「やれやれ全く以て元気なのは喜ばしい事ですな……」
「お疲れ様です、しかしワタルさんのカイリューみたいな事をなさいましたなぁ」
今日やって来た客人は師の友人でもあるハッサク。業の授業カリキュラムについての相談で訪れたのだが……ラビの家ではある種の騒ぎが起きておりハッサクは慌てて向かった。そこにあったのはラビの庭で行われている3対1のバトルだった。そこでノーマルテラスをしたカイリューが相手を蹂躙し、最後には破壊光線で薙ぎ払って敵を全滅させていた。
「しかし、随分と派手にやりましたなぁ……」
「サービスですよ、全くユウリのお願いを聞いたばっかりにこの始末、やめておけばよかった」
ガラルのチャンピオンユウリに勝利した配信者としてラビの名は更に売れてしまった。それによってラビの元を訪れる者は増加傾向にある、今回もその内の一例。だがまあ今回ばっかりは可愛い部類、スター団のメンバーでボタンからも行ってみたらいいと言われている内にどんどん凄い事になって行きにくくなってしまい、もう諦めて行こう!!と一念発起したらしい。3人はそれぞれポケモンについてのアドバイスを確りとメモを取りつつも録音までして、頭を下げつつもスター団流の挨拶をして帰っていった。
「そういえば弟たちの授業態度とかはどうです」
「ええ、非常に真面目且つ様々な生徒達とも話しかけてバトルなどをしたりしてますよ。他の子達も見習ってほしい程に優秀です」
リーグ部の設立も中々に順調で間もなく開催予定のアカデミー主催のバトル大会の発表に合わせてオレンジアカデミーリーグの設立を宣言して、更なる発展を目指していく模様。
「しかし最近、レベ君はハッコウシティから通学しているそうですが何かあったのですか?」
「ああ、あいつナンジャモさんといい感じなんですよ」
「おやおやおや、若い方々同士で青春しておりますなぁ……しかしナンジャモさんですが」
「なにか問題が?」
何か言い含めるハッサクだが、直ぐに訂正するような笑みを浮かべた。
「いえいえ、パルデアのポケモンリーグは他地方よりも閉鎖的ではあるのですが他地方よりもジムリーダー同士の交流は盛んなのです。近年では他地方のようなリーグ大会の計画も持ち上がっておりましてね……その一環でジムリーダーの集いでトーナメント大会を行ったことがあるのですよ」
「ああ、そういえば集いがあるってコルさんが言ってましたね……なんか私が代理をやらされましたけど……一応ジムリーダーって免許いりますよね」
「聞かなかったことにしますのでセーフです」
「ええっ……」
話を戻すと、そのトーナメント大会でナンジャモはアローラゴローニャで巧みな戦術を披露して、なんとパルデアのジムリーダー最強とも言われるグルーシャに勝利したのである。相手が氷タイプの使い手なためにアローラゴローニャの岩タイプも有効に作用したとの事。
「圧し掛かりをメインに据えつつもストーンエッジをそれはそれは巧みに使いこなしていましたよ。地面から突き出す物、身体の周囲から飛ばす物、それを使っての防御、ストーンエッジその物を武器にして近接戦をするなど素晴らしい応用をしていました」
「成程ね、そりゃレベの奴が教えましたね間違いなく。あいつは岩タイプの達人ですから」
尚、その後ナンジャモはハイダイに負けたとの事。
「いやなんで負けたんだよ水タイプでしょハイダイさん」
『いや何と言いますか調子に乗っちゃったというか悪い波に乗っちゃったと言いますか……』
「それだから芸人なんですよ、完全に流れがダークホース扱いされて浮かれて落ちる芸人枠です」
『ハイ……ハイソノトオリデス』
「グルーシャも呆れてたでしょうね」
「いえそこまででもなかったですよ?寧ろ少し笑ってました」
「昔のナンジャモが見れたから若干テンション上がったな」
「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう、今回のゲストはこちら」
「如何も皆さまこんにちわ、パルデアリーグ四天王のハッサクです」
「本日はこのメンバーでいきます、そしてご紹介するポケモンさんは此方」
「―――ウッリュウウウッリュッ!!?リュゥゥゥゥゥッ……!!」
「ってちょっと大丈夫⁉ああ大丈夫大丈夫、我慢出来てえらいな。はい、ちょっとトラブルありましたが、此方のデンリュウさんです」
| ・おおっ可愛いっておい大丈夫かこの子 ・あ~あ……転んじゃったよ ・ナンジャモ:いい所見せようとしたのにころんじゃったんだね ・ナモ公がいます!! ・でも可愛い ・なんだろうな、こういう時っていとおしく思う一方でそれが申し訳なくもなるよね。 ・言いたい事は分かる。 ・キバナ:だけどしっぽのライトが妙にでかくねえか? ・アイリス:うん、額のもおっきい気がする。 |
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「デンリュウさんは電気単タイプのポケモンさんです、この姿からは想像しにくいですが羊系のポケモンさんです。進化前のメリープさんやモココさんを知ってる方は分かってると思いますが……分類はライトポケモン、尾の先や額に電気を送って明るい光を発生させることが出来ます」
| ・えっこんなかわいい怪獣系みたいな感じなのに ・分かる分かるwww ・言うなればウールーやバイウールー的な感じなんだよな ・何それ見たい。 ・絶対可愛いじゃん |
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「昔から人々が相手に送る合図としてのその明かりは重宝され、篝火や灯台の明かりとしてとても大切にされてきました。その為に人間との共生関係の歴史はかなり深く、人に馴れやすいポケモンとしても有名で港町ではとても大切にされています、灯台の話で有名なのはやはりアサギシティの灯台ですね。此処のデンリュウは灯台の明かりを担っており、この街を行き交う船や飛行機の道筋を照らす重要な立場となっています」
| ・やっぱアサギシティのアカリちゃんだよな ・サトシ:懐かしいなぁ……ハヤブサさんのヨルノズク元気かなぁ ・ミカン:あっお元気ですよハヤブサさん共々、あの子は1日中寝てますけど ・サトシ:ホントですか!?よかった、嵐の時にお世話に助けて貰ったなぁ ・サラッとすげぇ話出てません? ・何、ハヤブサさんのヨルノズクって……? ・ハヤト:鳥ポケモンマスターの一角と言われた伝説の鳥ポケモントレーナーさ、今はホーホー航空という会社のチーフパイロットをしてると聞いたね。 ・キバナ:オレ様もなんか聞いた事あるな、その昔色んな地方を渡り歩いたやべぇホーホー使いが居たって……確かその名がハヤブサな筈だ。 |
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「おやおや、これは近いうちにヨルノズクのお話をしないといけませんかね?」
「ウリュッ!!」
「ラビさん、デンリュウは平気そうですよ」
「すいませんハッサクさん。さて、実はそんなデンリュウさんですがその遺伝子にはドラゴン系の物が混ざっているというのが最近の研究で分かってきました。メガシンカするとその遺伝子が強く刺激されてドラゴンタイプが追加されます」
「おや、その言い方では……むむむっ!?この額のライトの中央に何やら別の物が……も、もしやこれは」
「ええ、メガストーンです。実は飲み込んじゃって……それが額に出て来たみたいで……ポケモンセンターで精密検査の入院で確認して貰って健康に影響ないのは確認済みです」
| ・メガ進化するのか⁉ ・ドラゴンタイプになるのか……というかどんだけメガストーンあるだよ?! ・メガストーンって貴重じゃなかったっけ……? ・ダイゴ:ものによるけど、希少性は並の宝石以上だよ。買おうとすると100万は下らないね ・う、うおおおお…… ・この人の家にあるものの総額っていくらになるんだろ…… ・すげぇ値段になりそう |
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「特性は静電気、夢特性はプラス。メガシンカした場合は型破りとなります」
| ・接触確率麻痺、ダブル推奨の火力アップ、特性無視か ・条件次第だけどプラスの火力アップは捨てがたいんだけどなぁ…… ・発揮するのが難しいから基本はマヒが欲しい ・ナンジャモ:相手に適度にマヒを撒きつつ、いざって時はメガシンカでガンガンと、かな ・ナモ公が戦術を語ります!! ・ナンジャモ:いいじゃないかその位、でもトリックルーム採用パーティなら麻痺で先手とかも変わるだろうからそっちも選択肢に入るのかな、まあそもそも夢特性なんてどうやって手に入れるのって話になりそうだけど ・お、おお…… ・なんだジムリーダーみたいな事言って ・ナンジャモ:ジムリーダーですけど ・そうでした。 |
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「一応プラスには地場操作という技の恩恵を受けることが出来ます。これは特性がプラスかマイナスだった場合に防御と特防が上がるという物で仲間にも影響しますのでダブルバトルなどで真価を発揮しやすい技です。一応シングルでもコスモパワー的な使い方は出来ます」
| ・へ~面白いな。 ・トリックルームパーティだとそっちが活躍しそうだな。 ・でもデンリュウって能力的にはどうなん? ・結構攻撃的じゃなかったっけ? ・いやいや割と防御より……あれ? |
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「デンリュウさんはオールラウンダーな感じですね、火力と耐久がいいバランスで共存します。しいて言えば素早さが低いのでそこをトリックルームでフォローするのも一つの手です。デンリュウさんは技範囲が中々に広いです。10万ボルト、雷、ボルトチェンジ、電磁砲、チャージビーム、エレキネット、龍の波動、気合玉、パワージェム、メテオビーム、マジカルシャイン、シグナルビーム。物理では三色パンチ、ドラゴンテール、ワイドブレイカー、草分け、地団駄、地均し、けたぐりとやれる手札が多いです」
| ・う、うおおおおっ…… ・電気、ドラゴン、格闘、岩、フェアリー、虫、地面、炎、氷、草、広いなぁ ・いやマジで多いな。こんなことできるのか可愛いのが ・可愛いからってそれだけな事はねぇぞ ・どこぞのピカチュウなんて見てみろ、アイアンテールで川割るぞ ・サトシ:もしかしなくても、俺のピカチュウかな? ・アンタ以外のピカチュウにいやいるなレッドさんのも出来そうだ。 |
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「変化技としては電磁波、両壁、怪しい光、吠える、綿胞子、充電、守るなどです。私がよく使うのはコットンガード、怪電波、綿胞子、高速移動を充電やチャージビームとメテオビームと組み合わせてですね」
| ・あのさ、軽々しく防御固めて相手の能力下げるとか言わんでくれ ・キバナ:ついでに自分能力上げながらぶん殴るも追加な。 ・アイリス:しかも防御面も上がってるからチャージ中も耐えられる可能性上げてる ・ナンジャモ:それでいて一撃必殺ケアの守るまであるというね ・やっぱり鬼だよこのヌシ。 |
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「幅広い色で道を照らすデンリュウさん、いかがでしょうか」
| ・ナンジャモ:ボクも新しい子欲しかったしデンリュウいいかもなぁ ・キバナ:聞いてて思ったのは地面対応への対抗策が少ないことぐらいか? ・アイリス:ドラゴンタイプで地面技撃つのがいいかな? ・挑発で縛ったら楽かな? ・それでもあんだけの特殊技がお目見えだぞ |
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配信を切るとハッサクから拍手を送られる。
「いやはや素晴らしいですよ、アカデミーでも変化技を軽視する生徒は多いのです。挑発さえすれば警戒する必要はないという生徒までいるので……」
「挑発が決まれば、でしょうに……その言うのはトレーナーとしては行けたとしても二流止まりですね、なんだったら私が教育しますよ。なんだったら私は技を4つまでのテクニカルルール適用でもいいですよ」
「はははっそれだけやられたら心が折れるでしょうね」
ハッサクは軽い冗談と思っているかもしれないが、ラビとしては本気も本気である。というかある意味そっちの方が考える方が少なくて楽なまである。
「さてと、ハッサクさん昼ご飯いかがですか?折角です、ご馳走しますよ」
「それではご随伴させて頂きましょう」
思わずため息が出てしまう、遂に自分の番だ!!と思って張り切ろうとしたら躓いて少し泣いてしまった。ラビに成長した自分を見て欲しかったのに……泣き虫で臆病な自分を受け入れて、寧ろ強く強くしてくれた彼には感謝しているしお兄ちゃん的な存在だと思っている。だから少しは安心させてかったんだけど……
「気にするでないぞ、ラビはお主らしくすることが一番である」
「マッシブァ!!」
「この筋肉達磨もそう言っておるであるぞ」
慰められている……だろうか?とデンリュウは首を傾げずにはいられなかった。