週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSランクバトル VSジュン 前編

『ヌウウンッ!!!』

 

プリズムのような虹色の輝きをした巨大な拳を突き立てるのはデオキシス、ラビにゲットされた彼は庭の生態系の面白さに舌を巻き、そこに生きるラビのポケモン達の強さに驚き、その環境に馴染んでいた。テラスタルデオキシスというその特異性があるのだが、特に皆は驚いたりする事もなく平然と受け入れられた。そんな特異性なんてあのバ鴉の前には意味がなく、ただのポケモンにしか映らないからである。まあそれはそれで如何なんだと言いたくなるが……

 

「ギャアアアアアッ!!!」

『素早いな、だが……いやこれはトラップか、周到だな』

 

ガラルファイヤーと対決しているデオキシス、表面的なタイプ相性だけを参照すればデオキシスの圧倒的な不利なのだが……生憎な事にテラスタルデオキシスは常に全てのタイプが現れているので効果抜群という物が存在しない、テラスタルさえすればそれを打ち破る事は可能である事は分かったが……それ以外の攻撃は全て等倍かいまひとつにされてしまうというテラスシェルとかマルチスケイルとか問題にならない位には酷い性能を獲得している。

 

「ギャアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」

『ならば、此方も全力だ……!!』

 

 

 

「いやぁ凄いバトルしてるね~」

「我ながらよくもまああいつと引き分けたと自分を褒めてやりたいわ」

 

バルコニーでお茶を楽しんでいるサザレとラビは庭で行われている伝説と幻の激突を観戦していた。流石にデオキシスを出すのはマズい気がする……いやどこぞのトレーナーはシンオウリーグでダークライを使っていたが、自分だって自重して使わなかったのに……一方ヒードランは一般トレーナーのポケモンとして参加していた。因みにあの後、ダークライ使いはチャンピオンズリーグに進んでリョウに負けていたというから驚きだ。幻のポケモンを使ったとしてもそう容易くは勝てるものではないという良い証明だった。

 

「……」

「如何したのラビ」

「いや、よくよく考えたらPWCSにも出てたんだから俺も使うのありか……って思ったけどあいつらの平穏の為にも出さないのが妥当か」

「なんかわからないけどラビがそう思うならそれでいいんじゃない?」

 

少なくともガラルファイヤーは準伝だから使うつもり、だが幻や伝説枠の奴らをそう簡単に出す訳にはいかない。あいつらの力は冗談抜きで自然災害に準ずるほどの破壊力がある……バトル大会でシロナから是非キュレムを出してくれないかと言われたが全力で拒否したぐらいだ。

 

「つってもなぁ……人によっては使うよなぁ……」

「何を何で?」

「伝説のポケモンをPWCSで」

「い、いるのかな伝説のポケモンを持ってる人とか」

「割といる。ラティアス持ってるジョーイさんとか俺知ってるし」

「……ラティアスならギリギリ看護ポケモン枠と思えなくもない、かな……?」

「割とキツくねぇか」

 

別に禁止されている訳ではない、ただ単純に極めて希少でまともに出会う事さえも出来ないだけだ。更に運よく出会えたとしてもゲットする事は困難を極める、ゲット出来たという事はそれだけの実力と幸運に恵まれているという証明にもなるのでこの世界ではある種別格のステータス扱いされるのが伝説や幻のポケモンという存在だ。

 

「まあ俺は使わねぇかな」

「理由は?」

「なんか違う気がするし使ったらうるせぇのが来かねない、何よりもズルいって言われたくない」

 

矢張り一番はそこだ、幾ら保護区にされていると言っても伝説のポケモンがいると分かればどんな無茶をしてでも来るバカはいる、というか保護区制定前だが居た。制定後だとしても絶対そういうのは湧いてくる。

 

「でもそれを希望してくるのもいるんじゃない?」

「だとしても俺は承諾しない、するメリットもないからな」

 

使わざるを得ない場合は来るかもしれないが少なくとも今じゃない、既にガラルファイヤーがいる事はバレている。考えすぎではあるだろうが……何れ、あれとぶつかる時は来ると思っている。暇潰しにランキングをチェックしていたらその名前を見つけた。

 

「……その時が来たら、だな」

 

その時は考えないようにする、何せ参加者がこれだけ多いのだから……この思考そのものがフラグな気がしてならないが……そんな事を考えていたら考え事なんてできないのだから致し方ない。

 

「お~い!!俺とバトルしてくれぇ~!!!」

 

随分と大きな声のチャレンジャーがやって来たものだ……此処までの面子が元気がありつつも礼儀は確りしていたのでこういうのは初めてかもしれない、強いて言うならばアキラがこれに近い事になるだろうが……あれはあれで結構確り礼儀はあった方だが……。

 

「はいはい、今行きますよっと」

「やっと出て来てくれたぜこれ以上待つなんて罰金もんだぜ!!オレはジュン!!シンオウ地方から来たトレーナーだ!!早速だがあんたにバトルを申し込むぜ!!おっとNOなんて言わせねぇぜ、言ったら罰金1000万円な!!」

 

元気が良いというかもう半分ぐらい煩いに足を突っ込んでいるトレーナー、罰金罰金と口癖のように繰り返すが本当に罰金が口癖なのである。彼の名はジュン、ゲームでは第4世代のライバルでありゲームでも罰金が口癖だった。アニメでもそれはあまり変わらず、度々サトシの前にも現れて、ライバルというよりも4人目の仲間的な立ち回りだった気がする。

 

「罰金ですが、お幾らほどで?」

「聞いて驚け1000万だ!!って冗談だよ、オレってばなんか口癖になっちまってて……」

「お支払い出来ますので払いましょうか?」

「―――……ま、真面目に受け止められちまったぁ!?な、何だってんだよぉ!!?」

 

何処からかアタッシュケースを取り出して札束を見せつけるとジュンは腰を抜かしたように、へたり込んでしまった。勿論これはジョークグッズである。まあ支払おうとしたら普通に支払う事は出来るが……。

 

「これはジョークグッズですのでお気になさらず。なんか罰金の強要っぽく聞こえたので」

「び、びっくりしたぁ……マジに取る事ぁねぇだろ!?」

「だったら罰金罰金言うのを控えたら如何で?警察関係者にやったら、下手したら強要罪で逮捕ですよ?」

「……気、気を付けます」

「なら宜しい」

 

何というか思った以上に効果があったらしい。ただおちょくる為だけにやったのに……随分と大人しくなった物だ。取り敢えず、バトルの申し込みという事なので配信の許可を取りつつもバトルフィールドへと案内する傍らで視線をずらすと……ちゃんとバトルをやめて隠れているデオキシスに頷くとサムズアップを返してきた。

 

「最初に言っとくが俺は強えぜ、アンタだろうと簡単には勝たせてやらねぇ!!!」

「それは楽しみな事で……」

 

本当に自信満々だな……さて、こういうのを見ると圧し折ってやりたくなるのは悪い癖なのかな?と思っているとドローンロトムがやって来た。

 

『スマホロトムより互いの情報を取得。このバトルはPWCSランクバトル、スーパーボールクラス公式戦として承認されました。対戦ルールは2対2、ポケモンの交代は両者自由となります。ラビ選手 VS ジュン選手。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』

「いっくぜぇぇぇぇ!!!ヘラクロス、GOGO!!」「ラックロ!!」

「ならば、ペンドラー仕事だ!!」「ペドッ!!」

 

To Be Continued……!!




今回は罰金ボーイでお馴染みのジュンです。

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