレジギガスの言葉にジガルデは耳を傾け始める。ジガルデとレジギガスは交友があるのか、会話を始めている。

 

「王様、何言ってるか分かる?」

「そ、それが……全くである」

「えっ分からないの?さっきレジギガスの言葉分かったのに?」

「う、うむ。余の分からない言葉で話しているのである……」

 

これも何やら配慮の上の事なのだろうか、機密性を保持する為の事なのだろうか。そのまま会話を続けているとジガルデは此方をジッと見つめて来た、ラビも言葉は分からないがその意図は分かった。

 

「ファイヤー、マッシブーン」

「ギャアアアアアッ!!ギャッギャアアアアア!!!?」

「マァッシブゥッ!!マシッ……」

 

お前が来た理由を、それを示すためにファイヤーとマッシブーンを繰り出した。ファイヤーは自分を苦しめた存在が目の前にいる事に戸惑いを感じるが、それを押し殺すように必死に胸を張る。マッシブーンもノリノリでポーズを取っていたが、目の前の異様な光景に言葉も失ってしまった。

 

「ゼ、ザジ……!!」

「ギ……ガ、ス」

 

ジガルデはそれを見て僅かに興味、いや行動を起こそうとする。だがそれをレジギガスが制止する。それに巨龍は巨人を見つめるが直ぐにラビへと視線を移していた。が、その時だった。一際巨大な雷がその場へと落ちた、地下である筈なのに―――その理由は簡単、頭上に開いた巨大なウルトラホールによるものだった。

 

「レジ、ギガッ……」

「ゼザジ……」

 

同時に、二つの巨大な存在が戦闘態勢を取った。それを見てレジシリーズはラビとユウリ、そしてバドレックスの前に出て自ら盾の役割を買って出た。一体何が出て来たのかと思ったその先に居たのは……

 

「リ……シ、カ……ゼッ!!!」

 

そこにいたのは白銀の身体を青みがかった黒いアーマーで包み込んでいるかのような異形の存在。ラビですら見た事が無いそれに言葉が出ない中でマッシブーンが更にラビを守るかのように構えを取った。

 

「マッシブァァァァルグァ!!!」

「ギャアアアアアアアアッ!!!」

 

明確な威嚇行動に続いてファイヤーも大声を上げて威嚇を開始、何事かと思ったがバドレックスがその言葉を通訳した。

 

「ラ、ラビ、こいつであるぞ!!ファイヤーが襲ってきたのはこいつだと言っておる!!」

「何ぃ?!ジガルデじゃないのか⁉」

「い、いやあれからはジガルデの力を感じるのである!!だが、なんなのだあれは!?別の存在がまるでジガルデの力を取り込んだかのようであるぞ!?」

「な、何がどうなってるの⁉」

 

ユウリも混乱の中にいるがそれはラビも同じだ、一体何が……と思った時に目に入ったマッシブーン。それが何かを繋げた、頭上に開いたウルトラホール、ウルトラホールと別の存在を取り込む……それを聞いてラビはまさかと思った。

 

「いや、という事は……いやマジか!?」

「ど、どうしたんですか!?」

「まさかあれは―――ネクロズマか!?」

 

「―――シカ、リノ……ゼドアアアアアアアアア!!!!」

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