週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:ゼロ再び?

イラストレーターとしての仕事をしている時、サザレも帰って来て婚約者同士仲睦まじい時間を過ごしていたラビはやって来たオモダカに邪魔されて少し憮然とした態度を取りそうになったが、前以て連絡は貰っているのでそれを隠しながら話を聞いていた。

 

「という訳でして」

「また私に白羽の矢が立ったと?」

 

またですかと言わんばかりの表情、オモダカは申し訳ありませんと素直に頭を下げ、サザレはまあ適任ではあるよなぁ……と苦笑しつつお茶のお代わりを準備し始める。何を頼まれたのかと言われたらエリアゼロへの調査依頼、通称ゼロダイブの護衛依頼であった。

 

「私、もう2回は行ってるんですけど」

「申し訳ありません、ですがそれだけの実力と経験がある人物にお願いしたくて……」

 

話を聞くとライジングボルテッカーズからゼロダイブの希望が上げられているとの事。と言ってもエリアゼロへの立ち入りは厳正な審査や実力の保証、様々な物が求められる物で突然お願いされてはいOKという簡単なものなどではない。そこで許可が出せた場合の護衛役としてラビに白羽の矢が立ってしまった。

 

「アオイさんとハルトさんに頼んでもいいのですが、彼らはまだ留学中ですし幾ら経験があるとはいえ子供への護衛依頼は可能ならば避けたいのです」

「はぁぁぁぁ……私だって望んで危険区域への立ち入りはしたくないんですけどね」

 

エリアゼロに立ち入るならダイケンキは確実に連れていく、初見は危険性を過小評価していたが、二度目で確実にダイケンキの同行は前提にしなければならないと思い直している。それに加えて護衛となると……自分がシロナ達にお願いした役回りを演じなければならないので立ち回りが変わって来る。

 

「因みにメンバーは」

「リコさん、ロイさん、ドットさん、フリード博士とブライア教諭ですね」

「またあの人か……」

 

と言っても今回はライジングボルテッカーズからの希望という事、ならば六英雄関連だろう。ブライアは一度は行っているから許可を出しやすくする為の手伝いといった所か……しかし気になる部分もあった、許可が出た場合とは随分と妙な言い回しだ。審査が厳正なのは分かるが、態々成功の場合を想定して自分に相談しに来るか?と妙にニコニコしているオモダカの顔が気になる。

 

「それで、私に合否の試験官をやれとでも言うんですか」

「ええ、ぜひお願いしたく思います」

 

まあエリアゼロの厳しさを知る身がやるのはある種合理的ではあるのだが……だからって自分にそこまで押し付けるか普通と言いたげな顔を作りそうになってしまう。

 

「勿論報酬は別にご用意させて頂きますし、これをご確認ください」

 

差し出された資料には何やら様々な物が書かれていた、そこには自分の家や庭を全て含めて周辺の土地の事が書かれている。何かの交渉かと思いきや、そこには―――

 

「『特別ポケモン管理区域の承認許可』ってこれって保護区に対する物と同じじゃないですか!?」

「はい。これからのパルデアを踏まえるとこの処置は確実に必要かと思いまして、実の所もっと早くにお渡しするべきだったのですが……パルデア行政の説得に手間取りまして……」

 

溜息交じりにオモダカはこれまでラビが反社会的勢力に襲撃されている事、次期PWCSのメイントーナメントの会場にパルデアが内定した事による弊害を考えて保護区認定の手続きを行った。個人が所有する土地に対するそれは異例ではあるが、希少なポケモンが多く所持している事や襲撃や侵入を踏まえてなんとか許可をもぎ取ったとの事。

 

「むしろポケモンリーグ本部については驚くほどあっさりと許可が下りまして、行政部が中々縦に首を振ってくれず……漸くですよ」

 

これは一種の治外法権の許可ともとれる。ポケモン保護区は文字通りの意味合い且つ、その区域内で起きた問題については土地の所有且つ管理者が一定の裁量権を持つ事も出来る。警察からも苦言を呈されていた侵入者対策のトラップについても言われる事もなくなる。それはシンプルにデカい、フォレトスが偶にやり過ぎるのだ、意図的に。

 

「PWCSによる観光客の大幅増加、業関連についてラビさんを訪ねようとする方も増えるでしょうしこれはやっておかなければと思いまして」

「……ズルい人だ、これを出されたら私が引き受けないと恩知らずになるじゃないですか」

「いえいえそんな意図などは御座いません、これは唯の―――ジョークですよ無論ね」

 

ワザとらしくウィンクをするオモダカにラビはやれやれと口ずさみながらお茶を啜る、そしてサザレに二杯目にはブランデー入りを希望する。オモダカも便乗して来たので白い眼をすると

 

「ご心配なく、帰りはタクシーを呼びますので」

「そういう事じゃないでしょ」

 

笑顔でブランデー入りのメブキジカのお茶を飲み干してタクシーに乗って帰っていくオモダカを見送ってラビは深い深い溜息をついた。

 

「全く、俺は面倒事を引き寄せる才能でもあるのかね……レッドと会った時もロケット団の残党から狙われる事にもなったし……」

「最近だとヒスイ関連とかね~ギラティナ出て来た時はもう腰砕けになりそうだったよ……実はその時にこっそり撮った写真が御座います」

「あっ何時の間に」

「にししっカメラマンを舐めちゃいかんよチミ~それがこの写真―――ミャアアアアッデータが真っ白になってるぅぅぅ!?なんでなんで!?」

「祟りか……」

「えっギラティナってそんな力あるの!?」

「あるだろ、ゴーストタイプだし」

 

何処からか我のせいじゃないからな!?という声が聞こえてきた気がするがきっと気のせいだろう、忘れよう。

 

「さて、どんなポケモンで実力計ってやろうかなぁ~っと」

「手加減はしてあげなきゃだめだよ、ラビってば強いんだから」

「相手は手加減してくれないエリアゼロのポケモンだからなぁ……まあ考えとくさ」

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「ラァイイイカッ!!」

「ゼブライカです」

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