突如イッシュ建国神話の三ドラゴンが集ってしまったラビの家。だがそれ以上にラビは折角設置したバリアフィールド発生装置の修理を試みていた。自分の人生の中で最も高価な買い物だったのに……流石は伝説のポケモン……易々と此処まで負荷限界を上回るとは……いやそれでも壊れずにいたバリアを褒めるべきか、修理にはNも責任を感じてか手伝ってくれている。Nにはプログラム関連をチェックして貰っている。
「どうだいラビさん、ジェネレーターの様子は」
「駄目だな……回路が電撃で焼き切れてやがる……加えてジェネレーター自体も多大な負荷を受けてオーバーヒート気味、動力源なんてエネルギーコアが完全に亀裂が入っちゃってる……一番高い高純度コアなのに……エネルギー照射用のアンテナもダメージが酷いなこれ……こりゃジェネレーターは全交換でアンテナはパーツ交換で事足りるかなぁ何とか……プログラムの方は?」
「寧ろこっちの方が酷いね……あちこちのデータがクラッシュしまくっててバグが大量に発生してるよ。これは一から組み直した方が早いね……今ポリゴン2とZが中に入ってその辺りの調整をしてくれているよ」
「ったく流石は伝説のポケモン、だな」
とジト目で見る先にはレシラムに怒られているゼクロムの姿があった、キュレムは呆れた顔でそれを見つめている。キュレムはテレパシーで話の内容を送ってくれているが、要約すると自分の主が探していた人がパルデアに居る事が分かったから大急ぎで向かって欲しいと言われたから来た、そこにはバリアがあってその中にいる!!と言われたので良いのかなぁと思いつつぶっ壊そうとしたら今に至るとの事。
「そして……ゼクロムは此処に入る前に警備班を薙ぎ倒した……と」
「コウ、ガァッ……!!」
そのリーダーであるゲッコウガが申し訳ございませんと言わんばかりに土下座して謝罪してくる。突然のゼクロム襲来に警備班は全力で止めようとしたのだが……流石にゲッコウガ達でも、高速飛行状態のゼクロムは止める事が出来ずにバトルフィールドまで入り込まれてしまったとの事。ゼクロムは飛行する際には尻尾のタービンから莫大な電力を生み出し、それをも利用して超加速する。その状態のゼクロムを止めるなんて事はそれこそレシラムかキュレムにしかできない事。デオキシスも真正面からのゼクロムの電撃タックルを受け止めようとしたが流石に無理があって吹き飛ばされてしまった上に身体が麻痺で動かないらしく現在自己修復中。
「だからそんなに頭下げるなよ」
「コウガァァァッ……」
御身から守りの任を与えられておきながらこの為体……これもこのような事態を想定してなかった自分の責任、なにとぞ厳罰をお与えください!!とガチ土下座するゲッコウガ、寧ろこれを想定するなんてどういう状況設定だと言ってやりたい。ついでに……
「ガアアアアアッガアアアアアアアアア!!!!」
「クオオオオオンンウゥゥゥ!!!!」
「ウウウウラアアアアアッ!!!」
ガチギレしているアーマーガア、ルカリオ、ウーラオスのラビが認める三馬鹿トリオ。だけではなくガブリアスやオノノクス、オーガポンにガラルファイヤー、アシレーヌ、ムウマージ、ドラピオン、サーナイトなどなど……他のポケモン達も今回の事には本気で怒っているらしく大声を張り上げている。それをなんとかダイケンキが抑えているが……ダイケンキだって本当は斬りかかりたいぐらいにはキレているのか、時折アシガタナへと手を伸ばしたがっている。
「本当に、本当に申し訳ありませんでした……!!」
「すいませんすいませんすいません……!!」
そして自分の前ではゼクロムに此処に行くようにと命令を出したトレーナーであるトウヤとトウコが土下座している。今回の原因はこの二人の暴走に近い行動が原因だと言える。
「何やってるのよ……イッシュ一の問題児コンビが……いや問題児ならある種当然か」
「「ぅぅぅぅぅっ……」」
トウヤとトウコは双子の兄妹でラビとも顔見知りの間柄。アイリスの一代前のチャンピオンであり、イッシュチャンピオンのアデクを破ってチャンピオンへとなったが、やりたい事があると言ってチャンピオンを辞退してそのまま旅へと出てしまったという問題児兄妹としてイッシュでは有名。キョウヘイとメイとは親戚の関係になっている。
「はぁぁ~……あのさ二人とも、百歩譲って警備班を突破して此処まで来たのは良いよ、うんまだ分かるんよ、此処に二人が探してたNさんがいる訳だし。だからってバトルフィールドに入ってたバリアを破壊しよう、はどういう思考回路でそうなった訳よ」
「そ、それはぁ……此処に居るってなんか直感が働いて……」
「レシラムがいるって直感があったので……ならきっとNも同じ場所にって……」
「うんそれは分かった、だからってお前……加速したゼクロムでボルテッカー染みた雷パンチって……洒落になんねぇよ」
寧ろ本当に良く一撃で壊れなかったな、とバリアを褒めたい。本気で、買い直しも同じ製品を買おうと決断する程度には素晴らしい耐久性だった。
「ここがプラズマ団の施設とかだったらいいよ、でもここ俺の敷地でパルデアの特別指定保護区なのよ、君たちやったのって無許可での保護区侵入と器物破損とポケモンへの攻撃なんだよ。行政への連絡とかも本当はしないといけないけど俺が止めたけどさ、してなかったら普通に犯罪でタイーホコースよ二人とも?」
「「本当にすいませんでしたぁぁぁぁぁ!!!!」」
ラビとしては二人の気持ちは解らなくもない、二人がNをずっと探していたのは察する事が出来るしその気持ちの大きさも察するに余りある。だが無罪放免にするというのは一応裁量権があるとはいえあまり好ましくない……。
「……Nさん、アンタ少し滞在して貰っていい?」
「僕もかい?」
「だって、アンタが出て行っちゃったらこいつら全力で追いかけるじゃん」
「……実は僕も二人に会いたくて旅をしてたんだよ、だからこうして会えて本当は凄く嬉しいさ。それがまさかこんな事態になるとは思いもしなかったけど」
此方を見ながら苦笑いをしているが、手元のノートパソコンに視線を移す事もなく高速タイピングをするN。
「それに、こうなったのは僕がラビさんの力を見極めたいって言い出したのも原因の一つだし……賠償については僕が持ちますよ」
「そ、そんな!?私たちが払いますって!!」
「俺達にだって蓄えはありますから払いますって!!」
「いやこれ、二人が思ってる以上に高いよ?」
ラビが今回の被害総額を電卓で計算して二人に見せると、二人は視線を左へと持っていく毎に顔を青ざめさせていく。到底、一トレーナーが支払えるような領域を超過しているのだ。地方によってはリーグ本選施設にも設置されるような超一級品なのである。ラビの場合は自分の絵を超高額で取引してくれる商人との伝があるからこそ購入出来た代物。
「……ど、どうしようトウヤお兄ちゃん……」
「お、俺達の貯金合わせれば何とか半分ぐらいは……」
「だからこそ、二人には罰として……暫くの間、此処で俺のポケモンの相手をして貰う」
「「……えっ?」」
予想にもしていなかった言葉にトウヤトウコは間抜けな声を上げた。
「正直な所、俺の庭はポケモンが多すぎて俺だけだと管理が大変でな、特にバトルをしたがる奴らの相手はかなり大変だ。だからそれをして貰う、主にあそこで文句垂れてる奴らな。勿論給料は出す、そこから引く形で清算して貰う。悪いがNさんにも手伝ってもらうぜ、ポケモンの意思疎通を手伝ってくれ、三食昼寝付きだ」
「うん、勿論やらせて貰うよ。僕としても此処の環境は色々と見てみたかったんだ」
「さて二人はどうする?」
「も、勿論精一杯働かせて頂きます!!!」
「わ、私も頑張ります!!」
「はい言質取りました―――アーマーガア、ルカリオ、まずはお前らから相手して貰え!!」
その言葉を待ってたぞ!!と言わんばかりに飛び出してくる二匹、それに合わせてキュレムたちは確りと移動してくれているのは有難いが流石にお前らは此処から出ると外の視線に触れる恐れがあるので此処に居て貰う事にして、彼らはもう一つのバトルフィールドでバトルをお願いする。
「ヒュゥ~ララ……?」
「良いんだよ。あいつらだって一流のトレーナーだ、それらが相手をしてくれるんなら願ったり叶ったりだ。んじゃNさん、こっちで俺の庭の詳しい事を話しますよ」
「それじゃあお世話になります」
ラビの過去編に需要はありますか?
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あり
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さっさと次書け