『さあ本日第一回戦の最終試合、哀愁のネズ VS イラストレーターのラビ!!どんな戦いを見せてくれるのでしょうか!!?』
『スマホロトムより互いの情報を取得。このバトルはPWCSランクバトル、ハイパーボールクラス公式戦として承認されました。対戦ルールは3対3、メガシンカ、Zワザ、テラスタル、ダイマックスは各選手一度ずつのみ、ポケモンの交代は両者自由となります。ラビ選手 VS ネズ選手。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』
「さてと―――……俺は元スパイクタウン、ジムリーダー!!現在はシンガーソングライター!!悪タイプの天才!!人呼んで哀愁のネズ!!この戦いに挑むお前に、俺に挑むお前にッ!!最高の仲間達で挑むぜ、テメェら盛り上げて行けえええ!!!!」
「望む所、さあ来い!!」
「行くぜ威嚇だズルズキン!!」
「行こうか、GOガブリアス!!」
『さあ始まりましたPWCSガラルトーナメント第一回戦最終試合、哀愁のネズ対ラビ選手のバトルが今始まろうとしています!!実況は引き続きこの私、ホリカワがお送り致します!!ネズ選手が繰り出したのはズルズキン、威嚇にて相手の攻撃を下げる作戦でしょうか、そしてラビ選手の先鋒は何とガブリアス!!ガブリアスです!!シンオウ地方チャンピオンシロナの切り札でもあるガブリアスをいきなりの投入であります!!いきなりの超主力級ポケモン、これは最初から攻めていくぞというアピールでありましょうか!!しかし威嚇によるパワーダウンは中々に痛い物があります、たかが威嚇、されど威嚇であります』
相手はズルズキン、そして言葉の通りにネズのズルズキンの特性は威嚇。此方の攻撃を下げられている、さて、如何切り崩していくか。
『ガブリアス VS ズルズキン!!3、2、1……BATTLE START!!』
「ズルズキン、猫騙し!!」
バトル開始の合図と同時にズルズキンは飛び出しながらも手を叩いた、それによってガブリアスの動きが止まった。だが動きが止まっただけだ、いやそれだけで十分だった。
「砂掛け!!」
「ズゥルッグッ!!!」
「ステルスロック」
『猫騙しからの砂掛け!!ネズ選手の開幕得意なコンボでありますが、それをステルスロックで防御しながらも周辺に岩石が四散します、これでネズ選手は交代するたびにダメージを受ける事になります!!』
「まきびし」
「ッガブラァッ!!」
続けてのまきびし、徐々にフィールドを味方につけていくラビにネズは少しだけ笑う。如何やら思った以上に自分に近い感性を持ったトレーナーじゃないか、と少しだけ嬉しくなってしまった。
「決まったカオで怖い顔で睨み付けろ!!」
「ルッグゥゥゥッ!!!」
怖い顔で凄まじく睨み付けて来るズルズキン、ラビはそれを見て本当にこの男の力量を察した。怖い顔と睨み付ける、組み合わせとしてはやりやすい物だが、これで此方は既に三つの能力を下げられている……このズルズキンはそういう役割なのだと理解するが、ならば此方とてやる事は変わらない。
「地均し!!」
「ダッシュだズルズキン、そこからジャンプっ!!」
『さあ遂に試合が大きく動いたぁ!!ガブリアスの地均しが地面を揺るがしていく!!波打つ地面が足を捉える前にズルズキンが飛びました!!そしてそのまま最小限の着地で地均しの波を見事に回避していく!!!』
「冷やして砕いてクラッシュアイスッ!!氷の牙!!」
「アイアンテール!!」
「ズルッズッキィィィ!!!」「ガアアブラァ!!!」
氷結の牙と鋼鉄の尻尾が激突するが、攻撃が下がっているとはいえそこはガブリアス。加えて氷の牙にアイアンテールは有利、一瞬押し込まれそうになるがそれを強引に押し戻してズルズキンを弾き飛ばした。追撃をするのかと思ったがガブリアスは動かない。
「まきびしだ」
『こ、此処でラビ選手追撃せずにまきびしです!!ガブリアスのスピードを全く活用せずフィールドを有利に染め上げていく事に徹しております!!これは大胆不敵!!これがガブリアスの使い方なのでしょうか!?』
そこまで言われる程意外か?とも思うが、この世界で態々ガブリアスに起点作成をやらせる物好きは少ないかと思い至る。だがネズの表情は先程から良い物になっている、そっちだってそのつもりでいるんだろう?と返すと口角を上げつつも肩を竦められた。
「もう一度まきびし」
「ならば氷の牙!!」
まきびしを撒き終えた直後に、氷の牙がその身体へと突き刺さる。4倍弱点の氷技による大ダメージがガブリアスを襲う―――のだが、耐え切るとズルズキンを弾き飛ばしてみせる。
『な、なんと氷の牙に耐える!?4倍の弱点を物ともせず!!これがラビ選手のガブリアスか、さあこれから反撃が―――』
「戻れガブリアス」
『な、なんと戻しました!!ラビ選手、ガブリアスを戻します!!』
「ガブリアスで勝ちに行く、誰がそう言った?俺、そう言いましたかねネズさん」
「いや一言も聞いてないですね、どうせ聞いてなかったんでしょ」
「でしょうね、勝手な戦法を押し付けんなって気分ですよ。有難うガブリアス、休んでてくれ」
世間一般のイメージ、ガラルからの目?知るかそんなの、俺達にそんな事は知った事じゃない。それじゃあ―――行こうか。
「テンアゲで行くぜ、行っちゃえやっちゃえ、GOペンドラー!!!」
「ペドォッ!!!」
『ラビ選手の次鋒はペンドラーだ!!悪タイプには有利な相性の虫タイプ、これが本命か!?』
『CHANGE BATTLE ペンドラー VS ズルズキン!!3、2、1……BATTLE START!!』
「怖い顔で睨み付けろ!!」
「思いっきりだ、嫌な音!!」
「ペエエドオオオオオオオオオッ!!!!」
ペンドラーが上げたのは生理的、本能的に忌避感を覚える凄まじい嫌な音。ズルズキンは怖い顔ではなく凄い顔で苦しみ始めて睨み付ける処ではない。それどころかスタジアムからも悲鳴が上がっているが、ラビは気にしない。ポケモンバトルを興行としているんだ、こういう事だってある事は重々理解している筈、だからだ。
「ズルウウウウウッッ!!?」
「高速移動しつつミサイル針!!絞らせるな!!」
「ペドドドドドッ!!!」
高速で走り抜けながらも正確無比なミサイル針がズルズキンの身体へと面白いように直撃していく、嫌な音による聴覚と精神へのダメージが著しいのか動けずにいるズルズキン。ネズは多少マシそうな顔をしているがそれでも辛そうだ。
「負けるな、影分身!!」
「「「「ズッルルルウルルッ!!!」」」」
「嫌な音」
「ペドオオオオオッ!!!!」
「ズッルゥゥゥゥゥッ!!!?」
『ひ、非っ常に嫌な音でありますぅぅぅ!!中継でご覧の皆様方は音量を下げてのご視聴をお勧めいたします!!だが、これは、ズルズキンの影分身は耳を塞いでいない!!これは本体が丸解りだぁぁ!!!音による攻撃で即座に影分身を見破ってみせたぞラビ選手!!だけど、ああああっ嫌な音でありますぅぅぅ!!!!??』
「メガホーン!!!」
「ペエドラァァァァッ!!!!」
「ズッ!?ズゥラァァァァ!!!!?」
嫌な音が途切れた事で再び影分身に集中しようとしたズルズキンだが、それすら許さない速度で迫って来たペンドラー。高速移動に加速が乗った事でペンドラーは既に最大限にまでスピードが高まっていた。そして嫌な音で防御を下げられていたズルズキンはその一撃に耐える事が出来ずに、宙を舞い、地面に叩き付けられて目を回していた。
『ズルズキン、戦闘不能!!ペンドラーの勝ち!!』
『き、決まったぁぁぁっ!!!ペンドラーのメガホーンがズルズキンを貫いたぁ!!!相手の能力を的確に下げつつも攻撃をさせない、これがラビ選手の力かぁ!!!』
「ズルズキン、良い活躍でしたよ。オープニングとしては良い内容だ、そしてやはり強い……」
ネズは決して油断はしていなかった。寧ろ最大限の警戒をしている、それでも突破されるならば更にギアを上げていくしかない。
「皆臭うけどいいよな!!行くぜスカタンク!!」
「タンンブブブッ……!!!」
『ネズ選手の次鋒はスカタンク!!キツい香りで相手を遠ざけつつも毒を撒く重戦車は、高速で走り回るペンドラーに対抗できるのか!!?』
『NEXT BATTLE ペンドラー VS スカタンク!!3、2、1……BATTLE START!!』
やっぱりコメントは欲しいですかね?