週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:アメジオ

「来ておいてなんだが、正直茶まで出されるとは思っていなかった。問答無用で攻撃されるとばかり……」

「配達員のカイリューやらもいるんだぞ、撃墜してどうすんだよ。その辺りは確りと教え込んでる、まあお前が乗ってるのがアーマーガアだったからかなり危険だったけどね」

「……」

 

茶をすすりながらも口角を痙攣させているアメジオを見て愉悦に浸るラビ、いい気味だ。まあそもそもなんでこいつが自分の元にやって来たのだろうか、内容によってぶちのめしてやろうかな程度にはラビは思っている。

 

「ンで何しに来た」

「……御爺様、ギベオンはルシアスと無事に旅立った。酷く穏やかな顔で……」

 

アメジオはギベオンのその後を態々伝える為に来たという、実質的にラクリウムの問題を解決したのはラビとキュレム、そしてテラパゴス達だ。ならばラビにもしっかりと話しておく必要はあるだろうという事なのだろう。

 

「そうか、あの爺ちゃんはいったのか……ルシアスは」

「底抜けの嬉しそうな笑みで共に旅に出られる事を嬉しそうにしていた」

「……悔いがなさそうで結構な事だ」

「……良い茶葉だな」

 

お茶を飲むと自然とそんな言葉が出てしまった。こんな事が自然と出る辺りアメジオも中々にいい環境で育ったのだろう。

 

「それでお前はこれからどうするつもりだ、パルデア地方じゃエクスプローラーズは指名手配されてるのは変わらねぇぞ」

「ああ、分かっている。既にエクスプローラーズを離れている者も多い。故にエクスプローラーズは解散しようと思っている」

「まあそれが妥当な所だろうな」

「それに当たって俺もエクスプローラーズについて部下と共に調べ直した」

 

結果的を言えば、今のエクスプローラーズはスピネルの私兵集団となっていたと言っても過言ではなかった。ギベオンには上手くカモフラージュしながらも既に当初の面影はまるでなかったという。だから自分はそれを正す為に力を尽くそうと思っている。

 

「ポケモンとの共生、発展を目指す部分は残しつつもポケモンとの共生への障害の解決、問題点の早期発見、それらを主目的にした組織へと作り変えるつもりだ」

「謎の組織が一転して世界を守る組織に早変わりってか?そううまく行くもんかね」

「行かせてみせる、俺は―――このジガルデに誓った」

「ゼド」

 

その言葉の直後に傍にヘルガーを彷彿とさせる姿のポケモン、いや10%フォルムのジガルデがそこにいた。ギベオンを庇っていたあのジガルデに間違いはないだろう、色違いの伝説がそんなにいてたまるかというのもあるが……。

 

「そいつはギベオンの……受け継いだのか」

「まだ試されている途中だ、その身に宿していたセルは再び世界中に散り散りとなった。そして俺が完全に認めてくれるためにはそのセルを自分の力で集め、あの姿へと導かなければならない」

 

アメジオに対する試練というべき物か……最低でもあの時の姿にするには50%の細胞と結合しなければならない。10%の段階から随分と道のりが長い事だ……。

 

「なら良い事を教えてやるよ、ジガルデの姿には先がある」

「―――あの姿が真の姿ではないのか!?」

 

アメジオは思わず腰を浮かせながらもその瞳には驚き、それ以上の高揚感を溢れさせていた。自分の知っているアメジオとは随分と違う気がする……中身でも入れ替わっているのかと言いたげになりつつもジガルデに言っていいよね?と確認を取ると頷かれた。

 

「全てのセルが集結した時にジガルデは真の姿、最強最大の姿となる。巨大な皇の姿をした7つの頭を持つ竜人、だがあの姿を目指すのは容易じゃねぇぞ。それこそ世界中に散らばっているセルを全て集める必要がある、骨が折れる処の話じゃない、数十年かかったとしても俺は驚かない」

「……いや、やるさ。世界を巡るんだ、俺にとっては好都合な目標が出来た」

 

良い顔をしながらもアメジオは笑っていた。何処まで果てない世界に漕ぎ出そうとしている冒険者だ、見果てぬ海も、見通せぬ空も、踏破出来ぬ大地も迷い事無く挑むだろう。その先の光景を見たいから、そしてジガルデの真の姿を見てみたいと……。

 

「決めた」

「何を」

「新たなエクスプローラーズの名前だ、S.Aだ」

「なんのイニシャル」

サーベイ(Survey).アドベンチャー(Adventure)だ、世界を巡り、調査し踏破する。そして何れは世界の果てすらも越えていく、そして何れSをZに変えるのが俺の目標だ」

「ハン、人を斬るとかラティオスを奪うとか抜かしてたお坊ちゃまが随分と御大層な事をほざくようになったなぁ、ええっアメジオさんよ」

「昔の話だ」

 

何忘れようとしてるんだ、人のポケモン取ったら泥棒という有名な標語を知らんのか。お前はそれを思いっきり犯そうとしてたのを忘れるな。

 

「だったらまずはカロスかアローラ地方を勧めてやるよ、何方もジガルデの目撃情報があるしセルが多くいても不思議じゃないからな」

「カロスにアローラか……ならばその助言に従うとしよう。まさか俺がお前の言葉に従う事になるとはな……俺も焼きが回ったな」

「言ってくれるな、社会的な地位はお前よりもずっと上だぞテメェ」

 

一息にお茶を飲み込むと再びアーマーガアの背中に飛び乗った、もう行くらしい。

 

「さらばラビ、もう会う事もないかもしれないが……今度会った時はバトルでお前を上回る」

「舐めるなよ小僧、ダイケンキかアーマーガアで全抜きしてやるわ」

「こっちのセリフだ―――また逢おう」

 

そう言ってアメジオは再び大空へと消えていった。潜んで何時でも攻撃出来るようにしていた警備班が近寄って来る、本当にあのまま行かせて良かったのかと言いたげな瞳を向けて来るが、その時はその時だ。伊達にレッドとポケモンの悪の組織と戦った経験はある訳ではない。

 

「ああ、いい気分だ」

 

さて、今日も配信をするか。今日は誰を紹介しようか―――

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「トゲトゲ~ン♪」「チパチパ~♪」

「トゲデマルってあらら一緒になっちゃってる、と仲が良いパチリスさんも来てくれました」

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