週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSランクバトル VS テツヤ 前編

「―――ああ、答えは見つかったか?……そうか、実際その問いに対する答えは永遠に見つからないかもしれない、そういう類の問いだからな……ああ、偶には顔見せに来いよ、んじゃ」

 

キャンパスに向かって筆を走らせながらもスマホロトムで誰かと話していたラビ、それが誰なのかはサザレが聞いても返事はないだろう。そういう類の相手は誰にも存在する、ラビにもいる。まあ女ではない事はラビがサザレにハッキリと答えているが。

 

「これ、やってる事画家じゃね?」

 

アグからの依頼を受けて絵を描き進めているのだが、偶に自分は本当にイラストレーターなのかと疑いたくなる。イラストレーターは何方かと言ったらデジタル的な手法で絵を描くイメージがあるのだが……自分のようにキャンパスに向けて筆を執って描くという事は画家の領分なのではないだろうか……まあ別にちゃんと依頼料を貰えれば別にその辺りは気にせずに描きはするが……後でまたデジタルに慣れ直さなければ……

 

「にしても、あいつ想像以上に人気なんだな……」

 

今回の依頼というのが放送局のマスコットを描いてくださいというものだった。そのマスコットというのが……狂乱の鋼鴉ことアーマーガアであった。色違いで全身が古傷だらけという事だけあって歴戦の勇者が好きなポケモンファンへの人気が極めて高い事がアグからの依頼で判明した、したのは良いのだが……

 

放送局(ウチ)のマスコットってあいつでいいのか……」

 

別にマスコットを決めている訳でも誰かをもうプッシュしている訳でもないのだが……世間様はあんなのがマスコットと認識されているのだろうか、マスコットというのは確かにシンボルという意味合いもあるが……一応幸運を齎す存在とかとも解釈されていた筈なのに……あれが幸運を呼ぶとはとても思えない。呼ぶのはバトルだけではないだろうか。

 

「……雄々しく翼を広げているこの構図だけ見たらある種幸運を呼ぶマスコットか……良いバトルを招く幸運のマスコットだな、うん。お前は軍神の化身か何かか」

 

出来上がった絵を見る。依頼人の注文で月か太陽をバックに大きく翼を広げているのが良いと言われたので、ちょうど余分に注文してしまった色を使えるので満月をバックにして翼を広げつつも、瞳を輝かせていまにも襲い掛かって来そうなアーマーガアに仕上げた。

 

「お~流石ラビ、いい感じに仕上がったね」

「それはいいんだけどさ、これを見てマスコットって思える?」

「どっちかといったらラビのアーマーガア?」

「……だよなぁ……」

 

ラビのアーマーガア、か……個人的には相棒のダイケンキをそう思って欲しいのだが……色んな意味でそれは難しいのだろうか……まああれは色んな意味で存在感が段違いだからそんな事を思うのも難しいのかもしれない。自分の相棒と象徴は別という事だろうか。

 

「ねぇラビ、ラビのエースってダイケンキだよね。でもこの前のセンリさんとのバトルだとアーマーガアもなんかエースみたいな扱いをしているような言い方してなかった?」

「そりゃそうだろ、こいつは俺の準エースだ、様子見をする為のエースだ」

「なにそれ」

 

アーマーガアというポケモンは防御よりの特徴をしているので最初に投入して相手の様子見に効果的な働きを出来る。仮に相手が起点作成をして来るにしてもアーマーガアなら問題なく対応出来るし最悪の場合はダイマックスで切り返す事も出来るし、特性のミラーアーマーでデバフ技は反射出来るし鉄壁で防御を上げてからのボディプレスやつけ上がるで強引に突破も出来る。そういう意味合いでの準エースがアーマーガアの役割である。

 

「じゃあ単純に言うと、ラビのガチパーティってエースが数匹いるって事?」

「数匹?何言ってんだよ」

「ああ流石に違うよね、準エースとエースじゃ全然―――」

「全員、エースだよ」

「えっ?」

「1軍って呼んでる奴らは全員、俺のエースだよ。正直な話をすれば分けたくはないんだけどな……だけどそうした方が皆のモチベが上がるってダイケンキからの提案があってな」

 

手持ちが増えていく中で色んな意味で困ったのがポケモンの選定や育成基準、それらに悩んでいると群れを率いるポケモン、ダイケンキとしての意見を出された。それが1軍や準1軍といったような区別であった。ラビとしては複雑だったが、導入してみると驚くほどに皆の士気が上がったので素直に驚いてしまった。流石に統率力という意味合いではダイケンキに勝てないらしい。だが、信頼という意味合いでは優っている自信がある。

 

「流石ダイケンキ……でも全員エースはエースで結構大変じゃないの、パーティの構築とか」

「そうでもないさ、自分が何をしたいかを決めてからバランスを考慮すると意外とすんなり決まるもんだ」

「ごめんくださ~い!!!」

 

そんな声が響いてきた、インターホンが押されない、つまり挑戦者か。とラビは出迎えに向かうとそこには明るそうな青年が長靴を履いたニャースを連れて立って此方を見て笑っていた。

 

「えっと初めまして!!僕はテツヤと言います、先日ハイパーボールクラスに昇格しまして、ラビさんにバトルの申し込みをさせて頂きたくやってまいりました!!」

「ニャアッ」

「あっこいつは相棒のニャースです、ハイパーボールクラスへの昇格も、こいつの切り裂くが決めてだったんです」

「長靴を履いたニャース……成程、いやご挨拶が遅れました。イラストレーターのラビです」

 

キンセツシティのテツヤ。長靴を履いたニャースをパートナーにしているトレーナーでサイユウ大会ではサトシと激突、勝利した上でサイユウ大会を優勝している実力者。チャンピオンリーグでは確かニャースの奮戦もあって、四天王のカゲツに勝利こそしたが、ポケモンのダメージが余りにも酷かった為に辞退という残念な結果に終わったが、もしもそのまま進んでいたら?という話が弾むトレーナーでもある。

 

「せ、先日のセンリさんとのバトルも拝見いたしました!!あ、あのっ僕是非アーマーガアとバトルがしたいんですがお願い出来ますか!!?」

「ア、アーマーガアとですか?避けられる類のものだと思うんですが……」

「それも間違った意見ではないと思いますが、あんなに強いポケモンなら挑んで勝ってみたいじゃないですか!!それにたとえ負けたとしてもそれは決して無駄になりませんし、僕にとっては宝になってくれます!!」

「ニャアッ、ニャアンニャ」

「えっあっ!?す、すいませんなんか一方的に熱く語っちゃって……!!」

「……いえ、そこまで望まれるなら喜んでアーマーガアでお相手させて貰いますよ―――最初から全力で行くから勝ちに来いよテツヤ君」

「っ……はいっ!!やるぞニャース!!」

「ンニャアアアアンッ!!!」

 

なんとも気持ちがいいトレーナーだ、こういう相手とは楽しいバトルが出来そうでいいな。

 

「あっ後一方的なお願いばっかりで申し訳ないんですけど……3対3でお願いしてもいいですか?」

「勿論。寧ろそう言う意見が来るのを待ってたのに誰もしてこないんですよね……初戦のグラバー君ぐらいでしたよ」

「ああっ彼とはスーパーボールクラスでバトルもしましたよ、ニャースがあと一歩のところまで追いつめられるレベルでしたよ彼のエクスレッグ。一手、何かをしくじったら負けてたのは僕でしたね」

 

それは良い事を聞いた。また挑んできて欲しい物だと思っているとフィールドに着くと既にドローンロトムがいた。やっぱり固定されているんだろうか。

 

『スマホロトムより互いの情報を取得。このバトルはPWCSランクバトル、ハイパーボールクラス公式戦として承認されました。対戦ルールは3対3、ポケモンの交代は両者自由となります。ラビ選手 VS テツヤ選手。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』

「派手に暴れろ―――アーマーガア!!」

「―――……ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!!」

「最初から全力だ、行けぇっニャース!!」「ニャアアアアンッ!!!」

 

To Be Continued……!!




AGからテツヤさんの登場です。長靴を履いたというどっかで聞いた事あるような個性を持ったニャースが相棒さんですが、覚えてる人はいるかな?

後、正式にアーマーガアがマスコットに決定しました。有難う御座います。



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