週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:PWCS、解禁……?

「……結婚か」

 

不意にそんな言葉が口から出た、庭を見つめながら出た言葉には視線の先にあるバクフーンとダイケンキがいる。当初こそ押せ押せなバクフーンに対してどうすればいいのか分からなかったダイケンキが完全に押されている状況だったのだが、今では……

 

「バグゥ……♪」

「ケェェン、キッダ」

「バ、バグゥッ……♡」

 

隣り合って座っているだけではなく、あのダイケンキがお前が隣にいるから俺の幸せも倍だな、と自然な流れで褒めている。それを受けて顔を赤くして頭を預けるとダイケンキも頭を預けるという何とも温かみのある光景が広がっている。それを影から見守る女子連中がいよっしゃぁ!!とガッツポーズをしてるのも印象的だ、あとアブソルガブリアスドラピオンムウマージ、お前はなんで熱心に見ているんだ。そしてさり気無くこっちを見るな、なんか怖いよ。

 

「フゥ~ン、バグゥゥ~♡」

「ケン?ケェェンキ、ダァイケ、ケエンキケ」

「バ、バグゥ!?バ、バグフゥンッ♡」

 

……よくもまああそこまで歯が浮くようなセリフが出て来るなぁ……あいつはそんなに女子ポケモン達に好かれる奴ではなかったしバシャーモみたいにナンパ癖も皆無だったはずなのだが……勉強したのだろうか。

 

※ラビによるバクフーンとダイケンキの会話予測

 

「何時か、貴方との子供も欲しいですわ……♡」

「子供か?気が早いな、俺はもう少し、お前とこういうのを楽しみたいな」

「そ、そうですか!?それも、悪くないですわね……♡」

 

 

なんというか、ダイケンキの言葉が分かると此処まで理解出来るのかと思う。我ながらこの能力はサトシからも凄いと言われた事がある。サトシでもピカチュウの言葉は完全には分からない、正確に言えばピカチュウは正確に伝えたい場合には物真似で情報の補完を行う為、それらを含めた場合には完璧な理解は出来るらしい。

 

「きゅううんぬ?」

「んっああなんだアシレーヌ……っておまえまたやったのか」

 

アシレーヌの背後には地面に頭が埋まっているラグラージの姿があった、今日の日課が終わったらしい。ラグラージには本当に頭が下がるというか心配になってくる光景だ、本気で嫌ならば断わる事も出来るだろうしアシレーヌだって受け入れるだろうに。

 

「少しは遠慮というか加減をしてやったらどうだよ、というかよアシレーヌが腕力強いって本当にどうなんだよ、クッソ今更なんだけどよ」

「きゅきゅきゅきゅ~」

 

ふっふっふっふ~……と笑うアシレーヌは喉スプレーを拝借して喉に吹き付ける、そしてそれを戻すとラグラージを引き抜いて一緒に水辺へと戻っていく。そして腕力勝負した後に喉のケアは意味があるのだろうか……。

 

「如何したのラビ」

「ああいや、ダイケンキも俺のに合わせて随分と前に進んだと思ってさ」

「バクフーンとの関係だね、あんなに戸惑ってたのに今じゃ悪くないって顔してるもんね」

 

その切っ掛けは間違いなく自分の愛する人であるサザレだ。相棒が前に進んでいるのに相棒である自分がいつまでもバクフーンから逃げるような不義理を果たすのはダメだと思い至ったのかもしれない。だからと言ってあそこまでなるか、とは思ったが……あくまで戸惑っていただけで覚悟を決めればあの位は余裕な度量があったのかもしれない。そもそもダイケンキは群れのリーダー格、野生ではハーレムを築くのは自然だし、そうなると生態的には可笑しくはない、のかと思い至る。

 

「サザレはさ」

「うん?」

「どういう家庭築きたい?」

 

不意に聞かれた言葉にサザレは数秒反応出来ず、顔を一気に赤くしてしまった。

 

「それはそれの、えっと……喧嘩とかするけどいつも仲良くて明るくて楽しい家庭……だよ」

「……ウチの親を何倍に薄めればそこに辿り着けるんだ……?」

 

最初こそサザレは意地悪な質問だなぁと思ったのだが、割と切実な質問だという事に気づいてしまった。何故ならばラビの両親はとんでもないバカップルの熟年夫婦、二人だけの空間になればハートが入り乱れて、ラビが家に帰るのが嫌で旅に出たという位には凄かったのだと。

 

「そうだね……まあ下手に片意地張らなくていいんじゃない?張ってたらそれはそれで可笑しなことになりそうだし」

「そうだな……んっ?」

 

そう思った時に連絡が入って来た、それはラビが最近入れたPWCS専用アプリだった。そこに通知が来ていた。開いてみるとメッセージが入っていた。

 

「PWCSの運営からだな……えっと何々?PWCSにエントリーしている皆様方、本日は大切なお知らせをさせて頂きます。日頃よりポケモンバトルを愛し、高みを目指す皆様方の意欲ある参加申し込みの結果、今大会の参加人数は前回大会に比べ3~4倍の参加申し込みが寄せられました。3~4倍!?とんでもねぇ数じゃねぇか……?」

「どこかのトレーナーが配信でポケモンバトルについての情報を流すからじゃないの~?」

 

いやだからと言ってこんな事が起きるとは……と思いつつも続きを読む。

 

「PWCSの決勝トーナメントは予定通りに1年後、パルデア地方で行う予定となります、ですが今回は人数大幅増加による特別処置として1週間後よりランクバトルの解禁を行います。皆様、どうぞ奮ってバトルへのご参加とバトルをお楽しみください―――だってさ」

「1週間後って本当に人数が増したんだね……」

「3~4倍だからなぁ……これまで通りだと絞り切れないと踏んだんだろうな」

 

だがそうなると面白くなってきた、半年後辺りだと思っていたランクバトルが1週間後には解禁になる……ならば自分もバトルの相手を探さなければいけなくなる。まあ、一部は放っておいても来そうな感じはするのだが……。

 

「誰かが挑戦に来るのかもね」

「だったら迎えて上げるまでの事さ」

 

 

「バトル、お願いします!!」

「……来ちゃったよ」

「あ、あははははっ……」

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