週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:エリアゼロダイブ サード

「んっ朝のカレーも絶品だな!!」

「うおおおっ今日はフリードやブライア先生に負けないように食べるぞぉぉ!!(ガツガツモグモグムシャムシャ)」

「アチゲゲゲエゲゲッ!!!(ムシャムシャモグモグパクパク)」

「遅れるなキャップ、俺達ライジングボルテッカーズは、狙った物は逃さないんだ!!(パクパクガツガツムシャムシャ)」

「ピィィカカッピュピッ!!(パクパクハグハグモシャモシャ)」

「私も負けんぞ!!フィールドワークで鍛えた健啖力は、侮れないとしれぇい!!(ムシャムシャモシャモシャガツガツ)」

「どんだけ浮かれてんだお前ら」

 

鍋を搔き回しながらもラビは目の前の光景に本当にげんなりしている、なんで自分はこんな能天気な連中が気分良くかつ争うような朝食を取れるように1時間毎に起きて周囲の確認と焚火の残り火管理をしていたのだろうかと本気で悩み始めていた。

 

「おおっやっぱりだこのカレー、昨夜の奴とは別だな!?」

「お前らが起きる前から仕込んでたからな、今日のは辛口カレーハンバーグ、ほんのり甘い風を添えて……いかん、レシピ教えてくれた奴の口癖が出た」

「という事は……これはデント氏のレシピなのかい?」

「ええ、旅で使う用のカレーレシピを貰ったんですよ昔。まあその時に使うのはレトルトバーグでしたけど」

「すっごく、お、おいひいれふっ……!!」

「辛い、ボクそこまで辛いのは得意じゃないのにスプーンが止まらないっ……食べれば食べる程に野菜とご飯の甘みが美味しいのに、それをコクのあるルーが包み込んでくる……凄いループコンボになってるっ……!!」

「ああ、マードックにもレシピやってくれないか、あいつも絶対気に入るぞ!!」

「はいはい、後で書き起こしとくよ―――生きてればな

 

その小さな言葉をリコは聞き逃さなかった、リコは夢の中で見ていた。その夢は自分達がいる洞窟を外から見ていた、まるで空でも飛んでいるかのような感覚にリコは最初こそ楽しさを覚えたが……夜な夜なラビが寝床から抜け出して焚火の管理をしていたのを、そしてゴーゴートと共に周辺の見回りをし、見張りのポケモン達の交代とケアをしてから再び寝床に入るのを繰り返していた。

 

「ラビさんお代わりっ!!」

「俺もだ!!」

「ピィッカッッ!!」

「私も頼む!!」

「はいはい……追加で米炊いといて正解だったな……ごめんなラティオス、こんな事の為にサイコパワーの結界を張らせて……」

「フウウウンッ、クオオオン」

「ケン、キケェエンダ」

「お前は日本人か」

「クオッ?」

 

ラティオスにサイコパワーによる結界を張る事をお願いした事を後悔していたラビだが、肝心のラティオスも食事時位はゆっくりじっくり味わいたかったので元々結界を張るつもりだったらしく、言われなかったら勝手にやってたから別にいいよとダイケンキから言われて思わずラビは食事に一切妥協しない所が自分と同郷に思えてしょうがなかった。

 

「よしついた!!ここが観測カメラに映っていた地点だ!!」

 

朝食を食べ終え、出発して少し経って目的地へと到着することが出来た。妨害などがなくて心の底からラビはホッとしているが、直ぐに気を引き締め直す。夜明け前が一番暗いとはよく言ったもんだ。ブライア達は改めてカメラの映像を確認して、此処がその地点だと確認し、エンテイを探し始めるのだが……

 

「そう簡単に見つけられたらいいんだけど―――ラティオス……ッ!?全員構えろ、何か来るぞ!!」

 

それはラティオスからの緊急メッセージ、高速で駆け抜ける何かが迫っているとの事だった。その言葉に全員が警戒態勢を取る、クレベースは子供たちの前に立ち、その上にダイケンキ、更に前にオノノクス、後方をゴーゴートが固めた。厳重な警戒態勢を取っている時―――それは現れた。荘厳で優雅に着地したそれは穏やかだが力強く此方を見据えていた。

 

「ルルルァ……」

「エ、エンテイッ!?」

「で、でもジョウト地方で見たのとは全く違う……頭の形とか」

「これは……」

 

ラビはそれを見て素直に内心でええっ……これってすげぇ厄ネタなんじゃぁ……と毒づいた。そこにいたのはパゴゴや他の六英雄達とも共鳴を見せる六英雄の一角、エンテイ……ではなかった。頭の形状や爪、四肢にあるリングは前足のものが2つに分かれて鱗のようになっている。その姿にラビは見覚えがあり過ぎて困る程だった。

 

「ウガツホムラじゃん……パラドックスじゃん、凄い厄いじゃん……」

「ウガツ、ホムラ……そ、そう言えばスカーレットブックにそんな記述があったな!?ラビ君は知っていたのか!?」

「いや知ってるも何も庭にいるし……エンテイっていうから普通にジョウト地方のエンテイかと思ってたらこれかよ……」

 

素直にラビは頭を抱えてしまった。自分が既にあれはエンテイのパラドックスポケモンのウガツホムラ、じゃあウガツホムラだな、という認識になっていてエンテイとは全く別のポケモンとして認識をしてしまった。素直にあの時ウガツホムラ使ったらよかった……という後悔を募らせているとリコがラビの袖を引いた。

 

「えっ何?」

「えっとその、私達六英雄に認めて貰うためにバトルをする事になったんです」

「ああその手伝いか、じゃダイケンキに―――」

「えええっとその……ラビさん取り敢えず周りみてください」

 

何を……と思ったら周囲には六英雄が揃い踏みでジッと自分を凝視してくる、しかも目の前のウガツホムラは自分へと文字通りの焔のような熱い視線を向けている。これはまさか……そういう事なのだろうか……と思っていると自分の手にウガツホムラの古のモンスターボールが落ちて来た。

 

「……俺から同族の香りでも感じたか、それで俺がお前の指揮を執れと?」

「ガルラァ」

「はぁぁぁぁぁぁ……ダイケンキ、一時的に護衛指揮権を委譲するから頼む……」

「ケェンキ」

 

なんでこうなるかなぁ……と思ったが前に六英雄の関連の力試しを引き受けたせいでオリーヴァ、ガラルファイヤー、ラプラスがウガツホムラに向けて

 

「このラビって人間、私達と同じポケモン持ってて実力も確かだぞ」

「そうなのか、あっ同族のにおいするし任せられるな」

 

的な言葉が交わされていたのだろうか……だとしたらなんと迷惑な会話だろうか。本当に自分は此処に何をしに来たんだが……と思っているとウガツホムラが自分に頭を下げて来た。

 

「ガルルルァ……エルルウガ」

「いや何を言ってるのか―――えっ?」

 

『突然このような事をさせてしまい、申し訳ない。だが力を貸していただきたい、私はこの童達に身を預けるべきかを判断せねばならぬ』

 

頭に響いてくるそれは低く唸るような男の声、ウガツホムラにお前が言った?的なジェスチャーをすると頷かれた。まさかテレパシーまで……と思っていると首を横に振られた。

 

『貴殿が連れているテラパゴス殿に力を貸して頂いているだけの事、まさか連れておられるとは思わんかった』

「テラパゴスの事を……知ってるのか」

『無論。バトルが終われば、お話しします』

「……分かったよ、エンテイ、いやウガツホムラ。六英雄の力、見せて貰うぞ」

「ガルルルルァ!!!」

 

テラパゴスが中継をやめたのか、彼の声は聞こえなくなった。テラパゴスがこの地で行っていた事、それが無くなった事への影響、予想が付かないが今は―――バトルに興じるのみ。

 

「時は流れて今がある、流れて重なる時の螺旋、それが今に伝えし古の冒険者ルシアスを、守護せし彼らは六英雄!!それが一柱、大地を駆ける者こそは、大地を穿つ焔、それがこのウガツホムラ!!」

 

自然と口からそんな言葉が出ていた、何に興奮しているのか……心なしかウガツホムラも嬉しそうにしているのが不思議だ。

 

「さあ来い。ウガツホムラ、お前を求める少年少女に年期の違いを見せてやれ」

「エンガルルルルララァァァ!!!!」

 

「ニャローテ、頑張っていくよ!!」「ニャアアア!!」

「アチゲータ、燃えていくぞ!!」「アチゲゲゲッ!!」

「ウェルカモ、ボク達が要だ!!」「カアアアモッ!!」

「今回は俺達も戦うぞ、キャップ!!」「ピィィカァァァッ!!!」

「おっと、私を忘れて貰っては困るね!!お手伝いさせて貰うよ、リグレー!!」「リグッ!!」

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