週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSランクバトル昇格戦

「ワイルドボルト!!」

「レエエエエエエエエトォォゥッ!!!」

「うわああああっナカヌチャン~!?」

 

「背水の陣!!そこから全員散らばれ、そして中央に追い込んでインファイト!!」

「イッタ~!!!」『イ~!!』

「ブ、ブロロローム!!?なんでぇ~!?」

 

「ソーラービーム、照射!!」

「コオオオオオオオオオオオオンッ!!!!」

「フ、フローゼルゥ!!?」

 

 

「あと数戦で昇格って所かな」

 

PWCSランクバトルの希望者は日に数人やって来るラビ、それら全てを薙ぎ払っている為かランクは安定して上がり続けている。その為にまもなくスーパーボール級への昇格も見えて来た、次はどんな相手とバトルをするかなと自分が考えているのでそれを抑える。

 

「(あれ程までにPWCSに興味なかったと言っておきながら、いざ参加したらこれか……順応していると言えば聞こえがいいだろうが、自分の躍進を快く思わない奴もいるだろうしそれに備えておくことも必要か……)」

 

考えすぎな気もするが、そろそろこの辺りから実力者も出始める印象がある。ランクバトルは始まったばかりでまだ昇格に至っている者はごく少数、基本的に社会的にその実力が保証されているトレーナー、ジムリーダーなどはスーパーボール級からが多いので一般のトレーナーは基本的にはスタートは全員同じなのである。つまり―――

 

「配信者のラビ、貴方にPWCSランクバトルを申し込みたい!!」

 

この辺りでスーパーボール級への昇格が懸かっているであろう相手も出て来るという事だ。そして相手は……妙にピッチリしたコスチュームと煌びやかなマントを羽織っている女性か、あれは所謂……ドラゴン使いだろうか、あのコスチュームが嫌でドラゴン使いをやめるトレーナーもいると聞くが……確かにあれは嫌だな、何処のアメコミヒーローだ。

 

「私は別に配信者じゃない、あれは何時でもやめられる趣味です。配信でも言ってますけど本業はイラストレーターです」

「そんな事はどうでもいい!!にっくきラビ、我らがアイリスお姉様をかどわかす不届き者め!!私が成敗してくれるわぁ!!!」

 

何やら酷く盛り上がっているようで申し訳ないのだが自分が一体何をしたというのか、察するに龍の里出身者でアイリスを慕っているという所だろうか……だけど明らかにお前の方が年上なのにお姉様は可笑しいだろとツッコみたい、せめて我らが龍の姫君、とかならまだ分かるのだが……

 

「でも明らかにアイリスちゃんよりずっと年上じゃない貴方、それなのにお姉様ってアイリスちゃんも困るんじゃない?」

 

と思っていたのをサザレが代弁した。それを言われたドラゴン使いは

 

「ハンッ!!分かっていないな、あれは嫌がるではなく恥ずかしがっているだけの事、何れ受け入れてくれるに決まっている!!そして何れは我らを導かれるのだ!!」

「「ダメだこいつ」」

 

そもそも自分達はその場面に居合わせていないしアイリスの気持ちをガン無視スルーしている……自分の理想を一方的に相手に押し付けて悦に入るタイプか……これはアイリスも手を焼いているのではないだろうか……

 

「まあいい、バトルはしましょう」

「ハッお姉様へと捧げるバトル、負けても泣くなよ!!」

 

そう言いながらもバトルフィールドへと向かう、最近ここに挑みに来る者が多いのでWCSランクバトル専用のバトルフィールドを増築した。此処ならばパラドックスポケモンやらを映す心配がないので気兼ねなくバトルできる。

 

「配信するけどいいですか?」

「好きにするが良い、自らの敗北を世界に生中継したいとは、ハッ変人め」

「そんなコスチューム着てる人に言われたくないんですけど」

「これは我らドラゴン使い伝統の衣装なのだぞ!?」

 

知らんよンな事、と思っているとPWCSのドローンロトムが飛来してきた。スマホロトムと軽い挨拶を済ませると改めて挨拶をしてきた。

 

『スマホロトムより互いの情報を取得。このバトルはPWCSランクバトル公式戦として承認されました。そして今バトルは両者のスーパーボール級への昇格戦となります。勝者はスーパーボール級への昇格となります!!』

 

如何やら相手は自分と同じぐらいにランクが高いらしい、ならば負けるわけにはいかないな。まあどんなバトルでも負ける気はないのだが。

 

『対戦ルールは2対2、ポケモンの交代は両者自由となります。ボウルタウンのラビ VS ソウリュウシティのグイユ。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』

「龍のアギトを見せつけろ、ウオノラゴン!!」「ウ~ラ~!!」

「蹂躙してみせろ、ガチゴラスさん!!」

 

・おおっまたヌシのバトルだ

・今度の相手は……おおっウオノラゴンじゃん!!

・サトシさんが使ったから一躍大人気ポケモンになったよな

・アイリス:げっ相手グイユさん……だ……

・ワタル:ああ彼女か……

・キバナ:なんだどうしたよ

・アイリス:尊敬してくれるのは嬉しいんだけど……そのえっと……

・イブキ:彼女、思い込みと勢いが強すぎてドラゴン使いとして格上のアイリスをお姉様って呼んで慕ってるのよ。それだけならいいけどドラゴン使いの伝統を!!って色々押し付けちゃって……悪気がないのがまた……

・あ~……

・年下をお姉様はねぇわ

・キバナ:流石のオレ様もフォロー出来ねぇ

 

『3、2、1……BATTLE START!!』

「お前のアギトで全てを砕け、エラ噛み!!!」

「吠える」

「なっ!!?」

ォォォォォオオオオオオッゴアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!

 

勢いよく走りだしたウオノラゴン、だがそれを一蹴するようにガチゴラスは特大の咆哮を上げた。あと一歩で届きそうだったウオノラゴンは爆音の咆哮をその身に浴びて思い出してしまった、太古の昔を生きていた時代に刻まれたガチゴラスの恐怖を―――それに支配されたのか自分からボールへと戻ってしまった。そしてボールから次のポケモンが飛び出した。

 

「メェゴゥ!!」

「ヌメルゴン、成程」

「貴様ぁ……戦う気がないというのか!?」

「あるからこそこうしてバトルをしているんですよ、これで貴方の手持ちは割れた。随分と楽になりましたよ」

 

・情報アドを完全に取られたな……

・複数匹でのバトルである以上次のポケモンは隠しておきたい

・だけど吠えるで強引に引きずり出されたのか……

・キバナ:というかあいつもあいつだな、別に反則してねぇのにさ

・ナンジャモ:普通にアリだよね、ステロとか撒いてたらさらに戦略的になるし

 

「くっならば後悔させてやる!!冷凍ビーム!!」

「メェゴロオオ!!!」

「アイアンテール」

 

ヌメルゴンが放つ冷凍ビーム、岩ドラゴンタイプのガチゴラスにとって超が付くほどに苦手な技。だがガチゴラスは全く動じない、フッと身を沈ませるとその巨大な尾をしならせながら冷凍ビームへと一撃を放つと冷凍ビームはそのまま跳ね返ってヌメルゴンへと向かっていく。ヌメルゴンは自らの冷凍ビームを受ける事になるが、防御が間に合ったのか、大したダメージは負っていない。

 

「龍の舞!!」

「ゴアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

 

・うおおっ暴君が遂に動いたぁ!!

・ってはやっマジではや!?

・龍の舞しながら突撃してやがる!!

・いや迫力エッグ!?

・ヌメルゴンは、まだ動けてない!?

 

「ヌメルゴン来るぞ!!龍の波動!!」

「氷の牙!!」

 

氷結の牙を纏いながら突撃したガチゴラスは龍の波動を発射しようとしたヌメルゴンの喉へと噛みついた。龍の波動を発射しようとエネルギーを口へと集めようとしたのだが、その経路を完全に潰されてエネルギーが体の内部で暴発したのか、ヌメルゴンが発光した。そんなヌメルゴンを首の力だけで持ち上げてから叩きつける。

 

「ヌ、ヌメルゴン!?」

「メゴォ~……」

『ヌメルゴン戦闘不能!!ガチゴラスの勝ち!!』

「ゴアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

・ツ、強い……

・ワタル:グイユも決して弱い訳ではない、寧ろリーグ挑戦を行えるほどの実力者

・アイリス:それを一方的且つ力で完全に捻じ伏せてる……

・キバナ:しかも喉に噛みついて龍の波動暴発って地味にエグいことしやがる。

・これがその昔天敵がいなかった王者の戦いか……

・甘えてた姿が懐かしい……

・ギャップがひでぇ

 

「クッ……まだだ、私にはお前がいる!!お前のアギトは奴にも負けん!!ウオノラゴン!!」

『NEXT BATTLE ガチゴラス VS ウオノラゴン!!3、2、1……BATTLE START!!』

「ウオノラゴン今度こそ―――「ドラゴンクロ―!!」な、何っ!?」

「ゴアアッ!!!」

「ウラアアアア!!?」

 

・龍の舞でパワーとスピードが上がってるからこその奇襲だな……

・というか思ったけど、ヌシって基本名前って呼ばない?

・あっそういえば。

・シロナ:通じ合ってるからこそ無駄な事は基本口にしないのね、ラグになるから

・ラグラージ「えっ俺?」

・お前じゃねえwww

・絶対誰か言うと思ったwww

 

「ウ、ウオノラ「逆鱗!!」「ゴアアアアアアアアアアアアッ!!!!」に、逃げろウオノラゴン!!」

「ウ、ウラァァッ……」

「ゴアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

それは文字通りの暴龍が顕現したと言ってもよかった、本能のままに暴れ狂うガチゴラスの猛攻に必死にウオノラゴンは逃げ纏うのだが、巨体且つ龍の舞で加速しているガチゴラスから逃げられるわけもなく怒涛の攻撃が浴びせかけられていく。

 

・う、うおおおおっ……

・これが、逆鱗……

・ワタル:ドラゴンタイプ最強の技の一角だが……デメリットを恐れずに使うとは

・キバナ:耐えきれるかがカギだな

・アイリス:耐えきったらチャンスは来るけど……

 

その言葉通り、攻撃し続けていたガチゴラスの攻撃がいきなりブレた。それどころか自分から頭を地面に打ちつけるという自傷行為までもを始めた。グイユは待っていたと言わんばかりに笑う。

 

「逆鱗を安易に使った末路だ!!ウオノラゴン今の内に体力を回復だ、眠る!!」

「ノラァ~……ZZZ……」

 

混乱の間はまともに動けないと思い体力の回復に務めるウオノラゴン、それが寝息を立て始めた時にラビは思いっきり息を吸い込んで大声を立てた。

 

ガチゴラスッッ!!!!

「―――……ゴァッ!!」

 

その声を聞いたガチゴラスは途端に身体を立てて元気よく返事をした。それにグイユは目を丸くした、混乱、していない……!?

 

・ええ~!!?

・呼びかけて正気に戻したぁ!?

・ンなのありぃ!?

・レッド:あり。昔一緒に旅した時は呼びかけて眠りを覚まさせてた地方もあった

・マ、マジかよ……

・ワタル:しかし眠りと混乱は違うはずだが……

・アイリス:あのガチゴラスラビさん大好きだからねぇ~……それもあるのかな

 

「や、奴に出来るのならば私達だって!!ウ、ウオノラゴン!!起きろ、起きてくれ!!来ている、来ているんだガチゴラスが!!!」

「ZZZ……」

 

ラビに出来るからと言って誰にでも出来る訳ではない、この場合はガチゴラスが大好きなお兄ちゃんの呼びかけにはいつも直ぐにやって来るというのも関係している。そして……ぐっすりと眠っているウオノラゴンに次の攻撃を回避する手段はない。

 

「さあこれでピリオドだ、角ドリル!!」

「ゴアアアアッゴギャアアアアアアアア!!!!!」

 

全身を回転させて放つ超必殺の一撃、それは動けないウオノラゴンが回避も妨害する事も出来ないまま炸裂し一撃必殺となり、ウオノラゴンは戦闘不能へと陥った。

 

・うっわぁ容赦ねぇ……

・まあ下手に温情かけるより好印象だわ

・レッド:同じく、角ドリルには最大の好機。

・ドラゴン使いをこうも圧倒するのか……しかもワンサイドゲームじゃん

・ワタル:グイユが手も足も出なかったか……流石だ

・アイリス:う~んバトルできる時が楽しみだなぁ~

 

『ウオノラゴン戦闘不能!!ガチゴラスの勝ち!!BATTLE OVER!!ボウルタウンのラビの勝利となります!!今回の勝敗によってPWCSのランキング変動を行います、今回の勝利によりラビ選手はスーパーボールクラスへと昇格となります!!CONGRATULATIONS!!それでは次回のバトルまでSee you again!!!』

 

ドローンロトムが去っていく中でウオノラゴンを呆然と見つめているグイユへと視線をやるラビ、自分の敗北が全く信じられないと言いたげな様子だ。だが事実は極めて冷酷に現実となって襲い来るもの。

 

「良いバトルだったよ、また戦えることを祈ってる」

「……今回負けたのは私がポケモン達の良さを引き出してやれなかったせいだ、よって私のドラゴンたちが負けた訳ではない!!覚えておけ、必ずお前に天誅を下してやるんだから~!!!」

 

と若干泣きが入りながらも走っていくグイユ。そんな後姿を見ながらもサザレが一言。

 

「いやそれ結局ラビに負けた事実は同じじゃん」

「言ってやるなよ」




ちょっと早足?いやむしろ上がってからはもっとやばくなる予定。こっちはネームドとかをどんどん出していく方針で行こうと思ってます。

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