週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:PWCSガラルトーナメント決勝

「パルデアからの来訪者、イラストレーターのラビ、イラストレーターは自称なのでは?だって」「ザケンなイラストレーターで申請してあれこれ税金もそれで払ってんだ舐めんなボケ共」

 

試合後、ラビは取材やらを全部拒否した上でホテルへと戻った。そもそも受けるつもりもなかったし受ける義理もないので全部キバナに丸投げした上でサザレとホテルへと戻った。そんな中で発行されたネットニュースにツッコミを入れているラビであった。

 

「自称でも何でもねぇわ、それで登録してんだよ仕事してんだよ、仕事してそれに対して給金貰ってたらそれが職だろ。というかポケモントレーナーは職じゃねぇだろ最早そういう種族じゃねぇかあれはったくなんだよどいつもこいつも人を異常者扱いってまあうん冷静に考えたら異常ではあるよねそうだよねでもだからって相手の事情全否定して持論持ち出して正論ですっていうのは絶対に違うよねって話だよOKサザレ」

「うんラビはイラストレーターだよ」

「だよね~やってる仕事の半分以上は芸術家とか画家だとは思うけどイラストレーターだよね俺」

 

文句全開な辺りを見ると如何やら本当にガラルの環境が合わないと見える。旅をしてた頃からいまいち馴染めなかったとは聞いていたけど此処までとは……当時のガラルのジム戦やらの映像もあるが、そこでの扱いは完全な敵役、分かり易い程にラビを叩き台にしていた。まあそういう戦術を取っていたからなのもあるが……そりゃ影分身から毒々撒いて高速移動で逃げに徹していればそうもなるわ。

 

「やっぱり駄目だわガラルの空気合わねぇわさっさと帰りてぇ」

「でも、ラビの評価も上がってるよ」

「知らん興味ない帰りたい帰ってアブソルさんの毛皮に顔埋めてアブソルさん吸いしたい」

 

成程、偶にアブソルが危ない領域に脚を突っ込んで恍惚としてたのはそういう事か……と思いつつもスマホロトムにはラビの実力を確りと評価している記事やガラルの分かれ目やら現状を変えないとやらガラルは他地方に一気に置いて行かれているという記事も多くみられる。矢張り人気も実力も確かなネズ、マサル、キバナを連続で破った事が効いているらしい。

 

「ああもう、漸く初期の目的が明日漸く果たせる……こんな事なら小娘の我儘なんて聞くんじゃなかった……テメェが来いって言えばよかった……」

「それ、言えるのユウリちゃんに」

「いえない」

「じゃあ、行ってたよね」

「いってたね」

 

こりゃ相当に参っている……という訳ではなさそうな気がする、妙な気疲れを起こしている。ベッドに横たわっているラビの隣に座り、その頭を膝の上にのせて撫でる。

 

「どしたの、ラビらしくないよ」

「疲れてるだけだよ……シルヴァディの専用Zは俺にも負荷が掛かる……」

「Zワザってトレーナーにも相応の実力とかがないと使えないとは聞くけど」

 

アローラ地方の神秘、人間とポケモンが心を合わせた時に発現する奇跡の御業とされるZワザ。それを扱える人間は少なく、それを見極める為の試練も存在する。だがZワザを使って此処まで消耗するというのは聞いた事が無い。

 

「シルヴァディはとあるポケモンを模倣して作られた、あのZワザは目指したポケモンの力を一時的に宿し、顕現させる輝石を使う技だ。トレーナーにも相応の負担が掛かる……詰まる所―――使うとめっちゃ疲れる」

「何処でゲットしたの」

「……ちょっと言えない所」

「私にも?」

「そういう約束だからな……」

 

そう言うと自分の腹に顔を埋めてくるラビ、やっぱりまだまだ自分の知らないラビはいる。話してくれてないのも話せないから、何かの糸口を見つけて問いかければ話してくれるのとは違うのだなと察する。

 

「明日はユウリちゃんとのバトルだけど、選抜はすんでるの?」

「一応……」

「誰なの?」

「……ダイケンキとあ~……ダメ、頭回らない……」

「ねぇそのZワザもう使わない方が良いって絶対やばいって」

 

頭が回らないというのも実はダイケンキ以外のメンバーが完全には決まっていないというのもある。ダイケンキは確実として、最後の気性難を出すか、それともいい加減に出せと煩いバ鴉とか、レジアイスとザシアンが出て来るだろうからそれに対抗してこっちも伝説か準伝説引っ張り出すかとか色々と思うと中々決めきれないのである。

 

「というかさ、なんでユウリは平然とレジアイス使うの?だったら俺も使ってよくね、ダークライとかマッシブーンとかファイヤーとかオーガポンとかラティオスとかデオキシスとかテラパゴスとかキュレムとか」

「……」

「いや使わんけど」

「使わないんかい」

 

ランクバトルという名称の印象が余りに強い為、どうにも準伝や伝説を使う気になれない。タクトを悪く言うつもりはないが、単純なスペック差で圧倒するというのはどうにも性に合わない。というかゲーム時代は皆持ってたから別に気にしなかったが此方だと文字通りの伝説だから使う気が起きない。一般的なポケモンでも鍛え上げれば伝説をも凌駕出来てしまうのだから最初から強い伝説を鍛え上げたらそりゃ強いさ。

 

「だから―――……あいつらで超えたいんだ」

「何を?」

「……サザレ」

「ん?」

「しよっか」

「うん……うんっ!?」

 

 

 

「んじゃサザレ、俺先行くけど……起きれる?」

「むりぃ……」

 

翌日、ラビは先日の疲れなんて何処へやらと言わんばかりだった。万全のコンディションでスタジアムへと向かって行く。控室で手持ちの最終チェックと最終登録を行うとラビは入場口へと立った。そこにはキバナが廊下に背中を預けながら立っていた。

 

「よぉっ準備万端か?」

「さあね、疲れは寝れば取れる程度だったからな」

「なんだサザレとよろしくやってたと思ったのによ」

「ヤッてたら、何?」

「えっマジで?」

 

お前マジで?と言わんばかりの表情にキバナに笑いを持って返すと、うわ最悪からかわれたと顔を顰めるとキバナは話題を切り替える。

 

「今日も我らがチャンピオンのコンディションは完璧だぞ、お前だったとしても辛いぞ」

「だからこそ戦う価値がある」

「それと、あいつ本当はフルバトルを希望してたんだけどよ、ガラルリーグ本部がそれを説得したんだよ。幾らなんでもこれ以上失礼はマズいってよ、それって失礼か?」

「別に、俺はそれでもよかったんだけどな」

「ホントあいつら履き違えが甚だしくて笑えるな」

 

全くだと肩を竦める、その気があるならフルバトルは受けてやるつもりだったが……まあいいさ、それはそれでシングルレート戦のつもりでやればいいだけだ。

 

「オレ様に勝ったんだ、情けないバトルしたら許さねぇからな」

「俺は、全力でバトるだけよ」

 

そして歩んだ先にはフィールドの中央でチャンピオンマントを羽織り、王者というには煌めいたその瞳は紛れもない挑戦者の意志を宿したこの地方のチャンピオンが待っていた。

 

「さあやりましょうラビさん、貴方と私で―――最高のバトルを!!」

「望む所、満足させてくれよ」

 

To Be Continued……!!

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