週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:トーナメント後。

「あ~あ……疲れた」

「いやぁホント疲れましたね……」

 

ワイルドエリア、逆鱗の湖の畔。本来であれば高レベル帯のポケモン達が闊歩するワイルドエリアでも屈指の危険地帯と呼ばれる場所だが……そこにキャンプを構えてのんびりと過ごしてリラックスしているのはラビとユウリ、そしてそんな二人の為にお茶を淹れているサザレだった。本来であるならば野生のポケモン達に何かアクションを起こされても可笑しくはないのだが、彼らも弁えているのか何もしない、それどころかお詫びの木の実やお菓子を貰えてご機嫌な様子である。食事時には彼らの分も食事も作るので、彼らからすれば良い事尽くめである。

 

「しっかし、これで少しはガラルリーグ変わりますかねぇ……」

「変わらなきゃ本格的に解体が視野に入るからな、あいつら必死だよ。現在進行形でPWCS運営委員会とポケモンリーグ本部からの監査官が合同で組織したリーグ補助委員会という名の監視の目が光ってる」

 

ガラルリーグから既に数日が経っているが、ガラルリーグは現在てんやわんやの大騒動中。ガラルリーグ前にあれだけ大騒ぎが起きているのだから終わればそれが再発するのは目に見えていた。と言ってもそれを引き起こしたのはラビとユウリのインタビューなのだが……。

 

「そもそも、トーナメントってえ可笑しくないです?そもそも私ラビさんとリベンジマッチする為に御呼びしたのになんでトーナメント?それはまだいいとしてもなんで私とラビさんが対決する為に数戦してたんですか?これってそもそもの前提から崩しに来てますよね?」

「そうだよな。俺、ユウリとバトルする為に来たのになんて3人とバトルしなきゃ出来ないん?盛り上げる為に?いやそれが可笑しいって言うてんねん。それならせめて俺とユウリが真っ先にバトルするべきじゃん、トーナメントな以上公正にしました?だからそれが可笑しいんっつってんだよ。これさ、俺は結局の所は良いバトルが出来て楽しかったからいいけどさ、全力でバトルしてくれたら皆さんにさ、俺とユウリをバトルさせる為に八百長しましたって不和を自分から作ってるようなもんだぞ、馬鹿なの賢さ無いの」

「うわ、何それ最悪の懸念じゃないですか。私達は全力でバトルしたのに外様から八百長だとか言われるとかマジ終わってますね、これ契約不履行とかにもなるでしょうしラビさんがトーナメントに出る必要性無くてパルデアに帰ってたらどうなってたんでしょうね、それなのになんかもうウチの地方の皆さんが卑怯とか言ってすいませんでした」

「いや戦術なんて卑怯を煮詰めて吟味して濃縮したようなもんだからいいんだよ別に、口だけで何もしない奴らの言葉なんて痛くもかゆくもないから」

 

こんな風にラビとユウリはバトル後の疲労もあって口にチャックを搭載する余裕が全く無かったのでもう思っていた本音を全部ぶちまけてしまった。様々な不満点とガラルリーグに対する不信やらガラルリーグ全体に蔓延する風潮に対する言及などなど……留まる所を知らなかったのである。

 

「ラビ君ズバズバ言うわね~」

「そりゃ言いますよ、こちとら呼ばれてきたのにこっちのスケジュールガン無視で予定決められるわ、肝心のユウリとのバトルは勝ち抜かないとバトル出来ない?ふざけてんの?で全部蹴っ飛ばして帰っても許されるってPWCS運営からのお墨付きも貰ってんです。つうか、仮にもパルデアの指定保護区の管理人を自分達の勝手な都合で数日ずっと拘束してんすよ?」

「それに関しては本当に擁護出来ないわね、代理人立ててるとはいえ、代理人の予定だってあるのにね。これ、地方同士の関係悪化になっても可笑しくないわよ」

「うっわ~……因みにこれ、私が原因とかって言われませんよね」

「有り得ない有り得ない、お前さんは純粋且つ正規の手段で俺にPWCSのランクバトルを挑んでるんだから問題ない」

 

更にそこにシロナまで参戦してもう酷い事になった。報道陣の一部は放送出来ないとカットしたようだが、一部のTV局は我関せずやりたいようにやりますと言わんばかりに放送を続行。加えて言うならばラビは配信をしていたので全世界に生中継される事になった。結果的にガラルリーグへとリーグ本部とPWCS運営合同の監視組織が置かれた上でのリーグの再編成が行われるという大手術が現在ガラルで行われている。

 

「なんか、ユウリがワイルドエリアに入り浸ってた気持ちが分かるなぁ……」

「でしょう、人間社会よりも野生の方がホント心が安らぐんですよ」

「それは一部のトレーナーだけだと言いたいけど、カメラマンとして理解出来ちゃうなぁ……」

 

そんな事をやらかした関係でラビとユウリ、そしてサザレは街中に居辛くなったのでワイルドエリアに避難してきたという訳なのである。普通に考えたら逆じゃないのか、とも思うが彼らにとっては人間よりも野生のポケモンの方が楽なのである。

 

「今日は何にするかなぁ……」

「私、なんかガッツリ系が良いなぁ……」

「サザレ姉さん気が合いますなぁ私もガッツリしたいです~というかガッツリカレーでいいのでは?私は365日カレーでもいいです……いや流石にそれはきついな、100日位でいいや」

「それもそれで凄いからね?」

 

そんな事をやっていると此方に走って来る人影が見えて来た、それは炎色の衣装を纏ったジムリーダーのカブだった。小走りだが確りとしたフォームで身体を動かし続けている姿は美しさすらあるのだから不思議な物だ、そんなカブは此方に気づくと爽やかな声を掛けて来た。

 

「やぁっお三方、こんな所で奇遇だね!!」

「カブさんじゃないですか、如何したんですか?」

「僕かい?僕は最近はワイルドエリアを走り込んでいるのさ、時折野生のポケモンがバトルを挑んでペースを乱してくれるから色んな意味で身体を鍛えるにはちょうどいいのさ」

 

流石ジムリーダー、言う事が違うなぁ……と思っているとカブはラビに頭を下げた。

 

「今回の優勝おめでとうございます、そしてガラルリーグが大変なご迷惑をおかけして申し訳御座いませんでした」

「いやカブさんに謝罪されましても……」

「いえ、僕もガラルリーグの重鎮の一角たるジムリーダー。そんな僕が運営委員会に何か言えば変える事が出来たかもしれない、そう思うのは驕りかもしれないが見直す良い切っ掛けになりました。これからは貴方の毅然とした態度を見習って、年長者として、確りと意見をする事に決めましたのでその事のお礼を含めて、ご挨拶にお伺いさせて頂きました」

 

ユウリは本当に確りしてる人だなぁ……と思ってしまう。ラビとしてはカブにそう言われても困るのだが……しかし、このままではカブも収まりがつかないだろう、ならば……

 

「でしたら、少しお願いを聞いて頂けますか?」

「僕なんかが出来る事でよければ」

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲスト付きです」

「どうも皆さん!!勝負いつでも全力でユウリに決めちゃおう!!ユウリです!!」

「どうも皆様こんにちわ。ガラル地方ポケモンリーグ所属、エンジンシティジムリーダーのカブです。本日は宜しくお願いします」

「本日はこのメンバーでいきます、そして本日ご紹介するポケモンさんは此方です。カブさんお願いします」

「はい、出ておいでマルヤクデ!!」

「ボ~……クデ」

「はい、マルヤクデです。今回はカブさんのマルヤクデとお送りします」

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