週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSランクバトル VS ホップ 終編

素早く―――剣の舞、力強く―――ボーンラッシュ!!!

ルルルウウウウオゥ―――クオオオオンヌ!!!

「ザマゼンタ、下がりながらムーンフォース!!」

 

素早く舞を終わらせると即座にエネルギーを長い棒の形にして回転させながらも突撃していくルカリオ。それに対してザマゼンタはその勢いに負けじとムーンフォースを放つ、がルカリオはまるで槍のようにそれを振り回してムーンフォースを弾いていく、中には見事なフォームで撃ち返し、ザマゼンタへと直撃までさせている。

 

「なんてボーンラッシュ捌き……氷の牙だ!!」

「ウルゥゥゥゥゥッ!!!」

「やらせるな!!」

 

ボーンラッシュで防御する、が地面タイプのそれは氷タイプには相性が悪いのか真ん中で真っ二つに砕かれてしまうが、ルカリオは動じる事もなくそのまま姿勢を低くしながらも折られたボーンラッシュをザマゼンタの口へと突っ込んだ。次の牙を繰り出そうと大口を開けていたザマゼンタの口に入られたそれはつっかえ棒のようになってザマゼンタは口を閉じられなくなっていた。

 

「う、うっそぉっ!?」

「所がギッチョン!!ぶちかませ再び素早く―――剣の舞!!力強く―――グロウパンチ!!

ルウウウウウゥッ―――グルオオオオンッ!!!

「ウルゥゥッ―――!!!」

 

ザマゼンタが戸惑っている間に再度の剣の舞を済ませるとラビの得意技でもあるガゼルパンチのフォームでグロウパンチで撃ち放ちボーンラッシュを砕いて小規模の爆発を引き起こせさせながらもザマゼンタを吹き飛ばしてみせる。

 

・咄嗟の判断が早過ぎる。

・折られてから相手の口にボーンラッシュ突っ込むとか普通思いつくか!?

・しかも噛み砕こうとしたらそれはそれで痛いから一瞬躊躇しちゃうからその隙を狙って再び剣の舞からの更にグロウパンチって

・キバナ:こりゃホップも驚く訳だ、こんな戦法中々とる奴いないからな。

・アイリス:ラビさんのポケモンって基本エグい戦法使うの多いからね。

・そしてトレーナーはそれを諫めない所か推奨する。

・ナンジャモ:だってそれが戦術じゃん。

 

「ザマゼンタ―――」「相手に思考の隙を与えるな!!素早く―――飛び膝蹴り!!!

クゥゥウオオオオンッ!!!

 

ホップの指示よりもずっと早く、ルカリオの飛び膝蹴りが炸裂した。早業故に威力こそ落ちるが、素早く攻撃を当てる事自体が目的。

 

「インファイト!!」

「ルルルルックオオオオンッ!!!」

「て、鉄壁だ!!」

 

咄嗟に防御の指示こそ出せたが、ザマゼンタは滅多打ちにあう。既にルカリオの攻撃力は5段階上昇している、それに鉄壁を出してもダメージは軽減こそできるが打ち消せるほどではない。加えるならば……頭部にダメージが蓄積しているザマゼンタにとって今の状況はきついなんてレベルではない。何度も何度も頭部を揺さぶられていたザマゼンタは今立っているのも辛くなってきているが加えて盾の王の姿である為に身体の前方に重い盾が集中してしまっている、それすらも重みとなっている。

 

「ウ、ウルウウウウ……!!!」

「ボディプレスだ!!」

 

この状況を打開するには鉄壁を活かすしかない!!ホップはそう踏んでザマゼンタに指示を出す、聞いた盾の王は飛び上がった。自分の重ささえも攻撃力に転化出来るこの技ならば――思った時に、ホップは寒気が走った。ラビの口角が―――上がった。

 

「狙い撃て!!鋭く―――発勁!!

ブルルルルゥッ―――ラァァァッ!!!

「ウルゥ―――!!?」

 

飛び上がり、がら空きになった腹部、そこへ腕を伸ばしたルカリオはそっとその腹へと手を当てた。そして震脚と共に波動を込めた一撃がザマゼンタを吹き飛ばした。内部へと拡散していく波動が身体を揺さぶる。衝撃波だけではなく波動さえも込められた一撃はザマゼンタを驚愕させ、その身体を痺れさせていた。

 

・うお此処ではっけいか!!

・スモモ:素晴らしい一撃です!!しかも跳躍という攻防一体の技術が持ち合わせる一瞬のスキを見事に突いた攻撃です!!

・シジマ:だが跳躍の隙と言ってもそれを狙うのは針の穴を通すような物だ、それをいとも容易く……素晴らしいな!!

・マキシ:ぬぅっ手合せ願いたいな!!

・ユウリ:対して、ザマゼンタは冷や水が効いてるし、今ので麻痺もしてる上にボディプレスも封じられたと見ても良い、これはきつい展開だよ……

 

身体が痺れて動きが著しく悪くなったザマゼンタ、必死に身体を起こすが麻痺が身体の動きを阻害する。上手く身体を起こし切れない、ホップは強く歯軋りした、自分の指示のせいでザマゼンタに深いダメージを負わせてしまった、研究者として忙しくしていたせいでこんな事になったんじゃないのか……という後悔が湧き上がって来た時―――

 

「ウルゥゥウウドッ!!!!」

 

ザマゼンタが此方を見て強く吠えてきた、それに言葉を失っているとザマゼンタが自分の瞳を貫く程に鋭い視線を向けて来た、自分の心の内を見抜くような視線に心臓が飛び上がりそうになったが、同時にザマゼンタの気持ちも伝わって来た。

 

 

 

―――このバトルはお前だけで戦っているのか、下らん事など考えるな。

 

 

 

そう、このバトルは二人で戦っているんだ。ホップだけに責任があるなんてふざけた事は無い、技を上手く発動させられなかったザマゼンタにも責任はあると言っている。そんな事で一々凹むなんてお前らしくないと言われた気分になり、頬を強く叩いて瞳を開く。

 

「そうだな、もう考えるのは止めた!!ザマゼンタ、最後の一撃だ!!これに、全てを込めるぞ!!」

「ウルゥゥゥウウウウウドッ!!!!」

 

そうこなくては、と言わんばかりに振り向いた。ザマゼンタの前には腕を組んでルカリオがいた、そして小さく鼻を鳴らすと来てみろ、と言わんばかりの手招きをした。

 

「行くぜ、ザマゼンタ!!」

「ウルゥゥゥウウウウウドッ!!!!」

「ルカリオ、波動最大だ。波動の力を、見せてやれ!!」

「グオオオオウンッ!!!」

 

その言葉を待っていた、そう言わんばかりに全身から波動を溢れさせる。その波動を受けて、アーマーガア、ウーラオスは漸く本気を出すのかと笑っていた。既に本気は出していた、だが最大限の波動を放つのはこれからだ。

 

「一撃必殺―――巨獣弾!!」

波動の……嵐!!

クウオオオオオオオオオオオオオオオオオンヌッッッッ!!!!

 

奇しくもあの時と同じ対決、ザシアンとの立ち合いを思い出してしまった。だがあの時と違うのは……ザマゼンタが波動の嵐に対抗出来ている事、波動の嵐を突き進んで来ようとするザマゼンタ、ザシアンですら出来なかった事を彼はやっている。何かとザシアンと比較される事が多いが―――この瞬間に弟は姉を凌駕していたのは確かだった。

 

「胸を張っていいぞザマゼンタ、お前は姉より強かった」

「―――ルゥゥド……」

『ザマゼンタ、戦闘不能!!ルカリオの勝ち!!』

 

・キバナ:勝ちやがった……なんか複雑な気持ちが出ちまうなぁ

・ダンデ:気持ちは解るさ、自分の地方の伝説のポケモンが負けちゃうと、なんかな

・あ~偶にリーグ戦でそういうのもあるもんね、いざ負けるとなんかこう、来るものがある奴、

・ホウエン地方のワイ、リーグ戦で割とラティオスとラティアス見て泣きを見る。

・まあうん、それは……

・ユウリ:私のザシアンだって強いもん……。

 

「本当に有難うザマゼンタ……よし、ラストはお前だ―――頼むぞ、インテレオン!!」

「レエオン!!!」

 

・おっラストは水ポケモンか?

・ユウリ:インテレオン、ダンデさんから貰った最初のポケモンだったね。私はヒバニーでマサルがサルノリでホップがメッソン。

・サトシ:友達で別々か~俺もやりたかったなぁ……まあ寝坊したお陰でピカチュウと会えたんだけどさ、ピッカチュッ!!

・なんかピカチュウ混ざってる?

・音声入力なんじゃね?それで拾われちゃったんだよ。

・あ~あるあるww

 

『NEXT BATTLE ルカリオ VS インテレオン!!3、2、1……BATTLE START!!』

「インテレオン、狙い撃ち!!」

「守れ!!」

 

インテレオンの指先から発射された一撃はルカリオの急所を狙っていたが、それを守るで的確に防御する。重撃の影響がまだ残っている為の確実な防御、それを見たインテレオンはダッシュで接近すると守るが終了した直後のルカリオの頭部を狙い撃った。眼と眼の間を狙い撃った事でルカリオは大きくのけ反ってたたらを踏んだ。

 

「良いぞインテレオン、今度はハイドロポンプだ!!!」

「レッオオオオオンッ!!!」

 

圧縮された狙い撃ちではなく、今度は爆流染みた水流を発射するインテレオン。急所を撃たれた影響か、まだルカリオは動かないので貰った!!と思ったが、その直後にニュルンとのけ反っていた身体を起こし前屈みになるとルカリオは歯茎を剥き出しにしながらも天を見上げた。

 

「ゥゥゥゥゥッ……ルガアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!

「あ~あ、やっぱり来た」

 

ラビのそんな声もかき消す程の大音量の雄叫びを上げつつも周囲に波動をまき散らすルカリオ、その波動の強さはハイドロポンプをかき消してしまう程で思わずインテレオンも言葉を失っていた。そう、中々に上手い戦い方をしたインテレオンだが、それが元々軽くキレていたルカリオの怒りを完全に呼び覚ましてしまった。

 

・あっキレた。

・オーバ:これやばいぞ、いや冗談抜きで

・急所を撃ち抜かれた自分への怒りと相手へのいら立ちがマックスになってんなこれ……

・理不尽にも思えるけど……

・アイリス:まあ怒りってそういうもんだし

・ユウリ:あちゃぁ……私の時のルカリオって割と冷静だったんだ。

 

「い、インテレオン来るぞって嘘っ!?」

「レオッ!!?」

 

ホップが意識を覚醒させて警戒を強めようとしていた時には既にルカリオはインテレオンの懐へと飛び込んでいた。そしてその殺気と怒気を剥き出しにしているその顔はザマゼンタと戦っていた時のまるで騎士のような気高さなんて欠片も残っていなかった。

 

「インファイト!!」

「グルゥルアアアアアアア!!!!」

 

唯々、己の欲求に素直に突き進む狂戦士。原始的な攻撃欲求に突き動かされて相手を叩きのめすバーサーカーでしかない、それでいながらも拳のキレ、狙いなどは全て相手の急所ばかり。

 

「暴走してるようにしか見えないのに何だこの技のキレ!!?距離を取れインテレオン!!」

「レオ―――ッ!!?」

 

後退しようとしたインテレオンの頬にさらに踏み込んだルカリオの拳が減り込んだ、逃がす訳ないだろ、と言いたげな一撃が炸裂したインテレオンが地面でバウンドすると無防備となったその顎へと飛び膝蹴りが炸裂して吹き飛んでいく。

 

「畳み掛けろ、発勁!!!」

「ルウウウラァァア!!!」

 

ブチ切れて狂戦士と化したとしてもルカリオの技の冴えは鈍りはしない、鈍っていたら自分は三馬鹿なんて呼び方はしない。あの馬鹿共と対等と戦い続ける武人故に、自分のメガシンカポケモンの中で最強なのはこのルカリオだと思っているのだから。

 

「レ、オッ……レォ~……」

『インテレオン戦闘不能!!ルカリオの勝ち!!BATTLE OVER!!ラビ選手の勝利となります!!』

 

・うおおおっルカリオが勝ったぁ!!

・ダイゴ:やっぱりあのルカリオを突破するのは容易じゃないかぁ……

・オーバ:俺の時も半ば強引に突破したからなぁ……

・ユウリ:う~ん……怒らせる前に突破するのが理想かなぁ

・アイリス:でもそれやるのも至難の技じゃない?

・ナンジャモ:ホントラビ氏のポケモンってやばいですね☆

・なんだナモ公その言い方、ちょっと可愛いじゃねぇか。

 

『CONGRATULATIONS!!今回の勝敗によってPWCSのランキング変動を行います、専用アプリにて確認出来ますのでどうぞご確認ください!!それでは次回のバトルまでSee you again!!!』

 

「はぁ~負けた負けた!!本当に強いなラビさんは!!」

「こっちも結構ギリギリだったんだけどな……ザマゼンタを上手く突破出来たからよかった」

 

配信を切りながらもバトルを自分で振り返ると、本当にザマゼンタの突破が決め手となった。スターミーの冷や水もうまく機能してくれていて本当に助かった、でないとボーンラッシュは上手く機能しなかっただろう。

 

「んじゃ約束通りにメガシンカポケモンの特性、調べるの手伝うぞ!!何から始める!?」

「まずはポケモン達の治療が先、主にスターミーとかな」

「あ~確かに……んじゃ一緒にポケモンセンターだなぁ~」

 

この後、ポケモンセンターに向かった後一緒にメガシンカポケモンの特性解析に頭を悩ませるラビとホップであった。




な、何とか収まったぞ……。スターミーの戦いを強調したいと思ったのは愚策だったかもしれない。
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