週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:凶報?朗報?

「……」

 

ラビが庭を眺めながらハンモックに揺られている。絵の納品を済ませてのんびりとしたリラックスタイム、木の下にはダイケンキがいて態々自分の警護をしている……という訳ではなく、相棒が久しぶりにのんびりしているなら自分も共にするというだけの事だった。なんというかここまで何も考えずにリラックスするのも久しぶりな気がしてならない。

 

「……あいつも、上手くやれてるみたいだしな」

 

その視線の先には菜園があり、その一角で何やら盛り上がっている。

 

「そうであるな、この辺りの栄養が少々豊富過ぎているであるな……では頼むであるぞ」

「カルス……!!」

「ぽにぽに!!」

「フラ~ジェ」

 

大地の栄養が集中していく、慎重に吸い過ぎぬように調整しながら遂行していくのは厄災ポケモンのチオンジェン。ラビの庭ではオーガポンやフラージェスという大地に力を分け与えて豊穣の地にするという力があるポケモン達が菜園の管理や庭の環境整備の手伝いをしている。だが土地というのは唯肥沃なだけではだめになってしまうので時折、ストレスを与えたり過剰な栄養を吸い上げる役目をチオンジェンは与えられている。

 

「……(コクッ)」

「ウム承知したであるぞ、チオンジェン殿もうよいとチヲハウハネ殿が言っておられるぞ」

「ルス」

「ぽにぽに!!」

 

厄災と言われていたのも今は昔、現在では菜園整備班でかなり重要な立場を任せている。守護神様もその働きには感心しているのか満足気に翅を広げて日光浴をし始めた。あれでいいのかとも思うのだが、チヲハウハネは外部からのポケモンが勝手に菜園を荒らすのを防いだり、許可もなく木の実などを食べようとする身内を叩き出す事をしているので菜園班の中ではかなり仕事をしている方なのである。

 

「ファアアアアド」

「ケガガガ、ワワ」

「ィィィイリンッイイイリン」

「タケ……ブララッケ?」

 

ウネルミナモが仕切り役としての格を見せて以来、古来ポケモン達の態度は一気に軟化して菜園にも強い興味を示すようになって自分達で菜園を再現してみている。時折オーガポンとチヲハウハネが手伝っているが、彼らは素直に話を聞いて頑張っている。一部はバトルの方に走っているが……それでも穏やかに暮らしていると言っていいだろう。

 

「あとは未来だけだな……改めて、この庭は問題児が多すぎる……」

「ケェンキ」

「分かってるっつのダイケンキ、全部ゲットした俺の問題ですよっと」

「……ケェェンダ」

「なんだ今日は随分と突っ込んでくるな相棒、なんだよバクフーンと上手くいってないのか?」

「ダッ!?ケェエエキ、ケエエエンッ!!」

「はいはい分かったよもう言わねぇっての」

 

バドレックスはその様子を見ながらよくもまああそこまで分かるであるなぁ……と統治時代にも心が繋がっていたが言語という意味合いでは繋がり合えていなかった人々を思い出す。今もよい方向に向かいつつあるダイケンキとヒスイバクフーンの事をからかい、からかわれている。

 

「―――なぁ相棒」

「ケンッ?」

「そう声を荒げんなよ……お前は出たいかPWCS」

「……ケン」

 

相棒の言葉には何処か迷いを含んでいた気がする、だけどダイケンキはハッキリと言った。それはYES、出たいという欲求の言葉だった。だがその直ぐ後にお前が出たいかどうかだろ相棒と続けた。ダイケンキはラビが自分達の為に色々我慢している事を知っている、かと言ってそれを無理にやめろとは言わない、結局それもラビ自身がそう決めた道だから。

 

「ケェンキ、ダケェンキ」

 

お前が出たいなら俺も従う、出ないならそうする、俺はお前の決定に従う。どの道であろうとも俺はお前の剣であることに変わらない、使い時に使え。

 

そう言っている相棒にラビは何処か溜息を吐いた。トレーナーがポケモンに我慢している事を悟られて気遣われるというのは中々に来る物がある。ハッキリした事を言うならば―――自分は出たい、自分だってトレーナーだ、強い相手と戦いたい欲求はあるんだ。だけど社会的なあれこれを失ってまでそれをしたくはない。

 

「それについては問題ないと思いますよ、ラビさん」

「―――ハッサクさん、貴方は何時も前以ての連絡をしてくれると思ってたんですが此方の勘違いでしたかね。だとしたらこちらも付き合い方を変えなくてはならなくなるのですが」

「ご勘弁して頂けると有難いです、何せ緊急のご用件でして」

 

突然の来訪、ゲッコウガを伴ってやって来たのはハッサクだった。ハッサクは来る前は電話を一本くれる筈なのだが……今回はそれもなしとは、いったい何事だ?ハンモックから降りるとハッサクは何処か苦々しい笑いを浮かべながら言った。

 

「実はですね……次回のPWCSがパルデア地方で行われる事になりそうなのです」

「……はっ?」

 

その言葉に思わずラビは言葉を失った。何を言っているんだと思ったと同時に自分のパルデアでやればいいのにはフラグだったのか?という思いが溢れ出てきそうになった。

 

「実はPWCSの開催は各地方の持ち回りになっておりまして、今回はメイントーナメントがパルデア地方で行われる事になりまして……前々からオモダカ理事長はパルデアの発展の為にポケモンリーグ本部に希望を出していたのですが今回それが通る事になりそうでして」

「……喜んだ方がいいんですか?それとも面倒事が増えそうって頭抱えたらいいです?」

「すいません、出来れば喜ぶ方で……」

 

ラビは全力で頭を抱えた、確かにパルデア地方でやればいいとは思った。だけど本当にそうなるなんて思わないじゃん!!ダイケンキからは出るの?と言いたげな目を向けられる。

 

「因みに開催は1~2年後を予定しています」

「……それ、俺に言っていいんですか?」

「理事長からの許可は貰っております、これを機にオレンジアカデミーでのバトル専門科目の設立を正式に表明し、そこで業の習得カリキュラムについても発表する予定です」

「はぁぁぁ……こりゃ本気になって代理を任せる人探さないとマズいかなぁ……赤アフロの目論見通りになりそうだ……」

 

そう言いながらも口角が上がっている事をダイケンキは確りとみていた。

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「リリリリリ……」

「ポリゴンZです」

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