週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:リターンゼロ

「まぁた此処に来る羽目になるとは……もう来る気はなかったんだけどな」

「そう言うなラビ、今回ばかりは私だって大人しくして君に面倒は掛けないさ。私には、リグレーという頼もしいパートナーがいるからね!!」

「リグ~」

「不安」

「即答!?」

 

一足先にエリアゼロへのゼロダイブを敢行したラビはブライアと共にポケモンリーグが新たに建造した観測中継研究施設にいた。此処も基本無人ではあるが、この施設の建造でリーグとしては観測所を通じてエリアゼロ内部の映像や観測データが取れるようになった、がエリアゼロの環境故か通信が安定していないので、ブライアはその調整もお願いされている。

 

「よし、これで調整は終了っと。恐らく飛行ポケモン達が止まり木代わりにしたりぶつかったりしたんだろうな、それで送受信アンテナがズレてしまったんだな。だけどこれで自動補正システムも直ったからもう大丈夫、の筈だ!!」

「随分と意図的に不安な言い方をするな」

「これで動かなくて私のせいにされたらいやだから保険を……」

「いや、如何足掻いても先生のせいでしょ」

「ア~ハハハ……はい……しかしまた此処に来る、君の意見には同調せざるを得ないさ」

 

そう言いながらもブライアは各観測所から得られる映像をモニターに集めた、そこにはポケモン達の野生での営みがある一方で極めて原始的な縄張り争いや力比べの様子も確りと映し出される。

 

「前回は本当に迷惑を掛けっぱなしだったね……我ながら忘れてしまいたい……」

「戒めとして永遠に記憶しといてくださいね」

「うぐはぁっ……ほ、本当に君は私に容赦ないな!?生徒だった時はもっと可愛げがあったぞ!!変わらないのは幼さだけだな君は!!?」

「あ"あ"ぁ"んっ!!!!?」

「ジョ、ジョークジョークだイッツイッシュニアンジョーク……本当に君はこれに関してはトラップシェル並みの地雷だな……」

 

そんなくだらない話をしている間に上からやって来たリコ達が施設へと入って来た、準備は万端と言いたい所だがまだまだ。

 

「さてとエリアゼロへとようこそ少年少女諸君、それでは改めてこのエリアでの護衛経験持ちで実力確かなラビから説明をお願いしようかな」

「アンタがやれよ教師」

「いやほら、私は今回保護者みたいなもんだから」

「どこの世界に保護者の方が弱いなんて事があるんだか……」

 

辛い事を言われて胸を押さえるブライアとそれを慰めるリグレー、溜息を吐くラビにリコ達は笑う。なんだかんだで本当に理解しあっているのだから不思議だ。

 

「んじゃ改めて説明をする。このエリアゼロには人の手が殆ど入っていない、辛うじてある程度の間隔で観測所が建築されている程度しかない。これから言える事とはなんでしょう、フリード」

「えっ俺!?お、応、基本的にポケモン達は人間に慣れていない、って事じゃないかな」

「正解だ。普段君たちが入る森や草原に生息しているポケモン達は人間を見た事があるし慣れている為にどうすればいいかを分かっている、下手に近づきすぎなければ、刺激しなければ此方にとって不利益になる事はしない、それどころか木の実やご飯を分けてくれることもある。余程警戒心が高かったり縄張り意識が強くなければ此方を上手く利用したり、離れておこうと思う訳だ」

「じゃ、じゃあエリアゼロのポケモンたちは如何なんですか?」

「基本的に此方を見慣れない何か、として認識する。それを警戒して普段以上に近づかないか、危険と判断して排除しに掛かるかの二択」

 

それを聞いて改めて喉がなった。そこまでエリアゼロと自分達が知っている世界との差があるとは思わなかったのだろう……だからここである程度安心出来る事を言う。

 

「だからこそ人間が建てた物は見慣れない何かの縄張り、として認識するから目の前で逃げ込まない限り襲い掛かって来る事はない。此処の奴らにとって一番のリスクが謎の存在の縄張りを犯した事への報復だからな、此処に来るまで襲われるなんて事はなかっただろ?」

「あっはい、なんか遠巻きに見てたり離れていくポケモンが多かったです」

「そういう事さ」

 

モニター備え付けのキーボードを操作すると幾つかのポケモンの画像が出された、それはラビが繰り出したパラドックスポケモン達だった。

 

「パラドックスポケモン、本来有り得る筈のない太古や未来の姿をしているポケモン達の総称だ。君達にぶつけたのは便宜上古来種と俺は呼んでいる、そして未来は未来種だ」

「古来と未来のポケモン……原因は分かるのか?」

「正直な話、パラドックスポケモンの存在が明らかになったのはつい最近でね、まだまだ研究段階にあるんだ。そもそもこれらは如何して此処に居るのかも分からないし、本当に現代を生きているポケモン達との関連性があるのか、という事で研究者の間では意見が割れてしまっているというのが素直な所だね」

「まだまだ分からないことだらけ―――という事でもないんだな、これが」

 

そう言って画面を切り替える。何処かの大きなバトル施設、満員御礼の状況のそこへ、大きな音と共に二つの影が飛び込んで来た。一つは地面、壁すらも自分の領域だと言わんばかりに翼を広げながら疾駆、力強く跳躍し本当に空すらも飛んでみせた。力強く着地したから雄々しい雄叫びは自分こそが一番強いんだと誇示するかのよう。一つは極めて無駄がなく、空気を切り裂きながらバイクのように登場した。そして乗り手が身体をズラすと一気にスライド、片足を地面につけながらのスライドブレーキというド派手な登場をした。そしてヘルメットを外して微笑むトレーナー、互いに降りると一気にそれが、始まった。

 

『コライドン、ニトロチャージ!!』

『ミライドン、チャージビーム!!』

 

「こ、これって……!!」

「レ、レジェンドチャンピオンマスターのレッドさんとシンオウ地方のチャンピオンのシロナさんとのバトル!?こんなお宝映像何処から手に入れたんですか!!?」

「そりゃまあ色々伝手はあるんでね」

「ラ、ラビさんこのお二人が使っているのって……!!」

「そう、これは最近行われたチャンピオン同士のエキシビションマッチの映像だ、そして繰り出されているのが二人がこのエリアゼロで捕獲したパラドックスポケモン、コライドンとミライドン」

 

強い日差しが降り注ぎ、それを力に変えて爆炎を奔らせるコライドン。大地に稲光を走らせてそれを使うミライドン、両者は全く引かず劣らず、一進一退のバトルをし続けている。観客たちも見た事もないポケモンのバトルに興奮しっぱなしだった。

 

「このエリアゼロにはこういう奴らがいるって事を分かっておけよって話な訳。このエリアゼロには未探索エリアは多く残されているが、それが未探索になっている理由がこのパラドックスポケモン達だ、俺は基本護衛役として守ってやるがそれでも難しい部分は出てくるかもしれないから気を付けて―――あの、聞いてる?」

 

「いっけ~レッドさ~んそこそこ!!アチゲータこの技出来そうじゃない!?」

「アチチチゲエ!!」

「シロナさんカッコいい~……ミライドンも凄い、ニャローテなら今の身のこなし出来そうじゃない?」

「ンニャアアア!!」

「凄い技の連携、えっ今力業でフレアドライブっていった!?シロナさんが早業で先手を取った?!凄い目まぐるしく状況が変わり続けてる!!」

「ウェアアッモ!!」

「良いぞそこだそこ!!ってすげぇ今のパラボラチャージ!?フィールド全体を包んじまったぞ!?なんだ今のワイルドボルト!?ボルテッカーみたいな勢いだったぞ!?」

「ピッカチュァ~……」

 

「……出したの失敗だったか……」

「と、取り敢えず終わるまで待とうか……そうすれば自然と聞いてくれるだろうし……」

 

分かりやすいパラドックスポケモンの脅威として一番際立っているのを見せて理解を促すつもりだったのに……素直に失敗だったと反省するラビ、がその一方で既に力業と早業をマスターした上でミラコラドンに扱わせているのにも驚きを隠し得ない……流石だ。




シロナさんが金田式スライドブレーキ、これやらせたいからミライドンゲットさせた。

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