週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイカンムリ:スタートオブレイド

「ゼドアアアアアアアア!!!」

 

雷撃が光線のように飛来する、マッシブーンが拳を構えるよりもずっと早く、その射線上にレジギガスの手が差し出されそれを握り潰した。レジギガスはその震えている手を見て、僅かに顔色を変えたような反応をした。

 

「ジザァッ!!」

「シ、カゼァ!!!」

 

ジガルデは大地から波動を発して攻撃するが、相手も全く同じ技を放ってそれを相殺してみせる。紛れもないグランドフォースの打ち合い、威力は全くの互角―――ではなく、相手の方がそれを上回って飲み込んで迫ったが、それをレジシリーズが壁になるように防御してみせた。

 

「ラ、ラビさんあれなんなのか知ってるんですか!!?」

「一応、知っているでいいのかな……俺の知識があってるならあれはネクロズマっていうポケモンではあるんだが……姿が明らかに違い過ぎる」

 

白銀のジガルデのような龍の姿をしながらもそれを青みがかった黒いアーマーで包んでいる、あのアーマーはネクロズマの特徴と言ってもいいのだが……そうなるとあれは色違いという事になるのだろうか、しかしソルガレオかルナアーラを取り込んだいずれの姿とも全く違うそれ、それが何なのかと無理矢理に推理するとならば……

 

「あいつ、まさかジガルデの細胞を取り込みやがったのか……!?」

「さ、細胞を、ですか!!?」

 

ジガルデ最大の特徴と言えば、脳とも言うべきジガルデ・コアに無数の細胞のジガルデ・セルが収束した集合体というべきポケモンであるという事。その細胞の収束率によって姿も異なり、今の姿は50%の姿とも言われ、それなりの戦闘力と余力をあわせ持った形態。つまり、まだ収束していない細胞がある。

 

「マッシブーン!!飛び掛かれ!!」

「ッシバァァァッ!!!」

 

その指示を受けて迷う事もなく飛び掛かったマッシブーン、その顔面にとりつくと何の躊躇もなく拳を何度も何度も叩きつける。がそれでも怯まずに無理矢理に振り払われる、だがそれをすぐさまファイヤーがフォローする。マッシブーンと視線を合わせると、マッシブーンはファイヤーを鷲掴みにしてそのまま投げた。その勢いを利用したアクロバットが炸裂するのだが、全身から赤い光を放ってファイヤーを吹き飛ばす。それを見たマッシブーンは自分が受け止めてフォローをする。

 

「赤い光、今の間違いなくダイマックスエネルギーです!!」

「あいつ、ダイマックスエネルギーと一緒に細胞を取り込んでるのか……差し詰めZネクロズマってところか……」

 

ネクロズマは光をエネルギー源とするポケモン。常にエネルギーとなる光を欲しているような物、そんなネクロズマにとってダイマックスエネルギーは願ってもない存在、大きな光と共にポケモンをダイマックスさせるエネルギー、それを求めている。

 

「ゼゼアアアアアアアアアア!!!!!」

 

Zネクロズマが大きな叫びをあげた、それにラビは心当たりがあった。この肌を刺激する感覚はと思った直後に一気の赤黒いエネルギーが膨張して襲い掛かってきた。それをレジシリーズ達が今度は自分たちを守るように盾となった。

 

「ギャアアアアアアアアアアッ!!!」

 

その前でファイヤーが大声を張り上げマッシブーンの前に出ながらも全身から禍々しい炎を発生させているが、あれは燃え上がる怒り、ファイヤーの得意技なのだが……それらはZネクロズマへと放たれるが逆に押し込まれてしまいそうになりながらも必死に相殺する。だが―――……

 

「ギャアアアアッ……」

「シバァッ!!?ヴバァァァルクッ!!」

 

ファイヤーは糸が切れたように地面へと落ちた、その寸前でマッシブーンが何とか受け止めて必死に声を掛けるが全く反応がない。

 

「い、今のってワイドフォース……でも今の嫌すぎる感じって……!?」

「ファイヤーの技を見様見真似で組み込んできやがった……しかもなんだこの威力!?くそ戻れファイヤー!!ゆっくり休めよ、マッシブーン一旦戻って……うおっ!!?」

 

一旦後退を指示しようとしたラビだが、その前でレジシリーズが膝をついた。そうだ、彼らは自分たちを守るために盾になってくれていたのだ。そのままレジシリーズ達は前のめりに倒れて動かなくなってしまった、一撃で5体のレジシリーズを倒したそれに思わず戦慄した。

 

「ゼァァァァァァッ……!!!」

 

明確な敵意を向けるジガルデ、これ以上の狼藉は許す事が出来ないと言いたげなそれにレジギガスも同調していた。矢張りレジギガスとジガルデは近しい関係性にあるのだろうか、と思っているとバドレックスが声を上げた。

 

「ラビよ、レジギガスからの言葉であるぞ!!共に戦ってほしい、との事である!!」

「―――えっ俺!?」

「無論ユウリと余もであるが、お主はあれの事を知っているのであろう?その知識を貸してほしいとの事である!!なんなら指示を出してくれてもよいと言っておるぞ!!」

 

思わずラビは大声を上げてしまった、まさかこんなことになるなんて誰が想像する。というかレジギガスが想像以上に融通が利くというか柔軟だ。

 

「私もやります!!エースバーンやるよ!!」

「バアアアアアアアンッ!!!」

「ったく分かったよやったるよ!!ゴリランダー、マッシブーン!!あいつを討つぞ!!」

「バアアアアアアアアルクッ!!!」

「ラァァアンダァ!!」

 

もうこうなってしまったらやるしかない、徹底的にやってやろうじゃないか。ゴリランダーを出してマッシブーンと共に戦闘態勢を取る。伝説のポケモン二体と肩を並べる……まさかこんな事になるなんて誰が思っただろうか。

 

「不謹慎であるが、余は最高に興奮しているのである!!レイスポスよ、我らの力を見せる時ぞ!!」

「バクロォォォスッ!!!」

 

別世界から来たポケモン、ジガルデの一部を取り込んで尚、更なるものを求めるZネクロズマ。レイドバトルが始まろうとしていた。

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