週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSランクバトル VS センリ 前編

「ハイパーボール帯になって、一気に減ったね」

「そもそもハイパーボール帯に上がるまでが一苦労な上に、ハイパーボール帯にはガチの実力者がいる領域だからな。今の時期はマスターボール帯もなくてその辺りもまとめてハイパーボール帯になるからな……」

 

ハイパーボール帯になった事でラビに挑む者は一気に減った。そもそもの話、今大会からの新規の参加者でハイパー帯に昇格している者は極めて少数。スーパー帯にこそ上がれたがそれ以上へと駆け上がるというのが難しくなっているのが今大会。3~4倍の増加による過去大会を含めて最大級の人数というのが改めてとんでもない事態というのが分かる。

 

「それにラビは全戦全勝なんだもんね、基本的に勝ったり負けたりするのに全勝したらそりゃ昇格も早い訳だよね」

「まあその内負けるから気にしなくていいという事で」

「何というか、本当に気楽に構えてるというかなんというか」

 

勝ったなら喜ぶし負けたならそれを受け止めるスタンスのラビ、この辺りが本当に他のトレーナーとも違う。だからこそあのインタビューのオーバとの再戦は良いのかと聞かれても別に、と返してしまうのだろう。

 

「俺としてはゆっくりできるからこれはこれでいい、それに……多分、本選まで半年、いや3か月を切ったあたりでまた忙しさが増すだろうな。ハイパーボール帯が間違いなくパルデア地方に雪崩込んでくるだろうし」

「あ~成程……そうなると真っ先にラビを狙うって事?」

「ランクを上げる以外にもパルデアの環境になれる為にバトルを申し込んでくる奴はいるだろうからな……こういうのは開催地方に定住している参加者の定めみたいなもんだ」

 

定住している実力者は狙い目としては大きな役割を示す事になる、パルデア地方上陸初バトルを誰にするかという問題もすぐに解決するし、それを倒したとなれば直ぐに名前が売れる。申し込まれる側としてはかなり迷惑な話だが……自分がそう思っているだけかもしれない。

 

「そうなるとさ、いよいよアーマーガアとかの実戦投入になる訳?」

「そういう訳だ……いい加減に痺れを切らす頃合だからなぁ……相手次第じゃ出すつもりだ。アーマーガア自体結構受け性能が高いから様子見としても機能する」

 

個人的には結構前から使いたくはあった、だがそれはあくまで一般的なアーマーガアの場合であって自分のバーサー鴉の場合は何とも言いにくい。相手をドン引きさせかねない。だけどそれを作り上げたのは自然界その物なんだと思うと何とも業が深い話だ……と思っているとインターホンが鳴った。

 

「あっ宅急便かな?私出るね、はいは~い今行きま~す」

 

ハンコをもって玄関へと行くサザレを見送る、それを裏目に様々な事を考えているとサザレのあれ?という声が聞こえて来た、なんだと思って自分もそれに続いてみると……

 

「なんだ挑戦者はインターホンを使わないものとばかりと思ってましたよ」

「ハハハッ使える物は使う人だぞ私は、久しぶりだなラビ君」

「ええ、お久しぶりです……えっと後ろの子供にも言った方が良いですか?個人的にはすっげぇ言いたくないんですけど」

「も、もう勘弁してください……あの時は本当に悪かったって思ってますから……」

 

インターホンを使ったのはホウエン地方のジムリーダーにして四天王と互角とも言われる実力者のセンリ、そしてその息子のマサトも一緒だった。

 

「いやぁテラスタル研修の時間が漸く取れたんでね、ハイパーボールクラスとしての本選開催地方のポケモンリーグに挨拶がてらに顔を出しに来たんだよ」

「成程そう言う事でしたか、んでその子供はどうして来たんですか?」

「あ、あのラビさん本当にあの時の事は謝りますから勘弁してください……」

「そんな風に言われる事をお前はやってしまった、それを自覚して反省しなさい。全く……ラビ君にあんな事をした上にサトシ君にも同じような事をやった時には頭を抱えたぞ……」

 

取り敢えずリビングへと誘ってお茶を出すとラビは思わずセンリの息子であるマサトに小言を言いたくなってしまった。当然だ、当時自分のバトルをボロクソに非難した上にメタグロス決死の大爆発をバトルじゃないと中傷までされたのだ、正直言って今も嫌いである。

 

「それで其方のお坊ちゃまの旅にパルデアを使うとかですか?」

「いいや、マサトはまだトレーナーズスクールに通わせているから旅はまだだ。見聞を広げるのと今大会の本選会場を見せる為さ」

「詰まる所、自分が出るかもしれない会場を見せる為の自慢ですか」

「パ、パパはそんなつもりじゃ―――」

「バレたか、そう自慢さ」

「パパッ!?えっ僕自慢の為に連れて来られたの!?」

「見聞を広げる為と言ったじゃないか」

 

学校で教えてくれる事は大きな世界に飛び出してから通用する事はかなり少ない。自分だってバトルの名門と言われるブルーベリー学園出身ではあるが、そこで身に着けた事が旅で役に立ったかと言われたら正直微妙な気もする。というか、それはサトシの旅に同行したマサトは直ぐに気付く筈だ。寧ろ、トレーナーズスクールの内容が退屈に感じる事の方が恐らく多くなるだろう。

 

「それで本当に顔見せ、だけですか?」

「―――ああ、君にハイパーボールクラスのバトルを申し込む」

「えっパパ!?バトルはしないって……」

「気が変わった、君とバトルがしたい」

 

そこにいたのは二児の父親でもなければジムリーダーでもない、ただ一人のポケモントレーナーとしての瞳をしていたセンリだ。顔見せは本当の事でそこで留めるつもりだった、だが実際に顔を合わせてみて気が変わってしまった、あの時のリベンジを申し込みたいという気持ちを抑え切れなくなったのだろう……ならば此方とて答えは一つ。

 

「分かりました、バトルフィールドへ案内します」

「頼むよ」

 

静かに立ち上がって案内をするラビの後ろに続くセンリにマサトは言葉を失っていた。あそこまでギラついた瞳を作っている父を見た事が無い。ジムリーダーというポケモントレーナーの力を試して導く存在ではなく、一人のトレーナーとしての父を初めて見た。

 

「ほら、行くよ。バトルフィールドの観客席に」

「えっあっう、うん!!」

 

サザレに言われて正気に戻ったマサトはバトルフィールドの観客席部分に入った。特殊合金製の装甲板に驚きつつも観客席に着くとドローンロトムがやって来た。

 

『スマホロトムより互いの情報を取得。このバトルはPWCSランクバトル、ハイパーボールクラス公式戦として承認されました。対戦ルールは2対2、ポケモンの交代は両者自由となります。ラビ選手 VS センリ選手。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』

「行くぞ、バッフロン!!」「バッフゥゥゥウンッ!!!」

「さあお前の望んだ舞台だ、好きに暴れろ―――アーマーガア!!」

「―――……ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!!

 

To Be Continued……!!




ハイパー帯初のバトルはセンリさんです。おまけとしてマサトもいるけど……そして皆さんお待たせしました、マスコットの登場です!!

ねえホントにこいつがマスコットでいいの?

ラビの過去編に需要はありますか?

  • あり
  • ない
  • さっさと次書け
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