「さあ次だ、行くぞ太古より蘇れユレイドル!!」「ユ~レイ……」
「頼むぞ、ファイヤー!!」「ギャアアアアアアアアッ!!!」
| ・おおっファイヤー遂に来た!! ・公式戦初試合かファイヤー!!! ・まさか伝説のポケモンのバトルが見れるなんて!! ・っタクトの試合 ・いやまあうんその……。 ・ダークライは幻定期。 ・どっちも同じようなもんじゃろ ・そうはいかんのじゃ。 ・相手は……な、何あれ? ・ナタネ:キャアアアアアアアユレイドルぅぅぅぅぅ!!!!ゆらゆらしてるの可愛いいいいい!!! ・成程、草タイプか。 ・判断が早い!! ・まあナタネさんが反応してるならそうか ・キバナ:ついでに岩でもある。草岩だな。 |
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『ファイヤー VS ユレイドル!!3、2、1……BATTLE START!!』
「ロックブラスト!!」
「高速移動で回避!!」
触手から岩タイプのエネルギーを固めて投げつけるように放ってくるロックブラスト、それを高速移動で回避していくファイヤー。ただ速度を付けて飛ぶのではなく上下左右、縦横無尽に飛び回って狙いを付けられないようにしていく。
「挑発!!」
「ギャアアッギャアア!!」
「封じて来たか……ならばヘドロウェーブからヘドロ爆弾!!」
ユレイドルが身体を揺らしながらも思いっきり踏みしめると猛毒の波がフィールド全体を飲み込まんと溢れ出してくる。毒タイプでもないのにこれだけの毒をまき散らせる事に驚くと同時にフィールドのトレーナー保護機構が発動して、トレーナーサークル部分がせり上がって高さを稼ぐ。が、ヘドロウェーブも同時に上昇、いや間欠泉のように吹き上がっている。
「レイ、レイ、レイッ!!!」
「ギャア、ギャアアアアアアアアアッ!!!!」
「そう来たかっ……!!」
バリアフィールドが展開される程に猛烈な毒の波が起きフィールドに打ちあがる毒の水柱、それはユレイドルが毒液の中に居ながらもあちこちにばら撒いているヘドロ爆弾が時間差で炸裂して、巨大な柱を生み出していたためだ。しかも、ご丁寧にバリアフィールドの高さの限界に合わせているという手の入れっぷり。ファイヤーも完全には避けきれていない、毒液を何度か浴びてしまっている。
| ・うっわなんだこれ…… ・毒液塗れ…… ・なんでユレイドル、平気なん? ・毒を持ってる連中が自分の毒で死ぬか? ・あっはい。 ・探せばいそうな気もするけどな。 |
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「なら……平気じゃなくしてやろう、奴の居場所、分かるよな!!」
短い言葉だが、ファイヤーは分かる。炸裂する爆弾のパターン、数、それらが生み出す潮流、それらからユレイドルは中央部からやや離れた場所にいる。自分で作った流れに乗って静かに移動しつつ、爆弾をばらまいている……なんて強かな奴だ。だが分かってしまえば此方の物だ。
「暴風!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」
一段と翼を羽ばたかせて毒の海と化したフィールドに爆風を作り出していく、風は次第に渦を形成して毒液を巻き上げて巨大な竜巻となっていく。その中にはユレイドルも巻き込まれており、自分が放ったヘドロ爆弾が渦の中で自分に次々と命中していくのが分かる。
「ユレイドル、蓄えるだ!!」
「ユ~レイ~……???」
「ダメか、混乱している……!!」
「ギャアアアアッ!!!」
竜巻の上層から吹き飛ばされたユレイドルは何度もバウンドしながらも叩き付けられた。耐久自慢のユレイドルと言えど、竜巻の中で何度もヘドロ爆弾を受けるのはたまったものではないしそれらは自分は打ち出したものでその威力は折り紙付き。
「エアスラッシュ連打!!!」
「ギャアアアッ!!!」
「くっユレイドル、自己再生!!」
「ユ~……レイッ!!ユレレレレッ……!!」
「ギャアアアアアアアッ!!!」
| ・回復とダメージの応酬……!! ・これは、どっちが有利だ!? ・ユウリ:はいラビさんが有利です。ユレイドルは混乱の上に自分のヘドロ爆弾を無数に食らってますし、そこから自己再生をしててもダメージを受けながらですから体力の上下が極めて激しいです。体力の乱高下が発生するとスタミナという体力の減りがマッハになります。 ・キバナ:自己再生でどこまで粘れるか……エアスラッシュの切れ目を狙う気か ・シロナ:だけどファイヤーもダメージは負ってる、あれは……毒状態になってるわね。 ・サトシ:あれだけ毒液を浴びてればな……という事は、もう根性頼りですね |
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「ギャアアア、ギャアアアアッ……!!!」
「ユウゥゥゥウレイィィィィッ……!!!」
互いの体力が尽きるかの根気比べとなって来た、どっちが勝つのかと思いが過る中でフッとガラルファイヤーの身体が落ち込んだ。その時だ、ユレイドルとダイゴは遂に来た!!という顔になった。
「今だパワーウィップ!!」
「ユウウウレエエ!!!」
触手を一気に伸ばしてファイヤーを捕獲しようとするユレイドルだが、落下するファイヤーの瞳が爛々と赤く輝いたかと思いきや地上に激突する寸前に再び翼をはためかせた。逆さになりつつもユレイドルへと一気に迫っていく。触手は完全にその動きを捉えられていなかった。
「そのままぶちかませ、燃え上がる怒りぃ!!!」
「ガアアアアッギャアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
「メテオビーム!!」
咄嗟にダイゴも指示を出すが、メテオビームはチャージを要する。よって燃え上がる怒りを迎撃する事は出来ずに全身にファイヤーの怒りを浴びる事になってしまった。それらを受けたユレイドルはゆっくりと倒れ込んだ。毒液もそれによって減っていき、ユレイドルの状態を確認できる状態にまで無くなった。
『ユレイドル、戦闘不能!!ファイヤーの勝ち!!』
「ギャアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」
初の公式戦、しかも相手は現役のホウエン地方チャンピオンのポケモンで耐久力自慢の持久戦を得意とするユレイドル相手に根競べをして勝った。これが嬉しくない訳がないのかファイヤーは勝利を誇示するような雄叫びを上げた。
| ・と、取ったぁ!! ・ファイヤーすげえええ!! ・ユレイドル倒し切ったぁ!!! ・最後のなに、演技なん⁉ ・キバナ:相手が取ったと思った瞬間こそ最大の隙か |
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「有難うユレイドル、ゆっくり休んで……強くなったねラビ君、君は本当にあの時から強くなった!!」
「だといいんですけどね」
「だから今度は―――僕の本気で君を打ちのめす!!いけっメタグロス!!」
「メッタァッ!!!」
出現した白金の要塞、嘗て自分を打ちのめした存在たるメタグロスが遂に現れた。そしてダイゴは徐に自らのキーストーンを手に取り、キスをした。溢れ出るメガシンカの光がメタグロスへと繋がっていく光景は興奮と恐怖、様々な感情を記憶と共に呼び覚ます。
「『石の煌き……絆となれ!!メタグロス、メガシンカ!!!』」
「『メッタァアアアアッ!!!!』」
リフレインする記憶が、今の光景と被った。全く同じ光景、だが今は違うじゃないか……過去は過去で現在は現在だ。あの時、自分はダイゴと互角に戦えていたか、違うだろうに……今ならばもっと先へと進むだけだ。ファイヤーは毒のダメージが深刻で出来る事は限られている、ならば……ファイヤーは自分の意図を察したのか頷いてくれた。感謝する……。
『NEXT BATTLE ファイヤー VS メタグロス!!3、2、1……BATTLE START!!』
「メタグロス、コメットパ「置き土産!!」ギャアアアッ!!!」なっ……!?」
ファイヤーは全ての力を使って有らん限りの呪詛を放った。それはメタグロスへと取り付いていき力を奪い去っていく。その代償と言わんばかりにファイヤーは地面へと落ちていくのだが……その際にダイゴは見た、ざまぁみやがれ……と言わんばかりの勝ち誇ったファイヤーの顔。ファイヤーは負けたのではない、自ら負ける事で勝利を取った。
『ファイヤー戦闘不能!!メタグロスの勝ち!!』
「有難うファイヤー、後で最高に美味いアップルパイ作ってやるからな」
| ・此処で置き土産!?勝負を自分から捨てた!?ファイヤーを捨てるの!? ・いくらなんでもこんなの…… ・シロナ:合理的過ぎる程に的確な判断ね……ファイヤーは毒のダメージでもう長い事フィールドにはいられない、そして開幕直後のどうしてもエンジンが回り切らないタイミングでの置き土産……流石のメガメタグロスも動けなかったし彼も動けなかった。 ・で、でも幾らファイヤーがダメージ負ってるからって……あんなに頑張ったポケモンを ・それに痛み分けでそれを相手に押し付ける事だって…… ・ユウリ:あの状態で痛み分けをしても時間がかかります、メガメタグロスのスピードなら痛み分けが発動しきる前に潰す事は簡単です。そんな相手に痛み分けはリスクが余りにも高い……だから最速で、メガメタグロスの戦闘力を削る一手を打った。 ・キバナ:ラビの特徴が如実に出てるな……バトルでは合理的な判断を躊躇無くする。それがどんだけ恐ろしい事か、よく見ときな。メガメタグロスは攻撃と特攻を奪われた。 |
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「……まさか置き土産を、バトル開始直後にやるなんて……痛み分けから入ると思っていたよ」
「間違いなく速攻で此方を仕留めに来るメガメタグロスを封じる最大にして最良の手、それが置き土産。ポケモンを瀕死にするという理由から使い手も少ないこの技、使わない?冗談じゃない……使ってこその技だ、こういう事をすると言われるんですよ、お前はポケモンを何だと思っているんだって……愛しているに決まってるだろ、愛しているからこそ、本気で勝ちたいと願う彼らの内心も察せられる」
そうだ、この空気感、あの時のチャンピオンズリーグで感じた空気と同じものがある。彼の集中力が最大限に高まっているのを感じる。
「全力で勝利を求める仲間は、俺達トレーナーの指示を信じて託してくれている。トレーナーがトレーナーたらしめる存在こそがポケモン、ポケモンバトルなんて野生でも出来る事だ。なら俺達の仕事は彼らの願いを、遂げる事だ―――行くぞ相棒、過去を、今を、未来へ導けっダイケンキ!!!」
「ケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエンッキ!!!!!」
| ・……なんだか恥ずかしくなってきた。 ・うん俺も……。 ・此処まで素直にポケモンに愛してるって言える人何人いるよ ・ユウリ:私はラビさんの考えに賛同します。此処まで来てるならポケモンもそう望んでいる筈ですもん。じゃなきゃ此処に上がる事すらも出来ませんよ。 ・キバナ:同感だ。 ・シロナ:やっぱりいい考えよね。 |
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遂に来た、相棒にして最大戦力のダイケンキが。あの時はボスゴドラとメタグロスが残っていた時に彼の手持ちがラグラージとダイケンキだったなと思いだす。君は思いの外ロマンチストの素質がある事を理解した。あの時の敗北を、これで覆すのか。
『NEXT BATTLE ダイケンキ VS メタグロス!!3、2、1……BATTLE START!!』
「素早く―――剣の舞!!繋げて力強く―――秘剣・千重波!!!」
「ケエエン……ダッケエエエエンッ!!!! 」
「来るぞメタグロス、鉄壁!!」
「メタ、メタッ!!?」
刹那、剣の舞を完了させたダイケンキが懐に飛び込んで来た。黒く染まった鎧と血のような美しい眼光が残光を残しながら、抜刀された剣が確かにメタグロスの身体を捉えて吹き飛ばした。同時にその身体に無数の破片が食い込んでいるのが見えた。
「これはっ……そうか、あの時練習していた技か!!ならば僕たちは君達から習ったこれらで補うまでさ!!素早く―――高速移動そして力強く―――コメットパンチ!!いけぇっ!!!」
成程、ラビはダイゴの作戦を理解した。攻撃と特攻は確かに下がっているが威力を上げる方法はある。それは素早さだ、スピードを上げて殴る事で威力を上げる、そしてメタグロスはメガシンカをするとその体重はほぼ1tと等しくなる。いやボスゴドラの事を踏まえるとそれすら上だったとしても驚く事が出来ない。そんな質量のメタグロスが猛スピードで突撃してくる、その威力は凄まじい物へと変じる。流石頭の回転が速い。
「ダイケンキ、分かってるな。力強く―――シェルブレード!!!」
「ケンッ!!フゥゥゥゥッ―――……ケンッ!!!」
超高速の鉄の砲弾となって突撃するメタグロスに合わせてダイケンキは身体から全ての力を抜いた。完全な脱力、瞳すら閉じて攻撃を待った。そしてその身体をコメットパンチが貫こうとした時―――メタグロスは余りにも異質な手応えに目を見開いた。なんだこの手応えは、まるで風に靡く布を殴ったかのような―――……直後、ダイケンキの一撃が身体を切り裂いていた。浮遊すらも難しくなりそうなダメージを受けて、メタグロスは苦し気な声を漏らした。
| ・えっ何今の!? ・確かに、コメットパンチが当たったのにほぼノーダメージ!? ・それに比べてメタグロスのダメージ尋常じゃなさそうだぞ!? ・ダイケンキも鎧黒くなってるしどうなってんだよこれ!? ・シロナ:これが、ヒスイの力を振るうダイケンキ……凄いわ。 |
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「今だ水浸し!!」
「くっまずい、メタグロス、サイコキネシスで防げ!!」
「メ、メタァッ……!!」
「そう防ぐよな、防いじゃうのがアンタさ!!アンコール!!!」
アンコールをした事でメタグロスはサイコキネシスしか出せなくなった。タイプ封じは失敗したが、これで硬い爪は封じたも同然。質量攻撃も封じる事が出来た。
「ならばサイコキネシスで攻めるぞメタグロス!!!」
「そう来るよな、だったら……鋭利に―――秘剣・千重波!!!」
サイコキネシス、エスパー技というポケモン界隈でも一二を争う程の強力なタイプの技が襲い掛かるが、更に漆黒となった鎧のダイケンキはそれらをアシガタナで寄せ付けず、飛び込んでいった。その表情はアドレナリンで興奮しきっている口角を吊り上げた笑みで染まっていた、そしてそれは―――全力で振り下ろした一撃でメタグロスの鋼鉄のボディに深々と傷を与え、その身体を大地へと沈めてみせた。
「メタ、グロス……よく、よくやってくれたよ、相棒っ!!!」
ダイゴは倒れ伏した相棒にそう声を掛けた、彼は自分の為に懸命に戦ってくれた。ならばこの言葉こそが掛けるに相応しい言葉なのだと直感した。メガシンカが解除されたメタグロスは動けなかったが……その表情に後悔や未練といった物は欠片も残っていなかった。
『メタグロス、戦闘不能!!ダイケンキの勝ち!!BATTLE OVER!!ラビ選手の勝利となります!!』
| ・ダ、ダイゴさんに勝った……!? ・マスターズエイトの一角だった人に、勝ってみせた…… ・シロナ:面白い、面白いじゃない。戦いに行っちゃおうかしら? ・オーバ:おっとあいつとの因縁は俺の方が上だぜ ・デンジ:よく言う、雑誌の取材で如何でもいいみたいな事言われたくせに ・ユウリ:はいはいはいっ私もバトルした~い!!! |
|---|
『CONGRATULATIONS!!今回の勝敗によってPWCSのランキング変動を行います、専用アプリにて確認出来ますのでどうぞご確認ください!!それでは次回のバトルまでSee you again!!!』
勝てた……あのダイゴに……自分はあの時、ホウエンチャンピオンに負けたあの日の自分が見たかった光景に漸く辿り着けた……そう思うと歓喜に身を震わせたくなったがそれ以上にしなければいけない事がある。
「ダイケンキ、最高だったぞ。カッコ良かったぜ相棒」
「ケンッ……!!」
「ほれ、嫁さんもあそこで見てるぞ」
ラビが指さす先には頬に手を当てて蕩けきっているバクフーンがいた、あれは完全にダイケンキに惚れ直したという顔だな。その隣では膝枕をしているアシレーヌと丁度起きたのか、膝枕をされている状況を全く理解出来ずに呆然としているラグラージの姿もあった。
「負けたかぁ……だけど悔いはないよ、君の思い切りの良さ……それを侮っていたよ。だけどハッキリ宣言しておくよ、僕はこのままでは終わらないよ」
「望む所です。今度はホウエン地方チャンピオンの座でもかけてやります?」
「おっ言うねぇ、その気があるなら来なよ、何時でも相手になるよ」
火花を散らせる二人だが、直ぐに破顔して笑い合った。彼らにとって勝っても負けてもお祭り騒ぎなのがポケモンバトルなのだ。例えPWCSの舞台でもそれは変わる事はない。
「それよりさっきの業は何だったんだい?あんなのを隠しておくなんてズルいじゃないか」
「いやあれは私じゃなくて別の子が開発した第三の業なんですよ、巧業って言うんですけどね」
「もっと詳しく!!出来ればその子についても!!!」
この時、まだ配信停止の操作をしていなかったので世界中に第三の業が広まってしまい、益々パルデアへと渡ろうとするポケモントレーナーが増加し、パルデア行き争奪戦は激しさを増したとか。