週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:襲来チャンピオンズ

「という訳で」

「ラビさんキュレムと会わせてください!!」

「ぜひ、お願いしたい」

「開口一番何がという訳ですか」

 

ラビの家には来客が多い、以前のバトル大会の一件で何時でも聞いていいと言っていたのでこうなる覚悟はしていたが……だからと言ってチャンピオンが三連星で来るとか誰が思うんだよってラビは内心で若干キレていた。

 

「いきなり過ぎませんか、いや確かにいつでも歓迎しますとは言いましたけど……」

「だから来たのよ?」

「社交辞令を額面通りに受け取るとかいう屁理屈やめてくれませんか、アイリスがそれやるなら分かりますけどあんた十分すぎる位に大人じゃねぇですか」

「フフッお茶目でしょ?」

「……アンタオーバだったら確実にリバーブローからガゼルパンチしてデンプシーロール連打してたよ」

「よく分からないけど凄い痛そうだから勘弁して頂戴」

 

本気溜息が出てしまうがチャンピオンが態々出張って来るだけの事……なのは百歩譲って理解出来るのがいけない、なにせキュレムの事だから。特にアイリスなんて来ない訳にはいかないだろうし……ワタルもドラゴン使いとしての繋がりがあるから分かる、シロナは……考古学に英雄神話は含まれたりするのだろうか……?

 

「と言ってもキュレムが出て来てくれるかは分かりませんよ、あいつは自分の影響力を把握してますから」

「レシラムの炎は世界中の大気を動かしてしまうって言うもんね」

「と、なるとキュレムの影響力もそれだけ強いという事か……」

「ラクアの時もその場に現れただけで一気に気温が10度は下がった物ね」

 

あくまで戦闘態勢に入っていたからではあるが、キュレムを出すだけで周辺の気温は最低でも5度の低下が発生する。戦闘態勢に入ればそれは更に倍になり、力を発揮すればするだけ加速度的に下がっていく事になっていく。

 

「とりあえず話だけでも聞くのはダメかしら?私はイッシュの神話とかも調べててね」

「まあそれなら……」

 

一先ずリビングへと通してお茶などを出しながら腰を落ち着ける。テラパゴスが膝の上で丸くなっているのを撫でつつも何処から話をするべきかを考える。

 

「まずなのだが、キュレムはあのような色をしていただろうか……資料ではあのような色ではなかったと記憶しているのだが」

「ええ、あれは違いますよ。こんな色でしたから」

 

そう言ってスマホロトムの中にあった画像の一つを見せた、そこには自分がキュレムと出会ったばかりの頃の写真があった。それは今のような色ではなく、身体の灰色が薄くなっており氷の青みも強くない。何よりも瞳と角の色が黄色になっている。

 

「えっじゃあどうなっているの?色違い……って事になるの?」

「それは、どうなんだろうか。あいつ曰く私がキュレムに影響を与えて色を与えたと言ってますから……トレーナーによって色が変わるんじゃないですかね」

「伝説では体と心を真実と理想で埋めてくれる英雄を待っていると言われている、イラストレーターでもあるラビによって身体が変色した、という事なのか……?」

 

様々な意見が交錯する中で答えを知っているラビは敢て口を閉じる、こういう時は口を出さない方がいい。意見は交わされてこそ意味がある、その過程で生じる物にこそ真の価値がある事もある。だからこそ邪魔はいけない。

 

「そもそもラビさんはどこで会ったの?」

「イッシュ地方ですよ、カゴメタウン近くのジャイアントホールで出会いました」

「あの隕石が落下したっていう場所ね?」

 

そう、あの場所で自分はキュレムと出会った。キュレムはあの場所の最奥にいた、ダイケンキと共に乗り込んだ時に真っ先に感じたのは凄まじいまでの冷気と奇妙な呼吸音、それがキュレムによるものだと分かった時には驚いた。そして……

 

『貴様、この世界の人間ではないな―――何者だ、貴様のような存在が何故此処に居る』

『俺は……何かに呼ばれるような気がしてここまで来たんだ』

『まさか、お前が……?』

 

自分の中にあった何かがキュレムの虚構を埋めた、その時キュレムの身体は少しずつだが色付いていった。そして今ではいわゆる色違いの姿へと変質した。もしかしてあの姿こそが真のキュレムの姿なのだろうか……と思う位にはキュレムの力は上昇している。

 

「う~んやっぱりキュレムに会いたいわね……ダメかしら?」

「……如何やらそういう気分じゃないみたいです」

 

キュレムのボールへと意識を向けてみるとキュレムからはノーの返事が返って来た。ラビの頼みは極力聞いてやりたいがなんだかきりが無さそうなので断ってきた。キュレムは自身の役目をラビとそれが守りたいと思うモノを守る為の最終防衛ラインだと定めている、それ以外の事では姿を見せれば面倒事と世界に影響を齎すと自重をしている。

 

「ラビさんもしかしてテレパシーでキュレムと話してるの?」

「ええ、キュレムとは基本的にテレパシーで繋がってますから。一時期これのせいでやべぇことになりましたけどね……いやぁマジでやべぇことに……」

「な、何があったんだ……?」

 

あれは嘗てロケット団がダークポケモンの研究を行っている絶海の孤島にレッドと共に殴り込みをかけた時の事、その時ロケット団はポケモントレーナーではなくリアリストとして自分を銃撃してきた。肩を撃ち抜かれ、痛みに悶えているとバッグの中にいたキュレムがガチギレしてしまった。キュレムは怒りのままに全力の凍える世界を発動、それによって一瞬にして火山島だった筈のその島は全てが凍て付いた死の島へと変貌してしまったのである。その後、キュレムにお願いしてなんとかロケット団やらは冷凍から解放して貰ったのだが……キュレムは今でもあいつらは殺した方が良かったと毒づく事がある。

 

「あっその代わりという訳ではありませんが、イッシュ建国の話をしてくれるそうですよ」

「なんですって!!!?英雄神話の当時の話を聞かせてくれるって言うの!!?」

「ええ、曰くゼクロムとレシラムに分離するまでの記憶はそれぞれにも宿っているそうです」

「それは是非とも聞いてみたいな」

「私も私も!!」

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。そして本日のゲストは此方」

「どうも皆さんこんにちは、シンオウリーグチャンピオンのシロナです、今日は宜しくね」

「やっほ~みんな元気してる~!?イッシュのアイリスだよ~」

「カントージョウトのチャンピオンのワタルだ、こんにちは」

「本日はこのメンバーでいきます、本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「バァグス!!!」

「バクガメスさんです」

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