週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:到着、ガラル地方

「あ~あ、またガラルかぁ……こんな頻繁に来るとか普通ねぇだろ」

「まあまあそう硬い事言わないで、婚前旅行って事で楽しもうよ。いい写真取れそう♪」

「お前は気楽そうでいいよ」

 

ガラル地方へと到着したラビとサザレ、此処に来た理由は当然ユウリとの再戦な訳だが……空港が極めて騒がしい、嫌な予感がしたのでそっと周囲を警戒しているとTVクルーまでいる事に気づき、これは察しのいい記者やらが自分が来ることを察知していたな……?と理解する。変装してきてよかったと思いつつ、サザレに耳打ちして何事もないように歩き出して行く。

 

「あっすいません、貴方は何故ガラルへ?という番組の者なんですが」

 

なんかどっかで聞いた事あるぞ、と思ってしまったラビだがそれをガンスルー。サザレも瞳すら合わせずにその場を突破しようとするが、クルーは迫って来続けるのでイライラしてくる。いい加減にしろと、言い出しそうになった所へ

 

「何やってるんですかそこのTVクルー!!!」

 

少女の張り上げた大きく高い声が響き渡る、誰もが其方を見ると、そこにはチャンピオンマントを羽織っていたユウリの姿があった。誰もが駆け出しそうになったがユウリが纏っている覇気と怒りを察したのか誰も駈け寄らなかった、彼女がそれをさせなかった。

 

「何をしてるんですか、無理矢理な取材をするなんて最低のテレビ局ですね。今後貴方たちの放送には出ません」

「ま、待ってっ―――ヒッ……!?」

 

謝罪をしようとしたが、ユウリのまるでザシアンを思わせるような鋭利な瞳がそれをさせなかった。そしてユウリは現ガラルのチャンピオンとして頭を下げて来た。

 

「申し訳ありません、ガラルのチャンピオンとして謝罪させて頂きます。今回の事はガラル中に通達いたしますのでどうかご勘弁ください」

 

一地方のチャンピオンが頭を下げる、それは地方の格にも関係する事だがユウリからすればどうでもいい事。子供である彼女にとって地位や名誉なんて物よりも間違った事をしたら確りと謝って、反省して次に生かす事こそが大事なのだという考えなので頭を下げる事に何とも思わない。

 

「い、いえお気に、なさらず……」

「え、ええっ……」

「私は少し、彼らとお話をしますのでどうぞ」

「おうユウリ、オレ様抜きで何面白そうな話をしてるんだ?」

 

とそこへ更にキバナまでもが登場、本来であればチャンピオンとトップジムリーダーの合わせという絵にもなるし話題にもなる筈のそれに対してカメラを全く向ける事が出来ない状況に彼らは真っ青になっていた。

 

「お前らも学習しねぇな……いい加減にしねぇと―――潰すぞ」

 

そんなキバナの言葉を背後で聞きながらも空港を後にするラビとサザレだが、途中でアーマーガアタクシーを拾ってナックルシティのホテルへとチェックインする、そして1時間ほど経った頃、自分達の部屋へとキバナとユウリがやって来たのであった。

 

「いやぁ悪かったなお二人さん、オレ様達が手を回す手筈だったんだが……どっからか、ランクバトルの情報が漏れたらしくて此処数日空港を張ってやがったんだよ」

「私達は別にいいけど、ジムリーダーとチャンピオンがあんなことしちゃってよかったの?」

「良いんですよ、あれは明らかにガラルの評判を落とす物なんですから厳格に対応すべき事だからって私もダンデさんから教わりましたから」

「しかしユウリ、さっきの雰囲気は凄かったな……演技中のメイを見てるような気分だったよ」

「えへへ~練習したんですよ~」

 

練習しただけで出来るような物ではとも思うが、それだけユウリ自身もマスコミへの鬱憤が溜まっていたという事だろうか……キバナはそれを言われて少しだけバツの悪い顔をするのであった。

 

「それでお二人さんはどれだけ滞在するんだ?」

「俺としてはさっさとバトルして帰るつもりではいるんだけど……」

「折角だから婚前旅行のつもりだよ、私はね」

「あっやっぱりサザレさんとはそういう関係だったんですね~?ホップとの参考にしたいので色々聞かせてください!!」

「良いよ良いよ何でも聞いて頂戴な」

 

ユウリは何処か憧れの視線をサザレへと送るのだが、ラビはそれを見てホップが少しだけ可哀想になった。多分、ホップにぐいぐいと迫っているのだろうなぁ……ホップ的には大丈夫なんだろうか……まあうん頑張れ青少年という事で。

 

「あ~それでバトルの件なんだけどなラビ……ユウリとのバトルだけじゃ済みそうにないわ」

「……だろうなとは思いましたが、他は誰とバトルすればいいんですか」

「いやな、お前巻き込んだトーナメント制になりそう」

「……はぁぁ~……」

 

本当ガラル地方は好きになれない、土地の環境は好きだし人柄も好ましい、食文化も好きだしポケモンも良い物が多い、だが矢張りこのポケモンバトルを完全な興行にしている部分が完全に好きにはなれない……ユウリもラビとバトルをしたかっただけなのだが、それをガラル地方でやろうとした場合にはこういう事になってしまう事に戸惑いを隠せなかった……一応ダンデが諫めてくれてはいるのだが、それでも完全には難しいらしい。

 

「PWCSハイパーランク、ガラルトーナメントって流れになりそうだな……」

「まあ、予測はしてましたよ。是非とも外れて欲しかったですけど」

「なんかすいませんラビさん……でも私、ラビさんと本気でバトルしたいのはマジですから!!」

「それは伝わってるから……しゃぁねぇか……ンで出る面子は?」

 

ラビがトーナメントに出る事に前向きな姿勢を見せた事に思わずキバナも驚いた。だがならば、と言わんばかりに好戦的な笑みを浮かべた。

 

「オレ様やマサルにマリィみたいなトレーナーが参加するし、中にはマスタードさんも参加するらしいしポプラの婆さんも出るって言ってるぜ。こりゃすげぇトーナメントになるな」

「師匠もかぁ……しょうがない、気合入れるか」

 

これは、ナンジャモに早々に連絡してポケモンを送ってもらう事になりそうだ。

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