六英雄は自分を便利道具と勘違いしているのではないか、全く自分も自分だ、何故エリアゼロにいるエンテイでウガツホムラを連想出来なかったのか……もう色んな意味で頭が痛くなってきて溜息も吐きたくなってきた。
「にしても、まさかラビがあのエンテイみたいなやつを知ってたのが意外だった……」
「ラビとしては完全な別種としての認識を既に持っていたんだろう、だからエンテイと言われても結びつかなかったんだ。彼の昔からの持論の一つがそうだ、ポケモンを尊重し一つの命として尊敬する。私もそれには同感だったよ、だがそれがこんな事を生むとは……」
リコ達はまたもやラビと対峙するとは思っていなかったのでこの状況のマズさに燃え盛っていた勢いが鎮火しそうだった。
「前のウネルミナモのこと覚えてる?あれもスイクンに似てたけど実際は全く違ったポケモンだった、だとすると……あのポケモンもエンテイとは違う可能性は高いけど基本的にはエンテイと似通ってると思うんだ」
「って事は……最低でも炎タイプはあるかもしれないって事だよね」
「そうなると主軸に据えるべきはやっぱりアチゲータの地団駄とウェルカモだな……ブライア先生、リグレーで遠距離から援護を」
「任せておきたまえ!!リグレー、サイケ光線!!」
「アチゲータ地団駄!!」「突っ込めウェルカモ!!懐に飛び込んでアクアブレイクだ!!」
リグレーのカラフルな手からサイケ光線が、アチゲータは思いっきり地面を踏みしめて石礫を飛ばし、その最中にウェルカモを突撃させる。悪くない手だと思うが―――
「火炎の守りを纏え!!」
「エルルラァ!!!」
全身から光を放ちながらも体毛の温度が急上昇、爆炎を纏ったウガツホムラは飛んでいた石礫もサイケ光線も無効化するかのように弾いてしまった。だが今ならばと懐へと入り込んだウェルカモのアクアブレイクが炸裂―――
「カ、カァモッ!!?」
「み、水が蒸発した!?それにこれって火傷!?」
「グアルルルルアァ!!!」
する事もなく、瞬時にアクアブレイクの水分を蒸発させながらもウェルカモの脚に火傷を与える程の超高温。そのままウガツホムラはニャローテへと駆け出していく、それにラビは驚いていた。守る系の技を使いながら動くことが出来る事に驚いている、庭でも見る技だが主な相手であるウネルミナモたちはその特性を熟知しているのか、その特性を生かせぬように立ち回っているのでまさか動けるとは予想だにもしなかった。
「ニャローテ、アクロバッ―――ダメッニャローテ絶対に近づいちゃダメ、避けて!!」
「ン、ンニャ!?ニャアアオウッ!!!」
攻撃と思った指示が唐突な回避指示に切り替わったが、ニャローテはそれを実行してみせた。ギリギリの所で回避するが、身体の一部がその熱で発火していたのだ。それを慌てて地面に押し付けて消すが……
「触れたら火傷をする、なんて高温なんだ……」
「ああ、体毛を超高温にする事で防御する技なんだろう」
「ドヒドイデのトーチカのようなものだね……だがその状態のまま走り込んでくるとは……厄介なことこの上ないぞ」
「それに加えて―――」
「速度を上げるぞ、ニトロチャージ!!」
「ガルルルルウラァ!!!」
先程に比べたら大した熱ではないが、それでもウガツホムラの纏う火炎の規模はその身体を三回りは巨大に見せている、それで加速しながらの突進はニャローテ達に回避しか選択させない。時間が経つほどに加速していくそれにリグレーとキャップのサイケ光線と10万ボルトが突き刺さるが、素早く守りの技を発動させて意味がない。
「指示を出してやがるのはラビだ、あいつこいつの事を知り尽くしてやがるぞこの調子だと!!」
「残念だが分からない事だらけでね、非才の俺は持てる限りの知識と経験と勘を総動員させているだけだ、ニトロチャージ!!」
「リグレー、岩石封じだ!!」
「火炎の守り!!」
ニトロチャージを中断して防御に徹する、その時ブライアはリグレーに続けるように指示をしながら声を出す。
「あの技が守るやトーチカに類似するならば連続で出す事は難しい筈だ、そこに総攻撃を仕掛けるんだ!!」
「そうか、守ると同じ性質なら連続で出す事は難しい!!よしキャップ、解除と同時に飛び込め!!」
「ウェルカモも続け!!」「ニャローテ、今度こそアクロバット!!」「アチゲータは地団駄!!」
「リ、ググググッ……!!」
「ゴオオガラァアァ!!!」
しつこい!!と言わんばかりに火炎を強めて全ての岩石を弾き飛ばす、がそれと同時に火炎の守りが解かれてしまう。ラビはそれを見て堪え性がないなと、少しだけ戦術の修正を考えていると解除と同時に飛び込んでくるポケモン達に笑った。
「迎撃しろ、噴煙!!」
「ガルルルルルルゥゥゥウアアアアアア!!!!」
火炎の守りをしながら行動が出来るほどのパワーがあるならばとラビは指示をすると、流石に火炎の守りの直後なのでやや炎の勢いは弱いが、それでも全方位に向けて爆炎を放つ事には成功した。
「負けるなウェルカモ!!アクアブレイクゥ!!」
「ニャローテ、キャップを真上に!!」
水を纏って爆炎からの保護膜としながら突撃し、ニャローテは蕾でキャップを掴むと跳躍して更に上へと投げた。二重の爆炎の突破に一瞬だけウガツホムラの視線が揺れ動いた、どちらに対処するべきだと。
「ニトロチャージで防御!!」
「行ける、ウェルカモ!!」「キャップ、雷パンチぃ!!」
「カァァァアアアモォォッ!!!」「ピカピカピカァァァァチュァァ!!!」
ウガツホムラの下顎と頭部に炸裂する水と電気、ウガツホムラはそれほどのダメージを受けていないと軽く見ていたが直後に飛び込んできたのは先程よりもずっと大きな岩の塊、そうダメージを与えられなかった事で威力が倍増した地団駄と今度は如何だと言わんばかりに放たれたリグレーの岩石封じの二段構え、キャップとウェルカモが離れると同時にそれらはウガツホムラの頭部に炸裂した。
「いよっしっ決まったぁ!!」
「地面と岩の弱点が決まった、これなら大ダメージが期待出来るよ!!」
「ブライア先生良く合わせられましたね!!」
「何、これでもバトルの名門の先生だぞ?これまで活用する機会がなかっただけで知識だけは蓄えて来たのさ」
「じ、自慢できるのかなぁそれ……」
「今役に立っているんだからいいんだ!!」
「日本晴れ、それから朝の陽ざしだ」
有利に進んだかと思った所にラビの極めて冷静で的確な指示が届いた。エリアゼロの一部の雲海が晴れて、そこからバトルをしている場所に日光がサンサンと降り注ぐとそれを使ってウガツホムラは体力の回復を開始した。しかも日本晴れの影響で回復は極めて短時間で終了した。
「あ、あんなに苦労してダメージを与えたのにもう回復されちゃった……!?」
「ちっ相変わらずな戦術を使うなラビの奴……」
「昔学園でもワザとこういうスタイルをやって一個上の学年主席をボッコボコにしてたことがあったけど、やられると本気でキツいなこの戦術って……そりゃ自主退学するよ……」
「というかちょっと待って日本晴れって……やばいじゃんラビさんの庭でもこの戦術されたじゃん!?しまった全然警戒してなかったから邪魔できなかった!?」
『あっ!?』
慣れてないから対応出来ないと思った、これで準備は整った、これでいいんだろうウガツホムラ。お前が見たいのは童達がどうやって自分を攻略するのか、諦めるのかそれとも抗うのか、だったらお前もその気を出して阻んでみろ、後押し程度はしてやる。
「さあギアを上げていくぞ、ニトロチャージ!!」
「ガアアアアアルァ!!!」
Q.なんでラビは先輩の学年主席とバトルする事になって、そんな戦法したの?
A.先輩が失礼だったうえに女だと思ったら男だったと言われたから。当時はまだ子供だったので童顔とかの地雷はなかった、が中性的だったのでそっちの地雷はあった盛大に踏んだ。結果ラビがキレてⅣみたいなバトルをやって相手の心を折った。
ラビの過去編に需要はありますか?
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あり
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ない
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さっさと次書け