週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:神出鬼没の軽業忍者アギルダー

「なんか、急に来なくなったね」

「良い事だ」

 

ミクリが帰ってからもう1週間は経つ。ラビは穏やかな日々を過ごしていた、ソシャゲのキャラクターのデザイン依頼が来て久しぶりにイラストレーターとしての仕事も出来た。なんというか画家としての仕事ばっかりしていた気がしていたのでなんか嬉しかった。それほどに仕事に熱中出来るほどに挑戦者も来なければ客人が来ることもなかった。世間ではブルーベリー学園にて発見されたヒスイ時代のハリーセンの事で話題が持ち切り、自分にも取材の申し込みが来たが、ラシーマ以外の物は全て蹴っていた。

 

「ラバイ君なんか言ってなかったの?」

「俺にぐらい教えてくれてもよかったんじゃねぇの!?っていうメッセは来たな」

「だろうね……ニュースで対応してる時にさ、やるかと言われたらやる、って言われたじゃん」

「犯罪者が周りで出た時みたいな言い方しやがって……俺ほど善良で警察に積極的に協力していて犯罪者を取り締まって警察に引き渡している市民は中々居ないぞ」

「嘘じゃないのがホント性質悪いね……」

 

実際問題ラビは警察から数多くの感謝状やらを受け取っている、正確に言えば彼のポケモン達が受け取る物をトレーナーとして受け取っている。なのでパルデア地方で最も治安維持、そして犯罪者確保で警察に協力的にトレーナーという事になっている。と言っても実際はラビのポケモンを狙ってくる奴らを取り締まっているだけなのでポケモンGメンの方々は苦笑いを浮かべる他無かった。言うなれば自身を囮にしているような物だからである。

 

「だけど最近は本当にいなくなったよね」

「犯罪者が?」

「いやそっちもだけど挑戦者」

 

ミクリとのバトル以降、挑む者が激減した。少なくともこの1週間は誰も挑みには来なくなっている、ラビとしてはかなりランクも上がっているのでこの辺りでゆっくりする時間を取ったとしても文句は言われないだろうし、ポケモン達の回復の為にも有難い時間となっている。

 

「ミクリさんとのバトルで暴れ過ぎた?」

「あの程度で?あれワザと晴れで合わせただけでガチなら俺も雨パで挑んでたぞ」

「えっそうなの?」

「ミクリさんなら雨パとの親和性も高いだろうし、ハイパー帯ならむしろそれ出来た方が勝率は高いからそれを利用するのは有り寄りの有りだからな」

 

だが絶対にそうしてくる確証もないので日照りで相手の水技を半減出来る晴れパ選出というある種の逆張りをしつつも安定択を取ったとの事。

 

「なんだろうな……そろそろ強い相手が来そうな予感がある」

「例えば、どんな?」

「さあ、何となくそんな予感があるだけ」

 

立ち上がってまた配信でもするか~と身体の骨を鳴らして声を漏らすラビ、そんな愛する人を見つつもラビの予感は大体当たるんだよなぁ……これも一種のフラグなのかなと苦笑するサザレであった。

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回のポケモンは此方」

「ギィッ!!」

「アギルダーさんですってうおっ!!?ちょっまっ!?よし来い!!」

「ギイイイイアアアアッ!!!!」

「ふんにゅうううううううっっっ……!!!よし、俺の勝ち!!」

「アッギ~」

 

・と、唐突に何!!?アギルダーがヌシに攻撃した!?

・それを真正面から受け止めた!?

・サトシ:なんかケンタロスみたいなやつだなぁ

・えっケンタロスってそういうのだっけ?

・サトシ:いや、俺のケンタロスはあいさつ代わりに突進してくるから

・それ、殺しに来てるの間違いじゃなくて?

・キバナ:愛されてるなサトシ

・アイリス:まあ悪意とか本当に無くて本当に懐いてて突進されてるんだよなぁ……

・ナンジャモ:偶に思うけどサトシさんって何なの?

・ナモ公がいます!!

・チャンピオンやぞ。

 

「アギルダーさんは虫単タイプのポケモンさんです。アギルダーさんを語る上で欠かせないのがシュバルゴです。以前も紹介しましたが、シュバルゴの進化前であるカブルモさんとアギルダーさんの進化前であるチョボマキさんはそれぞれを通信交換する事で進化するという特異な条件を宿しています、カブルモさんと共に電気的な信号を受けた結果、進化前の殻を明け渡す事で身軽になって生まれた進化とも言われていますが、現在も研究過程にある代物です」

 

・あ~そういえばシュバルゴって相当に遅いんだっけ

・試したらトリックルームでエースになる位に遅かった。

・んじゃそれを脱いで滅茶苦茶身軽になったのか。

・忍者みてぇだな

・ゲッコウガの親戚か?

・寧ろライバルかも。

 

「重い殻を脱げ捨てた事で動きは正に俊敏、眼にも止まらぬ動きで相手を翻弄し身体から分泌した毒液を飛ばしての攻撃が得意とします。このアギルダーさんはイッシュ地方ではかなりメジャーなポケモンでして、アギルダーさんを主役とした映画やマンガは人気を博しています。因みにホドモエシティには怪傑ア☆ギルダーなるアギルダーさんを相棒にしたローカルヒーローが活躍してます、見た目は中々ヒロイックでカッコいい見た目をしてますね、知らんけど」

 

・いや知らねぇのかよ!!!

・でもこんな格好のポケモンが素早く動いたら確かに人気でそうだな。

・カッコいいもんな

・その怪傑とやらは良い人なのか?

・一応いい人かな、アギルダーっぽい装飾したバイクに乗ってて普通にボランティアとか子供の相手とかしてて気軽に話しかけられるし拘りのあるファンサービスをしてくれるし街では頼られる人気者だよ byホドモエ在住。

・へ~そうなんだ。

 

「アギルダーさんの特性は粘着と潤いボディ、そして夢特性が軽業です。私のアギルダーさんは軽業ですね」

 

・持ち物を落とさない、雨で状態異常回復、持ち物なしで加速か

・個人的にはどれも良い気がするけど、一癖あるな

・こうみると軽業が一番強いか?

・キバナ:基本持たせない奴が多い事を考えるとそうかもな。

・アイリス:一応公式ルールでも持ち物はOKなんだけどみんな持たせないよね

・サトシ:それレッドさんも言及してた、持ち物持たせても面白いのにやらない。持たせない方がベターって風潮があるって。それも可笑しいって言った、だったらメガストーンとかはどうなるんだって

・ナンジャモ:あ~……いやそれレッドさん達の世代が持ち物なかったせいでは?

・レッド:……あっ成程。

・気付いてなかったぁ!?

 

「アギルダーさんを特筆するべきはその圧倒的なスピードです。これより上を探そうとするとマルマインかテッカニンしかない程の圧倒的なスピードを誇っており、イッシュのスピードスターというニックネームを持つアギルダーさんもいます。そのスピードを持っているにしては体力も並程度にはある上に特殊も高いので超高機動で相手を翻弄しつつも攻撃を仕掛ける、相手との相性が悪ければ即座に引くという選択も可能です」

 

・あ~俺好きだぁ

・スピードバトルってやっぱり人気だよなぁ

・見てて楽しいもんな。

・でも目が疲れるんだよなぁ……

・分かる……

・ナンジャモ:偶には遠くの景色、見ようか。

 

「主力技は虫のさざめき、虫の抵抗、シグナルビーム、気合玉、ヘドロ爆弾、アシッドボム、ギガドレイン、エナジーボール、水手裏剣、命がけ。物理では蜻蛉返り、這い寄る一撃、吸血、フェイントなどですかね。基本的に特殊での立ち回りが必要となります」

 

・あ~そこまで広くないんだな

・まあ虫タイプだし

・えっ水手裏剣出来んの⁉

・忍者だ忍者!!

・かっこいい~!!

・これだから男は……

・ナンジャモ:忍者さいこ~!!

・ナンジャモさああああん!!?

・ワロタwwww

 

「ダブルバトルでは相方のシロデスナさんの特性である水固めを発動させるために水手裏剣を打ち込むというコンボもありますよ、物理が低めですから結構適役ですね。変化技が豊富な事も含めて単体で役立つというよりもパーティの一人として活躍するタイプですね。そんな変化技はアンコール、アンコールと欠伸で相手の動きを封じ、守るで的確な防御、溶ける、高速移動、影分身で自己強化しつつもそれらをバトンタッチで後続につなぐ、まきびしや毒びしでフィールドを整える、堪えるで本当にヤバイ時に堪えるなどなど……侮れない性能をしています」

 

・うわマジでシャレにならねぇぞこれ。

・成程!!シロデスナは地面タイプで水は効果抜群だけど一発一発は弱い水手裏剣ならダメージを抑えられる!!

・水手裏剣が

・威力が低い……?

・ナンジャモ:みんなみんな、それはサトシさんのゲッコウガ限定だよ

・サトシ:いやぁ照れるな

・アイリス:多分褒められてないよ?

 

「そして私のアギルダーさんの悪癖でもあるんですが……こいつ、凄いんですよ自分から命がけを撃ちたがるんですよ。命がけは発動した段階で自分の瀕死が確定となり、その時点である体力と同じだけのダメージを相手に与えるという技です。なのでアギルダーは命がけを使えるポケモンでは本当に高速ポケモンなので相手の上から命がけをする事が可能ではあるんですけど……毒びしとか撒いてもらってからの方が個人的には助かる時があるんですけど」

「ギルダウ!!」

「あっはい、ダメですかそうですか」

 

・ええ……

・何その命知らず

・命がけなだけに

・なんでそうなるん?

・マジで意味分からん。

 

「さあ……?まあ兎も角、その素で神速並のスピードを叩き出せる超高速の忍者、アギルダーさんいかがでしょうか

 

・ヌシのアギルダーは置いといて……俺こいつ好きだぞ

・俺も、欲しいけど友達が、さ……

・こいつも伝説のポケモンだよね……

・キバナ:超高速の忍者か……ちょっと使ってみたくはなるなぁ

・アイリス:タイプ的に違うけど使ってみたいポケモンっていますよね

・ナンジャモ:だったらガラルにもバトルフロンティア出来るんでしょ?レンタルバトルの施設を作ってみたら?それなら色んなポケモン使えるし、まあそこまで行くの大変だろうけど

・キバナ:……ありだな、いっちょ直訴してみるか。

 

 

ガラルのバトルフロンティアが新たなステージに進みそうになっている中で配信を切る。アギルダーは終わったぁ~?と言いたげな顔をしているので終わったぞ、と答えると即座にいいいいやっほぅ!!!と言いたげなスピードで飛び回る、いつも思うのだがなんでお前はゲッター軌道が出来るんだ……メタグロスならまだ分かるんだけど。

 

 

 

 

 

「ギ~ルギルギルギルギル~♪」

 

さて、今日は誰にしようかな~?庭の空を高速でジグザグに動きながらも獲物を見定めるかのように目を凝らす。そして見つけた相手、やっぱりお前だぁぁ!!

 

「シュバッ?バアアルゴッ!!?」

 

またお前か!?と言わんばかりに移動を開始するシュバルゴだが私の軌道から逃げられると思うなよ!!と先手を取ってさあ勝負だ!!と宣言するとシュバルゴは溜息交じりにその辺の小石を持った、そして軽く自分にパスしてきた、何かと思っていたら、はいお前の勝ち、ンじゃ俺はこれで、と去ろうとした。

 

「ギイイイルダアアアア!!!ギルギルギルゥゥダァアア!!?ギルギギイダルダアアアーギルダァ!!!?」

「シュバ、ババアルゴ、シュバアアルゴ」

「ギルダ!!ギルギルギリギギギダ、ギルゥウダ!!」

「シュバ、シュウバアア!!!」

「ギルルウウウウウウウウ!!?」

 

「……ケンキ」

 

何やってんだあいつら……と溜息をもらすダイケンキの先にはシュバルゴのメガホーンを受けてぶっ飛ばされたアギルダーの姿があった。




ラストの寸劇は、ギャグマンガ日和の聖徳太子の木造建築をイメージしてください。
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