週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:エリアゼロダイブ ファースト

頭上で早期警戒管制機的な役割をしていたラティオスから緊急の連絡が入った、それは不審な人間二人を発見したとの事。早速ゴーゴートに其方へと足を向けさせたのだが……

 

「くそっキョジオーン塩漬け!!サンゴやれ!!」

「はん言われるまでもないし!!オニゴーリアイススピナー!!!」

「キャアアアアアアアッ!!」

「うおっ意外にやるじゃんあんた!!」

「まだ来るぞ、ハイドロポンプだ守るんだキョジオーン!!」

 

そこではエクスプローラーズのメンバー二人がパラドックスポケモンに遭遇して挟撃を受けていた。しかもどうしてそうなったと言わんばかりの状況だ、二人は何故かプリンの古来種であるサケブシッポと共同戦線を張っている。だが相手が余りにも酷い。

 

「ファアアアドオオオオオッ!!!」「リリリリッリンッ!!!」「デリリ、リリリリラバァァ!!!」

 

イダイナキバにスナノケガワ、テツノツツミが同時に襲い掛かって来ていて包囲殲滅戦の様相を見せ始めていた。最初こそ良い感じに戦えていたのだろうが……徐々に包囲は縮まって挟撃、そこから岸壁に押し込まれて後は力押しだけで圧し潰せるような状況になっている。

 

「大丈夫かキョジオーン!?まだいけるか、無理だけはするな!!」

「ハイドロポンプ防いでる時にインファイト、10万ボルト受けながら来るとか根性あるんじゃん、吹雪ぃ!!」

「キ、キイイイイッ……」

「ハン、何アンタもう諦めんの?鬼ダッセぇ~って言われたくなきゃもっと声出せってぇの!!オニゴーリアイススピナー!!」

「キャ、ァァァア……キアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

「鬼うっせええええええ!!!?出来るなら最初からやれってぇの!!?」

「これはハイパーボイスか!?だとしても何という声の圧力……!!」

 

 

「このままだと確実にあいつら、死ぬな」

 

自分でも冷淡且つ無慈悲な言葉が出たと思った。だがそれが真実だ、自分が旅の中で得たのは人間の倫理観なんて大自然の前ではあっけなく砕けるという物だ、弱肉強食、正しくそれこそが自然の摂理で唯一にして絶対のルールだ。パラドックスポケモン達はまだまだ力を温存して本気を出していない、しかもラティオスからの夢写しで周辺に別のパラドックスが潜んでいる事、それがあわよくば漁夫の利を狙っている事も分かった。仮にこの場を切り抜けたとしても……終わる。

 

「それがエリアゼロだ、俺達を追って入って来たんだろうが……覚悟がなかったのか、それともあいつらの上が切り捨てを前提に入れて送り込んで来たか……」

「ゴト」

 

ゴーゴートの言葉の先にはイダイナキバのスマートホーンでサケブシッポが岸壁に叩き付けられている光景があった、二人は何とか連携を取ってサケブシッポを守るようにしているが……あれではもう逃げ場は皆無……そして恐らくイダイナキバは日本晴れで古代活性の発動を図る、そうなったらもう突破の可能性はないに等しくなる。

 

「……俺も馬鹿だな、駆けろゴーゴート!!過去と未来にお前の勇名、轟かせろ!!」

「ゴトッ!!」

 

よかろう、と駆け出すゴーゴート。岸壁を駆け抜けて最短距離で彼らの元へと向かっていく、遂にキョジオーンがインファイトを受けて完全に膝をついてしまい、オニゴーリもラスターカノンを受けてグロッキーになっている。

 

「くっ……」

「流石に、鬼ヤバ……オニ、ゴーリ、こうなったら全開の吹雪をやった後に逃げるしか……でもこいつどしよ……」

「ボールはあるか、それに入れて……」

「あっそっか鬼冴えて―――」

 

遂にパラドックスポケモン達の大攻勢が始まろうとしたその瞬間だった、自分達とパラドックスの間に何かが舞い降りた。それは本当に優雅に、重力を感じさせない程にソフトなタッチで着地してパラドックスポケモン達に向かっていた。

 

「ゴーゴート、ウッドホーンッ!!!」

「ゴオオオトォッ!!!」

 

飛び降りながらも飛ばされた指示、それを受けてゴーゴートは自慢の角にエネルギーを集めながらも真っ直ぐに突進、邪魔だと言わんばかりにイダイナキバが牙を振り下ろした時―――ゴーゴートは低く唸った。邪魔なのは貴様だ、退けと。そのままイダイナキバの真下へと入り込むと力任せにイダイナキバを岸壁の直下へと投げ飛ばしてしまった。

 

「リリリリッ!!?」「リリイイイデ!?」

「……ゴッ?」

 

あのイダイナキバを無造作に投げ飛ばしたゴーゴートにスナノケガワとテツノツツミは言葉を失って戸惑っていた、だが流し目で睨み付けたゴーゴートの凄まじい迫力に腰砕けになったのか、全力で逃げ出して行ってしまった。

 

「俺達があんなに苦戦していた奴らを……」

「鬼、しんじらんねー……」

 

そして振り返った時、二人は思わず息をのんだ。自分たちを救ったのはレックウザ捕獲作戦時に大いに邪魔をした上にラティオスまで保有している事が明らかになったブラックリスト、あのラビだったからだ。ゴーゴートを伴ってゆっくりと近づいてくるラビに息を殺してしまった、何をされるのか分からなかったからだ、そしてその手が―――

 

「怪我はなさそうだな、問題はこっちか……回復の薬だ、直ぐに良くなるぞ。オニゴーリも良いガッツをしてたな、ほれっ」

 

自分達のポケモンへの治療へと向かった、一体何故と思ったのを大声で表明した。

 

「なん、なんだっつうのアンタは!!前に邪魔しに来たと思ったら今度は助けたうえにオニゴーリ達の治療!?鬼意味分かんねぇんだけどぉっ!!?」

「だったらしなくていいのか、早くしないと後遺症が残る怪我だぞこれは」

「な、何だと!?キョジオーンはそんなに酷いのか!?」「鬼噓でしょ!?オニゴーリが⁉」

 

ラビの一言にそれまでの怪訝そうな顔と疑念が一気に吹き飛んでしまった、自分達のポケモンに後遺症が出る恐れがあると言われたからだ、それを見てラビもそこまでの悪印象を抱けなかった。

 

「この段階なら大丈夫だ。キョジオーンは腕と足、身体の一部が欠けてる。この程度だったら時間経過で元通りになるが、同じ地点にインファイトを受けていたら治らなかったな。この段階ならなんとか一晩で良くなる。ンでオニゴーリは……角の一部と口元が割れてるな、自爆慣れでもしてるのか?瞬間的な高熱に耐性が出来てる、これなら大丈夫だな、オニゴーリは直ぐにも復帰は出来るな」

「マジでッ!?いやったぁ~オニゴーリ今回はマジで頑張ったな~♪」

「オンニ~♪」

「……そうか、よかった……すまないなキョジオーン、今は休もう」

「ジ、ジジオ……」

 

治療用の道具と幾らかの木の実を置いて、サケブシッポを見ようとするのだが……そこへボールが飛来してサケブシッポがモンスターボールでゲットされた。それを投げたのはオニゴーリの少女。

 

「アンタばっかりにいいカッコはさせないし、このオニプリンはこっちで面倒見るし」

「そう、だな。助けて貰った恩もある、貴方にも……我々もこれまで以上の注意をもって行動する、そちらも我々には注意するといい」

「……妙な奴らだな、言っておくがお前らの事はもう見逃さない。何かする気なら……今度は俺が始末をつけるぞ」

 

最後に特大の警告を殺気と共にはなってからゴーゴートに乗って去っていく、残された二人、オニキスとサンゴは特大の溜息を吐いた。

 

「はぁぁ~……肝が冷えたぞ」

「ったくマジ何なんあいつぅ……配信の時とはキャラが鬼違い過ぎねぇ?」

「あれはあれでありだろ、素晴らしいトレーナーの目だった」

「えっあいつのファンなん?」

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