週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:テスターバトル

「よぉっ久し振りだなラビ!!」

「一先ず、一発殴らせろバカフリード」

「なんで!?おいちょっと待てラビ冷静にぐはぁ!!?」

 

久し振りにやって来たフリードが率いるライジングボルテッカーズ、そんな彼らを歓迎するラビだが、それより前に気さくな挨拶をしてきたフリードにリバーブローを叩き込んだ。その一撃に思わず悶絶するように倒れ込むフリードを皆が心配するように声をかけるが……ラビは溜息交じりに言った。

 

「あのな、ウチの庭に下ろすなら一言言え。しかもご丁寧にバトルフィールドに置きやがって……見ろ、ウチのバーサーカー共が怒り狂ってるじゃねえか」

 

ライジングボルテッカーズの移動拠点、ブレイブアサギ号が降り立ったのはラビの家の庭、それ自体は敷地は広くスペースも十分にあるのだが……着地してしまったのがラビの庭のバトルフィールドであったためにアーマーガアを始めとしたバトル大好き連中とバトルフィールドの整備を担当するダイオウドウがお怒りになっているのである。

 

「そして、何で庭に降りるのに一言もねぇんだって事だよ」

「えっまさかフリード、アンタまた……?」

「す、すまん……忘れてた……」

「おいおい……ラビは正確にはライジングボルテッカーズのメンバーではないんだぞ……」

「だからリバーブロー叩き込んだんだよ、ったく……誘導するからそこに移動させられます?」

「無論じゃ」

 

一先ず苦しんでいるフリードは完全に無視してブレイブアサギ号を改めて移動させ直した、流石に今回はキャップもフリードを擁護する事はなかった。

 

「いってぇぇ……すっげぇ鈍い痛みが……」

「骨に異常はないから大丈夫よ」

「加減はしたからな、本気だったら骨折れてるぞ」

「お前、イラストレーターだよな……?」

 

一先ず家に招いてもてなしを行っている、ボルテッカーズのメンバー全員がここに揃っている訳だが……なぜわざわざ此処に来たのかを問いたださないといけない。

 

「んで、なんで俺の所に来たんだ」

「お、応……リコたちのテラスタル研修、無事に終わったんで俺たちは六英雄を探す旅に戻るつもりなんだが……その前に件の六英雄様がリコ達とバトルをしたいって言うんだ」

 

研修が終わった事はレベ達からも聞いている、特に案の定というべきかグルーシャの試験は壮絶だったらしくレビの研修は凄まじかったと聞いた。

 

「六英雄、オリーヴァにガラルファイヤーにラプラスだったか」

「はい。ボールから出て来てバトルをしたいって言ってきたと思ったら、ボールに戻っちゃって……バトルをしたいって言うのにどうしてって思ってたらちょうどラビさんの配信を見てたらまた出て来て……」

「もしかしてラビさんにトレーナー役をお願いしたいんじゃないかな、って思ったんです」

「私に、か」

 

バトルを望んでいる事は分かる、だがトレーナーを望んでいる。フリードが代理を申し出たが彼らはそれを拒絶しラビを指名しているとリコ達は言う。それで態々訪ねて来たという事なのか……とラビは溜息を珈琲を飲んで誤魔化す。

 

「(なんか前も伝説のポケモンに指示出してなかったっけ俺……その影響か、それとも……時と空間の加護って奴のせいか)光栄というべきなのか、それとも便利屋扱いされてると認識すればいいのか悩みますね、幾ら私でも彼らの能力を引き出せませんよ」

「えっいや、あれだけの知識とかあるんだからいけるんじゃ……」

「それはあくまでその種族としての知識だけです、この場合は六英雄のポケモンの能力、技、特性、その詳細まで知らない。それで私のポケモンさんと同じように指示出しをしろ、は無茶です」

 

一応ある程度の水準は引き出せるだろうがそれ以上は無理だ、そもそもポケモンとの信頼がない。レンタルポケモンはそれを前提にしている為に極力トレーナーの意図を察しようとする訓練をして実力を発揮しやすくする。だが六英雄は……古い時代のポケモンでもあるし現代のトレーナーである自分と合わない部分は当然現れる。

 

「で、でも……私たちはオリーヴァたちとバトルしないといけないと思うんです、これから新しく前に進むために」

「……なら条件がある、これから起こる事は完全に他言無用で一件がすんだら忘れる事」

「分かった、俺の事で信頼無いかもしれないがライジングボルテッカーズのフリードが約束する」

 

ラビはその場で全員の誓約を取ると庭へと出て笛を鳴らした、するとレイスポスに騎乗したバドレックスが駆けつけて来た。バドレックスは一瞬ボルテッカーズのメンバーを見て口をつぐむが、ラビの顔を見て直ぐに頷いて口を開く。

 

「呼んだであるかラビよ」

『しゃ、喋った!!?』

「そういう事か、確かにこれは他言無用を求める訳だな」

「す、凄いポケモンが喋るなんて!!」

「は、初めて見た……!!」

「ホントに喋ってる……?!」

「フフフッ愛い反応であるな、それで何用であるか?」

 

その説明を行おうとしたら、ラビのウルトラボールからテラパゴスが飛び出した。

 

「パァゴッ!!」

「あっラビさんのテラパゴス!!」

「パゴッ?」

「「パァ~ゴッ!!」」

 

互いに何やら声を掛け合うと古のモンスターボールから光が溢れ、件の六英雄が飛び出してきた。バドレックスはそのモンスターボールに見覚えがあるのか、全く動じる事もなくそれらを見つめているとオリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラスはバドレックスへと頭を下げた。

 

「顔を上げるがよい、余は既に王ではない。今はラビの友、そのバドレックスである」

 

彼らはバドレックスが豊穣の王として祀られていた事を理解しているのか、敬意を示していた。それらを受け止めつつもバドレックスが話を聞いてみる。

 

「……成程な。ラビよ、彼らはお主に小童達の力試しを依頼したいと言っておる」

「力試し?」

「うむ、自分たちの同族を持っている事を理解している上にその強さも感じ取っておる。自分達よりもずっといい力試しになるからお願いしたい、と言っておるぞ」

「えっそれってつまり」

「ろ、六英雄の代わりに」

「ラビさんとバトルするって事!?」

「まあ端的に言えば」

 

曰く、現代のバトルに精通しているだろうしその方が強さを把握しやすい上に試しやすいだろう、自分たちが戦ってもいいが、トレーナー込みならばそちらの方がずっと強い、という事らしい。随分と高評価をしてくれるのは嬉しいのだがなぜそこまで……まあ折角そこまで言ってくれている相手を無下にするのも失礼だろう。

 

「謎の高評価ですね、まあその位ならいいでしょう。お三方の実力がどの程度上がっているのか、テストして差し上げましょう……だが―――六英雄からの頼みだ、それなりに本気で行かせて貰うから覚悟して挑めよ少年少女」

 

その時、リコ、ロイ、ドットは思わず喉を鳴らしてしまった。再び、この人と戦う時が来た。自分達がどこまで強くなれたかを、見せつける、この時が。

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